医療法 第38条の6
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- 厚生労働大臣は、第三十八条及び第三十八条の二の規定の施行に必要な限度において、製造販売業者又は製造業者に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告させ、又は当該職員に、これらの者の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.第六条の二十四第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第38条の6は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第38条の6の条文原文は「厚生労働大臣は、第三十八条及び第三十八条の二の規定の施行に必要な限度において、製造販売業者又は製造業者に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告させ、又は当該…」で始まります。
- 医療法第38条の6は第五章 医療提供体制の確保に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第38条の6の前の条は医療法第38条の5です。
- 医療法第38条の6の次の条は医療法第38条の7です。
- 医療法第38条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第38条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第38条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/38_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法38条の6は、厚生労働大臣が38条・38条の2の施行に必要な限度で、製造販売業者等に報告を求め、職員に事業場を立入検査させる権限を定める規定。
Q · 医療法の立入検査がメーカーに来たら、断ってもいいの?
必要な限度の検査は拒めず、拒否は罰則の問題になりうる
医療法38条の6により、厚生労働大臣は第38条・第38条の2の施行に必要な限度で、製造販売業者や製造業者に報告を求め、職員に事業場を立入検査させることができます。拒否や妨害は罰則が問題になりうるため、断るより範囲の確認が現実的です。検査職員には身分証明書の携帯・提示義務があり(6条の24第2項の準用)、この権限を犯罪捜査のためと解釈してはならないとされています(同第3項の準用)。
解説
医療法は病院や診療所を縛る法律だと思われがちだが、本条の対象は病院ではない。医薬品や医療機器の製造販売業者と製造業者である。厚生労働大臣は、第38条と第38条の2を実際に動かすのに必要な範囲で、これらの企業に業務や経理の状況を報告させることができる。職員を営業所や事務所などの事業場に立ち入らせ、帳簿や書類などを検査させることもできる。押さえるべき点は二つある。一つは「必要な限度において」という一句で、調査できる範囲はこれで区切られている。38条・38条の2の施行と関係のない社内資料まで出す義務は、この条文からは出てこない。もう一つは、第6条の24第2項・第3項の準用である。検査に来る職員は身分証明書を携帯し、求められれば提示しなければならない。また、この権限を犯罪捜査のためのものと解釈してはならない。つまり、行政調査として協力する範囲と、そこを超える要求とを見分ける物差しが条文の中に書き込まれている。物差しを知っている担当者だけが、協力もしつつ企業を守れる
法的な位置づけ
医療法第38条の6は、厚生労働大臣に対し、同法第38条及び第38条の2の施行に必要な限度において、製造販売業者又は製造業者から業務・経理の状況の報告を徴収し、職員に営業所・事務所その他の事業場への立入検査を行わせる権限を付与する規定である。検査には第6条の24第2項・第3項が準用され、身分証明書の携帯・提示と犯罪捜査目的の否定が定められる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告徴収文書の根拠条文を確認 届いた文書に記載された根拠が医療法38条の6か、薬機法69条かを確認する。医療法なら38条・38条の2のどの規定の施行のための報告かを所管課に照会し、対象範囲を確定させる
- 2.社内の対応窓口を一本化 品質保証・経理・法務のどこが主担当かを決め、行政とのやり取りを一つの窓口に集約する。受付や工場にも立入検査時の連絡ルートを共有する
- 3.検査当日は身分証明書と目的を記録 冒頭で検査職員に身分証明書の提示を求め、氏名・所属・根拠条文・検査事項を記録する。閲覧・提出した帳簿書類は一覧にして控えを残す
- 4.範囲外と思われる要求は協議で確認 38条・38条の2の施行と関係が見えない資料を求められた場合、その場で拒絶せず、どの規定の施行に必要かを尋ねて協議する。やり取りは日時とともに記録する
- 5.報告書は事実のみを正確に作成 推測や見込みを混ぜず、裏付け資料のある事実だけを記載する。提出前に担当部署と法務で内容を照合し、必要に応じて医事法制に詳しい弁護士の確認を受ける
よくある質問 AI による整理
Q1医療法38条の6とは?
厚生労働大臣が製造販売業者・製造業者に業務や経理の報告を求め、職員に事業場を立入検査させる権限を定めた条文です。範囲は38条・38条の2の施行に必要な限度に限られます。
Q2医療法の立入検査はメーカーも対象?
対象です。医療法の立入検査は病院向けの25条が有名ですが、本条は製造販売業者と製造業者を名指しで対象にしています。
Q3報告徴収 回答期限 いつまで?
本条自体に期限の定めはなく、報告を求める文書で指定された期限が締切になります。期限内が難しい場合は、早めに所管課へ相談するのが実務的です。
Q4立入検査 身分証明書 見せてもらえる?
見せてもらえます。6条の24第2項の準用により、検査職員は身分証明書を携帯し、関係人の請求があれば提示しなければなりません。
Q5立入検査で経理資料も見られる?
条文は「業務若しくは経理の状況」の報告を明記しており、帳簿も検査対象です。ただし38条・38条の2の施行に必要な限度に限られます。
Q6医療法の立入検査 拒否したら違法?
拒否・妨害・虚偽報告は罰則が問題になりうる行為です。罰則の有無と内容は最新の改正状況を確認し、拒否ではなく範囲の協議で対応するのが安全です。
Q7行政の立入検査に令状は必要?
本条の立入検査は行政調査で、令状は求められていません。そのかわり、権限を犯罪捜査のためと解釈してはならないと明記されています。
Q8医療法と薬機法の立入検査は何が違う?
薬機法69条は品質・安全性確保のための検査、本条は医療法38条・38条の2の施行のための検査です。根拠条文が違えば調査できる範囲も違います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1立入検査って、断ることはできるんですか?
