医療法 第38条の7
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- 厚生労働大臣は、特定医薬品の需給状況を把握するため、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律第十二条の二第三項の情報その他厚生労働省令で定める情報(次項において「医薬品調剤等情報」という。)について調査及び分析を行うことができる。
- 2.医療情報基盤・診療報酬審査支払機構又は国民健康保険法第四十五条第五項に規定する国民健康保険団体連合会は、前項の調査及び分析の用に供するため、厚生労働大臣に対し、それぞれが保有する医薬品調剤等情報を、厚生労働省令で定める方法により提供しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第38条の7は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第38条の7の条文原文は「厚生労働大臣は、特定医薬品の需給状況を把握するため、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律第十二条の二第三項の情報その他厚生労働省令で定める情…」で始まります。
- 医療法第38条の7は第五章 医療提供体制の確保に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第38条の7の前の条は医療法第38条の6です。
- 医療法第38条の7の次の条は医療法第39条です。
- 医療法第38条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第38条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第38条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/38_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法38条の7は、厚生労働大臣が特定医薬品の需給把握のため処方・調剤データを調査分析できると定め、支払基金と国保連に情報提供義務を課す規定。
Q · 薬局で出した薬のデータって、国は何のために集めているの?
薬の需給を分析して薬不足をつかむためで、提供は法律上の義務です
医療法38条の7により、厚生労働大臣は特定医薬品の需給状況を把握する目的で、電子処方箋関連の情報(医療介護総合確保法12条の2第3項)や省令で定める情報を調査・分析できます。社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会は、保有する医薬品調剤等情報を省令で定める方法で国に提供しなければなりません。利用目的は需給の把握に限られます。匿名化の水準などの詳細は厚生労働省令で定められます。
解説
薬局で「その薬、いま入荷の見込みが立たないんです」と言われた経験は、2020年代の日本では珍しくなくなった。後発医薬品メーカーの相次ぐ業務停止を境に、咳止めや去痰薬などの出荷調整が長く続いたからだ。本条は、国が「どの薬が、どの地域で、どれだけ処方・調剤されているか」を自分でつかみにいくための仕組みである。厚生労働大臣は、特定医薬品の需給状況を把握する目的に限って、医療介護総合確保法12条の2第3項の情報(電子処方箋管理サービスに集まる処方・調剤データ)と、省令で定める情報を調査・分析できる。そしてレセプト審査を担う社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会には、手元のデータを国へ提供する「義務」が課されている。任意の協力ではない。ここがポイントになる。あなたが薬局で受け取った一包の薬の記録が、国の在庫アラートの材料になりうる。逆にいえば、欠品が起きたとき「国は実態を把握していなかった」という言い訳は、制度上通りにくくなった。
法的な位置づけ
医療法第38条の7は、特定医薬品の需給状況の把握を目的として、厚生労働大臣に医薬品調剤等情報の調査及び分析の権限を与える規定である。医薬品調剤等情報とは、医療介護総合確保法12条の2第3項の情報その他厚生労働省令で定める情報をいう。社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険団体連合会は、省令で定める方法により同情報を大臣に提供する義務を負う。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法38条の7とは?
厚生労働大臣が特定医薬品の需給状況を把握するため、処方・調剤に関する情報を調査・分析できると定めた規定です。支払基金と国保連には情報提供義務があります。
Q2医薬品調剤等情報とは何ですか?
医療介護総合確保法12条の2第3項の情報(電子処方箋関連のデータ)と、厚生労働省令で定める情報をまとめた呼び名です。本条1項で定義されています。
Q3特定医薬品とはどんな薬ですか?
本条の条文では具体的な品目を列挙していません。範囲は医療法の他の規定や厚生労働省令・告示で定まるため、最新の省令や通知を確認する必要があります。
Q4支払基金の情報提供は拒否できる?
できません。本条2項は「提供しなければならない」と定めており、任意の協力ではなく法律上の義務です。提供方法は厚生労働省令で定められます。
Q5国保連 データ提供 根拠法は?
医療法38条の7第2項です。国民健康保険法45条5項に規定する国民健康保険団体連合会が、保有する医薬品調剤等情報を厚生労働大臣へ提供する義務を負います。
Q6処方データの国への提供は個人情報保護法違反?
法令に基づく提供は、個人情報保護法上、本人同意の例外として整理されるのが基本です。ただし匿名化の方法や提供の粒度は省令と運用で決まります。
Q7医薬品の需給調査は誰が行う?
厚生労働大臣です。本条1項が調査・分析の主体を厚生労働大臣と定め、データの供給元として支払基金と国保連を位置付けています。
Q8医療法38条の7いつから施行?
施行日は改正法の附則で定まります。条文だけでは判断できないため、e-Gov法令検索の改正履歴や厚生労働省の通知で確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の処方内容が国に送られるって、勝手にやっていいんですか?
本条2項は、支払基金と国保連に国へのデータ提供を法律上の義務として課している。個人情報保護の仕組みでは、法令に基づく提供は本人同意の例外として整理されるのが基本である。ただし匿名化の具体的な方法は条文になく省令に委ねられている。実務のポイント:本当に確認すべきなのは条文ではなく省令とパブリックコメントの資料で、どの粒度(個人単位か集計値か)で渡るかはそこに書かれる
Q2これで薬不足ってなくなるんですか?
