弁護士法 第15条(登録及び登録換の拒絶)
クイックジャンプ
- 日本弁護士連合会は、弁護士会から登録及び登録換の請求の進達を受けた場合において、第十二条第一項又は第二項に掲げる事由があつて登録又は登録換を拒絶することを相当と認めるときは、資格審査会の議決に基き、その登録又は登録換を拒絶することができる。
- 2.日本弁護士連合会は、前項の規定により登録又は登録換えを拒絶する場合には、登録又は登録換えを請求した者及びこれを進達した弁護士会に、速やかに、その旨及びその理由を書面により通知しなければならない。
この条文の基本情報
登録及び登録換の拒絶とは何ですか?
定義登録及び登録換の拒絶とは、弁護士法第15条に定められた規定で、「日本弁護士連合会は、弁護士会から登録及び登録換の請求の進達を受けた場合において、第十二条第一項又は第二項に掲げる事由があつて登録又は登録換を拒絶することを相当と…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第15条(登録及び登録換の拒絶)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第15条の条文原文は「日本弁護士連合会は、弁護士会から登録及び登録換の請求の進達を受けた場合において、第十二条第一項又は第二項に掲げる事由があつて登録又は登録換を拒絶することを相当と…」で始まります。
- 弁護士法第15条は第三章 弁護士名簿に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第15条の前の条は弁護士法第14条です。
- 弁護士法第15条の次の条は弁護士法第16条です。
- 弁護士法第15条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第15条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第15条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/15
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法15条は、日弁連が第12条の事由があるとき資格審査会の議決に基づき弁護士登録を拒絶でき、その旨と理由を書面で通知すべきと定める。
Q · 司法試験に受かって修習も終えたのに、弁護士登録を拒否されることはあるの?
あります。日弁連が資格審査会の議決で拒絶できます
弁護士法15条により、日弁連は弁護士会から登録請求の進達を受けても、第12条の事由(心身の故障、秩序又は信用を害するおそれ)があれば、資格審査会の議決に基づいて登録を拒絶できます。発動は極めて稀ですが、過去の懲戒歴や刑事歴があると審査対象になりえます。拒絶する場合、日弁連は速やかに理由を書面で通知する義務があり(第2項)、通知を受けた日から3か月以内に東京高裁へ取消しの訴えを提起できます(第16条)。
解説
司法試験に合格し、司法修習も終えた。あとは弁護士名簿に名前が載るだけ。多くの人はそう思っている。だが日本弁護士連合会は、弁護士会から登録や登録換の請求が上がってきても、第12条第1項・第2項の事由があれば、資格審査会の議決に基づいて登録を拒絶できる。ここで握っておくべきは二つだ。第一に、登録の可否を決めるのは国でも法務省でもなく、弁護士たち自身が作る日弁連だという点。これが弁護士自治の核心にある。第二に、拒絶するなら日弁連は速やかに、その旨と理由を書面であなたに通知しなければならない(第2項)。この理由書は単なる通知ではない。後で東京高裁に拒絶処分の取消しを求めるとき(第16条)、あなたが切り込む標的になる。地味な手続規定に見えて、ここには『権力から独立した法律家』という戦後日本の設計思想が埋め込まれている。
法的な位置づけ
弁護士法15条は弁護士登録の拒絶を定める規定であり、日本弁護士連合会が弁護士会からの登録・登録換の進達を受けた場合に、第12条の事由があるときは資格審査会の議決に基づいて登録を拒絶でき、かつその旨と理由を請求者および弁護士会に書面で通知すべき旨を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.拒絶通知の通知日と理由欄を確認 拒絶通知が届いたら、まず通知を受けた日と理由欄を確認する。出訴期間3か月の起算点は通知を受けた日。落胆する前に時計を動かす
- 2.拒絶理由を第12条の事由ごとに分解 理由が第12条のどの事由(心身の故障、秩序又は信用を害するおそれ)に対応し、どの具体的事実を根拠にしているかを分解する。抽象的で裏付けの薄い部分を洗い出す
- 3.通知日から3か月以内に東京高裁へ提訴 拒絶処分の取消しの訴えを東京高等裁判所へ提起する(弁護士法16条)。地方裁判所ではない点に特に注意。みなし拒絶の場合は請求から3か月経過時が起算点
- 4.拒絶事由を解消する疎明資料を準備し再請求も検討 拒絶の根拠となった事由を解消・反証する更生や適格性の疎明資料を整える。取消訴訟と並行して、事情変更後の再請求の選択肢も視野に入れる
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士登録の拒絶とは何ですか?
