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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第98条

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  1. 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
  2. 一第九条第一項又は第十項前段(これらの規定を第八十八条第一項から第三項まで又は第九十条第三項において準用する場合を含む。)の規定による特定行政庁又は建築監視員の命令に違反した者
  3. 二第二十条(第一項第一号から第三号までに係る部分に限る。)、第二十一条、第二十六条、第二十七条、第三十五条又は第三十五条の二の規定に違反した場合における当該建築物又は建築設備の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等(型式適合認定に係る型式の建築材料若しくは建築物の部分、構造方法等の認定に係る構造方法を用いる建築物の部分若しくは建築材料又は特殊構造方法等認定に係る特殊の構造方法を用いる建築物の部分若しくは特殊の建築材料をいう。以下同じ。)の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物又は建築設備の工事施工者)
  4. 三第三十六条(防火壁、防火床及び防火区画の設置及び構造に係る部分に限る。)の規定に基づく政令の規定に違反した場合における当該建築物の設計者(設計図書に記載された認定建築材料等の全部又は一部として当該認定建築材料等の全部又は一部と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡した場合においては当該建築材料又は建築物の部分を引き渡した者、設計図書を用いないで工事を施工し、又は設計図書に従わないで工事を施工した場合(設計図書に記載された認定建築材料等と異なる建築材料又は建築物の部分を引き渡された場合において、当該建築材料又は建築物の部分を使用して工事を施工した場合を除く。)においては当該建築物の工事施工者)
  5. 四第八十七条第三項において準用する第二十七条、第三十五条又は第三十五条の二の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者
  6. 五第八十七条第三項において準用する第三十六条(防火壁、防火床及び防火区画の設置及び構造に関して、第三十五条の規定を実施し、又は補足するために安全上及び防火上必要な技術的基準に係る部分に限る。)の規定に基づく政令の規定に違反した場合における当該建築物の所有者、管理者又は占有者
  7. 2.前項第二号又は第三号に規定する違反があつた場合において、その違反が建築主又は建築設備の設置者の故意によるものであるときは、当該設計者又は工事施工者を罰するほか、当該建築主又は建築設備の設置者に対して同項の刑を科する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第98条は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第98条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 建築基準法第98条は第七章 罰則に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第98条の前の条は建築基準法第97条の6です。
  7. 建築基準法第98条の次の条は建築基準法第99条です。
  8. 建築基準法第98条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第98条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第98条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/98

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法98条は、構造耐力・防火・避難の基準違反や是正命令違反に、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を科す罰則である。名宛人は設計者・施工者・引渡者に分かれる。

Q · 図面と違う材料を現場で使ったら、誰が刑事責任を負うんですか?

原則は設計者か工事施工者、材料なら引渡者です

建築基準法98条1項2号は、構造耐力(20条1項1号〜3号)、21条、26条、27条、35条、35条の2に違反した場合の名宛人を、まず設計者とします。設計図書に記載された認定建築材料等と異なる材料を引き渡した場合はその引渡者、設計図書を用いずに、または設計図書に従わずに施工した場合は工事施工者が対象です。刑は三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金。さらに2項により、建築主や建築設備の設置者に故意があれば、設計者・施工者を罰した上で建築主にも同じ刑が科されます。

解説

設計図書にある耐火構造の仕様を、現場判断で「同等品」に差し替えた。よくある話だ。建築基準法98条は、その瞬間に誰が刑事被告人になるかを名指しで書いている。しかも順番が独特だ。まず設計者、次に、設計図書を使わず施工した場合や図書どおりに施工しなかった場合は工事施工者、そして認定建築材料等と異なる材料を引き渡した場合はその引渡者。建築主は原則として登場しない。だが2項が効いてくる。建築主や建築設備の設置者に故意があれば、設計者・施工者を罰した上で、建築主にも同じ刑を科す。三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金。ここで押さえるべきは、対象が構造耐力(20条1項1号から3号)、大規模木造の防火(21条)、耐火建築物(27条)、避難・防火の技術基準(35条、35条の2)といった、人が死ぬ部分に絞られていることだ。内装の色や設備の使い勝手の違反ではない。火と地震で人が死ぬ経路だけが、この重い刑を呼ぶ。

法的な位置づけ

建築基準法98条は、同法のうち構造耐力・防火・避難という人命に直結する規定の違反、および特定行政庁または建築監視員の命令違反について、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を定める罰則規定である。名宛人は設計者、認定建築材料等と異なる材料の引渡者、工事施工者、用途変更時の所有者・管理者・占有者に号ごとに分けられ、2項は故意ある建築主への科刑を定める。

よくある質問 AI による整理

Q1建築基準法98条の罰則はどれくらい重いですか?

三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金です。建築基準法の罰則の中で最も重い区分にあたり、人命に関わる構造耐力・防火・避難の違反と命令違反が対象です。

Q2建築基準法98条の対象になる条文はどれですか?

9条1項・10項前段の命令、20条1項1号〜3号、21条、26条、27条、35条、35条の2、36条委任政令(防火壁・防火床・防火区画)、87条3項の準用部分です。

Q3設計者と施工者はどちらが罰せられますか?

