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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

医療法 第1条の2

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  1. 医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、その内容は、単に治療のみならず、疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならない。
  2. 2.医療は、国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として、医療を受ける者の意向を十分に尊重し、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、調剤を実施する薬局その他の医療を提供する施設(以下「医療提供施設」という。)、医療を受ける者の居宅等(居宅その他厚生労働省令で定める場所をいう。以下同じ。)において、医療提供施設の機能に応じ効率的に、かつ、福祉サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図りつつ提供されなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医療法第1条の2は、日本の医療法に含まれる条文です。
  2. 医療法第1条の2の条文原文は「医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の…」で始まります。
  3. 医療法第1条の2は第一章 総則に置かれています。
  4. 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 医療法第1条の2の前の条は医療法第1条です。
  7. 医療法第1条の2の次の条は医療法第1条の3です。
  8. 医療法第1条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第1条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205
  • 本サイト収録医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第1条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/1_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医療法1条の2は、医療は生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、患者との信頼関係に基づき、予防とリハビリを含む良質かつ適切なものでなければならないと定める理念規定である。

Q · 医療法1条の2を根拠に病院を訴えることはできる?

直接の請求根拠にはならないが、話し合いの基準になる

医療法1条の2は医療提供の理念を定めた理念規定で、罰則はなく、この条文だけを根拠に損害賠償を請求することはできません。医療過誤の賠償は民法415条(債務不履行)や709条(不法行為)、判例上の説明義務で争います。ただし本条は、生命の尊重、個人の尊厳、信頼関係、患者の意向の尊重を医療の前提として明記しており、主治医との話し合いや医療安全支援センターへの相談で「法が描く医療の姿」を示す基準点として使えます。

解説

病院の廊下に貼られた「患者さんの権利」の掲示を、飾りだと思って素通りしてきたなら、その根の一本がここにある。医療法1条の2は、医療は生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、その意向を十分に尊重して行われなければならないと定める。罰則はなく、この条文だけを根拠に損害賠償を請求できるわけでもない。いわゆる理念規定(法律全体が目指す方向を示す条文)である。それでも使い道はある。説明もなく検査を重ねられたとき、退院後の生活について何も聞かれなかったとき、あなたの「おかしい」は個人の感想ではなく、法律が描く医療の姿とのズレとして言葉にできる。同じ条文は、薬局も介護老人保健施設も「医療提供施設」だと定め、治療だけでなく予防とリハビリテーションまでを医療の中身に数えている。薬剤師に質問することにも、退院前に在宅の調整を相談することにも、遠慮する理由は法律上どこにもない。

法的な位置づけ

医療法第1条の2は医療提供の理念を定める規定である。医療は生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、担い手と受け手の信頼関係に基づき、予防とリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならないとする。また病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、調剤を実施する薬局等を「医療提供施設」と定義する。

よくある質問 AI による整理

Q1医療提供施設とは何ですか?

医療法1条の2第2項が定める、医療を提供する施設の総称です。病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、調剤を実施する薬局などが含まれます。

Q2医療法の理念規定とは?

医療法1条の2のように、法律全体が目指す方向を示す条文です。罰則や直接の請求権は生じませんが、他の条文を解釈する際の指針になります。

Q3調剤薬局は医療機関に含まれる?

医療法上は、調剤を実施する薬局は病院や診療所と並ぶ「医療提供施設」とされています。薬剤師には薬剤師法25条の2に基づく情報提供・指導義務があります。

Q4医療法 居宅等 とは

医療を受ける者の居宅のほか、厚生労働省令で定める場所を指します。医療法施行規則により、有料老人ホームなども含まれます。

Q5医療法1条の2違反 罰則はある?

罰則はありません。理念規定のため、違反しても本条だけを理由に行政処分や刑事罰が科されることはありません。

Q6医療にリハビリは含まれる?

含まれます。医療法1条の2第1項は、医療の内容を治療のみならず、疾病の予防のための措置とリハビリテーションを含むものと定めています。

Q7医療法で患者の意向の尊重は義務?

医療法1条の2第2項は、医療は医療を受ける者の意向を十分に尊重して提供されなければならないと定めます。理念規定であり、罰則付きの義務ではありません。

Q8介護医療院は医療法で何と位置付けられる?

