医療法 第56条の7
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- 清算人の職務は、次のとおりとする。
- 一現務の結了
- 二債権の取立て及び債務の弁済
- 三残余財産の引渡し
- 2.清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第56条の7は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第56条の7の条文原文は「清算人の職務は、次のとおりとする。」で始まります。
- 医療法第56条の7は第七節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第56条の7の前の条は医療法第56条の6です。
- 医療法第56条の7の次の条は医療法第56条の8です。
- 医療法第56条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第56条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第56条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/56_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法56条の7は、解散した医療法人の清算人の職務を、現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しの三つと定め、必要な一切の行為をする権限を与える。
Q · 医療法人が解散したら、患者への返金や未払い給料は誰が処理するの?
清算人が債権の取立てと債務の弁済を行う
医療法56条の7により、解散した医療法人の清算人は、現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しを職務とします。前払金の返金や未払賃金の支払いは「債務の弁済」にあたり、清算人の職務です。債権者は清算人の債権申出公告(56条の8)の期間内に書面で申し出ることが重要です。期間を過ぎると、債務完済後に残った財産からしか請求できなくなります(56条の9)。
解説
閉院の貼り紙が出た日に、医療法人の仕事が終わるわけではない。解散した医療法人では清算人が選ばれ、医療法56条の7によって三つの仕事を負う。一つ目は現務の結了(途中の仕事を片付けること)である。通院中の患者への紹介状の手配、スタッフの雇用契約の整理、リース機器の返却がこれにあたる。二つ目は、未回収の診療報酬を回収し、借入金や未払賃金を支払うこと。三つ目は、残った財産を引き渡すことである。順番に意味がある。債務を払い終える前に財産を引き渡すことは、原則として許されない。さらに、持分のない医療法人(平成19年以降に設立された医療法人は原則こちら)の残余財産は、理事長の懐には戻らない。定款で定めた国・地方公共団体・他の医療法人などへ行き、帰属先が決まらなければ最終的に国庫に入る(56条)。美容クリニックの回数券を前払いした患者も、給料が未払いの看護師も、清算人に対しては「債権者」として向き合うことができる。泣き寝入りする立場ではない。
法的な位置づけ
医療法56条の7は、解散した医療法人の清算人の職務を定める規定である。職務は、現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しの三つとされ、清算人はこれらを行うために必要な一切の行為をする権限を有する。一般社団法人及び一般財団法人に関する法律212条と同型の規定である。
手順
- 1.就任直後に届出と公告を行う 清算人に就任したら、都道府県知事に清算人の氏名・住所を届け出る。あわせて就任から2か月以内に、官報で少なくとも3回、債権申出を催告する公告を出し、把握している債権者には個別に催告する
- 2.現務を結了する 通院中の患者への紹介状とカルテの引継ぎ体制を整え、職員の雇用契約、医療機器のリース契約、テナント賃貸借契約を順に終了させる
- 3.債権を取り立て、債務を弁済する 未回収の診療報酬や売掛金を回収し、医療機器などの資産を換価する。申出期間満了後、未払賃金・前受金・借入金などの債務を弁済する。財産不足が明らかになったら直ちに破産申立てを検討する
- 4.残余財産を帰属先へ引き渡す 債務の完済を確認してから、定款で定めた帰属先(国・地方公共団体・他の医療法人など)へ残余財産を引き渡す。帰属先の定めがなければ国庫に帰属する
よくある質問 AI による整理
Q1医療法人の清算人とは?
解散した医療法人の後始末を担う者です。医療法56条の7により、現務の結了、債権の取立てと債務の弁済、残余財産の引渡しを職務とします。
Q2医療法人 解散 清算 流れ
解散後に清算人が就任し、都道府県知事への届出、債権申出の公告、現務の結了、債権回収と債務弁済、残余財産の引渡しの順に進めます。
Q3医療法人の清算人は誰がなる?
