刑事訴訟法 第453条
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再審において無罪の言渡をしたときは、官報及び新聞紙に掲載して、その判決を公示しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第453条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第453条の条文原文は「再審において無罪の言渡をしたときは、官報及び新聞紙に掲載して、その判決を公示しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第453条は第四編に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第453条の前の条は刑事訴訟法第452条です。
- 刑事訴訟法第453条の次の条は刑事訴訟法第454条です。
- 刑事訴訟法第453条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第453条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第453条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/453
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法453条は、再審で無罪判決が言い渡されたとき、その判決を官報と新聞紙に掲載して公示することを国に義務づける、名誉回復のための規定である。
Q · 再審で無罪になったら、その判決はどこかに公表されるの?
はい、国が官報と新聞に公示する義務を負います
刑事訴訟法453条により、再審で無罪が言い渡されたときは、その判決を官報および新聞紙に掲載して公示しなければなりません。これは「できる」ではなく「しなければならない」義務で、裁判所の職権により行われます。誤判で失われた社会的名誉を国家が公的に回復させる装置ですが、公示は基本的に一度きりであり、ネット上に残る旧報道は別途の削除・訂正請求が必要になります。
解説
2024年9月、袴田巌さんは死刑確定から半世紀を経て再審で無罪を勝ち取った。その無罪判決は、官報と新聞に載った。根拠がこの刑事訴訟法453条である。「再審において無罪の言渡をしたときは、官報及び新聞紙に掲載して、その判決を公示しなければならない」。一度「有罪の人間」と社会に刻まれた者の名誉を、国家が自らの手で回復する。それも「できる」ではなく「しなければならない」義務だ。あなたが知っておくべきは、これが単なる事務処理ではなく、国家が誤りを犯したと公の記録に認める謝罪の儀式だという点。冤罪は遠い世界の話ではない。痴漢の否認も、誤った自白も、確定判決の後に新証拠が覆れば再審の対象になり、無罪ならこの条文があなたの名誉を社会に告げ直す。
法的な位置づけ
刑事訴訟法453条は、再審で無罪が言い渡された場合に、その判決を官報および新聞紙に掲載して公示することを国に義務づける規定である。誤った有罪判決によって失われた被告人の社会的名誉を、裁判所の職権により公的に回復する手続を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.明白な新証拠で再審を請求する 確定有罪に対し、無罪を指し示す明白な新証拠を準備し、弁護士とともに再審を請求する(刑訴435条)。新証拠の発掘が生命線で、古い事件ほど捜査記録・証拠物の保管状況の照会から着手する
- 2.再審公判で無罪を得る 再審開始決定の後、再審公判で無罪の言渡しを受ける。再審では不利益変更が禁止される(刑訴452条)ため、より重い判決になる心配なく主張を尽くす
- 3.453条の官報・新聞公示を確認する 無罪確定後、判決の官報および新聞紙への公示は職権で行われるが、確実な履行を弁護人に確認させる。公示の写しは後のネット報道削除請求の根拠資料になる
- 4.刑事補償と補償決定の新聞公示を申し立てる 並行して刑事補償法による金銭補償を請求し、補償決定の新聞公示(同法24条)も申し立てる。補償の請求は無罪確定から3年以内(同法7条)。名誉と金銭は別レールで取りに行く
- 5.ネット上の旧報道を削除・訂正させる 公示された無罪判決を根拠に、検索事業者・報道機関・まとめサイトへ削除請求や訂正を求める。確定有罪報道は半永久的に残るため、能動的に動かないと実質的な名誉回復は完成しない
よくある質問 AI による整理
Q1再審無罪の公示とは何ですか?
再審で無罪が言い渡されたとき、その判決を官報と新聞紙に掲載して社会に知らせる制度です。刑事訴訟法453条が根拠で、裁判所の職権で行われる名誉回復の手続です。
Q2再審で無罪になると判決はどこに載りますか?
官報および新聞紙です。刑訴453条が掲載媒体を明示しています。テレビ報道や大型特集は義務ではないため、世間への周知は別の手段で補う必要があります。
Q3再審無罪の公示は本人が申請する必要がありますか?
453条の判決公示は裁判所の職権で行われ、本人の申請は不要です。ただし刑事補償法に基づく補償決定の新聞公示は別途請求が必要です。
Q4ネットに残る有罪報道は再審無罪で消せますか?
自動では消えません。公示された無罪判決を根拠に、検索事業者や報道機関へ削除・訂正請求を個別に行う必要があります。453条の公示だけでは情報社会の現実に追いつきません。
Q5再審無罪の公示と刑事補償は何が違いますか?
453条の公示は名誉の回復、刑事補償法は金銭の補償です。名誉回復ルートと補償ルートは別レールで動き、補償には確定から3年の期限があります。
Q6死後の再審で無罪になっても公示されますか?
公示されます。配偶者・直系親族・兄弟姉妹が死後でも再審を請求でき(刑訴439条)、無罪なら故人の名誉も453条で官報・新聞に公示されます。
Q7再審無罪になったら賠償金はもらえますか?
刑事補償法により拘束日数に応じた金銭補償を請求できます。453条の公示とは別制度で、無罪確定から3年以内の請求が必要です(最新の改正状況をご確認ください)。
Q8再審無罪はどんな事件でも公示の対象になりますか?
対象になります。窃盗・薬物・痴漢など事件の規模を問わず、確定有罪が再審で無罪になれば453条の公示対象です。基準は誤判があったか否かです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1再審で無罪になったら、テレビや新聞が大きく報道してくれるから名誉は回復しますよね?
