受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第76条の3(建築協定の設定の特則)

クイックジャンプ
  1. 第六十九条の条例で定める区域内における土地で、一の所有者以外に土地の所有者等が存しないものの所有者は、当該土地の区域を建築協定区域とする建築協定を定めることができる。
  2. 2.前項の規定による建築協定を定めようとする者は、建築協定区域、建築物に関する基準、協定の有効期間及び協定違反があつた場合の措置を定めた建築協定書を作成し、これを特定行政庁に提出して、その認可を受けなければならない。
  3. 3.前項の建築協定書においては、同項に規定するもののほか、建築協定区域隣接地を定めることができる。
  4. 4.第七十条第四項及び第七十一条から第七十三条までの規定は、第二項の認可の手続に準用する。
  5. 5.第二項の規定による認可を受けた建築協定は、認可の日から起算して三年以内において当該建築協定区域内の土地に二以上の土地の所有者等が存することとなつた時から、第七十三条第二項の規定による認可の公告のあつた建築協定と同一の効力を有する建築協定となる。
  6. 6.第七十四条及び第七十六条の規定は、前項の規定により第七十三条第二項の規定による認可の公告のあつた建築協定と同一の効力を有する建築協定となつた建築協定の変更又は廃止について準用する。

この条文の基本情報

建築協定の設定の特則とは何ですか?

定義建築協定の設定の特則とは、建築基準法第76条の3に定められた規定で、「第六十九条の条例で定める区域内における土地で、一の所有者以外に土地の所有者等が存しないものの所有者は、当該土地の区域を建築協定区域とする建築協定を定めることがで…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第76条の3(建築協定の設定の特則)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第76条の3の条文原文は「第六十九条の条例で定める区域内における土地で、一の所有者以外に土地の所有者等が存しないものの所有者は、当該土地の区域を建築協定区域とする建築協定を定めることがで…」で始まります。
  3. 建築基準法第76条の3は第四章 建築協定に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第76条の3の前の条は建築基準法第76条の2です。
  7. 建築基準法第76条の3の次の条は建築基準法第77条です。
  8. 建築基準法第76条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第76条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第76条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/76_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法76条の3は、所有者が一人しかいない土地で単独の建築協定設定を認める規定。特定行政庁の認可後、三年以内に所有者等が二以上となった時から通常の建築協定と同一の効力を生じる。

Q · 分譲地を買ったら建築協定が付いてきました。自分は一度も同意していないのに効くんですか?

効きます。土地に付いてくるルールだからです。

建築基準法76条の3は、区域内の土地に所有者が一人しかいない段階で、その一人が単独で建築協定を定めることを認めています(1項)。特定行政庁の認可を受けた協定は、認可の日から起算して三年以内に土地の所有者等が二以上となった時から、73条2項の公告があった建築協定と同一の効力を持ちます(5項)。公告があった建築協定は、その後に土地の所有者等となった者にも効力が及ぶため(75条)、買主が個別に同意していなくても拘束されます。内容の変更には全員の合意(74条)、廃止には過半数の合意(76条)が必要です。

解説

新築分譲地を買って三年目、カーポートを建てようとしたら隣家から「協定違反です」と言われる。調べると、その土地には買う前から建築協定がかかっていた。締結したのは売主一社だけ、同意した住民は一人もいない。建築基準法76条の3は、土地の所有者が一人しかいない区域で、その一人だけで建築協定を設定できると定める。特定行政庁の認可を受け、認可から三年以内に土地の所有者等が二人以上になった時点で、通常の建築協定と同じ効力が発生する。つまり、区画を買ったあなたは、一度も合意していないルールを土地とセットで引き継ぐ。外壁の色、屋根の形、塀の高さ、建物の用途。建築基準法より厳しい制限が、契約書ではなく土地の側に貼り付いている。

