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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

医療法 第6条の10

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  1. 病院、診療所又は助産所(以下この章において「病院等」という。)の管理者は、医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)が発生した場合には、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、当該医療事故の日時、場所及び状況その他厚生労働省令で定める事項を第六条の十五第一項の医療事故調査・支援センターに報告しなければならない。
  2. 2.病院等の管理者は、前項の規定による報告をするに当たつては、あらかじめ、医療事故に係る死亡した者の遺族又は医療事故に係る死産した胎児の父母その他厚生労働省令で定める者(以下この章において単に「遺族」という。)に対し、厚生労働省令で定める事項を説明しなければならない。ただし、遺族がないとき、又は遺族の所在が不明であるときは、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医療法第6条の10は、日本の医療法に含まれる条文です。
  2. 医療法第6条の10の条文原文は「病院、診療所又は助産所(以下この章において「病院等」という。」で始まります。
  3. 医療法第6条の10は第一節 医療の安全の確保のための措置に置かれています。
  4. 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 医療法第6条の10の前の条は医療法第6条の9です。
  7. 医療法第6条の10の次の条は医療法第6条の11です。
  8. 医療法第6条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第6条の10
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205
  • 本サイト収録医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第6条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/6_10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医療法第6条の10は、病院等の管理者に、予期しなかった医療起因の死亡・死産を医療事故調査・支援センターへ遅滞なく報告させ、報告前に遺族へ説明する義務を課す規定である。

Q · 病院で家族が予期せず亡くなったら、国の第三者機関に報告されるの?

報告するか決めるのは院長等の管理者で、遺族ではない

医療法第6条の10により、病院等の管理者は、医療に起因し又は起因すると疑われる死亡・死産で、管理者が予期しなかったものを医療事故として、遅滞なく医療事故調査・支援センターへ報告しなければなりません。報告の前には遺族へ所定事項を説明する義務があります。ただし「予期しなかった」かどうかの判断は管理者に委ねられており、遺族が自ら報告することはできません。納得できない場合はセンターの相談窓口に連絡し、病院側に伝えてもらうことになります。

解説

病院で家族が予想外の亡くなり方をしたとき、国の第三者機関に報告するかどうかを決めるのは遺族ではない。病院の管理者(院長など、その病院の運営に責任を持つ人)である。本条は、医療に起因する、または起因すると疑われる死亡・死産で、管理者が「予期しなかった」ものを医療事故と定め、医療事故調査・支援センター(厚生労働大臣が指定した民間の第三者機関)へ遅滞なく報告するよう義務づけている。さらに報告の前には、遺族に所定の事項を説明しなければならない。ここに落とし穴がある。「予期しなかった」かどうかは管理者の判断にかかっていて、事前に「死亡の可能性がある」と説明し記録していれば、予期していたと扱われうる。報告されなければ、センターによる調査を遺族が依頼する道(6条の17)も開かない。何を確認し、何を求めればよいかを知っている遺族と、病院の説明をただ待つ遺族とでは、真相にたどり着ける可能性がまったく違ってくる

法的な位置づけ

医療事故報告義務とは、病院・診療所・助産所の管理者が、当該施設の医療従事者が提供した医療に起因し又は起因すると疑われる死亡・死産であって管理者が予期しなかったもの(医療事故)について、厚生労働省令に従い遅滞なく医療事故調査・支援センターへ報告し、その前に遺族へ所定事項を説明する法的義務をいう(医療法第6条の10)。

手順

  1. 1.説明の場を記録する 病院からの最初の説明には家族二人以上で臨み、日時・説明者・説明内容をメモまたは録音で残す
  2. 2.報告対象かどうかの判断を書面で求める 医療事故調査・支援センターへの報告対象か、管理者の判断と理由を書面で示すよう病院に求める
  3. 3.火葬前に解剖・Ai の要否を決める 死因を検証する材料を残すため、解剖や死亡時画像診断(Ai)を受けるかどうかを火葬の日程を決める前に病院と確認する
  4. 4.報告されない場合はセンターに相談する 病院が報告しない判断をした場合、医療事故調査・支援センターの相談窓口に連絡し、遺族の求めを管理者へ伝えてもらう
  5. 5.院内調査に納得できなければセンター調査を依頼する 報告後の院内調査(第6条の11)の結果に納得できない場合、センターに調査を依頼する(第6条の17)。損害賠償を考える場合は並行してカルテ開示を請求し、医療訴訟を扱う弁護士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1医療事故調査制度とは何ですか?

