医療法 第1条
クイックジャンプ
この法律は、医療を受ける者による医療に関する適切な選択を支援するために必要な事項、医療の安全を確保するために必要な事項、病院、診療所及び助産所の開設及び管理に関し必要な事項並びにこれらの施設の整備並びに医療提供施設相互間の機能の分担及び業務の連携を推進するために必要な事項を定めること等により、医療を受ける者の利益の保護及び良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、もつて国民の健康の保持に寄与することを目的とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第1条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第1条の条文原文は「この法律は、医療を受ける者による医療に関する適切な選択を支援するために必要な事項、医療の安全を確保するために必要な事項、病院、診療所及び助産所の開設及び管理に関…」で始まります。
- 医療法第1条は第一章 総則に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第1条の次の条は医療法第1条の2です。
- 医療法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第1条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/1
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法第1条は、患者の適切な選択の支援、医療の安全確保、病院等の開設・管理、施設間の機能分担と連携に必要な事項を定め、国民の健康の保持に寄与することを目的とする規定。
Q · 医療法第1条って、患者にとって何の意味があるの?
直接の請求根拠ではないが、後続条文の解釈指針になる
医療法第1条は、患者の適切な選択の支援、医療の安全確保、病院等の開設・管理、施設間の機能分担と連携という四つの柱を掲げ、患者の利益の保護と医療の効率的な提供体制の確保を目的とする規定です。本条だけを根拠に病院へ請求することはできませんが、医療機能情報提供制度(6条の3)、広告規制(6条の5)、医療事故の報告(6条の10)などを読む際の物差しになります。
解説
病院選び、手術の説明、医療ミスの後始末、美容クリニックの広告。ばらばらに見えるこれらの場面は、医療法第1条が掲げる目的の中にそろって入っている。条文が挙げる柱は四つある。患者が適切に選べるよう支えること、医療の安全を確保すること、病院・診療所・助産所の開設と管理を整えること、施設どうしの役割分担と連携を進めることだ。見落とされやすいのは、目的に「医療を受ける者の利益の保護」と並んで「効率的に提供する体制の確保」が書かれている点である。紹介状なしで大病院を受診すると追加料金を取られる仕組み、病院が公開を義務づけられている診療情報、予期しない死亡のあとに行われる院内調査は、どれもこの二つの目的の上に組み立てられている。第1条そのものから患者の請求権が直接生まれるわけではない。それでも、あとに続く条文を読むときの設計図になる。患者の選択を支える制度が法律上用意されていると知っていれば、病院に遠慮して聞きたいことを飲み込む理由はなくなる。
法的な位置づけ
医療法第1条は同法の目的規定であり、医療を受ける者による適切な選択の支援、医療の安全確保、病院・診療所・助産所の開設及び管理、医療提供施設相互間の機能分担と業務連携の推進に必要な事項を定めることにより、医療を受ける者の利益の保護と良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を図り、国民の健康の保持に寄与することを掲げる。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法とはどんな法律ですか?
病院・診療所・助産所の開設と管理、医療の安全、患者への情報提供、医療提供体制を定める法律です。昭和23年(1948年)に制定され、第1条がその目的を示しています。
Q2医療法の目的は何条に書いてありますか?
医療法第1条です。患者の選択支援、医療安全、病院等の開設・管理、施設間の機能分担と連携の四つを柱に、国民の健康の保持を目的としています。
Q3医療法の所管官庁はどこですか?
厚生労働省です。実際の病院への立入検査や広告の指導は、都道府県や保健所設置市の保健所が担うことが多くなっています。
Q4医療法と医師法の違いは?
医療法は病院などの施設と医療提供体制を規律し、医師法は医師個人の資格や義務(応招義務など)を規律します。対象が「施設」か「人」かが大きな違いです。
Q5医療法に違反するとどうなる?
条文ごとに異なりますが、保健所の指導、改善命令、業務停止命令、開設許可の取消しのほか、罰則が科される場合もあります。第1条自体に罰則はありません。
Q6医療法の「医療提供施設」とは何ですか?
病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、調剤を行う薬局などを指します。第1条は、これらの施設どうしの役割分担と連携を進めることを目的に掲げています。
Q7病院の情報はどこで確認できる?
医療機能情報提供制度に基づく全国統一サイト「医療情報ネット(ナビイ)」で、診療科、対応できる治療、対応言語などを検索できます。
Q8医療法はいつ改正された?
昭和23年(1948年)の制定後、医療計画の導入や医療安全、広告規制の見直しなど多数の改正が重ねられています。最新の条文は e-Gov 法令検索で確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1目的規定って、実際のトラブルで何か役に立つんですか?
