放送法 第163条(関係会社の責務)
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認定放送持株会社の関係会社である基幹放送事業者(その基幹放送に係る放送対象地域が全国である者を除く。)は、国内基幹放送の放送番組の編集に当たつては、その放送対象地域における多様な放送番組に対する需要を満たすため、当該放送対象地域向けに自らが制作する放送番組を有するように努めるものとする。
この条文の基本情報
関係会社の責務とは何ですか?
定義関係会社の責務とは、放送法第163条に定められた規定で、「認定放送持株会社の関係会社である基幹放送事業者(その基幹放送に係る放送対象地域が全国である者を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第163条(関係会社の責務)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第163条の条文原文は「認定放送持株会社の関係会社である基幹放送事業者(その基幹放送に係る放送対象地域が全国である者を除く。」で始まります。
- 放送法第163条は第八章 認定放送持株会社に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第163条の前の条は放送法第162条です。
- 放送法第163条の次の条は放送法第164条です。
- 放送法第163条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第163条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第163条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/163
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法163条は、認定放送持株会社の関係会社である地方の基幹放送事業者に、放送対象地域向けの自社制作番組を持つよう努める義務を課す。罰則はない。
Q · 持株会社グループに入った地元局がローカル番組を減らしたら、法律違反になるの?
直ちに違法ではない。罰則のない努力義務にとどまる
放送法163条は、認定放送持株会社の関係会社である地方の基幹放送事業者に、放送対象地域向けの自社制作番組を有するよう努めることを求めています。ただし努力義務であり、自社制作の本数・比率の基準や罰則はありません。番組を減らしただけで違法とは言えませんが、自社制作がゼロに近づけば努力を怠っていると指摘される根拠になります。番組審議機関(放送法6条)への意見提出などで、局に説明を求めることができます。
解説
夕方の県内ニュースや地元の高校野球中継が、ある年から急に東京や大阪の番組に置き換わったとする。理由が局の「親会社」にあるかもしれないと考える視聴者は少ない。認定放送持株会社とは、複数の放送局を子会社として持つことを総務大臣に認められた会社である(放送法158条)。グループ化が進めば、番組を一か所で作り、各地へ配った方が安くなる。本条はそこに歯止めをかける。持株会社グループに入った地方局(全国放送の局は除く)は、自分の放送エリアに向けた番組を自社で制作して持つよう努めなければならない。ただし、これは努力義務(守らなくても罰則はなく、到達度は局の判断に委ねられる義務)であり、自社制作の比率も時間も決められていない。罰則がない以上、本条が効くのは、誰かが番組審議会、総務省の手続、地元議会などの場に持ち出したときだけである。黙っていれば、地域の番組は帳簿の数字に合わせて静かに削られていく。
法的な位置づけ
放送法163条は、認定放送持株会社の関係会社である基幹放送事業者のうち、放送対象地域が全国である者を除く事業者に対し、国内基幹放送の番組編集に当たり、当該放送対象地域における多様な番組需要を満たすため、同地域向けに自ら制作する放送番組を有するよう努めることを定める努力義務規定である。
手順
- 1.番組の減少を記録する 番組終了の告知や改編表を保存し、地域向け自社制作番組がいつ、何本、何分減ったかを時系列で整理する
- 2.局の所属グループと審議会記録を確認する 局の公式サイトで認定放送持株会社グループへの所属を確認し、番組審議会の議事概要から地域番組に関する過去の議論を確認する
- 3.本条を挙げた書面意見を作成する 放送法163条の条番号を明記し、具体的な番組名と減少の数字、地域にとっての影響(災害情報、地域スポーツ等)を簡潔にまとめた意見書を作る
- 4.改編前の時期に連名で提出する 改編が決まる前、番組審議会の開催時期に合わせ、商店街・自治体・市民団体などと連名で視聴者窓口または番組審議機関に提出する
よくある質問 AI による整理
Q1放送法163条とは何ですか?