本条が国に与えるのは「見る力」であって、薬を増やす力ではない。増産や出荷調整は薬機法上の措置や業界への要請など、別の手段で行われる。実務のポイント:欠品の多くは総量不足より地域・薬局間の偏在で悪化する。偏在を見抜ける需要側データの価値は大きいが、効くのは分析結果が出荷調整に実際に使われた場合だけである
Q3電子処方箋を使ってない薬局の分はどうなるんですか?
本条1項の対象は医療介護総合確保法12条の2第3項の情報(電子処方箋関連のデータ)と、厚生労働省令で定める情報である。電子処方箋の普及が途中の段階では、データの網羅性に地域差が出る可能性がある。実務のポイント:省令で定める情報の範囲がどこまで広がるかによって、分析の精度が大きく変わる。改正省令の追加項目を見ておくこと
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が処方データを集める=自分の病歴が国に監視される」と身構える人は多いが、本条の調査・分析は「特定医薬品の需給状況の把握」という目的に縛られている。ただ、目的が限定されていることと、データの匿名化の程度や保管方法が十分であることは別の問題だ。後者は条文ではなく厚生労働省令と運用で決まるので、注目すべき場所はそちらになる
- 「薬不足は製薬会社の問題で、国には打つ手がない」という見方は、問いの立て方そのものがずれている。不足の多くは総量よりも偏在(ある地域・ある薬局に在庫が偏ること)から生まれる。偏在は、需要側のデータがなければ見えない。本条は、国にまず偏在を見るための目を与えた規定である
- 支払基金や国保連を「レセプトの審査をするだけの事務機関」だと思っているなら、その役割を小さく見積もりすぎている。両者は全国の保険診療・調剤の流れが集まる結節点であり、本条によって医薬品の安定供給政策を下支えするデータ供給源としても法的に位置付けられた
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は必要藥品の供給不足について、製造・輸入業者側からの通報義務を中心に規律する。日本の本条は、レセプト機関の保有する需要側データを国が分析する点に特徴がある
ドイツは製薬企業・卸に供給確保義務を課す構成が中心で、供給側の責任を正面から定める
米国は製造中止・中断についてメーカーに FDA への事前通知を義務付ける供給側中心の仕組み
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 子どもの咳止めシロップを求めて薬局を三軒回ったのに、どこも「入荷未定」。個人の不運ではなく、国が本来データで察知すべき需給の歪みである可能性がある。自治体の窓口や議員に声を届けるとき、本条を根拠に「国は処方データを分析できる立場にある」と指摘できる
- もし自分の処方歴が国に送られていると知ったら、どう感じる? 本条の目的は特定医薬品の需給把握に限定されており、個人の診療内容を監視するための規定ではない。ただし匿名化の具体的な方法は条文になく、厚生労働省令に委ねられている
- あなたは国保連の情報システム担当者。国への提供データの形式を定める省令が公布され、次のデータ提供期限まで2か月しかない。「国の要請に応じる」段階の話ではなく、法律上の提供義務である。システム改修の予算と工程は、今週中に上に上げなければ間に合わない
- ジェネリックメーカーの営業部長が、国の需給分析の結果に基づいて増産要請を受けた。自社の出荷データと国の調剤データの数字が合わない。国が見ているのは「現場で実際に出ていった量」であり、出荷量との差は流通在庫の滞留か買い占めのシグナルになりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 欠品した薬の名称・規格、断られた薬局名・日付を記録する2. 同じ成分の後発品や代替薬がないか、医師・薬剤師に相談する3. 欠品が長引く場合は、都道府県の薬務担当課や地域の薬剤師会に状況を伝える。その際「国は本条に基づき処方調剤データで需給を分析できる立場にある」と添え、地域の実態を国に上げるよう求める4. 厚生労働省が公表する医薬品供給状況の情報を定期的に確認する
訴えられた側:データ提供義務を負う支払基金・国保連の側であれば、1. 厚生労働省令で定める提供方法(形式・頻度・匿名化の水準)を正確に確認する2. 提供範囲が需給把握の目的を超えていないか社内で点検し、個人情報保護法上の整理を文書化する3. システム改修の工程を前倒しで確保する。製薬・卸の側であれば、国の分析結果を受けた増産・出荷要請に備え、自社の出荷・在庫データを需要側データと照合できる状態にしておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効や期限はない(金銭債権の問題が生じた場合は一般消滅時効、民法166条、債権5年または10年)。データ提供の頻度・期限は厚生労働省令の定めによるため、最新の省令・通知を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
- 医療法 第1条良質かつ適切な医療提供体制確保の目的
- 医療法 第30条の3医療提供体制確保の基本方針
- 医療法 第30条の4都道府県医療計画、地域医療体制の策定
- 地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律 第12条の2電子処方箋関連情報の管理、分析対象の出所
- 国民健康保険法 第45条国保連への審査支払委託、提供義務者の根拠
- 社会保険診療報酬支払基金法 第1条支払基金の目的と性格
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