日弁連が第12条の事由を理由に、資格審査会の議決に基づき弁護士登録を拒否することです。試験合格・修習修了後でも、実体審査により拒絶される余地があります。
Q2弁護士登録を拒否されたらどこに訴えますか?
通常の地方裁判所ではなく東京高等裁判所が第一審です。拒絶通知を受けた日から3か月以内に取消しの訴えを提起します(弁護士法16条)。
Q3弁護士登録の審査にはどのくらいかかりますか?
明確な法定期間はありませんが、請求から3か月を経過しても登録されない場合は拒絶とみなして東京高裁に提訴できます(弁護士法16条)。
Q4資格審査会とは何をする機関ですか?
日弁連や弁護士会に置かれ、登録拒絶の当否を審査・議決する合議機関です。日弁連は単独でなく、この議決に基づいてはじめて拒絶できます。
Q5過去に懲戒歴があると弁護士登録できませんか?
自動的に不可ではありませんが、「秩序又は信用を害するおそれ」(第12条)として審査対象になります。更生を示す疎明資料の提出が結果を左右します。
Q6弁護士自治とは何ですか?
弁護士の登録や懲戒を国家機関でなく弁護士会・日弁連が自ら担う仕組みです。権力から独立した弁護士活動を支える制度的基盤です。
Q7登録拒絶の通知に理由は書かれますか?
書かれます。日弁連は拒絶時に速やかに理由を書面で通知する義務があります(第2項)。この理由書が後の取消訴訟で攻める標的になります。
Q8弁護士登録は国や法務省が許可するのですか?
いいえ。登録の可否を握るのは国でも法務省でもなく、弁護士の自治組織である日弁連です。これが弁護士自治の核心にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1司法試験に受かって修習も終えたのに、弁護士登録を断られることなんてあるんですか?
あります。日弁連は資格審査会の議決があれば、第12条第1項・第2項の事由(心身の故障、秩序又は信用を害するおそれ)を理由に登録を拒絶できます(第15条第1項)。実際の発動は極めて稀ですが、過去の懲戒歴や刑事事件歴があると審査の対象になりえます。実務のポイント:経歴に不安がある人は、拒絶されてから争うより、登録請求の前に所属予定の弁護士会へ相談し、疎明資料を整えて議決前に説明する方が圧倒的に通りやすい
Q2登録を拒絶されたら、もう弁護士になる道は閉ざされるんですか?
閉ざされません。拒絶の通知を受けた日から3か月以内に、東京高等裁判所へ拒絶処分の取消しの訴えを提起できます(弁護士法16条)。通常の地方裁判所ではなく高裁が第一審という特別な扱いです。実務のポイント:拒絶通知には理由を書面で記す義務がある(第15条第2項)。その理由が抽象的だったり、事由との対応が薄かったりすれば、それ自体が取消しの突破口になる。通知が来たら、まず理由欄の具体性を弁護士と精査する
間違えやすい点 AI による整理
- 「司法試験に受かって修習を終えれば、弁護士登録は自動の事務手続」と思われているが、登録の可否は形式審査ではない。日弁連は資格審査会の議決に基づき、第12条の事由があれば実体判断として拒絶できる。ゲートは確かに存在する
- 「登録を拒否されたら、まず日弁連に異議を申し立て、それから地方裁判所へ」と道筋を思い描く人がいるが、立てた前提が誤っている。弁護士法16条が用意するのは、地裁ではなく東京高等裁判所を第一審とする特別な取消訴訟だ。間違った裁判所に駆け込めば、貴重な3か月を空費する
- 「弁護士を国がコントロールしている」と漠然と信じている人は多い。だが法律から見える現実は逆で、登録の可否を握るのは国家機関ではなく弁護士の自治組織だ。この落差を知らないまま「お上に逆らえない士業」と弁護士を見ていると、本来使える独立性という武器を見落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 第15条:日弁連による登録・登録換の拒絶 | 第11条:弁護士会による進達の拒絶 第16条:拒絶に対する不服申立て |
| 判断主体 | 日本弁護士連合会(資格審査会の議決) | 弁護士会(資格審査会の議決) 東京高等裁判所 |
