医療法 第37条
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- 厚生労働大臣は、供給確保医薬品及びその製造に必要不可欠であると認められる原料又は材料(以下「供給確保医薬品等」という。)の安定的な供給の確保を図るための指針(以下「安定供給確保指針」という。)を定めるものとする。
- 2.安定供給確保指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
- 一供給確保医薬品等の安定的な供給の確保に関する基本的な方向
- 二供給確保医薬品等の供給不足の発生を未然に防止するための施策に関する事項
- 三供給確保医薬品等の供給不足が発生した場合における製造又は輸入に関する事項
- 四その他供給確保医薬品等の安定的な供給の確保に関する重要事項
- 3.厚生労働大臣は、安定供給確保指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
- 4.第一項の「供給確保医薬品」とは、特定医薬品であつて、次に掲げる事項を勘案し、その安定的な供給の確保を図る必要性が高いものとして、厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて指定するものをいう。
- 一その用途に係る疾病にかかつた場合の病状の程度
- 二当該特定医薬品と代替性のある特定医薬品又は治療方法の有無
- 三その製造に要する特別の技術の有無、原料又は材料の供給事情その他の製造又は供給に関して留意すべき事項
- 四その他厚生労働省令で定める事項
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第37条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第37条の条文原文は「厚生労働大臣は、供給確保医薬品及びその製造に必要不可欠であると認められる原料又は材料(以下「供給確保医薬品等」という。」で始まります。
- 医療法第37条は第五章 医療提供体制の確保に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第37条の前の条は医療法第36条です。
- 医療法第37条の次の条は医療法第38条です。
- 医療法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法37条は、厚生労働大臣が供給確保医薬品と原料・材料の安定供給確保指針を定め、公表する義務を定める。対象品目は厚生科学審議会の意見を聴いて指定される。
Q · 国が指定した「供給確保医薬品」なら、薬局で欠品することはないの?
国が指針で予防策を示すが、供給そのものは保証しない
医療法37条は、厚生労働大臣に供給確保医薬品とその原料・材料の安定供給確保指針を定め、公表することを義務付けています。指針には基本的な方向、供給不足の未然防止策、不足発生時の製造・輸入に関する事項などが盛り込まれます。ただし本条は国の政策立案義務を定めるもので、欠品ゼロを保証したり、患者個人に薬の供給を請求する権利を与えたりするものではありません。
解説
薬局で「メーカー欠品で、次の入荷は未定です」と言われた経験は、2021年以降かなりの数の日本人にある。後発医薬品メーカーの相次ぐ業務停止処分をきっかけに、咳止めや抗菌薬まで棚から消えた。本条は、その反省から「供給が途切れると命に関わる薬」を国が名指しで指定し、途切れさせない設計図(安定供給確保指針)を厚生労働大臣に作らせ、公表まで義務付ける。押さえておくべき点は二つある。第一に、指定の物差しが条文に書かれている:病状の重さ、代わりの薬や治療法があるか、製造に特殊技術が要るか、原料をどこから調達しているか。第二に、対象は完成品だけでなく「原料又は材料」にまで及ぶ。原薬の多くを海外に頼る日本では、ここが本当の急所である。ただし本条は国の義務を定めるもので、患者個人に「この薬をよこせ」と請求する権利を直接与えるものではない。その限界を知っていると、欠品のときにどこへ声を届ければよいかが分かる
法的な位置づけ
供給確保医薬品とは、医療法37条4項に基づき、特定医薬品のうち、疾病の病状の程度、代替となる医薬品・治療方法の有無、製造に要する特別の技術や原料・材料の供給事情等を勘案して安定供給確保の必要性が高いものとして、厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて指定する医薬品をいう。
よくある質問 AI による整理
Q1安定供給確保指針とは何ですか?
医療法37条に基づき厚生労働大臣が定める指針で、供給確保医薬品と原料・材料の供給確保の基本方向、欠品予防策、欠品時の製造・輸入方針などを定めます。
Q2供給確保医薬品の指定基準は?
病状の程度、代替となる薬や治療法の有無、製造に要する特別な技術、原料・材料の供給事情、その他厚生労働省令で定める事項を勘案して指定されます。
Q3医薬品の欠品はいつまで続く?
品目や原因によって大きく異なり、一律の目安はありません。メーカーの供給状況の案内と、厚生労働省が公表する資料で個別に確認するのが確実です。
Q4原薬の海外依存は法律で対策されている?
医療法37条は、完成品だけでなく製造に不可欠な原料・材料も指針の対象に含めています。原料の供給事情は指定基準としても明記されています。
Q5安定供給確保指針は公表される?
公表されます。医療法37条3項により、厚生労働大臣は指針を定めたり変更したりしたとき、遅滞なく公表しなければなりません。
Q6供給確保医薬品は誰が指定する?
厚生労働大臣が指定します。指定にあたっては厚生科学審議会の意見を聴く必要があり、大臣の独断で決めることはできない仕組みです。
Q7薬が手に入らないとき患者は何ができる?
薬剤師に代替薬の有無を確認し、主治医と切り替えや処方日数を相談します。長引く場合は患者団体や医療機関を通じて行政に実態を伝える方法があります。
Q8製薬会社は供給確保医薬品の指定を拒否できる?