原則は設計者です。ただし設計図書を用いず、または設計図書に従わず施工した場合は工事施工者が名宛人になります。図書との一致が分かれ目です。

Q4建築主も罰せられることはありますか?

98条2項により、1項2号・3号の違反が建築主または建築設備の設置者の故意による場合、設計者・施工者を罰した上で建築主にも同じ刑が科されます。

Q5用途変更で違反したら誰が処罰されますか?

87条3項で準用される27条・35条・35条の2等に違反した場合、1項4号により当該建築物の所有者・管理者・占有者が直接の処罰対象になります。

Q6認定建築材料等と違う材料を納品したらどうなりますか?

設計図書に記載された認定建築材料等と異なる材料や建築物の部分を引き渡した者が、1項2号の名宛人になります。認定の有無ではなく図書との一致が基準です。

Q7是正命令に従わないだけで罪になりますか?

なります。9条1項または10項前段の命令に違反すること自体が1項1号の罪で、違反内容を争っているかどうかとは切り離して成立します。

Q8法人にも罰金は科されますか?

建築基準法105条の両罰規定により、法人の代表者や従業者が業務に関して違反した場合、行為者を罰するほか法人にも罰金刑が科されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1図面どおりに作らなかったのは下請けなんですが、元請けの私も捕まりますか?

98条1項2号の名宛人は「工事施工者」であり、実際に施工した者が第一次的対象です。ただし元請けが指示・黙認していた場合は共犯として問われる余地があります。実務のポイント:捜査では、現場写真より先に施工体制台帳と工事打合せ記録が押さえられます。「知らなかった」を通すには、逆に日常的な確認記録が残っていることが必要で、記録が一切ない現場ほど元請け責任が認定されやすい

Q2検査済証をもらっているのに、あとから違反だと言われることはありますか?

あります。完了検査は目視や書類中心で、壁の中の耐火被覆や構造材の実態まで確認しきれません。検査済証は適法性を最終保証するものではなく、後日9条の是正命令や98条の立件は起こりえます。実務のポイント:中古物件の取引では、検査済証の有無だけでなく、竣工図と確認申請図の二種類を突き合わせるのが実務の勘所。この二つがずれている物件は、将来の用途変更や増築のときに必ず問題が噴き出す

Q3役所の是正命令に納得いかないんですが、従わずに争ってもいいですか?

内容を争うことと、従うことは切り離してください。9条1項の命令に違反すること自体が98条1項1号の罪で、3年以下の拘禁刑の対象です。争うなら審査請求(行政不服審査法)や取消訴訟(行政事件訴訟法)で行います。実務のポイント:取消訴訟を起こしても命令の効力は自動では止まりません(執行不停止の原則)。止めるには執行停止の申立てが別途必要で、これを知らずに「訴えたから大丈夫」と工事を続けて立件される例がある

Q4施主に言われて仕方なく仕様を落としたのに、私だけが罰せられるんですか?

1項では設計者または工事施工者が名宛人ですが、2項により建築主や建築設備の設置者に故意があれば、その者にも同じ刑が科されます。あなただけが罰せられる構造ではありません。実務のポイント:ここでの決め手は、指示が形に残っているかどうか。口頭指示のみだと故意の立証が難しく、結果として現場側だけが残ります。「承知しました、ただし基準に抵触する可能性があります」と一通返信しておくだけで、責任配分は大きく変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「違反建築は行政指導と是正命令で終わり、刑事事件にはならない」と思われている。確かに実務の大半は是正で収まる。だが98条は行政処分(役所が下す是正命令や使用禁止の決定)とは別の刑事罰であり、是正に応じても刑事責任は自動的には消えない。特に人身被害が出た事案では、98条と業務上過失致死傷(刑法211条)が同時に走る
  • 建築主は「発注しただけだから安全だ」と信じている。しかし2項は、故意があった場合に設計者・施工者を罰した上で建築主にも同じ刑を科すと定める。ここで問われる「故意」は、専門知識ではなく、基準に反すると分かった上で求めたかどうか。値引き交渉のメールが、そのまま故意の立証資料になる
  • 「誰が悪いのか」という問いの立て方自体がずれている。98条は責任の総量を一人に集めるのではなく、設計・施工・引渡し・所有という段階ごとに責任者を分割して指定する構造だ。図面を書いた人、図面どおりに作らなかった人、違う材料を納めた人、違反状態の建物を持っている人が、それぞれ別の号で処罰されうる
  • 「認定品を使っていれば安全」という理解は浅い。型式適合認定や構造方法等の認定を受けた建築材料等であっても、設計図書に記載されたものと異なるものを引き渡せば、引き渡した者が処罰対象になる。認定の有無ではなく、図書との一致が分水嶺である
比較の観点この条文ほかの条文
名宛人98条:設計者・工事施工者・引渡者・所有者等(号ごとに分割)9条:是正命令の相手方(建築主・所有者・施工者等)
105条:行為者に加えて法人・人(両罰)
性質刑事罰(三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金)行政処分(工事停止・是正・使用禁止の命令)
刑事罰の科刑対象を法人へ拡張する規定
対象違反構造耐力・防火・避難(20・21・26・27・35・35条の2・36条委任政令)+命令違反建築基準法令一般の違反建築物
98条を含む各罰則条文の違反行為
是正した場合刑事責任は自動的には消えない(情状として考慮)命令の目的が達成され行政手続は終了しうる
行為者の責任の帰趨に連動

