要点弁護士法16条は、登録請求を拒絶された者が東京高等裁判所に取消しの訴えを提起できると定める。第一審が高裁となる集中管轄で、進達拒絶は日弁連の裁決のみが対象となる。
Q · 弁護士の登録を拒否されたら、どこに、誰を相手に訴えればいいの?
国ではなく東京高裁へ、日弁連の裁決を争います
弁護士法16条により、登録請求の進達拒絶についての審査請求が却下・棄却された者、異議の申出を棄却された者、又は日弁連に登録を拒絶された者は、東京高等裁判所に取消しの訴えを提起できます。第一審が高裁となる集中管轄のため上訴は最高裁のみ、実質二審制です。さらに、日弁連が請求を受けてから3か月放置したときは、棄却・拒絶されたものとみなして訴えを起こせます(みなし却下)。ただし進達拒絶については、弁護士会の原処分ではなく日弁連の裁決のみが訴えの対象です(裁決主義)。
司法試験に受かり、修習も終えた。なのに弁護士会に登録を拒まれた。普通なら「国の役所を相手に行政訴訟だ」と身構える。だが日本の制度はここで一風変わっている。弁護士の登録を握るのは国でも法務大臣でもなく、弁護士会と日本弁護士連合会だ。これが弁護士自治である。だから不服があっても被告は国ではない。そして訴える先は地方裁判所ではなく、いきなり東京高等裁判所。地裁を一段飛ばす異例の設計だ。本条はもう一つ武器を握らせる。日弁連が請求を受けながら三箇月放置したら、あなたは拒絶されたものとみなして取消しの訴えを起こせる。沈黙で時間を削る手口を封じる仕掛けだ。ただし訴える相手を間違えてはならない。攻撃の的は弁護士会の進達拒絶ではなく、日弁連の裁決そのものに限られる。
弁護士法16条は、弁護士名簿への登録又は登録換えの請求が拒絶された場合等の司法救済を定める規定である。審査請求の却下・棄却、異議の申出の棄却、又は登録拒絶を受けた者は、東京高等裁判所に取消しの訴えを提起でき、第一審を高裁に集中させる。進達拒絶については、日本弁護士連合会の裁決に対してのみ訴えを提起できる裁決主義を採用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
復権していない破産者、除名された元弁護士の再登録、品位を著しく欠くと判断された場合などに限られます(弁護士法12条、15条)。実際の拒絶は極めて稀です。
行政事件訴訟法14条が適用され、裁決を知った日から6か月、処分の日から1年が原則です。みなし却下では3か月経過時点が起算の基準になります(最新の改正状況をご確認ください)。
再登録の請求自体は可能ですが、品位等を理由に拒絶されることがあります。その当否は弁護士法16条の取消しの訴えで東京高裁に問えます。
第一審が東京高裁に集中するため上訴は最高裁のみで、実質二審制です。地裁でのやり直しがきかないので、最初の訴状と立証が勝負を決めます。
弁護士の登録・懲戒等を国でなく弁護士会と日弁連が自ら管理する仕組みです。権力からの独立を支える制度で、登録拒絶の被告も国ではなく日弁連の裁決になります。
進達拒絶は所属予定の弁護士会が日弁連への取次ぎを拒むこと、登録拒絶は日弁連が名簿登録を拒むことです。進達拒絶は裁決主義で日弁連の裁決のみを訴えます。
入会しようとする弁護士会を経て日弁連に登録を請求し、弁護士会が日弁連へ進達、日弁連が名簿に登録します(弁護士法8条以下)。拒絶された場合の救済が16条です。
進達拒絶に対しては日本弁護士連合会に審査請求をします(弁護士法13条)。これが棄却・却下されると東京高裁への取消しの訴えに進めます。
実際は極めて稀です。弁護士会は原則として登録を認める方向で運用しており、拒絶されるのは復権していない破産者、除名された元弁護士の再登録、品位を著しく欠くと判断された事案などに限られます(弁護士法12条、15条)。業界裏話ヒント:拒否そのものより、進達を握ったまま動かさない「店ざらし」のほうが申請者を消耗させます。だからこそ本条2項のみなし却下が効く。三箇月の壁を知っているかどうかで、沈黙に付き合わされるか主導権を取り返すかが変わります
弁護士自治を尊重しつつ司法の事後統制を働かせるため、本条は第一審を東京高等裁判所に集中させています。地裁を飛ばすので、上訴は最高裁のみ、実質二審制です。業界裏話ヒント:第一審が高裁ということは、地裁でのやり直しがきかないということ。最初の訴状と立証で勝負が決まります。「とりあえず出して後で補強」が通用しにくいので、提起前の準備量が普通の訴訟と段違いに重い
進達拒絶については、本条3項により日弁連の裁決に対してのみ取消しの訴えを起こせます(裁決主義)。弁護士会の原処分を直接攻撃すると、中身に入る前に却下されます。業界裏話ヒント:行政訴訟の原則は原処分主義(元の処分を争う)ですが、本条はその例外で裁決主義を採る数少ない条文。法律家でも取り違えやすい論点で、被告と対象処分の特定を誤った一点だけで半年を棒に振る人がいます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 段階・性質 | 16条:司法救済(取消しの訴え) | — |
| 判断・係属機関 | 東京高等裁判所(第一審=高裁) | — |
| 進達拒絶の対象処分 | 日弁連の裁決のみが対象(裁決主義、3項) | — |
| 沈黙への対応 | 3か月放置でみなし却下→出訴可(2項) | — |
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