持株会社グループに属する地方局に、放送エリア向けの番組を自社で制作して持つよう努めることを求める規定です。全国放送の局は対象外です。
Q2認定放送持株会社とは?
複数の放送局を子会社として持つことについて、放送法158条に基づき総務大臣の認定を受けた持株会社です。地方局の経営基盤を支えるための特例制度です。
Q3ローカル番組の自社制作比率に基準はある?
本条には比率や放送時間の下限はありません。何本・何時間作れば足りるかは局の判断に委ねられており、数値で違反を判定することはできません。
Q4放送法163条に違反したら罰則はある?
ありません。「努めるものとする」という努力義務のため、刑事罰や過料はありません。効き目は番組審議会や総務省への意見など、説明を求める場で生まれます。
Q5キー局は放送法163条の対象?
放送対象地域が全国である基幹放送事業者は条文上除かれています。対象は、持株会社グループに属し特定の地域を放送対象とする事業者です。
Q6地方局の番組が東京制作ばかりになるのはなぜ?
持株会社グループでは、番組を一か所で作って各局に配る方が制作費を抑えられるためです。本条はこの集約に対し、地域向け自社制作の努力を求める歯止めです。
Q7ローカル番組の打ち切りに意見を出す方法は?
局の視聴者窓口か、各局に置かれる番組審議機関(放送法6条)宛てに書面で意見を出せます。条番号と番組名、減少の数字を示すと伝わりやすくなります。
Q8放送法163条は地方局同士の統合にも関係する?
関係します。地方局同士が持株会社の下で統合する場合も、関係会社である地方の基幹放送事業者には本条の地域向け自社制作の努力が求められます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1地元のローカル番組がどんどん減ってるんだけど、これって法律違反じゃないの?
直ちに違反とは言えない。本条は持株会社グループの地方局に地域向け自社制作番組を持つよう「努める」ことを求めるだけで、本数や比率の基準も罰則もない。ただし自社制作がゼロに近づけば、努力していないと指摘される根拠にはなる。実務のポイント:局が最も気にするのは法的責任より、番組審議会の議事概要や地元議会の議事録といった公的記録に「地域軽視」と残ることである
Q2認定放送持株会社って、普通のグループ会社と何が違うの?
総務大臣の認定(放送法158条)を受けることで、通常のマスメディア集中排除の規制より緩い条件で複数の放送局を子会社にできる会社である。その特例の見返りとして、地方局には本条の地域性確保の努力が課される。実務のポイント:近年は地方局同士が持株会社の下で統合する動きも出ており、本条は地方局どうしの統合でも効いてくる
Q3局の番組審議会に意見を送っても、意味あるんですか?
番組審議機関は局ごとに置くことが義務付けられており(放送法6条)、局は審議会の答申や改善意見への措置を公表する仕組みになっている。視聴者の意見が議題に上がれば記録に残る。実務のポイント:本条の条番号を挙げ、具体的な番組名と放送時間の減少を数字で示した意見は、感想だけの意見に比べて事務局で読み飛ばされにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「法律で地方局は地元番組を作る義務がある」と思われがちだが、本条は「努めるものとする」にとどまる努力義務である。自社制作の時間数や比率の下限はなく、守らなくても罰則はない。義務の中身は思っているよりずっと柔らかい
- 「ローカル番組を減らした局を訴えられるか」と問う人がいるが、問いの立て方がずれている。本条は視聴者に請求権を与えていない。効き目があるのは裁判所ではなく、番組審議機関への意見、総務省への意見提出、地元議会での質問といった、局が説明を迫られる場の方である
- 視聴者から見れば「番組が東京っぽくなった」というだけの変化だが、法律から見れば、持株会社による規模の効率と、放送の地域性という二つの政策目的がぶつかる場面である。この落差を知らないまま苦情を言っても「編成上の判断です」で終わる。本条を挙げた瞬間、話は政策目的の問題に変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規範の性質 | 放送法163条:地域向け自社制作番組を有する努力義務 | 放送法6条:番組審議機関の設置義務 放送法108条:災害時に被害軽減に役立つ放送をする義務 |