原則として解散時の理事が清算人になりますが、定款や社員総会の決議で別の人を選ぶこともできます。具体的な選任方法は定款を確認してください。
Q4閉院したクリニック 前払金 返金 できる?
相手が医療法人なら、前払金の返還は清算人が行う債務の弁済の対象です。債権申出の公告期間内に、金額と根拠を示した書面で申し出ることが大切です。
Q5医療法人 清算 残余財産 どこへ行く?
持分なし医療法人の残余財産は、定款で定めた国・地方公共団体・他の医療法人などに帰属し、定めがなければ国庫に入ります(医療法56条)。
Q6清算人が財産を勝手に使ったら違法?
債務の弁済前に親族へ財産を移すなど職務の順序に反する処理は許されません。清算人個人が損害賠償責任を問われる可能性があります。
Q7医療法人の清算 期間はどれくらい?
債権申出期間だけで2か月以上必要です(56条の8)。現務の結了や資産売却を含めると、数か月から1年程度かかる例が多いとされます。
Q8医療法人の清算で財産が足りないときは?
財産が債務を完済するのに足りないと明らかになった時点で、清算人は直ちに破産手続開始の申立てをしなければなりません(医療法56条の10)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1閉院したクリニックに回数券のお金を返してほしいんだけど、誰に言えばいいの?
相手が医療法人なら、窓口は清算人である。医療法56条の7によって、債務の弁済は清算人の職務になっている。まず官報で清算人の債権申出公告を探し、期間内に書面で申し出ること。実務のポイント:申出期間を過ぎた債権者は、債務の完済後に残った財産からしか回収できない(56条の9)。電話で済ませず、記録の残る書面を出した人から順に、弁済の列で有利な位置を占める。
Q2父の医療法人をたたむとき、残った預金は家族で分けていいの?
持分のない医療法人なら、分けることはできない。医療法56条により、残余財産は定款で定めた国・地方公共団体・他の医療法人などに帰属し、定めがなければ国庫に入る。清算人の職務である「残余財産の引渡し」は、この帰属先への引渡しを意味する。実務のポイント:経過措置の対象となる持分あり医療法人なら、扱いは大きく異なる。まず定款と設立時期を確認すること。役員退職金の支給は、解散を決める前の段階から適正額を設計しておく必要がある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「医療法人を畳めば、残った財産は出資者や理事長家族に戻る」と考えられがちである。だが持分のない医療法人では、残余財産の帰属先は国・地方公共団体・他の持分なし医療法人などに限られ、定めがなければ国庫に帰属する(56条)。出資額の払戻しを前提にした引退計画は、そもそも成り立たない
- 閉院で被害を受けた患者は「相手が潰れたのだから請求しても無駄」と思いがちだが、見る角度が逆である。解散直後の法人には、未回収の診療報酬、売却前の医療機器、預金がまだ残っていることが多い。清算人はそれらを回収して債務を払う義務を負う。潰れた相手ではなく、支払義務を負った清算人を相手にしていると考えるべきである
- 清算人の「必要な一切の行為をすることができる」(2項)という広い権限を知っていても、その裏にある責任の重さまで把握している人は少ない。財産が債務を完済するのに足りないと明らかになった時点で、清算人は直ちに破産手続開始の申立てをしなければならない(56条の10)。一部の債権者だけに先に払う処理は、後で強く問題視されうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 医療法56条の7:清算人の職務(三段階)と一切の行為の権限 | 医療法56条の8:債権申出の公告と催告 医療法56条の10:財産不足時の破産申立て義務 |
| 清算人が負う義務 | 現務の結了、債権取立て・債務弁済、残余財産の引渡しを順に行う | 就任から2か月以内に少なくとも3回公告し、申出期間を2か月以上とる 財産不足が明らかになれば直ちに破産申立てと公告を行う |
| 債権者側の意味 | 清算人が弁済義務を負う請求先になる | 期間内に申し出れば弁済の対象として確実に扱われる 任意清算から破産手続に移り、配当による回収になる |
| 関連する残余財産ルール | 引渡しは債務弁済の後 | 期間経過後の債権者は引渡し前の財産からのみ請求可(56条の9) 破産手続では残余財産の引渡しに至らないことが多い |
他国ではどう定めているか 3 か国