報道は保証されません。453条が義務づけるのは官報と新聞紙への判決公示であって、テレビの大型特集ではない。しかも官報は一般の人がまず目にしない媒体です。実務のポイント:有罪は事件当時に大きく報じられるのに、無罪の公示は地味な記録で終わりがち。だから弁護団は無罪確定に合わせて記者会見を設定し、報道の偏りを意図的に埋めにいく。453条の公示は最低限の公的記録であって、世間への周知は別の戦略で取りにいくものだと心得る
Q2もう亡くなった父の有罪判決、今さら覆せるんですか?
覆せます。再審は本人の死後でも、配偶者・直系親族・兄弟姉妹が請求でき(刑訴439条)、無罪になれば453条で故人の名誉も官報・新聞に公示されます。実務のポイント:死後再審には財田川事件や松山事件など、死刑確定者の名誉が再審無罪で回復された実例の歴史がある。古い事件ほど証拠の散逸が最大の壁になるので、まず当時の確定記録・証拠物が今も保管されているかを検察庁に照会することから始めるのが定石
間違えやすい点 AI による整理
- 「無罪になれば名誉も自動的に戻る」と思いがちだが、現実は逆だ。確定有罪の報道はネットに半永久的に残る一方、再審無罪の公示は官報と新聞に一度載るだけ。453条は名誉回復を保証するが、その実効性は今の情報社会では限界に直面している
- 再審で無罪になる人がいることは知っていても、その公示が「国家の謝罪」という重みを持つことまでは意識されていない。これは負けた側が形式的に告知する話ではなく、誤判を犯した国家機構が、公の記録に自らの過ちを刻む行為である
- 「再審無罪はドラマのような大事件だけの話」という前提そのものが誤っている。窃盗でも、薬物でも、痴漢でも、確定判決に明白な新証拠が出れば再審の対象になり、無罪なら453条の公示対象になる。基準は事件の規模ではなく、誤判があったか否かだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 目的 | 刑訴453条:再審無罪判決の公示(名誉回復) | 刑事補償法24条:補償決定の新聞公示(名誉回復の並行ルート) 刑訴435条:再審請求の理由(手続の入口) |
| 発動主体 | 裁判所の職権(申請不要) | 無罪者本人の請求が必要 有罪確定を受けた者・遺族の請求 |
| 媒体・効果 | 官報および新聞紙への掲載 | 本人が選んだ新聞への掲載 + 金銭補償 再審開始の判断(公示ではない) |
| 時間制限 | 公示自体に期限なし(無罪確定後に職権) | 補償請求は無罪確定から3年以内(刑事補償法7条) 再審請求自体に期間制限なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
受判決人の利益のための再審で無罪を諭知したとき、判決書を公報その他の新聞に掲載すべきとする。日本453条とほぼ同型の名誉回復規定。
再審で無罪を宣告したときは官報および法院所在地の新聞紙に判決を掲載して公告すべきとする。日本法とほぼ同一構造。
ドイツも再審(Wiederaufnahme)制度を有するが、再審無罪判決の官報・新聞公示を一律義務づける明文規定は日本ほど明確でなく、名誉回復の手段構成が異なる(要確認)。
米国には再審無罪の判決公示を一律義務づける連邦統一規定はなく、名誉回復は雪冤手続(exoneration)や州ごとの補償法に委ねられる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたの親が冤罪で有罪が確定したまま亡くなっていたら? 死後でも遺族が再審を請求でき、無罪になればその名誉は官報と新聞で回復される。死者の汚名を雪ぐ最後の手段がここにある
- 痴漢を疑われ、否認したまま有罪が確定したあなた。数年後、当時の防犯カメラ映像が見つかって再審無罪を勝ち取る。判決はあなたの名とともに公示され、職場や家族に向けて「あれは誤りだった」と国家が公式に告げる。職を失った数年は戻らないが、肩書だけは原状に戻る
- 再審無罪の判決が出た。公示は裁判所の職権で行われるが、金銭の補償には別の時計が動いている。無罪確定から3年。名誉回復と刑事補償は別レールで、両方を同時に取りに行かないと片方を逃す
取るべき行動
被害を受けた側:1. 確定有罪に明白な新証拠があれば、弁護士と再審請求(刑訴435条)を準備する。無罪を指し示す新証拠が生命線2. 再審で無罪が言い渡されたら、453条による官報・新聞への公示は職権で行われるが、確実な履行を弁護人に確認させる3. 並行して刑事補償法による金銭補償と、補償決定の新聞公示(同法24条)を申し立てる4. ネット上に残る旧報道には、公示された無罪判決を根拠に削除請求や訂正を求める
訴えられた側:本人が亡くなっていても名誉回復は諦めない。1. 遺族(配偶者・直系親族・兄弟姉妹)は死後でも再審を請求できる(刑訴439条) 2. 死後再審で無罪になれば、故人の名誉も453条で官報・新聞に公示される3. 死後の刑事補償も遺族が請求可能4. 長期事件は新証拠の発掘に時間がかかるため、まず当時の捜査記録・証拠物の保管状況の照会から着手する
時効(請求できる期限):453条の公示自体に期限はなく、無罪判決の確定後に裁判所が職権で行う。ただし併せて動かすべき刑事補償の請求は、無罪の裁判が確定した日から3年以内(刑事補償法7条)。この3年を逃すと金銭補償の道が閉じる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:453条は再審無罪判決の公示を国に義務づけ、形式的な名誉回復を確実に保証する。もっとも公示媒体が官報・新聞紙に限られ、情報社会における旧報道の残存に対応しきれないため、実質的な名誉回復には刑事補償法24条の補償決定公示や個別の報道是正措置を併用すべきとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 改正:現行刑事訴訟法の全部改正により制定。当事者主義の導入と並行して、再審無罪判決の官報・新聞紙への公示義務が現行453条として整理された。
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