| 対象となる事業者 | 認定放送持株会社の関係会社である基幹放送事業者(全国放送を除く) | 放送事業者(条文上の例外あり) 基幹放送事業者 |
| 地域との関わり | 放送対象地域の多様な番組需要に応える制作力の確保 | 視聴者・地域の意見を局に届ける回路 地域の制作・取材体制が実効性を支える |
| 視聴者が使える場面 | 番組縮小に対し条番号を挙げて説明を求める根拠 | 意見を議題に上げ、議事に記録を残す窓口 災害時の地域情報の不足を指摘する根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は本国自製番組の比率を数値で定める方式を採る。日本の本条は地域向け自社制作を数値なしの努力義務にとどめる点で異なる
韓国は特別法で地域放送の発展を財政面も含めて支援する方式を採る。日本の本条は持株会社グループ内の地方局に限った努力義務である
ドイツは全国民放の大手チャンネルに地域枠番組(Regionalfenster)の放送を義務付ける。地域性を番組枠の義務で確保する点が日本と異なる
米国は放送免許の地域間公平配分とローカリズムの政策原則で地域性を担保する。持株会社グループに特化した規定ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元局が持株会社グループに入った翌年の春、改編で自社制作の情報番組が二本終わった。後番組はグループ内の他局が作った番組である。それでも本条違反とは言い切れない。ただ、局が「地域向け自社制作番組をどう確保しているか」を説明すべき立場にあることは、本条から読み取れる
- あなたは地方局の編成部員で、親会社から「制作費を三割削れ、グループ共通番組で埋めろ」と指示された。来月の番組審議会で、ローカル枠の縮小をどう説明するのか。自社制作がゼロに近づく案を通せば、局は本条の努力をしていないと指摘される余地を自分で作ることになる
- 地元の商店街がスポンサーをしていた土曜の地域番組が消えたら、商店街は誰に何を言えばいいのか? 契約上の請求はまず難しい。それでも、局の番組審議機関(放送法6条)や視聴者窓口に、本条を挙げて意見を出すことはできる
- 局の再免許審査まであと半年。地域の市民団体が、ローカル番組の縮小を記録した資料を作り始めた。審査の場で直接の争点になるとは限らないが、地域性を問う公的な記録として残る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 番組終了の告知や改編表を保存し、自社制作番組がいつ何本減ったかを時系列で記録する2. 局のサイトで持株会社グループへの所属と番組審議会の議事概要を確認する3. 視聴者窓口か番組審議機関(放送法6条)宛てに、本条を挙げた書面の意見を出す4. 個人で動くより、商店街、自治体、市民団体と連名にする方が重く受け止められる
訴えられた側:1. 地域向け自社制作番組の本数、放送時間、制作体制を毎期数字で記録しておく2. グループ共通番組への切替えは、地域向けの代替措置(ニュース枠の維持、地域コーナー等)とセットで設計する3. 番組審議会への報告で、本条を意識した努力の内容を明示し、議事に残す4. 親会社の指示で縮小する場合も、判断過程を文書化し、説明責任を果たせるようにしておく
時効(請求できる期限):特定の時効や期限はない。努力義務であり視聴者の請求権を生まないため、一般消滅時効(民法166条)の問題も実際上生じにくい。実務上の節目は放送局の免許更新で、有効期間は原則5年(電波法13条、同法施行規則。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正、平成20年(2008年)施行 認定放送持株会社制度が創設された(旧条番号)。現行163条の文言・条番号は平成22年(2010年)の放送法大改正による整理とみられるが、改正経緯の詳細は人的検証を要する
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:放送法改正により認定放送持株会社制度が創設され、平成20年(2008年)に施行された。地域性確保に関する規定の当初の条番号・文言は人的検証を要する
- 2.平成22年(2010年) 改正:放送法の大幅改正により条文が整理され、現行163条の条番号となったとみられる。改正経緯の詳細は人的検証を要する
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