医療法 第70条の7
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地域医療連携推進法人は、自主的にその運営基盤の強化を図るとともに、その医療連携推進区域において病院等を開設し、又は介護事業等に係る施設若しくは事業所を開設し、若しくは管理する参加法人等の業務の連携の推進及びその運営の透明性の確保を図り、地域医療構想の達成及び地域包括ケアシステムの構築に資する役割を積極的に果たすよう努めなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第70条の7は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第70条の7の条文原文は「地域医療連携推進法人は、自主的にその運営基盤の強化を図るとともに、その医療連携推進区域において病院等を開設し、又は介護事業等に係る施設若しくは事業所を開設し、若…」で始まります。
- 医療法第70条の7は第二節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第70条の7の前の条は医療法第70条の6です。
- 医療法第70条の7の次の条は医療法第70条の8です。
- 医療法第70条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/70_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法第70条の7は、地域医療連携推進法人に参加法人の業務連携の推進と運営の透明性確保を求め、地域医療構想と地域包括ケアへの貢献を努力義務として定める。
Q · 地域医療連携推進法人は、法律上どんな役割を求められているの?
連携推進・透明性・地域医療構想と地域包括ケアへの貢献
医療法第70条の7は、地域医療連携推進法人に三つの役割を求めています。区域内で病院や介護施設を運営する参加法人等の業務連携を進めること、運営の透明性を確保すること、地域医療構想の達成と地域包括ケアシステムの構築に積極的に役立つことです。運営基盤の強化は自主的に図るものとされ、経営の安定だけでは役割を果たしたことにはなりません。罰則のない努力義務ですが、住民や行政が法人の説明を評価する基準になります。
解説
罰則のない努力義務の条文は、「守らなくてもよい規定」として読み飛ばされやすい。本条はその一つだが、読み飛ばすのは損である。地域医療連携推進法人(複数の病院や介護事業者が参加し、都道府県知事の認定を受けて連携を進める一般社団法人)について、本条はその存在理由を定めている。果たすべき役割は三つある。参加法人どうしの連携を進めること、運営の透明性を確保すること、地域医療構想(地域ごとの将来の病床数や病院の役割分担の設計図)と地域包括ケアシステム(住み慣れた地域で医療・介護・生活支援を切れ目なく受けられる仕組み)の実現に積極的に役立つことである。あなたの町の病院が連携推進法人に参加すると、診療科の分担、病床の融通、職員の相互派遣が一つの法人の方針の下で動き出す。本条に罰則はない。それでも、法人の説明が地域医療構想や透明性とつながっているかを確かめるとき、本条は物差しとして使える。住民として、患者として、職員として、「その再編は本条のどの役割に資するのか」と問う足場になる。
法的な位置づけ
医療法第70条の7は、地域医療連携推進法人の責務を定める規定である。同法人は、自主的に運営基盤の強化を図るとともに、医療連携推進区域において病院等や介護事業等の施設を運営する参加法人等の業務の連携推進および運営の透明性の確保を図り、地域医療構想の達成と地域包括ケアシステムの構築に資する役割を積極的に果たすよう努めなければならない。
よくある質問 AI による整理
Q1地域医療連携推進法人とは?
複数の病院や介護事業者などが参加し、都道府県知事の認定を受けて業務の連携を進める一般社団法人です。参加法人は独立したまま連携します。
Q2地域医療連携推進法人は誰が認定する?
都道府県知事が認定します(医療法第70条)。認定後も都道府県による監督を受け、本条の役割を果たしているかが評価の前提になります。
Q3医療連携推進区域とは?
地域医療連携推進法人が連携を進める対象地域のことです。この区域内で病院等や介護施設を運営する参加法人等の連携が本条の対象になります。
Q4地域医療構想とは?
構想区域ごとに将来必要な病床数や病院の機能分担を定める計画で、都道府県の医療計画の一部として策定されます(医療法第30条の4)。
Q5地域包括ケアシステムとは?
住み慣れた地域で医療・介護・予防・住まい・生活支援を一体的に受けられる体制です。医療介護総合確保法第2条に定義があります。
Q6介護事業者も地域医療連携推進法人に参加できる?
本条は介護事業等の施設や事業所を開設・管理する参加法人等も連携の対象に含めています。医療と介護の切れ目ない連携が制度の狙いです。
Q7地域医療連携推進法人のメリットは?
病床の融通、医薬品等の共同購入、職員の人事交流などで参加法人の運営を安定させつつ、地域全体の医療・介護体制を整えやすくなる点です。
Q8地域医療連携推進法人の情報はどこで確認できる?
法人自身の公表資料や事業報告のほか、認定した都道府県の医療政策担当課の公表情報で確認するのが基本です。不明な点は担当課に問い合わせます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1連携推進法人に入った病院って、実質合併したってことですか?
違う。参加法人は独立した法人のまま、地域医療連携推進法人という一般社団法人の下で連携する仕組みである(医療法70条以下)。本条はその法人に連携推進と透明性確保を求めている。実務のポイント:合併ではないので、患者の苦情や診療上の責任は、原則として実際に診療した医療機関に向ける。連携推進法人の本部に言っても動かないことがある
Q2罰則がない努力義務なら、住民が何を言っても無視されるんじゃないですか?
