要点弁護士法 65 条は、各弁護士会と日本弁護士連合会に懲戒委員会を置くと定める。委員会は弁護士会等の求めにより、所属弁護士・弁護士法人の懲戒の当否を審査する。
Q · 担当弁護士に裏切られたとき、どこに訴えれば弁護士を処分してもらえる?
所属弁護士会へ懲戒請求。綱紀委員会を経て懲戒委員会が審査します
弁護士法 65 条により、各弁護士会と日弁連に懲戒委員会が置かれます。ただし懲戒請求の入口はここではなく、まず所属弁護士会への申立て(56 条)です。綱紀委員会が事前調査し(58 条)、懲戒相当と判断されると、弁護士会の求めにより懲戒委員会が本格審査に入ります(65 条 2 項)。費用はかからず、弁護士を雇わなくても本人だけで書面を出せます。処分は軽い順に戒告・業務停止・退会命令・除名の 4 段階です。
あなたの依頼した弁護士が、着手金だけ受け取って何も動かない、説明もしない、電話にも出ない。法律のプロを相手に、素人には打つ手なしと泣き寝入りしていないか。弁護士法 65 条は、各弁護士会と日本弁護士連合会に「懲戒委員会」を置くと定める。弁護士を裁く、身内の法廷だ。だが誤解してはいけない。あなたが懲戒請求を出す先はこの委員会ではない。請求はまず所属弁護士会へ出し(56 条)、綱紀委員会がふるいにかける(58 条)。そこで「懲戒に値する」と判断されて初めて、弁護士会の求めにより懲戒委員会が本格審査に入る(本条 2 項)。この二段構えを知らずにいきなり委員会へ駆け込めば空回りする。逆に流れを押さえていれば、最初の綱紀委員会の段階でどんな証拠をぶつけるべきかが見えてくる。弁護士を監督するのは役所ではなく、弁護士自身の組織だ。この自治が、国家の圧力から弁護士を守ると同時に、利用者にとっては内部告発のハードルにもなっている。
弁護士法 65 条にいう懲戒委員会とは、各弁護士会及び日本弁護士連合会に置かれ、その求めに応じて所属弁護士又は弁護士法人の懲戒の当否を審査する機関である。弁護士の懲戒を弁護士自身の組織が担う弁護士自治の中核をなし、綱紀委員会の事前調査を経た事案について本格的な審査を行う。
弁護士に非行があったとき、誰でも所属弁護士会に処分を求められる申立てです(弁護士法 56 条)。訴訟ではなく費用もかからず、綱紀委員会の調査を経て懲戒委員会が審査します。
軽い順に戒告・2 年以内の業務停止・退会命令・除名の 4 段階です(弁護士法 57 条)。除名は資格喪失、退会命令も事実上の廃業に近く、戒告でも経歴に残ります。
綱紀委員会は懲戒請求を事前調査し懲戒に値するか振り分ける機関(58 条)。懲戒委員会は綱紀を通過した事案を本格審査して処分の当否を決める機関(65 条)です。
所属弁護士会あてに懲戒請求書を提出します。いつ・どの規則に・どう違反したかを、メールや通帳記録、委任契約書など具体的な証拠で示すことが重要です。
弁護士会と日弁連が処分を官報や日弁連の機関誌で公告します。請求者にも結果が通知され、不服があれば日弁連へ審査請求できます(64 条)。
請求者・対象弁護士いずれも日本弁護士連合会へ審査請求できます(64 条)。日弁連の懲戒委員会が二段目を審査し、弁護士側はさらに東京高裁へ取消訴訟も可能です。
事案により数か月から 1 年以上かかることがあります。綱紀委員会の調査、対象弁護士の弁明、懲戒委員会の審査と段階を踏むため、複雑な事案ほど長期化します。
綱紀委員会で懲戒不相当とされれば手続は終了します。なお根拠なく濫用的に請求すると、対象弁護士への不法行為として損害賠償責任を負う場合があります。
かかりません。懲戒請求は所属弁護士会への申立てで(56 条)、訴訟の印紙代も代理人費用も不要です。懲戒事由を書面で説明し証拠を添えるだけ。ただし、まず綱紀委員会の審査(58 条)を通らないと懲戒委員会の審査までは進みません。業界裏話ヒント:懲戒請求の多くは綱紀段階で「懲戒不相当」として止まります。通る請求とそうでない請求を分けるのは、感情的な不満の量ではなく、いつ・何の規則に・どう違反したかを具体的事実と証拠で示せているか。怒りより時系列が勝負です
確かに弁護士会の自治組織ですが、懲戒委員会の委員には弁護士のほか裁判官、検察官、学識経験者も加わります(66 条の 2)。身内だけの密室審査ではありません。弁護士会の判断に不服があれば、請求者も対象弁護士も日本弁護士連合会へ審査請求できます(64 条)。業界裏話ヒント:弁護士会の処分が甘いと感じたら、日弁連の懲戒委員会という二段目があります。さらに日弁連の判断にも不服なら、処分を受けた弁護士側は東京高裁へ取消訴訟を起こせる。自治とはいえ、最終的には司法審査が及ぶ構造です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 機関の役割 | 懲戒委員会(65 条):弁護士会等の求めにより懲戒の当否を本格審査 | — |
| 利用者(請求者)の入口 | 直接の入口ではない(綱紀の事前調査を経て到達) | — |
| 委員構成 | 弁護士+裁判官・検察官・学識経験者(66 条の 2) | — |
| 設置主体 | 各弁護士会+日本弁護士連合会 | — |
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