清算人の職務を現務の了結、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の移交の三つとし、日本と同じ三段構成をとる
清算人の職務を現存事務の終結、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しと定め、職務遂行に必要な一切の行為を認める
清算人は進行中の業務の終了、債権の取立て、財産の換価、債権者への弁済、残余の帰属権者への引渡しを行う。日本の清算人規定の源流
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 脱毛の10回コースを一括で払い、4回目の予約を取ろうとしたら「閉院のお知らせ」が届いた。残り6回分の前払金は、清算人が「債務の弁済」として処理すべき債権である。黙っていても返ってこない。清算人の公告を探し、期限内に申し出る必要がある
- 理事長である父が引退を決め、医療法人を解散する。長男のあなたが清算人に就任した。法人名義の預金が3,000万円残っているが、これを「退職金代わりに」自分の口座へ移したらどうなるか? 債務の弁済が終わっていない段階での引渡しであり、持分なし法人なら帰属先が法定されている。清算人個人の責任が問われうる
- 閉院した診療所の元事務長から「未払いの残業代がある」と内容証明が届いた。清算人の仕事は終わったつもりでいたが、債務の弁済は清算人の職務そのものである。請求を無視したまま清算結了の手続を進めれば、あとで紛争が再燃する
- 清算人が就任後に出した債権申出の公告の期間は、残り10日。その期間内に申し出ないと、あなたの請求は、債務の完済後にまだ引き渡されていない財産からしか回収できなくなる(56条の9)。取引先の医療機器ディーラーの担当者は、今週中に書面を出す必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 前払金の領収書、給与明細、請求書など、債権の金額と根拠を示す資料をまとめる2. 官報や法人の通知で清算人の氏名と債権申出期間を確認する3. 期間内に、金額・内訳・振込先を記載した書面を配達証明付きで清算人に送る4. 返事がなかったり不当に扱われたりした場合は、消費生活センター(患者の場合)や労働基準監督署(職員の場合)に相談し、財産が足りないようなら破産手続での配当を視野に入れる
訴えられた側:1. 就任後すぐに都道府県知事へ清算人の届出をし、債権申出の公告と、把握している債権者への個別催告を行う2. 患者の引継ぎ、カルテの保存体制、雇用契約とリース契約の終了という順番で現務を片付ける3. 債権の取立て、債務の弁済、残余財産の引渡しの順番を守る。財産不足が見えたら、ためらわず破産申立てを検討する4. 一部の債権者への先払いや、親族への財産移転はしない。判断に迷う支出は弁護士に確認してから行う
時効(請求できる期限):清算人は就任から2か月以内に、少なくとも3回の公告で債権申出を催告し、申出期間は2か月以上とする必要がある(医療法56条の8)。債権そのものには、一般の消滅時効が適用される(民法166条:権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年)。病院・診療所を廃止した場合は、10日以内に都道府県知事への届出が必要である(医療法9条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:清算人の職務は現務の結了、債権の取立て及び債務の弁済、残余財産の引渡しの順で進むとされる。2項の「必要な一切の行為」には資産の換価や訴訟の追行も含まれるが、清算の目的の範囲に限られると解される
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)第五次医療法改正(要確認) 旧来は民法の法人清算規定を準用していたものを、医療法内に清算人の職務規定として整備した可能性がある。新設か改正か、その時期も含めて人的検証が必要
- 医療法 第56条残余財産の帰属先の限定
- 医療法 第56条の8債権申出の公告と催告の手続
- 医療法 第56条の9期間経過後の債権申出の制限
- 医療法 第56条の10財産不足時の破産申立て義務
- 医療法 第9条病院等廃止時の知事への届出
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第212条清算人の職務を定める同型規定
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