放送法 第185条
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした協会又は学園の役員を百万円以下の罰金に処する。
- 一第二十条第一項から第三項まで及び第六十五条第四項の業務以外の業務を行つたとき。
- 二第十八条第二項、第二十条第十一項(第六十五条第五項において準用する場合を含む。)、第二十条第十二項、第二十条の二第一項、第二十一条の二第一項、第二十二条、第二十二条の二、第六十四条第四項若しくは第五項、第七十一条第一項、第八十五条第一項、第八十六条第一項又は第八十九条第一項の規定により認可を受けるべき場合に認可を受けなかつたとき。
- 三第二十条の三第五項又は第二十条の四第七項の規定による命令に違反したとき。
- 四第三十八条、第六十条第一項、第七十条第一項、第七十二条第一項、第七十三条第一項又は第七十四条第一項の規定に違反したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第185条は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第185条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした協会又は学園の役員を百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 放送法第185条は第十一章 罰則に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第185条の前の条は放送法第184条です。
- 放送法第185条の次の条は放送法第186条です。
- 放送法第185条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第185条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第185条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/185
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法185条は、NHK と放送大学学園の役員が業務範囲外の業務、無認可の行為、命令違反、予算提出等の義務違反をしたとき、違反した役員個人を百万円以下の罰金に処すると定める。
Q · NHK が法律で認められていない事業をしたら、誰が罰せられるの?
法人ではなく、違反行為をした役員本人が罰金刑の対象
放送法185条は、NHK または放送大学学園の役員が、20条等で定められた業務範囲の外の業務を行ったとき、認可が必要な場面で認可を受けなかったとき、総務大臣の命令に違反したとき、収支予算の提出等の法定義務に違反したときに、違反行為をした役員を百万円以下の罰金に処すると定めます。罰金は刑事罰であり、有罪となれば前科が付きます。法人そのものを罰する規定ではありません。
解説
NHK が法律の枠を越えて業務を行った場合、罰を受けるのは「NHK という法人」ではなく、違反行為をした役員本人である。放送法185条は、日本放送協会(NHK)と放送大学学園の役員を対象に、次の四つの場合に百万円以下の罰金を科すと定めている。法律が認めた業務範囲の外に手を出したとき。総務大臣の認可(役所が事前に正式に「よし」と出す許可)を取るべき場面で取らなかったとき。子会社などに関する総務大臣の命令に背いたとき。収支予算や報告などの法定義務に違反したとき。罰金は刑事罰である。行政上の過料と違い、有罪になれば前科が付く。なぜここまで厳しいのか。受信料は、テレビを設置しただけで契約義務が生じる(64条)、いわば半ば強制的に集められるお金だからだ。その使い道を法律の枠に縛り付ける最後の錠前が本条である。受信料を払う側は、NHK が新事業を発表するたびに、その事業が法定の業務範囲に収まっているかを問うことができる。
法的な位置づけ
放送法185条は、日本放送協会および放送大学学園の役員を名宛人とする罰則規定である。業務範囲の逸脱、認可を要する行為の無認可実施、総務大臣の命令違反、収支予算の提出等の法定義務違反の四類型について、違反行為をした役員個人に百万円以下の罰金を科し、受信料等を財源とする公共的法人の業務を法律の枠内に拘束する機能を担う。
よくある質問 AI による整理
Q1放送法185条とは
NHK と放送大学学園の役員が、業務範囲の逸脱や無認可の行為などをしたときに、役員個人を百万円以下の罰金に処する罰則規定です。
Q2放送法185条 罰金 いくら
百万円以下の罰金です。四つの違反類型のいずれでも法定刑は同じで、懲役・拘禁刑は定められていません。
Q3NHK 業務範囲 何条
主に放送法20条が NHK の業務を定めています。本条1号は、20条1項から3項と65条4項の業務以外を行うことを処罰対象にしています。
Q4放送法185条 時効 いつまで
法定刑が罰金のみの罪なので公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
Q5NHK 役員 刑事告発 できる?
誰でも犯罪があると思料すれば告発できます(刑事訴訟法239条)。ただし違反行為をした役員の特定と、構成要件該当性の裏付けが必要です。
Q6放送大学 放送法 罰則 対象?
対象です。本条は協会(NHK)と並んで学園(放送大学学園)の役員も名宛人としており、認可違反や義務違反があれば罰金の対象になります。
Q7放送法185条 違反 前科つく?
付きます。罰金は刑法上の刑罰であり、有罪判決が確定すれば前科となります。行政上の過料とは性質がまったく異なります。
Q8NHK 法人 罰金 ある?
本条には法人を併せて罰する両罰規定の文言はなく、罰金の対象は違反行為をした役員です。責任は組織ではなく個人に向けられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1NHK の会長とかが、この条文で実際に罰金刑になったことってあるんですか?
少なくとも、広く知られた起訴例は見当たらない。放送法185条の実効性は、起訴された件数よりも、総務省の監督や認可手続を通じた抑止力として発揮されている。実務のポイント:NHK の業務逸脱は、刑事事件になる前に国会質疑や総務省の行政指導の場で問題化するのが通例である。抑止の本当の舞台は法廷ではなく、委員会室である
Q2NHK のネット配信って、どこまでやっていいことになってるんですか?
