放送法 第161条(外国人等の取得した株式の取扱い)
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- 金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして総務省令で定める株式を発行している認定放送持株会社は、その株式を取得した外国人等(第百五十九条第二項第五号イ(1)から(3)までに掲げる者又は同号ロ(2)に掲げる者をいう。)からその氏名及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することの請求を受けた場合において、その請求に応ずることにより同号イ又はロに定める株式会社に該当することとなるときは、その氏名及び住所を株主名簿に記載し、又は記録することを拒むことができる。
- 2.第百十六条第二項、第三項及び第五項の規定は、認定放送持株会社について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「第百六十一条第一項」と、「外国人等」とあるのは「第百六十一条第一項に規定する外国人等」と、「場合に欠格事由」とあるのは「場合に第百五十九条第二項第五号イ又はロに定める株式会社」と、「ときは、同項」とあるのは「ときは、社債等振替法第百五十二条第一項」と、「(欠格事由」とあるのは「(同号イ又はロに定める株式会社」と、同条第三項中「前二項」とあるのは「第百六十一条第一項及び同条第二項において準用する第百十六条第二項」と、「外国人等間接保有議決権割合」とあるのは「第百五十九条第二項第五号ロに規定する外国人等間接保有議決権割合」と、「第九十三条第一項第七号ホ(2)」とあるのは「同号ロ(2)」と、「株式会社である地上基幹放送(コミュニティ放送を除く。)を行う認定基幹放送事業者」とあるのは「認定放送持株会社」と、「同号ホに定める事由」とあるのは「同号ロに定める株式会社」と、「同号ホ(1)及び(2)」とあるのは「同号ロ(1)及び(2)」と、同条第五項中「第一項」とあるのは「第百六十一条第一項」と、「外国人等」とあるのは「同項に規定する外国人等」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
外国人等の取得した株式の取扱いとは何ですか?
定義外国人等の取得した株式の取扱いとは、放送法第161条に定められた規定で、「金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして総務省令で定める株式を発行している認定放送持株会社は、その株式を取得した外国人等(第百五十九条第二項…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第161条(外国人等の取得した株式の取扱い)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第161条の条文原文は「金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして総務省令で定める株式を発行している認定放送持株会社は、その株式を取得した外国人等(第百五十九条第二項…」で始まります。
- 放送法第161条は第八章 認定放送持株会社に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第161条の前の条は放送法第160条です。
- 放送法第161条の次の条は放送法第161条の2です。
- 放送法第161条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第161条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第161条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/161
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法161条は、認定放送持株会社が外国人等の名義書換請求に応じると外資の議決権割合が5分の1以上となる場合、株主名簿への記載を拒めると定める規定。
Q · 外国人がテレビ局の持株会社の株を買ったら、株主として扱われないことがあるの?
外資の議決権が5分の1に達する分は名簿記載を拒否される
放送法161条1項により、上場株式等を発行する認定放送持株会社は、外国人等からの株主名簿への記載請求に応じると外国人等の議決権割合が159条2項5号の基準に該当することとなる場合、記載を拒むことができます。株式の売買自体は禁止されていませんが、名簿に記載されなければ会社に対して株主であることを主張できません(会社法130条)。外国人等が支配する国内法人を通じた間接保有も、116条3項の準用により合算されます。
解説
東京証券取引所で誰でも買えるはずの株を、正規に代金を払って手に入れても、株主として扱われないことがある。放送法161条は、上場している認定放送持株会社(テレビ局グループの親会社として総務大臣の認定を受けた会社)に、外国人等から株主名簿への記載(名義書換)を求められても、その請求に応じると外資の議決権割合が法定の上限(159条2項5号が定める基準、直接保有・間接保有を合わせて5分の1以上)に達してしまう場合は、記載を拒んでよいと認めている。会社法の原則では、名義書換の請求は拒めない(会社法133条)。本条はその原則に穴を開ける特別ルールである。株を買うことはできても、議決権を通じて経営に関わる立場は手に入らない。外資規制は「買わせない」形ではなく「名簿に載せない」形で効いている。この構造を知っていれば、放送株の外国人保有比率のニュースを読んだとき、数字の意味がまるで違って見えてくる。
法的な位置づけ
放送法161条は、上場株式等を発行する認定放送持株会社について、外国人等による株主名簿への記載請求を拒否できる場合を定める規定である。請求に応じることで外国人等の直接保有・間接保有を合わせた議決権割合が159条2項5号の基準に該当することとなる場合に限り拒否が認められ、会社法133条の名義書換原則に対する特則として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1認定放送持株会社とは何ですか?