法的な位置づけ

建築基準法76条の3が定める一人建築協定とは、第69条の条例で定める区域内の土地で、一の所有者以外に土地の所有者等が存しない場合に、その所有者が単独で建築協定区域・建築物に関する基準・有効期間・違反があった場合の措置を定めた建築協定書を作成し、特定行政庁の認可を受ける制度をいう。認可の日から三年以内に所有者等が二以上となった時に、通常の建築協定と同一の効力を生じる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.契約前に建築協定の有無と全文を確認する 重要事項説明で「建築協定あり」と聞いた時点で読み上げを止め、協定書の全文を請求する。市町村の建築指導課で閲覧できるのが通例。建築協定区域、建築物に関する基準、有効期間、違反があった場合の措置の四点(2項)を自分の目で読む
  2. 2.自分の建築計画が協定に抵触しないか事前照会する 外壁の色、屋根の形状・勾配、塀の高さ、用途、付属建築物の可否を計画図と突き合わせる。判断が分かれる項目は協定運営委員会に事前照会し、回答を必ず書面またはメールで残す。手付を打つ前に済ませる
  3. 3.認可日と三年の期限を確認する(売主・買主とも) 一人協定は認可の日から三年以内に所有者等が二以上とならなければ効力を生じない(5項)。認可日を特定し、既に他の区画が売れて効力が発生済みかどうかを確認する。売主側は認可日と分譲スケジュールを一枚の表で管理する
  4. 4.抵触するなら変更か廃止かを人数から逆算する 協定内容の変更には区域内の土地の所有者等の全員の合意が必要(74条)、協定全体の廃止は過半数の合意で足りる(76条)。区域内の所有者等の総数を数え、どちらが現実的かを判断する。全員合意が不可能なら、議題は「一部変更」ではなく「廃止の是非」に組み替える

よくある質問 AI による整理

Q1一人協定とは何ですか?

土地の所有者が一人しかいない区域で、その一人だけで定める建築協定です。建築基準法76条の3が根拠で、分譲前のデベロッパーが街並みのルールを先に固定するために使われます。

Q2一人協定はいつから効力が生じますか?

認可の日から起算して三年以内に、協定区域内の土地に二以上の土地の所有者等が存することとなった時からです(5項)。認可だけでは効力は生じません。

Q3認可から三年たっても区画が売れなかったらどうなりますか?

三年以内に所有者等が二以上とならなければ、その建築協定は効力を生じないまま終わります(5項)。売主にとっては分譲の事実上のタイムリミットになります。

Q4建築協定区域隣接地とは何ですか?

建築協定書で任意に定められる、協定区域に隣接する土地のことです(3項)。将来その土地の所有者が加入を希望した場合に、協定区域へ取り込む受け皿になります。

Q5建築協定の有効期間は決まっていますか?

法律上一律の年数はなく、建築協定書で定めた期間によります(2項)。10年や20年とされる例が多く、期間満了時に更新手続がなければ効力は失われます。

Q6土地を売ったら建築協定は消えますか?

消えません。認可の公告があった建築協定は、その後に土地の所有者等となった者に対しても効力があります(75条)。協定は契約書ではなく土地に付いて承継されます。

Q7建築協定違反は誰が問題にするのですか?

行政ではなく、協定書に定めた違反時の措置(2項)に基づき、協定運営委員会や区域内の他の所有者等が民事上の請求として行います。

Q8建築協定と地区計画の違いは何ですか?

建築協定は所有者等の合意に基づく私的なルールで認可により承継効を得ます。地区計画は都市計画法上の公的規制で、条例化されれば建築確認の審査対象になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1建売を買ったんですけど、建築協定って自分が同意してなくても効くんですか?

効きます。76条の3の一人協定は、認可から三年以内に所有者等が二人以上になった時点で、73条2項の公告があった建築協定と同一の効力を持ちます(5項)。公告後に土地所有者等となった者にも効力が及ぶため、買主の個別同意は不要です。実務のポイント:協定書は市町村の担当課で契約前に閲覧できます。窓口で現物を確認した買主と重説の一行で済ませた買主では、外構と屋根の見積もりが数十万円ずれることがある。

Q2この協定、もう誰も守ってないんですけど廃止できますか?