令和5年(2023年)の放送法改正で、ネット配信は NHK の必須業務に位置付けられ、2025年10月に施行された(20条、最新の改正状況をご確認ください)。ただし、何でも自由にできるわけではなく、範囲は法律と関連する基準で画されている。実務のポイント:民放連や新聞協会が出す意見書は、業務範囲の線引きに実際に影響してきた。業界の利害対立が、条文の解釈を形作っている
間違えやすい点 AI による整理
- NHK が違法な業務をすれば NHK という法人が罰せられると思われがちだが、本条が罰金の対象としているのは「違反行為をした協会又は学園の役員」である。責任の矛先は組織の看板ではなく、決定に関わった個人に向く
- 罰金百万円なら大したことはないと感じるかもしれない。しかし罰金は刑事罰であり、捜査と起訴の対象になる。有罪なら前科が付く。前科の付かない行政上の過料とは次元が違い、公共放送の役員にとっては社会的な致命傷になりうる
- 「NHK はなぜ民放のように自由にビジネスをしないのか」という問いは、前提から誤っている。NHK は意図的にやらないのではない。20条などで定められた範囲の外は、法律上そもそも行えない。範囲外で業務を行えば役員が刑事罰の対象になる。NHK は民放と同じ自由競争の土俵には立っていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 放送法185条:違反時の罰則(役員個人に罰金) | 放送法20条:NHK の業務範囲を定める行為規範 放送法70条:収支予算等の提出義務 |
| 名宛人 | 違反行為をした協会または学園の役員 | 協会(法人としての NHK) 協会(法人としての NHK) |
| 違反時の効果 | 百万円以下の罰金(刑事罰) | 単独では罰則なし。逸脱すれば185条1号の前提となる 単独では罰則なし。違反すれば185条4号の前提となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公共放送も法律で業務と監督を定めるが、財源は政府予算が中心で、受信料を前提とした使途統制とは構造が異なる
韓国の KBS も受信料を財源とする公共放送であり、業務と財源の法定という点で日本と近い構造を持つ
ドイツは公共放送の任務を州間協定で定め、受信料(Rundfunkbeitrag)の使途は独立委員会(KEF)が審査する。役員個人への刑事罰ではなく制度的統制が中心
米国の公共放送は連邦補助金と寄付が財源で、受信料制度がない。使途統制は補助金交付条件を通じて行われる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- NHK がネット上で新しい独自サービスを始めたら、それは本当に許されているのか? 判断の物差しは放送法20条が定める業務範囲と、必要な認可を取ったかどうかである。枠の外であれば、その決定に関わった役員個人が185条1号の射程に入る
- あなたは NHK の理事として、関連団体をめぐる案件を担当している。決裁を急ぐあまり、認可が必要な手続を「事後でいい」と後回しにした。その判断は組織の事務ミスでは済まず、あなた個人の刑事責任として問われうる
- 総務大臣の命令書に記された是正期限まで、残りは十日。社内調整が終わらず、子会社の是正策がまとまらない。期限を過ぎて命令違反となれば、185条3号の問題になる
- 収支予算や業務報告など、法定の提出義務を内部の手違いで怠った。それだけで、185条4号の構成要件に触れうる
- 記者として NHK 関連会社の取引を取材している友人から、「違法だと書いていいのか」と相談された。まず確認すべきは、問題の業務が法定の業務範囲に入るか、必要な認可があったかの二点である。この二点を押さえずに「違法」と書けば、記事のほうが名誉毀損のリスクを負う
取るべき行動
被害を受けた側:1. 問題だと思う業務を特定し、NHK の公表資料や総務省の報道発表で、業務範囲と認可の有無を確認する2. NHK の視聴者窓口や経営委員会に書面で照会し、回答を記録として残す3. 総務省へ情報を提供し、関連するパブリックコメントに意見を出す4. 刑事告発(刑事訴訟法239条)も法的には可能である。ただし、どの役員が「違反行為をした」かの特定は難しいため、まず行政による監督ルートで動くのが現実的である
訴えられた側:1. 新しい業務は企画段階で、放送法20条などの業務範囲に該当するかについて法務部門の書面意見を取り、残しておく2. 認可が必要か判断がつかない場合は総務省に事前相談し、その経過を記録する3. 違反に気づいた時点で、直ちに業務を停止して報告する4. 捜査の対象になった場合は弁護人を選任する。自分が「違反行為をした」本人にあたるか、つまり決裁への関与の程度が主な争点になる
時効(請求できる期限):法定刑が罰金のみの罪なので、公訴時効は3年である(刑事訴訟法250条2項7号)。起算点は犯罪行為が終わった時である(同法253条1項)。範囲外の業務を継続していた場合は、その業務を終えた時から数えるのが原則である
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:放送法制定。日本放送協会を特殊法人として設立し、その業務を法律で定める体系が始まった。業務範囲規制とその罰則という本条の仕組みの出発点である
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