医療法1条の2第2項で医療提供施設の一つとして明記されています。2018年4月の介護医療院創設に合わせて追加されました。

この条文についての質問 AI による整理

Q1薬局で薬剤師さんにいろいろ聞くの、迷惑じゃないですか?

迷惑ではない。医療法1条の2第2項で調剤薬局は医療提供施設とされ、薬剤師法25条の2により、薬剤師には薬の適正な使用に必要な情報を提供し、指導する義務がある。実務のポイント:服薬指導は調剤報酬の一部として算定されており、あなたは窓口で払う金額の中ですでにその対価を負担している。飲み合わせやサプリとの相性を聞くのは、支払った分のサービスを受け取る行為である

Q2医者がちゃんと説明してくれないのって、法律違反じゃないんですか?

本条と1条の4第2項が医療者に求める適切な説明は努力義務で、違反しても罰則はない。ただし判例は診療契約上の説明義務を認めており、違反すれば損害賠償の対象になりうる(最判平成13.11.27など)。実務のポイント:争いになったとき裁判所が見るのは「説明したかどうか」の記憶ではなく、カルテや同意書に何が記録されているかである。受診時に説明内容をメモし、同意書は必ずコピーをもらっておく

Q3紹介状なしで大きい病院に行くと、なんで余計にお金がかかるんですか?

本条2項が定める「医療提供施設の機能に応じ効率的に」提供するという考え方を受けて、健康保険法上の選定療養として特別料金が設けられている。特定機能病院や一般病床200床以上の紹介受診重点医療機関などでは、初診で7,000円以上(歯科は5,000円以上)の徴収が義務とされている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:かかりつけ医で診療情報提供書(紹介状)を書いてもらう費用は、3割負担なら千円程度で済むことが多い。救急搬送の場合は特別料金がかからない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「この条文で病院を訴えられるか」という問いそのものがずれている。本条は理念規定で、直接の請求根拠にはならない。医療過誤で賠償を求めるときに戦う場所は民法415条(債務不履行)や709条(不法行為)と、判例が認めてきた説明義務である。本条が力を発揮するのはその手前、主治医との話し合い、院内の相談窓口、医療安全支援センターへの相談といった段階だ
  • 患者から見れば、医療は「病院がしてくれるもの」である。だが法律から見ると、本条2項は医療を「国民自らの健康の保持増進のための努力を基礎として」提供されるものと書いている。医療は医療者と患者の協働として設計されているのだ。医師の指示を守らなかった事情が、医療過誤訴訟で過失相殺(民法722条2項)として賠償額を減らす方向に働くことがあるのも、この発想と無関係ではない
  • 調剤薬局は「処方箋どおりに薬を渡す店」だと思われがちだが、本条2項は調剤を実施する薬局を、病院や診療所と並ぶ「医療提供施設」と明記している。薬剤師は薬剤師法25条の2により、薬の適正な使用のために必要な情報を提供し、指導する義務を負う。薬局は医療の現場そのものである
比較の観点この条文ほかの条文
規定の性格医療法1条の2:医療提供の理念(理念規定)医療法1条:法律の目的規定
医療法1条の4:医師等の責務(説明の努力義務など)
名宛人医療全体(特定の主体を名指ししない)医療法全体
医師、歯科医師、薬剤師、看護師等と病院等の管理者
具体的な内容生命の尊重・個人の尊厳、信頼関係、医療提供施設の定義、福祉との連携医療を受ける者の利益の保護と良質かつ適切な医療の効率的な提供体制の確保
適切な説明と理解を得る努力、退院時の療養環境への配慮
違反時の効果罰則なし・直接の請求根拠なし罰則なし
罰則なし(努力義務)。説明義務違反は判例上、民事責任の問題になりうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
醫療法第1條・病人自主權利法

台湾は医療法の目的規定に病人権益の保障を掲げ、2019年施行の病人自主權利法で患者の自己決定を独立の法律として定めた。日本は自己決定を主に判例で形成してきた点が異なる。

韓国
보건의료기본법 제2조

韓国は保健医療基本法に基本理念を置き、医療法とは別の基本法で医療の理念を定める構造をとる。

ドイツ
BGB §§ 630a ff.