複数の放送事業者を子会社として傘下に置く持株会社で、総務大臣の認定を受けたものです。認定により一つのグループで複数局を保有できますが、外資比率などの要件を守り続ける必要があります。
Q2テレビ局の外資規制は何パーセントですか?
認定放送持株会社では、外国人等の議決権割合が5分の1(20%)以上になると認定要件を欠きます。直接保有だけでなく、外国人等が支配する国内法人を通じた間接保有も合算して判定します。
Q3外国人はテレビ局の株を買えますか?
買えます。放送法161条は売買を禁止していません。ただし外資の議決権割合が上限に達する分は、会社が株主名簿への記載を拒めるため、議決権などの株主権を会社に主張できなくなります。
Q4名義書換を拒否された株は売却できますか?
株式の売却自体は制限されていません。名簿に載らないのは会社に対する株主権の主張の問題であり、市場での売買は通常どおり可能です。売却時の具体的な手続は証券会社に確認してください。
Q5放送法の外資規制に違反するとどうなる?
外国人等の議決権割合が上限を超えると、認定放送持株会社は認定要件を欠き、認定取消しの対象になりえます。グループ全体の放送事業の枠組みに影響するため、会社にとって重大なリスクです。
Q6放送法の「外国人等」には誰が含まれますか?
日本国籍を有しない人、外国政府やその代表者、外国の法人・団体に加え、これらが一定割合以上の議決権を持つ法人なども含まれます。範囲は159条2項5号の各号で定められています。
Q7テレビ局の外国人持株比率はどこで確認できる?
各社が公表する外国人等の議決権比率の資料や、有価証券報告書、IR情報で確認するのが基本です。上限に近い銘柄では、新たに買っても名簿に載らない可能性があります。
Q8名義書換拒否はいつ判断される?
実務上は、株主総会などの基準日に合わせて証券保管振替機構から総株主通知を受けた時点で判断されます。この時点で外資比率を計算し、記載しない株主を確定させます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1名簿に載せてもらえなかった外国人の株主って、配当ももらえないんですか?
株主名簿に記載されない以上、会社に対して株主であることを主張できず(会社法130条)、議決権を行使できないことは確かである。配当の扱いは会社ごとの実務と名簿の記載状況によるため、銘柄ごとに確認が必要である。実務のポイント:放送株の外国人保有比率が上限に張り付いている銘柄では、海外の機関投資家が議決権を持てない前提で保有していることがある。株価の割安さの一因はここにあるとの見方もある
Q2外国人が日本の会社を作って、その会社名義で買えばすり抜けられるんじゃないですか?
すり抜けられない。161条1項が対象とする外国人等には、外国人等が議決権の一定割合以上を持つ法人なども含まれ(159条2項5号の各号)、準用される116条3項の仕組みで間接保有も合算される。実務のポイント:実務で一番難しいのは、多段階の資本関係をたどる間接保有の算定である。過去に放送業界で外資比率の誤りが表面化した事案も、この計算の盲点から生じたものとされる
間違えやすい点 AI による整理
- 「外資規制があるから、外国人は日本のテレビ局の株を一定以上買えない」と思われがちだが、本条は売買を禁止していない。買うことはできる。上限を超えた分は株主名簿に記載されず、会社に対して株主の地位を主張できないだけである。規制がかかっているのは取引ではなく、株主としての権利行使である
- 外資比率は、外国人が直接持つ株だけを数えればよいと考えるのは甘い。準用される116条3項の仕組みにより、外国人等が支配する日本法人を通じた間接保有も合算される。名義上は日本企業でも、親会社をたどると外国資本ということは珍しくない。直接保有だけを見て「まだ余裕がある」と判断した担当者が、実は上限を超えていたということが起こりうる
- この条文は外国人株主を締め出すための規定だと読まれやすいが、会社側から見れば、認定を守るための防波堤でもある。外資比率が上限を超えると、認定放送持株会社は認定要件を欠き、認定取消しの対象になりうる。拒否できる権限は、会社の存続に関わる義務に近い性格を持っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる会社 | 放送法161条:上場株式等を発行する認定放送持株会社 | 放送法116条:地上基幹放送(コミュニティ放送を除く)を行う株式会社の認定基幹放送事業者 放送法159条:認定放送持株会社の認定要件そのもの |
| 外資の基準 | 請求に応じると159条2項5号イ又はロに定める株式会社に該当することとなるとき | 請求に応じると欠格事由(93条1項7号ホ)に該当することとなるとき 159条2項5号で外国人等の範囲と議決権割合の基準を定める |
| 効果 | 株主名簿への記載・記録を拒むことができる | 株主名簿への記載・記録を拒むことができる(161条の準用元) 基準に該当すると認定要件を欠く |