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
建築法第86条・第87条・第91条

台湾は無許可建築や違反使用に罰鍰(行政罰)と刑罰を併用する。日本の98条が構造・防火・避難の人命関連違反に的を絞るのに対し、台湾は無許可施工そのものへの制裁が中心

韓国
건축법 제106조·제108조

韓国建築法も違反建築物に懲役または罰金を定め、設計者・施工者・監理者それぞれの責任を規定する。監理者(工事監理)への独立した責任追及が日本より明確

ドイツ
Musterbauordnung § 84および各州 Landesbauordnung

ドイツは建築規制が州法(Landesbauordnung)に属し、違反は原則 Ordnungswidrigkeit(秩序違反)として過料。人身被害が生じた場合に刑法の過失致死傷で処理する構造で、日本より行政罰寄り

アメリカ
International Building Code § 114を採用した州・自治体条例

米国はモデルコードを州・自治体が採用する方式で、違反は通常 misdemeanor と日額課される罰金。連邦レベルの統一罰則は存在せず、管轄ごとに刑の重さが大きく異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 工務店の現場監督として、認定を受けた防火設備が納期に間に合わないと言われ、メーカーの営業から「性能は同じです」と別型式の製品を勧められた。設計図書を書き換えずにそれを取り付けた時点で、98条1項2号の工事施工者としての立件対象になる。「メーカーが同等と言った」は抗弁にならない
  • 設計事務所の担当者が、避難階段の幅を施主の要望でわずかに狭めた。竣工から5年後の火災で逃げ遅れが出て、実況見分で図面と35条の基準の食い違いが判明する。設計者は98条で立件され、並行して業務上過失致死(刑法211条)の捜査も始まる。刑事二本立てになるのがこの分野の怖さだ
  • もし、賃貸ビルのオーナーであるあなたが、用途変更の手続を踏まずにワンフロアをホテルに転用したとしたら? 87条3項で27条・35条が準用され、違反があれば98条1項4号により所有者・管理者・占有者が直接の処罰対象になる。設計者でも施工者でもなく、あなた自身が名指しされる
  • 特定行政庁から工事施工停止命令(9条1項)が届いた。無視して工事を続ければ、それだけで98条1項1号の3年以下の拘禁刑だ。違反の内容がまだ争える段階でも、命令に従わなかった事実は独立して罪になる。命令書の到達日から、違反は日々積み上がる
  • 建築主として「コストを落としたいから耐火被覆を薄くしてくれ」と口頭で指示した。設計者が従えば、2項により、設計者が罰される上にあなたにも同じ刑が科される。LINE の一行が故意の証拠になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 購入または賃借した建物に耐火・避難の違反が疑われるなら、まず特定行政庁(市区町村の建築指導課)に情報提供し、9条の是正命令の端緒を作る2. 並行して、竣工図・設計図書・確認済証・検査済証を売主や管理会社に開示請求し、図書と現況の食い違いを記録化する3. 刑事責任の追及は告発で可能だが、あなた自身の金銭回復は民事(民法709条、415条、住宅の場合は住宅の品質確保の促進等に関する法律の瑕疵担保)で別途行う4. 人身被害が出ている場合は業務上過失致死傷も視野に入るため、建築紛争に強い弁護士へ早期相談

訴えられた側:1. 自分がどの号の名宛人かを最初に特定する。設計者か、工事施工者か、引渡者か、所有者・管理者・占有者か。号が違えば争点が丸ごと変わる2. 設計図書、変更指示の記録、材料の納品書と認定書を時系列で保全する。図書どおり施工したことを示せれば1項2号の施工者責任は外れる3. 建築主からの指示が原因なら、2項の適用により建築主側にも責任が及びうる点を弁護人と検討する4. 是正工事の実施は刑事責任を消さないが、情状として実質的に大きく働く。着手を早める

時効(請求できる期限):公訴時効は、法定刑が長期3年の拘禁刑であるため3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、違反状態が継続する類型では終了時点の評価が争点になりうる(最新の改正状況をご確認ください)。行政側の是正命令に期限がある場合、その期限徒過は別途1項1号の命令違反を構成する

学説

通説:98条は責任の総量を一人に集約せず、設計・材料引渡し・施工・所有という建築生産の段階ごとに名宛人を分割指定する構造をとる。分業体制を前提としつつ、責任の空白が生じないよう各段階に刑事責任を配置した規定と理解される。

実務的理解:98条の刑事責任は、9条に基づく是正命令等の行政処分とは別個に成立する。人身被害が生じた事案では業務上過失致死傷(刑法211条)と並行して問題となり、建築士法10条の懲戒処分も別途進行しうる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法制定に伴い罰則章の中核規定として新設。市街地建築物法の取締規定を再編し、構造・防火・避難違反と命令違反を最も重い刑の対象として整理した

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建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章 罰則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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