予期しない医療起因の死亡・死産を病院が第三者機関へ報告し、院内調査で原因を分析して再発防止につなげる制度です。平成27年(2015年)10月に始まりました。

Q2医療事故の報告はいつまでにしなければならない?

法律上は「遅滞なく」とされ、具体的な日数は定められていません。正当な理由なく報告を遅らせることは認められないと解されています。

Q3医療事故調査・支援センターとはどこですか?

医療事故の報告を受け、調査の支援や遺族・病院からの依頼に基づく調査を行う機関で、厚生労働大臣が指定する民間の第三者機関です(医療法第6条の15)。

Q4医療事故の報告をしないと罰則はある?

本条の報告義務違反に直接の罰則はありません。ただし報告しなかった判断の経緯は、後の説明責任や損害賠償の交渉で問われることがあります。

Q5高齢の入院患者が亡くなった場合も医療事故になる?

医療に起因し、かつ管理者が予期しなかった死亡に限られます。病気の自然経過による死亡や、事前に死亡リスクを説明・記録していた場合は対象外になりえます。

Q6死産も医療事故調査の対象になる?

なります。医療に起因し又は起因すると疑われ、管理者が予期しなかった死産は対象です。説明を受ける遺族には胎児の父母が含まれます。

Q7診療所やクリニックも報告義務がある?

あります。本条は病院だけでなく、診療所と助産所の管理者にも同じ報告義務と遺族への説明義務を課しています。

Q8医療事故の報告前に遺族は何を説明される?

厚生労働省令で定める事項で、実務上は制度の概要、院内調査の進め方、解剖や死亡時画像診断(Ai)の要否、血液等の検体保存などが説明されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1病院が「報告の対象じゃない」って言うんですけど、遺族から直接センターに報告できないんですか?

報告義務を負うのは管理者であり(本条1項)、遺族が報告して事故として登録させる仕組みはない。ただしセンターは遺族からの相談を受け付けており、遺族の求めを管理者に伝えることができる。実務のポイント:相談するときは「予期しなかった理由」を具体的に書き出して持っていく。事前の説明になかった経過を時系列で示せると、管理者が判断を見直す材料になりやすい

Q2報告されたら、病院のミスって認められたことになるんですか?

ならない。本条の報告は再発防止のための仕組みで、過失の有無を判定するものではない。院内調査(6条の11)やセンターの調査(6条の17)も、個人の責任追及を目的としていない。実務のポイント:調査報告書が出ても、損害賠償を求めるには別途、民事の手続が必要になる。カルテ開示請求は報告の有無とは関係なく今すぐできるので、並行して進めておく

Q3報告前の説明って、何を聞けばいいんですか?

本条2項で、管理者は報告の前に遺族へ厚生労働省令で定める事項を説明しなければならない。実務では、制度の概要、院内調査の進め方、解剖や Ai の要否、血液などの検体保存について説明されるのが一般的である。実務のポイント:調査結果をどんな方法で説明してもらえるか(口頭か書面か)をこの時点で確認しておく。後から求めるより、最初に約束させた方が通りやすい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「病院で患者が亡くなれば、全部国に報告される」と思われがちだが、対象は医療に起因する(または疑われる)、かつ管理者が予期しなかった死亡・死産に限られる。高齢の入院患者の死亡の多くは対象外になり、事前に死亡リスクを説明し記録していた場合も「予期していた」と扱われうる
  • 本条の報告を「病院がミスを認めること」と受け取るのは前提がずれている。制度の目的は再発防止であり、報告は過失を認めることを意味しない。逆に言えば、報告されなかったからといって医療に問題がなかったことにもならない。報告の有無と過失の有無は別の問いである
  • 遺族の目には「病院が調べてくれるなら安心」と映るが、医療事故調査は原則として当の病院自身が行う院内調査である(6条の11)。調査の結果に納得できなければセンターに調査を依頼できる(6条の17)。この二段構えの存在を知らない遺族は、院内調査の結論を最終回答だと思い込んでしまう
  • 医療事故調査制度ができたので、医師法21条の異状死体の警察への届出はなくなったと誤解する医療者もいるが、二つは別の制度で並んで存在している。センターへの報告で警察への届出義務が免除されるわけではない
比較の観点この条文ほかの条文
規律する段階第6条の10:医療事故の発生後、センターへの報告と遺族への事前説明第6条の11:報告後、管理者による院内医療事故調査の実施
第6条の17:管理者または遺族の依頼によるセンターの調査
主体病院等の管理者(遺族は報告主体になれない)病院等の管理者
医療事故調査・支援センター(依頼は管理者または遺族)
遺族の関与報告前に所定事項の説明を受ける調査結果の説明を受ける
自ら調査を依頼できる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
醫療事故預防及爭議處理法

