放送法 第85条(放送設備の譲渡等の制限)
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- 協会は、総務大臣の認可を受けなければ、放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、担保に供し、その運用を委託し、その他いかなる方法によるかを問わず、これを他人の支配に属させることができない。
- 2.総務大臣は、前項の認可をしようとするときは、両議院の同意を得なければならない。ただし、協会が第二十条第二項第七号又は第三項第一号の業務を行う場合並びに協会が第二十条の二第四項の規定に基づき中継地上基幹放送局及びこれに附属する放送設備の譲渡を行う場合については、この限りでない。
この条文の基本情報
放送設備の譲渡等の制限とは何ですか?
定義放送設備の譲渡等の制限とは、放送法第85条に定められた規定で、「協会は、総務大臣の認可を受けなければ、放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、担保に供し、その運用を委託し、その他いかなる方法によるかを問わず、これを他人の支配…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第85条(放送設備の譲渡等の制限)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第85条の条文原文は「協会は、総務大臣の認可を受けなければ、放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、担保に供し、その運用を委託し、その他いかなる方法によるかを問わず、これを他人の支配…」で始まります。
- 放送法第85条は第九節 雑則に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第85条の前の条は放送法第84条の2です。
- 放送法第85条の次の条は放送法第86条です。
- 放送法第85条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第85条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第85条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/85
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法85条は、NHK が放送設備を譲渡・賃貸・担保提供・運用委託するには総務大臣の認可が必要と定める。認可には原則として衆参両院の同意も要る。
Q · NHK は自分の判断だけで送信所や放送設備を売ったり貸したりできるの?
できない。総務大臣の認可と原則両院同意が必要
放送法85条1項により、NHK が放送設備の全部または一部を譲渡・賃貸・担保提供・運用委託するなど、他人の支配に属させるには総務大臣の認可が必要です。さらに2項により、総務大臣は認可前に衆参両議院の同意を得なければなりません。ただし、第20条第2項第7号・第3項第1号の業務を行う場合や、第20条の2第4項に基づく中継地上基幹放送局等の譲渡については、両院同意は不要です。
解説
全国の山の上に立つ NHK の送信アンテナは、あなたが払った受信料で建てられている。そして NHK は、それを自分の判断だけで売ることも、貸すことも、担保に入れることもできない。放送法85条は、協会(NHK)が放送設備を譲渡し、賃貸し、担保に供し、運用を委託し、その他どんな方法であれ他人の支配に移すには、総務大臣の認可が必要だと定める。しかも総務大臣は、その認可の前に衆議院と参議院の両方の同意を得なければならない。民間企業なら取締役会の決議で済む資産の処分に、国会の両院がかかわる。理由ははっきりしている。放送設備を誰が支配するかは、誰が電波を通じて国民に語りかけられるかに直結するからだ。担保に入れた設備が債権者の手に渡る、運用委託を名目に第三者が実質的に支配する。こうした抜け道も「いかなる方法によるかを問わず」の一文でまとめて封じられている。一方で、第2項ただし書は、法律が定める一定の業務を行う場合や、第20条の2第4項に基づく中継地上基幹放送局(地域に電波を中継する送信所)の譲渡などについて、両議院の同意を不要とする。NHK の資産処分のニュースを見たとき、国会の同意が要る案件なのか、ただし書の範囲なのかを見分けられれば、報道の読み方が一段深くなる
法的な位置づけ
放送法85条は、日本放送協会の放送設備について、譲渡、賃貸、担保の設定、運用の委託その他いかなる方法による他人の支配への移転も、総務大臣の認可にかからせる規定である。認可にあたり総務大臣は原則として両議院の同意を要し、法定業務や中継地上基幹放送局の譲渡等は同意の対象外とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1放送法85条とは何ですか?
NHK の放送設備を他人の支配に移すことを制限する規定です。譲渡・賃貸・担保・運用委託などに総務大臣の認可が必要で、原則として両院の同意も要ります。
Q2NHK の放送設備の売却に国会の同意は必要?
原則として必要です。総務大臣は認可の前に衆参両議院の同意を得なければなりません(放送法85条2項)。ただし書に該当する場合は不要です。
Q3NHK の中継局を民放と共同利用できる?
第20条の2第4項に基づく中継地上基幹放送局等の譲渡は、85条2項ただし書により両院同意が不要です。ただし総務大臣の認可自体は必要です。
Q4NHK が放送設備を担保に入れることはできる?
総務大臣の認可なしにはできません。85条1項は「担保に供し」を明記しており、債権者が設備を支配する経路も規制の対象です。
Q5放送設備の運用委託に認可はいる?