罰則はないが、本条は連携推進法人の評価軸を示している。医療計画・地域医療構想(医療法30条の4)や構想区域の協議の場(同30条の14)の議論と照らし合わせることで、説明を求める根拠になる。実務のポイント:病院に直接抗議するより、都道府県の地域医療構想の担当課に「調整会議でどう議論されたか」を尋ねる方が、情報が出てきやすい
Q3連携法人内の別病院への出向、断ったら不利になりますか?
出向は連携推進の手段だが、条件は雇用主である参加法人との労働契約と就業規則で決まる。本条の連携推進という目的だけで、同意のない不利益な出向命令が当然に正当化されるわけではない。実務のポイント:出向命令の有効性は、就業規則上の根拠、出向先での労働条件、本人の不利益の程度で判断される。賃金、通勤手当、復帰時期を必ず書面で確認する
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから何を言っても無意味」と思われがちだが、本条は連携推進法人がなぜ認定されているのかを示す条文である。都道府県の認定・監督や医療連携推進評議会(地域の関係者が法人の運営に意見を述べる会議体)での議論は、この役割を前提にしている。罰則がないことと、評価の物差しにならないことは別の話である
- 病院が連携推進法人に参加しても、合併したわけではない。問いの立て方を改める必要がある。参加法人はそれぞれ独立した法人のままであり、あなたの診療契約の相手方も、職員の雇用主も原則として変わらない。「どの法人が決めたのか」「どの法人が責任を負うのか」を分けて考えないと、苦情の宛先を間違える
- 経営側から見れば、連携は経営安定化の手段である。本条から見れば、経営基盤の強化は自主的に図るべきものだが、それだけで役割を果たしたことにはならない。地域医療構想と地域包括ケアへの貢献が同時に求められている。この違いを見落とした再編は、住民の反発を招き、調整が長引くことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 医療法第70条の7:認定を受けた地域医療連携推進法人の責務 | 医療法第70条:地域医療連携推進法人の認定制度 医療法第30条の14:構想区域ごとの協議の場 |
| 主な名宛人 | 地域医療連携推進法人 | 認定を申請する一般社団法人と都道府県知事 都道府県と地域の医療関係者 |
| 法的性質 | 努力義務(罰則なし) | 認定の要件と手続を定める規定 関係者の協議を求める規定 |
| 住民にとっての使い道 | 法人の再編説明が三つの役割に沿っているかを問う基準 | その法人が正式に認定されているかの確認 再編が地域でどう協議されたかを確認する窓口 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医療区域と医療網計画で資源配分を行う行政主導型で、日本のように法人間の連携組織を認定する仕組みは一般的ではない
ドイツは疾病金庫と医療提供者の契約による統合型医療提供で分野横断の連携を図る。法人認定型ではなく契約型である
フランスは公立病院に地域病院グループ(GHT)への参加を義務づけ、共同の医療計画を策定させる。日本の任意参加型より強制力が強い
米国はメディケアの ACO 制度で、医療提供者の連携体に質と費用の成果に応じた報酬を与える。経済的誘因による連携である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 近所の総合病院で小児科の外来が縮小され、「連携法人の別病院に集約します」と掲示が出た。通院が片道40分延びる家族にとっては死活問題である。まず確かめるべきは、その集約が地域医療構想の調整会議で議論された方向と一致しているか、法人がその理由を公開しているかである
- 参加法人の説明が住民に何も届いていないとしたら、何が問題になるのか? 本条は運営の透明性の確保を連携推進法人自身の役割として明記している。説明資料や事業報告の公開を求めるとき、本条はその要求に正当性を与える
- あなたは参加病院の看護師で、来月から同じ連携法人の別病院へ出向を打診された。人事交流は連携推進の典型的な手段だが、出向条件は労働契約の問題である。面談まであと5日。賃金、通勤、復帰時期を書面で確認する準備が要る
- あなたが連携推進法人の理事で、地元紙から「参加病院の経営を救うための看板ではないか」と書かれた。反論の軸になるのは本条の三つの役割で、それぞれに対応する実績を数字で示せるかどうかが問われる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 診療科の縮小や移転の告知を写真で残し、どの法人が決めたのか、どの連携推進法人の方針なのかを確認する2. 法人の公表資料、事業報告、医療連携推進評議会の情報を探す3. 説明が不十分なら、書面で理由と地域医療構想との関係を尋ねる4. 回答がなければ、都道府県の医療政策担当課に相談する。本条違反だけで損害賠償を求めるのは難しいため、対話と行政への相談を軸にする
訴えられた側:1. 再編の判断ごとに、連携推進・透明性・地域医療構想・地域包括ケアのどれに資するのかを文書化する2. 地域医療構想調整会議での議論との整合を示せるよう議事録を整える3. 住民・職員への説明を再編の実施前に行い、評議会の意見と対応を公表する4. 出向などの人事交流は、参加法人ごとの労働契約に沿って個別に合意を得る
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。なお本条は努力義務であり、本条違反だけを根拠とする請求は想定しにくい。実務では再編の告知から実施までの期間が勝負で、実施後に覆すのは極めて難しい
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 新設:医療法の一部を改正する法律(平成27年法律第74号)により地域医療連携推進法人制度が創設され、2017年4月に施行された。法人の責務規定は同制度の一部として置かれている
- 医療法 第70条地域医療連携推進法人の認定制度(現行効力を要確認)
- 医療法 第30条の4医療計画と地域医療構想の策定根拠
- 医療法 第30条の14構想区域ごとの協議の場
- 地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律 第2条地域包括ケアシステムの定義(通称 医療介護総合確保法)
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