ドイツは2013年の患者権利法で診療契約を民法典に明文化し、説明義務や記録義務を具体的な民事上の義務として定めた。日本の理念規定より規範性が強い。

フランス
Code de la santé publique art. L1110-1以下

フランスは2002年のクシュネル法で患者の権利を公衆衛生法典に体系的に規定し、人間の尊厳の尊重を明文で掲げる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし高齢の親が「来週月曜に退院です」と三日前に告げられ、自宅での介護も訪問診療も何も決まっていなかったら? 本条2項は、医療は福祉サービスとの有機的な連携を図りながら提供されるべきだと定め、1条の4も病院の管理者に、退院する患者が療養を続けられるよう配慮することを求めている。残り三日で病院の地域連携室(医療ソーシャルワーカーの窓口)に退院支援の場を求めるのは、わがままではなく正当な要求である
  • 開業医のあなたは外来の忙しさから、検査の目的をろくに説明しないまま次々とオーダーしていた。ある日、患者が都道府県の医療安全支援センターに相談したと知らされる。本条に罰則はないが、説明の経過がカルテに残っていないと、後に訴訟になったとき説明義務違反の争点で身を守る材料がない
  • 大学病院に紹介状なしで行ったら、診察前に7,000円以上の追加料金を請求された。理不尽に見えるが、医療を施設の機能に応じて効率的に提供するという本条2項の設計思想が、健康保険の仕組みに落とし込まれた結果である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 説明不足や一方的な治療方針に疑問を持ったら、その日のうちに日時、担当者、言われた内容をメモする2. 主治医にもう一度説明を求める。必要ならセカンドオピニオン用の診療情報提供書を依頼する3. 院内の患者相談窓口で解決しなければ、都道府県などの医療安全支援センター(医療法6条の13)に相談する4. 実害が出たときの賠償請求は本条ではなく民法415条・709条の問題になる。カルテ開示を求めたうえで、医療事件に強い弁護士に相談する

訴えられた側:1. 苦情が来たら、本条と1条の4第2項の趣旨を踏まえ、説明の経過がカルテに記録されているかをまず確認する2. 感情的に反論せず、改めて説明の場を設ける。同席者を置き、説明内容を記録する3. 退院支援や在宅移行への不満であれば、地域連携室と介護側との連携記録を示す4. 本条違反だけを理由とする罰則はないが、説明記録の欠落は後の説明義務違反の争点で致命傷になる。訴訟の気配があれば早めに医師賠償責任保険の窓口と顧問弁護士につなぐ

時効(請求できる期限):本条は理念規定で、特定の時効はない。ただし医療上の損害賠償を請求する場合、債務不履行(民法415条)なら権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から20年(人の生命・身体の侵害、民法166条・167条)。不法行為(民法709条)なら損害及び加害者を知った時から5年(民法724条の2)、不法行為の時から20年(民法724条)

学説

通説:医療法1条の2は医療提供の基本理念を宣言した規定で、それ自体から具体的な権利義務は生じない。ただし1条の4の説明努力義務などの個別規定や、診療契約上の義務を解釈する際の指針として機能する。

改正沿革 AI による整理

  • 平成4年(1992年)第二次医療法改正 医療提供の理念を定める条文として新設。医療は生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、治療のみならず予防とリハビリテーションを含むものとされた
  • 平成18年(2006年)第五次医療法改正 調剤を実施する薬局を医療提供施設に位置付け、医療を受ける者の居宅等を医療提供の場として明記する方向で改正(改正内容の細部は要確認)
  • 平成29年(2017年)改正、平成30年(2018年)4月施行 介護医療院の創設に伴い、医療提供施設の例示に介護医療院を追加

改正の年表

  1. 1.平成4年(1992年) 新設:第二次医療法改正で医療提供の理念規定として新設。生命の尊重と個人の尊厳の保持、信頼関係、予防とリハビリテーションを含む医療を明記した。
  2. 2.平成18年(2006年) 改正:第五次医療法改正で、調剤を実施する薬局を医療提供施設に位置付けた。
  3. 3.平成29年(2017年) 改正:介護医療院の創設に伴い、医療提供施設の例示に介護医療院を追加(平成30年4月施行)。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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