必要です。85条1項は「その運用を委託し」を明文で挙げています。名目が委託でも、設備の支配が他人に移るなら認可の対象です。
Q6NHK の資産処分を監督するのはどこ?
放送設備については総務大臣が認可権者で、原則としてその前に衆参両議院の同意が必要です。行政と国会の二段階で統制されます。
Q7放送法85条の両院同意が不要になるのはどんな場合?
第20条第2項第7号または第3項第1号の業務を行う場合と、第20条の2第4項に基づく中継地上基幹放送局等の譲渡の場合です。
Q8認可なしで NHK が設備を譲渡したら違法?
85条1項は認可なしに他人の支配に属させることを禁じており、法律に違反します。取引の相手方にとっても、効力を争われるリスクがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1NHK が古くなった送信所を民放に譲るのも、国会を通さなきゃいけないんですか?
原則としては、総務大臣の認可とその前の両議院の同意が必要です(放送法85条1項、2項)。ただし2項ただし書により、第20条の2第4項に基づく中継地上基幹放送局とその附属設備の譲渡などは、両院同意の対象から外れます。実務のポイント:例外の対象は限定されているので、報道で「譲渡」とあっても、どの条文に基づくのかを見ないと国会が関与するかどうかは判断できません
Q2売らずに貸すだけ、運用を外部に任せるだけなら自由にできますよね?
できません。85条1項は譲渡だけでなく、賃貸、担保の設定、運用の委託、さらに「その他いかなる方法によるかを問わず」他人の支配に属させることを、すべて総務大臣の認可にかからせています。実務のポイント:契約の名目を変えても規制は外れません。実務で問われるのは、契約の結果として設備を実際に支配するのが誰になるかです
間違えやすい点 AI による整理
- 「NHK は特殊法人だから、資産の扱いも民間企業と大差ない」と思われがちだが、実態は正反対である。民間企業であれば経営判断で済む設備の売却や賃貸に、総務大臣の認可が必要で、原則として国会両院の同意まで要る。資産処分の自由度は、一般の会社よりはるかに狭い
- 「売らなければ問題ない」という発想そのものが的を外している。条文は譲渡だけでなく、賃貸、担保の設定、運用の委託、さらに「その他いかなる方法によるかを問わず」他人の支配に属させることまで規制する。法律が見ているのは名目ではなく、誰が設備を実際に支配するかという中身である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 放送法85条:放送設備の譲渡・賃貸・担保・運用委託など | 放送法70条:協会の収支予算・事業計画・資金計画 放送法20条の2:中継地上基幹放送局の譲渡など |
| 国会の関与 | 総務大臣の認可前に原則として両院の同意 | 収支予算等は国会の承認を受ける 85条2項ただし書により両院同意は不要 |
| 制度の趣旨 | 受信料で整えた放送基盤の支配移転を防ぐ | 受信料財源の使い方を民主的に統制する 中継局の維持負担を軽くし、放送の効率化を図る |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の公共テレビは財団法人形式をとり、財産の管理や運用は主管機関と董事会の監督に服する。国会の両院同意に相当する仕組みはなく、日本の二段階統制は台湾より厳格である
韓国の KBS も公共放送として放送法で組織が定められ、予算や決算に国会の関与がある。設備処分の個別規律の詳細は要確認
米国の公共放送は CPB を通じた助成型で、各局の資産処分を連邦議会が個別に同意する仕組みはない。日本の設備単位の国会統制とは発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の中継局を民放と共同で使う、あるいは別の事業者に引き継ぐというニュースが流れた。もしそれが両議院の同意なしに進められているとしたら、違法なのか? 実は85条2項ただし書と第20条の2第4項が、中継地上基幹放送局の譲渡などを両院同意の対象から外している。認可そのものは必要だが、国会の関門は通らない。その線引きを知っていれば、報道の見出しに振り回されない
- あなたは設備リース会社の営業担当で、NHK の地方局から「送信設備の運用を外部に任せたい」という相談を受けた。契約書を作る前に確認すべきは、価格よりも先に総務大臣の認可がおりるかどうかだ。「運用の委託」も85条にはっきり書かれている
- 受信料の値下げを求める議論のなかで、「使っていない設備は売ってしまえばいい」という声が上がる。だが売却には総務大臣の認可が必要で、ただし書に当たらない限り、その前に国会の両院の同意も要る。売る判断は NHK だけのものではない
- 放送法 第20条協会の業務範囲、ただし書の参照先
- 放送法 第20条の2中継局譲渡を両院同意から除外
- 放送法 第64条受信料制度、設備財源の基盤
- 放送法 第70条収支予算の国会承認、財務統制の対
- 電波法 第4条無線局開設の免許制、設備運用の前提
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