| 根拠となる事由 | 第12条第1項・第2項の事由 | 第12条の事由 手続審査(処分の適法性) |
| 効果・救済 | 理由を書面で通知 → 第16条へ | 進達拒絶に対し日弁連へ審査請求 通知日から3か月以内に提訴、みなし拒絶も対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も消極資格(欠格事由)に基づく登錄拒絶の枠組みを持つが、律師公会と法務主管機関の関与構造が日本の純粋な自治型とは異なる
韓国も大韓弁護士協会が登録拒否権を持ち、自治型に近い。拒否事由と不服申立ての枠組みは日本と類似する
ドイツは弁護士会(Rechtsanwaltskammer)が登録の可否を判断するが、登録拒否は行政行為として行政裁判の対象になる点が日本の東京高裁特則と対照的
米国は州ごとに弁護士会と州最高裁が character and fitness 審査を行い、登録拒否は州最高裁の管轄。自治の程度と司法審査の構造が州により分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし登録請求の日から3か月たっても名簿に載らなかったら、あなたは永遠に待たされるしかないのか? 違う。弁護士法16条は、3か月の経過を拒絶とみなして東京高裁に提訴する道を開いている。塩漬けにされ続ける義務はない
- かつて懲戒で弁護士資格を失い、欠格期間を終えて再び登録請求をした。「秩序又は信用を害するおそれ」(第12条)に当たるかどうかが資格審査会で問われる。ここで出す更生と反省の疎明資料が、議決の行方を分ける
- 拒絶の通知が届いた。封を開けて理由書を読む。出訴できるのは通知を受けた日から3か月。机に放り投げている時間はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拒絶通知を受け取ったら、まず通知を受けた日と理由欄を確認、出訴期間3か月の起算点を押さえる2. 理由が第12条のどの事由に対応し、どの具体的事実を根拠にしているかを分解、抽象的で裏付けの薄い部分を洗い出す3. 通知日から3か月以内に東京高等裁判所へ取消しの訴えを提起(弁護士法16条)、地裁ではない点に特に注意4. 並行して、拒絶の根拠となった事由を解消・反証する疎明資料を整え、再請求の選択肢も視野に入れる
訴えられた側:1. 過去に懲戒歴・刑事歴・破産歴など「秩序又は信用を害するおそれ」と評価されうる事情があるなら、登録請求の前に所属予定の弁護士会へ相談する2. 資格審査会の議決前に、更生・反省・現在の適格性を示す疎明資料を能動的に提出する3. 心身の故障が論点なら、職務遂行能力を裏付ける医師の診断書などを整える4. 議決は資格審査会の手続を経るので、書面に加えて説明の機会を求め、主張を尽くす
時効(請求できる期限):登録拒絶の通知を受けた日から3か月以内に、東京高等裁判所へ取消しの訴えを提起できる(弁護士法16条)。請求の日から3か月を経過しても登録がされないときは、拒絶されたものとみなして同じく提訴できる。起算点は通知を受けた日、みなし拒絶の場合は請求から3か月経過時
学説
通説:本条の登録拒絶権限は弁護士自治の現れであり、登録の可否を国家機関でなく弁護士の自治組織に委ねることで弁護士の独立を確保する。同時に資格審査会の議決、理由の書面通知、東京高裁への出訴保障により、その濫用を手続と司法審査で統制すると解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により、戦前の司法省監督方式から弁護士自治方式へ転換。登録の可否を日弁連の権限とし、資格審査会の議決と書面通知義務を整備した。
- 弁護士法 第12条登録拒絶の事由を定める根拠規定
- 弁護士法 第11条弁護士会による進達拒絶の並行規定
- 弁護士法 第16条拒絶に対する東京高裁への取消訴訟とみなし拒絶
- 弁護士法 第51条日弁連の資格審査会の設置(現行効力を要確認)
- 行政事件訴訟法 第3条登録拒絶処分の取消訴訟の一般的枠組み
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める