第1条だけを根拠に病院へ何かを請求することはできない。ただ、6条の3(情報提供)、6条の5(広告規制)、6条の10(医療事故の報告)などを解釈するときの物差しになる。実務のポイント:保健所が広告を指導する場面や行政処分を争う場面では、目的規定の「医療を受ける者の利益の保護」が解釈の方向を決める材料としてよく持ち出される。個別の条文の文言が曖昧なときほど、第1条が効いてくる
Q2病院の医師の数とか手術の件数って、どこで調べればいいの?
医療法6条の3に基づく医療機能情報提供制度により、病院と診療所は診療の情報を都道府県に報告する義務を負う。令和6年(2024年)4月からは全国統一の「医療情報ネット(ナビイ)」で検索できる。実務のポイント:掲載内容は医療機関自身の報告に基づいており、第三者が検証したものではない。口コミサイトより信頼できるが、手術件数などは病院の公式サイトや学会の公開データと照らし合わせて確かめる人が、病院選びで失敗しにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「医療法は医師を縛る法律なのか、患者を守る法律なのか」という問い自体がずれている。第1条は患者の利益の保護と、医療を効率的に提供する体制の確保を並べて目的に置いている。患者一人ひとりの希望を最大限にかなえる法律ではなく、限られた医療資源を社会全体でどう配るかを決める法律でもある。この二面性を知らないと、「なぜ大病院が診てくれないのか」という不満の向け先を間違える
- 患者の側から見れば「近くの大病院で最初から最後まで診てほしい」のは自然な望みである。しかし法律の側から見ると、それは第1条が進めようとしている施設間の機能分担に逆らう動きになる。紹介状なしで一定規模以上の病院を受診した際の追加負担(初診で原則7,000円以上。最新の改正状況をご確認ください)は、この落差が現実の料金として現れたものだ
- 医療広告に規制があることは知られているが、その範囲の広さはあまり知られていない。平成30年(2018年)の改正で、クリニックの公式サイトやSNS投稿も広告規制の対象になった。「自院のホームページだから自由に書ける」と考えている開業医やマーケティング担当者は、気づかないうちに線を越えていることがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性格 | 医療法1条:法律全体の目的規定 | 医療法1条の2:医療提供の理念規定 医療法1条の4:医師等の責務(説明の努力義務など) |
| 誰に向けた規定か | 法律全体の方向性を示し、特定の名宛人はない | 医療提供の在り方全般(生命の尊重、個人の尊厳の保持など) 医師・歯科医師・薬剤師・看護師などの医療の担い手 |
| 患者から見た使い方 | 後続条文を解釈するときの物差し | 医療がどうあるべきかの理念的な根拠 説明を求めるときの具体的な根拠条文 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の醫療法も冒頭で医療事業の健全な発展、医療資源の合理的配置、病人の権益保障を目的に掲げ、患者保護と資源配分の両面を持つ点で日本と共通する
韓国の医療法も国民の健康の保護・増進を目的に掲げる目的規定を冒頭に置いている
ドイツは単一の医療法典を持たず、病院の確保と財政は KHG、保険診療は SGB V など分野別に規律される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 美容クリニックを経営するあなたが、施術前後の比較写真をインスタに載せたらどうなるか? 医療法は患者の適切な選択を支えることを目的に掲げ、その具体策として広告規制(6条の5)を置いている。平成30年(2018年)の改正でウェブサイトやSNSも規制の対象になり、治療内容・費用・リスクの説明がない比較写真は原則として掲載できない。保健所の指導に従わなければ、中止命令や罰則に進むこともある
- 父が入院先で急変し、そのまま亡くなった。病院は「医療事故には当たらない」と言う。家族には医療事故調査・支援センターの相談窓口に相談する道があり、四十九日が過ぎる前に動いたほうがいい
学説
目的規定の解釈指針機能(一般的理解):目的規定は直接に権利義務を創設しないが、個別条文の文言が曖昧な場合に、立法目的に適合する方向で解釈するための指針として用いられる。医療法では「医療を受ける者の利益の保護」が広告規制や行政処分の解釈で参照される
改正沿革 AI による整理
- 昭和23年(1948年) 医療法の制定とともに、病院等の開設と管理を中心とする目的規定として設けられた
- 平成18年(2006年)第五次医療法改正(要検証) 「医療を受ける者による医療に関する適切な選択を支援」と「医療の安全を確保」が目的に加えられたとされる。改正の時期と文言は人の手による検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法の制定とともに、病院・診療所・助産所の開設と管理、施設の整備を中心とする目的規定として設けられた
- 2.平成18年(2006年) 改正:第五次医療法改正により、医療を受ける者による適切な選択の支援と医療の安全の確保が目的に加えられたとされる(改正文言は原典での確認を推奨)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める