| 間接保有の扱い | 116条3項の準用により外国人等間接保有議決権割合を合算 | 116条3項で間接保有の算定方法を規定 159条2項5号ロで外国人等間接保有議決権割合を定義 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は外国人の直接・間接保有比率に上限を設ける方式。日本のように名簿記載の拒否ではなく、持株比率そのものを規制する点が異なる
韓国は放送事業者への外国資本の出資を事業類型ごとに禁止または上限規制する。出資段階での規制が中心である
フランスはEU域外の外国人による地上放送事業者への出資を一定割合に制限する。EU域内資本は対象外とされる点が日本と異なる
米国は放送免許保有者の外国人所有を直接・間接で制限しつつ、FCCが公益判断で上限超過を個別に認める余地を残している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外ファンドの日本法人で働くあなたは、在京キー局の持株会社株を大量に買い付けた。ところが基準日を過ぎても、株主総会の招集通知が届かない。会社は161条に基づいて名義書換を拒んでいた。代金は払い終えているのに、議決権はゼロのままである
- もし、名義書換を拒むべきだった外資の株主を会社がうっかり名簿に載せてしまっていたら、どうなる? 外資比率が上限を超えた状態のまま認定要件を欠くことになり、グループ全体の認定が揺らぐ。2021年には、在京の認定放送持株会社が過去に外資比率の計算を誤り、上限を超えていたことが表面化し、総務省が経緯を問題視した(詳細は公表資料をご確認ください)
- あなたは放送持株会社の株式実務担当者である。証券保管振替機構から総株主通知が届き、株主総会の基準日まで残りわずかしかない。外国人等の議決権割合を間接保有の分まで含めて計算し直し、どの株主を記載しないかを決めなければならない。この計算を一つ間違えるだけで、会社の認定そのものが危うくなる
- 日本在住の外国籍の友人が、応援しているテレビ局の株を少しだけ買った。少額の保有なら、名簿に載らない事態はまず起きない。拒否が問題になるのは、外資全体の割合が上限に近づいたときだけである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 名義書換を拒否されたら、会社が公表している外国人等の議決権比率と、拒否の根拠が161条1項であることを書面で確認する2. 自分が本当に「外国人等」に当たるか、特に間接保有の判定方法を検証する。国内法人の資本構成によっては外国人等に当たらない場合もある3. 判定に誤りがあると考えるなら、証券会社・株式事務の代行機関を通じて資料を出し、再判定を求める4. 拒否が正当な場合、議決権は持てないことを前提に、売却するか保有を続けるかを判断する
訴えられた側:1. 外国人等の直接保有と間接保有を合算した議決権比率を、少なくとも基準日ごとに算出する体制をつくる2. 総株主通知を受けたら、上限を超える分の株主を特定し、記載を拒む処理を株主名簿管理人と事前に取り決めておく3. 計算方法と判断の根拠を記録に残し、総務省から照会があれば説明できるようにする4. 過去に比率の計算ミスが見つかったら、隠さず速やかに総務省へ報告し、弁護士と対応方針を固める
時効(請求できる期限):本条の拒否権に特定の時効はない。実務上の期限は、株主総会などの基準日(会社法124条)と、社債、株式等の振替に関する法律に基づく総株主通知の受領時点である。この間に外資比率を判定し、記載するかどうかを確定させる必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は会社法133条が定める名義書換請求に応じる会社の義務に対する特則であり、放送の公共性と外国資本による影響力の排除を目的として、株式の財産的価値を残しつつ議決権等の行使のみを遮断する仕組みと理解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:放送法改正により認定放送持株会社制度が創設され、外国人等の名義書換拒否に関する規定が設けられた(当時は別の条番号)
- 2.平成22年(2010年) 改正:放送法の大改正による条文の再編に伴い、現行の第161条に規定が移された
- 放送法 第159条認定要件、外国人等の範囲と議決権上限
- 放送法 第116条認定基幹放送事業者の名義書換拒否、準用元
- 放送法 第158条認定放送持株会社の認定制度(現行効力を要確認)
- 放送法 第93条地上基幹放送の認定における外資欠格事由
- 会社法 第133条名義書換請求の原則、本条はその例外
- 会社法 第130条株主名簿記載が会社への対抗要件
- 社債、株式等の振替に関する法律 第152条総株主通知、振替株式の名簿記載の起点
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