台湾も医療事故後の説明・関懐と重大事故の原因分析・通報を医療機関に求める。日本と同じく非懲罰的な再発防止を志向する(条番号は要確認)

韓国
환자안전법 제14조

韓国は患者安全事故の報告制度を持ち、一定の重大な事故については医療機関の長に報告義務を課す改正がなされた

ドイツ
BGB § 630c Abs. 2

ドイツは第三者機関への報告義務ではなく、治療過誤をうかがわせる事情を患者に知らせる義務を民法典に置く点が日本と異なる

アメリカ
Patient Safety and Quality Improvement Act of 2005

米国は連邦レベルでは患者安全機関(PSO)への任意報告を秘匿特権で守る仕組みで、報告義務は州法ごとに異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 日帰りのはずだった内視鏡検査の翌朝、父が亡くなった。担当医は「まれな合併症です」と言うだけ。このとき「医療事故調査・支援センターに報告する案件かどうか、管理者の判断を文書で聞かせてほしい」と一言求めるかどうかで、その後の流れが変わる
  • 病院が報告しないと決めたら、遺族にできることは何もないのか? センターの相談窓口に連絡すれば、遺族の求めを病院の管理者に伝えてもらえる仕組みがある(平成28年の省令改正で整備)。報告を強制する力はないが、管理者が判断を見直すきっかけになる
  • あなたは地方の中規模病院の医療安全担当で、術後に予期しない死亡が起きた。院長は「報告すると訴えられる材料になる」と迷っている。本条の報告は責任追及ではなく再発防止のための仕組みだが、判断の過程を記録しておかなければ、後で「報告逃れ」と批判されるのは病院側である
  • 妊娠38週、分娩中の急変で赤ちゃんが死産となった。死産も本条の対象である。説明を受ける遺族には、胎児の父母が含まれる
  • 葬儀の日程を決める前に、あと数時間で遺体が火葬場に向かう。解剖や死亡時画像診断(Ai)を受けるかどうかを決めないまま火葬すれば、死因を検証する材料は二度と手に入らない。病院からの事前説明の中で、この選択を必ず確認すること

取るべき行動

被害を受けた側:1. 説明の場に家族二人以上で臨み、日時・説明者・内容をメモや録音で残す2. 医療事故調査・支援センターへの報告対象かどうか、管理者の判断と理由を書面で求める3. 解剖・Ai の要否を火葬前に決める4. 報告されない場合はセンターの相談窓口に連絡し、病院への伝達を依頼する5. 報告後、院内調査の結果に納得できなければ、センターに調査を依頼する(6条の17) 6. 損害賠償を考える場合は、制度とは別に医療訴訟を扱う弁護士へ早めに相談し、カルテ開示を請求する

訴えられた側:1. 死亡を把握したら、管理者が速やかに「医療に起因するか」「予期していたか」を判断できる院内体制を動かす2. 判断の根拠(事前説明の記録、診療経過)と結論を文書化する3. 報告する場合は、報告前に遺族へ所定の事項を説明し、解剖・Ai・検体保存について意向を確認する4. 判断に迷う場合は、支援団体(医師会・病院団体等)やセンターに相談する5. 医師法21条の異状死届出が必要かどうかも並行して検討する6. 報告を過失の自白と混同せず、再発防止の姿勢で一貫させる

時効(請求できる期限):報告期限は「遅滞なく」で、具体的な日数は法定されていない(正当な理由なく遅らせないことが求められる)。本条違反に直接の罰則はない。医療過誤の損害賠償は、生命侵害の場合、不法行為構成なら損害と加害者を知った時から5年・行為時から20年(民法724条、724条の2)、債務不履行構成なら権利行使できると知った時から5年・行使できる時から20年(民法166条、167条)(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 要人的検証:条番号の不一致 入力条番号は第6条の13だが、原文と括弧摘要は医療事故の報告規定(第6条の10相当)の内容である。条番号の対応関係を人手で確認する必要がある
  • 平成26年(2014年)公布、平成27年(2015年)10月1日施行 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律により、医療事故調査制度の一部として新設されたと解される(人手での検証が必要)

改正の年表

  1. 1.平成26年(2014年) 新設:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)により、医療事故調査制度の中核として新設。平成27年(2015年)10月1日施行

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医療法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 医療の安全の確保のための措置

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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