できます。廃止は区域内の土地の所有者等の過半数の合意と特定行政庁の認可で足ります(76条)。全員の合意が要る変更(74条)より軽い。一人協定として始まったものも、効力発生後は同じ手続が準用されます(6項)。実務のポイント:多くの協定には有効期間が定められており(2項)、期間満了時に更新手続が取られなければ自然に消滅する。廃止を議題にする前に、まず有効期間と過去の更新履歴を確認した方が早い。

Q3隣に協定違反の家が建ちそうです。役所に通報すれば止まりますか?

止まりません。建築協定は建築確認の審査対象である建築基準関係規定ではなく、違反建築物に対する特定行政庁の是正命令(9条)の対象でもない。動くのは協定書に定めた違反時の措置(2項)に基づく協定運営委員会や他の所有者等による民事の請求です。実務のポイント:実効的に止められるのは着工前だけ。基礎工事が終わった後の差止請求は、失われる利益の均衡を理由に通りにくくなる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「協定違反なら役所が止めてくれるはず」という前提そのものが外れている。建築協定は私人間の約束であり、建築確認の審査対象である建築基準関係規定には含まれない。確認済証が下りた建物が協定違反である事態は普通に起こる。動くのは行政ではなく、協定書に定めた措置(2項)に基づく協定運営委員会や他の所有者等による民事の請求だ。
  • 「一部を変更するより、まるごと廃止する方が大変だろう」と誰もが考えるが、要件は逆転している。協定内容の変更には土地の所有者等の全員の合意が必要(74条)、協定全体の廃止は過半数の合意で足りる(76条)。一箇所だけ緩めたい人が動けず、全部無くしたい人が動ける設計になっている。
  • 建築協定の存在自体は重要事項説明で知らされることが多い。問題は知らされる深さだ。「建築協定あり」と一行あっても、協定書本文と運営委員会の運用実態まで確認する買主はほとんどいない。効力の重さを決めているのは協定書の「違反があつた場合の措置」の条項で、そこが工事差止めまで書いているか、注意喚起どまりかで現実の圧力が全く違う。
比較の観点この条文ほかの条文
設定時の合意要件76条の3:所有者が一人だけで設定できる(1項)70条:区域内の土地の所有者等の全員の合意が必要
74条・76条:変更は全員の合意、廃止は過半数の合意
効力発生のタイミング認可から三年以内に所有者等が二以上となった時(5項)73条2項の認可の公告があった時
変更・廃止とも特定行政庁の認可と公告による
承継人への効力効力発生後は公告済み協定と同一、後続買主にも及ぶ(5項・75条)公告後に所有者等となった者にも及ぶ(75条)
廃止されれば以後の承継人は拘束されない
失効・不発生のリスク三年を経過しても単独所有のままなら効力が発生しない(5項)有効期間の満了(協定書の定め、2項)
過半数の合意による廃止(76条)で消滅

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
公寓大廈管理條例第56條、民法第799條以下

台湾でも起造人(デベロッパー)が販売前に単独で規約草約を定め、買受人は署名により同意したものとみなされる。所有者が一人の段階でルールを固定し後続買主を拘束するという構造は76条の3とほぼ同型だが、台湾は建物(公寓大廈)中心で、行政庁の認可ではなく報備・買受人の同意擬制によって効力を確保する点が異なる。

韓国
건축법 제77조의4 이하(건축협정)

韓国は2014年の建築法改正で建築協定制度を導入し、土地または建築物の所有者が一人の場合にも協定を締結できる規定を置く。日本の建築協定を参照した制度設計とされ、認可権者による認可と承継効の構造も類似する。

ドイツ
BGB § 1018(Grunddienstbarkeit)、BauGB § 11(städtebaulicher Vertrag)