本条は大臣による指定と指針策定を定めるもので、企業の同意を指定要件としていません。企業側は審議段階で供給体制を説明し、対話するのが現実的です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の飲んでる薬が「供給確保医薬品」かどうか、どうやって調べるの?
指定は厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴いて行う(本条4項)。指針は公表が義務付けられている(同3項)ので、厚生労働省のサイトで指針と関連資料を確認するのが近道である。実務のポイント:行政にはこれとは別に、以前から「安定確保医薬品」という区分がある。名前が似ているので混同しやすい。薬剤師に聞くときは、どちらのリストの話かを確認すると話が早い
Q2指定された薬が欠品したら、国に損害賠償を請求できますか?
本条は指針の策定・公表を大臣に義務付けるもので、個々の患者に供給を請求する権利を直接定めてはいない。欠品を理由とする国家賠償は、国家賠償法1条の要件を満たすかが争点になり、ハードルは高い。実務のポイント:実務で効くのは訴訟より、欠品の実態を具体的な数字で行政や審議会に届けるルートである。指針は見直しが前提なので、記録を持っている人の声が次の改定に反映されやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が指定した薬なら、欠品は絶対に起きない」と考えがちだが、本条が定めるのは指針の策定と公表であり、供給そのものを保証するわけではない。指針は予防と発生時の製造・輸入の方針を示すものにすぎず、個々の患者に対して国が薬の確保を約束する請求権は生まれない
- 欠品を「メーカーのミス」だけの問題と見ると、構造を見落とす。本条が指定基準に「原料又は材料の供給事情」を明記し、原料そのものまで対象に含めた点が重要である。国内工場が健全でも、海外の原薬工場一か所が止まれば日本の供給は崩れる。問題の震源は、あなたが見ている薬局の棚から数千キロ離れた場所にあることが多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 医療法37条:供給確保医薬品と原料・材料の安定供給 | 医療法30条の3:医療提供体制確保の基本方針全般 経済安全保障推進法7条:特定重要物資の指定 |
| 策定・指定の主体 | 厚生労働大臣(厚生科学審議会の意見聴取) | 厚生労働大臣 内閣(政令で指定) |
| 主な狙い | 命に関わる薬の欠品予防と発生時の製造・輸入対応 | 地域医療体制の整備の方向づけ 国民生活・経済に不可欠な物資のサプライチェーン強靱化 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は必要藥品の供給不足について業者の事前通報義務と主管機関の対応を定める。日本が指針方式をとるのに対し、通報義務を軸にしている点が異なる
ドイツは製薬企業と卸に適切かつ継続的な供給を行う義務を課す。企業への直接義務型で、国の指針策定を軸とする日本とは手法が異なる
フランスは治療上重要な医薬品(MITM)について企業に欠品管理計画や在庫確保を求める。企業義務が具体的に定められている
米国は生命維持に必要な医薬品の製造中止・中断をFDAへ事前通知する義務を定める。通知制度を中心とする点で台湾に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 持病の薬が三か月連続で「入荷未定」。主治医は別の薬に切り替えると言うが、その代替薬も品薄だという。代わりがない薬こそ、本条4項2号が指定の決め手として書いている「代替性がない」薬である。自分の薬が指定対象かどうかを調べることで、その欠品が国の監視網に入っているかが分かる
- あなたは中堅の後発医薬品メーカーで品質保証を担当している。原薬の調達先が一か国の一社だけに偏っている品目が、供給確保医薬品に指定されそうだ。指定の検討は厚生科学審議会の意見を聴いて進む。審議会資料が公開される前に、調達先を二社以上に広げる計画を固めておかないと、後から指針に沿った説明を求められたとき手持ちの材料がない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 欠品の薬名・規格・メーカーをメモし、薬剤師に代替薬の有無を確認する2. 主治医に残量を伝え、切り替えや処方日数の調整を早めに相談する3. 厚生労働省が公表する安定供給確保指針と指定品目、メーカーの供給状況の案内を確認する4. 長引く場合は、患者団体や医療機関を通じて厚生労働省に実態を伝える。個人に直接の請求権はないので、声を集めるほうが効く
訴えられた側:製造販売業者の立場なら:1. 自社品目が指定基準(病状の程度、代替性、製造技術、原料事情)にどう当てはまるか洗い出す2. 原薬や材料の調達先が一か所に集中していないか棚卸しし、複数化計画を作る3. 公表された指針の予防策・発生時対応と社内の供給継続計画を照らし合わせる4. 審議会資料の公開を追い、指定前から行政と対話する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。大臣は指針を定め、または変更したときは「遅滞なく」公表しなければならない(本条3項)。本条は国の義務を定める規定であり、患者が期限を管理すべき請求権は直接には生じない(最新の改正状況をご確認ください)
- 医療法 第1条良質かつ適切な医療提供体制の確保という目的
- 医療法 第30条の3厚生労働大臣による医療提供体制の基本方針
- 医療法 第30条の4都道府県医療計画との整合(現行効力を要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第14条医薬品の製造販売承認、供給主体の規律(通称 薬機法)
- 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律 第7条特定重要物資の指定と安定供給確保(通称 経済安全保障推進法)
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