本条(医療法38条の6)は大臣に検査させる権限を与えている。拒否や妨害には罰則が問題になりうる(罰則の有無と内容は最新の改正状況をご確認ください)。物理的に押し入る権限ではないが、拒否すれば不利益を受けうる仕組みである。実務のポイント:実務で揉めるのは拒否よりも範囲である。「必要な限度において」の文言を根拠に、対象資料を事前に協議で絞るのが現実的な防御になる
Q2検査で見られた資料が、あとで刑事事件に使われたりしませんか?
準用される第6条の24第3項により、本条の権限は犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。捜査目的で行政調査を利用することは許されない。ただし、調査で判明した事実がその後どう扱われるかについては、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:検査の記録を自社でも正確に残しておくと、後に手続の適否が争いになったとき、あなたの側の唯一の証拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「医療法は病院の法律だから、メーカーには関係ない」という思い込みがある。しかし本条は、製造販売業者と製造業者を名指しで調査対象にしている。薬機法の対応だけ整えている社内体制には、医療法側の調査に応える窓口が抜けていることがある
- 立入検査を令状のない家宅捜索のようなものと恐れる人は多いが、発想の順序が逆である。準用される第6条の24第3項により、この権限は犯罪捜査のためのものと解釈してはならない。怖がって全部出すことも、反発して拒むことも、どちらも自分の立場を悪くする。確かめるべきは「何の施行のための調査か」という一点である
- 報告を求められたら、出せと言われた資料をそのまま渡せば済むと考えがちである。ところが、報告書に書いた内容はそのまま行政の記録として残る。不正確な報告や虚偽の報告には罰則が問題になりうる(罰則の有無と内容は最新の改正状況をご確認ください)。どれだけ出すかより、どれだけ正確かの方がはるかに重い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 調査対象 | 医療法38条の6:製造販売業者・製造業者 | 医療法25条:病院・診療所・助産所の開設者等 薬機法69条:製造販売業者・製造業者・薬局開設者等 |
| 調査の目的・範囲 | 医療法38条・38条の2の施行に必要な限度 | 医療機関の人員・構造設備・運営の適正確保 医薬品・医療機器等の品質・有効性・安全性の確保 |
| 調査の権限者 | 厚生労働大臣 | 都道府県知事・保健所設置市長等(厚生労働大臣の場合もあり) 厚生労働大臣・都道府県知事等 |
| 手続上の保障 | 6条の24第2項・第3項準用(身分証提示・犯罪捜査目的否定) | 身分証提示・犯罪捜査目的否定の規定あり 薬機法上の同種の手続規定による |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも衛生主管機関が藥物製造業者等の処所・設備・業務を検査できる。医療機器は醫療器材管理法が別途規律する
韓国も医薬品製造業者等への報告要求と出入検査を定める。検査職員の証票提示を求める点は日本と類似
ドイツは州の監督官庁が医薬品製造事業者を定期的に監督し、立入り・書類閲覧の権限を持つ
米国は FDA の工場査察権限を定め、書面による通知と身分証提示を査察の前提としている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 製薬会社の品質保証部に、厚生労働省から「報告徴収」と書かれた文書が届いた。回答期限まで10営業日しかない。報告の範囲が第38条・第38条の2の施行に必要な事項に限られていることを確かめないまま、全社の経理データを出してしまう会社がある
- もし、朝9時に厚生労働省の職員が工場の受付に来て、帳簿を見せてほしいと言ったら、受付は何をすべきか? まず身分証明書の提示を求め、法務担当と工場長に連絡を回す。追い返すことでも、言われるままに書庫へ通すことでもない
- 医療機器メーカーの経理担当者として、立入検査の場で過去の取引台帳を求められた。ほかの部署のメールまで見せてほしいと言われたとき、それが本条の範囲内かどうかをその場で確認する権利はある
- 地方の病院で、ある医療材料の納品が止まった。事務長は国に動いてほしいと考えている。その根拠となる調査権限が本条にあり、仕組みを知っていれば行政への情報提供の書き方が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 医療機関や患者として医療物資の供給停止に困っている場合、本条は行政が製造側の状況を調べられる根拠であることを押さえる2. 納品停止の日時、品目、取引先からの説明を書面で記録する3. 地域の保健所や厚生労働省の所管課へ事実を具体的に伝える。本条の調査権限が動くきっかけになりうる4. 代替品の確保は並行して、取引先と直接協議する
訴えられた側:1. 報告要求を受けたら、根拠が本条か薬機法かを文書で確認し、対象となる規定と範囲を所管課に照会する2. 立入検査では身分証明書の提示を求め、担当者名、検査事項、閲覧・提出した書類を一覧に記録する3. 範囲外と思われる要求は拒絶で返さず、根拠を尋ねて協議する4. 報告内容は事実のみを正確に書く。推測を混ぜない5. 社内の対応窓口を一本化し、必要に応じて医事法制に通じた弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条の報告徴収・立入検査権限に期間制限の定めはない。実務上は、報告命令の文書で指定される回答期限が締切となる。特定の時効はないが、関連して金銭債権が問題になる場合は一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。罰則の公訴時効などは、該当する罰則規定の法定刑によって決まる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:行政調査は法律の根拠と目的の範囲内でのみ許され、比例原則により必要な限度を超えてはならない。本条の「必要な限度において」はこの原則を明文化したものと理解される。
- 医療法 第38条本条の調査権限が執行を支える規定
- 医療法 第38条の2本条の調査権限が執行を支える規定
- 医療法 第6条の24身分証携帯と犯罪捜査目的否定の準用元
- 医療法 第25条病院等への報告徴収・立入検査の一般規定
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第69条製造販売業者等への立入検査(通称 薬機法)
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