ドイツには一人協定に直接対応する制度はなく、承継効のある私的制限は物権的な地役権(Grunddienstbarkeit)として登記により実現する。街並みの統一は公法側の Gestaltungssatzung や Bebauungsplan が担い、私的合意と公的規制の分業が日本より明確である。

フランス
Code de l'urbanisme art. L.442-9、L.442-10

フランスの lotissement(分譲)では、lotisseur が作成する cahier des charges が後続の取得者を拘束する。多数決による変更の道が法定されている点は、日本の76条(過半数による廃止)と発想が近い。

アメリカ
CC&Rs(Declaration of Covenants, Conditions & Restrictions)

米国ではデベロッパーが分譲前に CC&Rs を録(record)し、以後の全購入者を拘束する。行政の認可を要さず、登記と HOA(住宅所有者組合)による私的エンフォースメントで完結する点が、特定行政庁の認可を要件とする日本と最も異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 分譲地の契約直前、重要事項説明で「建築協定があります」と一言添えられた。協定書の現物は見せられないまま、押印欄に進む。その一行が、二十年後の外壁塗り替えの色まで縛る。
  • もし、売主が認可を取ってから三年経っても区画が一つも売れなかったら? その建築協定は効力を生じないまま終わる(5項)。裏を返せば、売主にとって三年は営業のタイムリミットでもある。残り半年で最後の一区画、そこで買い手が「この条項だけ外してほしい」と言える余地があるかどうかは、まさにこの期限の話だ。
  • あなたが小規模デベロッパーとして六区画の分譲を企画している。街並みを揃えたいが、売った後に買主全員の合意を取るのは事実上不可能で、一人でも反対すれば通常の建築協定(70条)は成立しない。まだ自分一人が所有者であるうちに協定を設定し、認可を受けておく。それが76条の3の本来の使い道だ。
  • 十年住んだ家の屋根を太陽光パネルに替えたい。だが協定には「勾配屋根、色は指定三色」とある。内容の変更には区域内の土地所有者等の全員の合意が要る(74条)。遠方に住む相続人が一人でも連絡不能なら、そこで計画は止まる。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 協定書の全文、有効期間、違反があった場合の措置条項を入手する(市町村の建築指導課で閲覧できるのが通例) 2. 自分の建築計画が抵触するかを協定運営委員会に事前照会し、回答を書面で残す3. 抵触するなら、変更(全員の合意、74条)と廃止(過半数の合意、76条)のどちらが現実的か、区域内の所有者等の人数から逆算する4. 違反を指摘された場合、相手の根拠は協定の措置条項であって行政処分(役所があなたに直接下す決定)ではない。交渉と和解の余地は残っている

訴えられた側:1. 認可の日から三年以内に二以上の所有者等を生じさせなければ協定は効力を生じない(5項)。認可日と分譲スケジュールを一枚の表で管理する2. 協定の基準は建築基準法より厳しく設定できるが、過度な制限は将来の紛争と売れ残りに直結する3. 買主には重要事項説明に加えて協定書そのものを交付し、説明の記録を残す。合意していないルールを引き継がせる以上、説明不足は後の損害賠償請求の入口になる4. 変更を求められたら、全員の合意(74条)が要る点を早期に共有し、期待値を先に調整する

時効(請求できる期限):本条固有の期限は、認可の日から起算して三年(5項)。この三年以内に建築協定区域内の土地に二以上の土地の所有者等が存することとなった時から効力が生じ、三年を経過しても単独所有のままなら効力は発生しない。協定そのものの有効期間は協定書で定めた期間(2項)による。違反を理由とする民事請求権には特定の時効規定はなく、一般の消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される

学説

通説:建築協定は本来、土地の所有者等の間の私法上の合意であるが、特定行政庁の認可と公告を経ることで、合意に加わっていない後続の承継人にも効力が及ぶ点で、純粋な契約を超えた効力を与えられていると理解されている。一人協定は、この承継効を合意主体が存在しない段階で先取りする例外的な構成にあたる。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第四章 建築協定

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›