地方税法 第349条の2(償却資産に対して課する固定資産税の課税標準)
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償却資産に対して課する固定資産税の課税標準は、賦課期日における当該償却資産の価格で償却資産課税台帳に登録されたものとする。
この条文の基本情報
償却資産に対して課する固定資産税の課税標準とは何ですか?
定義償却資産に対して課する固定資産税の課税標準とは、地方税法第349条の2に定められた規定で、「償却資産に対して課する固定資産税の課税標準は、賦課期日における当該償却資産の価格で償却資産課税台帳に登録されたものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第349条の2(償却資産に対して課する固定資産税の課税標準)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第349条の2の条文原文は「償却資産に対して課する固定資産税の課税標準は、賦課期日における当該償却資産の価格で償却資産課税台帳に登録されたものとする。」で始まります。
- 地方税法第349条の2は第一款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第349条の2の前の条は地方税法第349条です。
- 地方税法第349条の2の次の条は地方税法第349条の3です。
- 地方税法第349条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第349条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第349条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/349_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法349条の2は、償却資産の固定資産税の課税標準を、1月1日時点の価格で償却資産課税台帳に登録された額と定める。法人税の帳簿価額とは別に毎年評価される。
Q · 償却資産の固定資産税は、何の金額をもとに計算されるの?
1月1日時点の価格で台帳に登録された額です
地方税法349条の2により、償却資産の固定資産税の課税標準は、賦課期日である1月1日時点の価格で償却資産課税台帳に登録された額です。この価格は固定資産評価基準に基づき、取得価額から毎年一定率で減価して算出され、取得価額の5%が下限です。法人税の即時償却や特別償却で帳簿価額がゼロになっても、台帳上の価格は残ります。土地・家屋と違い3年据置はなく、毎年評価し直されます。
解説
1月の終わりに市役所から届く「償却資産申告書」を、白紙のまま捨てる事業者は少なくない。償却資産の固定資産税は、その申告を起点に動く。本条は、パソコン、厨房機器、看板、駐車場の舗装といった事業用資産に課す固定資産税の課税標準(税額を計算する土台になる金額)を、1月1日時点の「価格」で償却資産課税台帳に登録された額だと定める。ここで押さえておきたい点が三つある。一つ目に、この価格は法人税の帳簿価額とは別物である。即時償却や圧縮記帳で帳簿をゼロにしても、台帳上の価格は固定資産評価基準に沿って、取得価額から毎年一定の割合で減っていくだけである。二つ目に、土地や家屋の価格は3年間据え置かれるが、償却資産は毎年1月1日時点で評価し直される。三つ目に、税額は台帳に「登録された」額で決まるので、台帳の数字が間違っていれば税額も間違ったまま確定していく。台帳の数字を確かめる側に回れるかどうかで、毎年の税負担が変わる
法的な位置づけ
地方税法349条の2は、償却資産に対して課する固定資産税の課税標準を定める規定である。課税標準は、賦課期日(1月1日)における償却資産の価格であって、償却資産課税台帳に登録されたものとされる。価格は固定資産評価基準に従い毎年評価され、国税上の帳簿価額とは独立して算定される。
よくある質問 AI による整理
Q1償却資産税とは何ですか?
事業用の機械、備品、構築物などに課される固定資産税の通称です。課税標準は1月1日時点の価格で償却資産課税台帳に登録された額です(地方税法349条の2)。
Q2償却資産の申告はいつまでですか?
毎年1月31日までに、1月1日時点で所有する償却資産を所在地の市町村に申告します(地方税法383条)。東京23区は都税事務所が窓口です。
Q3償却資産申告をしないとどうなる?
市町村の調査に基づき過去にさかのぼって課税されることがあり、正当な理由のない不申告には条例で10万円以下の過料が定められています(地方税法386条)。
Q4償却資産の対象になるものは?
パソコン、厨房機器、看板、駐車場の舗装、フェンス、事業用太陽光パネル、テナントの内装設備などです。自動車税の対象車両や無形資産は対象外です。
Q5償却資産の評価額はどう計算する?
固定資産評価基準により、取得価額に耐用年数に応じた減価残存率を掛けて算出します。前年取得分は半年分のみ減価し、取得価額の5%が下限です。
Q6償却資産税の税率は何%?
固定資産税の標準税率1.4%を課税標準額に掛けて計算します。課税標準額は百円未満切捨てなどの端数処理を経て算定されます。
Q7個人事業主も償却資産申告が必要?
必要です。事業に使う資産を所有していれば、法人か個人かを問わず申告義務があります。アパート経営の大家も駐車場舗装などで対象になります。
Q8償却資産を廃棄したら申告は必要?
必要です。1月の申告で減少資産として届け出ないと、台帳に残ったまま課税が続きます。廃棄済み資産への課税を止めるのは申告です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会計ソフトの減価償却と、償却資産申告の評価額が合わないんですけど、どっちが正しいんですか?
合わないのが正常である。本条の価格は固定資産評価基準で計算し、前年中に取得した資産は半年分だけ減価させ、その後は旧定率法に相当する率で減価する。取得価額の5%が下限になる。法人税の定額法や特別償却とは計算の仕組みが違う。実務のポイント:5%の下限に達した古い資産は、廃棄しない限り課税され続ける。倉庫に眠っている古い機械を処分するだけで、毎年の税額が確実に下がる
Q2何年も申告してなかったのがバレたら、どこまでさかのぼられますか?
賦課決定ができる期間は、原則として法定納期限の翌日から5年である(地方税法17条の5)。不申告には条例で10万円以下の過料、虚偽の申告には刑事罰の規定もある(同385条・386条)。実務のポイント:実務では、市から照会が来る前に自分から申告すると、過料を科されずに過年度分の課税だけで済むことが多い。照会を待つか先に動くかで、交渉の立ち位置が変わる
Q3市のほうが評価を間違えて払いすぎていたら、5年より前の分は取り戻せないんですか?
還付請求は5年が上限だが、それで終わりではない。最高裁は、固定資産税の過大徴収について、審査申出を経ていなくても国家賠償請求ができると判断している(最判平成22.6.3)。この場合は除斥期間20年の枠で過去分を請求できる可能性がある。実務のポイント:この判決は家屋の評価をめぐる事案だが、登録価格の誤りという構造は償却資産でも同じである。古い課税明細を保存している会社ほど回収の余地が大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 法人税で即時償却や少額資産の特例を使った資産は、固定資産税でも消えると考えがちである。しかし二つの税は台帳が別である。法人税の帳簿でゼロになっても、償却資産課税台帳では評価基準に沿った価格が残る。ただし10万円未満の少額減価償却資産と、20万円未満の一括償却資産は申告対象から外れる。中小企業者向けの30万円未満の特例を使った資産は、申告対象に残る
- 「申告しなければ市は知らないから課税されない」と考えるのは、そもそも問いの立て方が誤っている。市町村は法人税の申告データや家屋調査を照会する権限を持ち、さかのぼって課税できる。無申告による節税は成り立たず、後から過去の分がまとめて届くだけである
- 免税点150万円の存在は知られているが、その判定単位はあまり知られていない。判定するのは資産1件ごとの額ではない。同じ市町村にある償却資産の課税標準額の合計である。小さな資産でも積み上がれば、簡単に免税点を超える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 課税標準となる価格 | 地方税法349条の2:1月1日時点の価格で償却資産課税台帳に登録されたもの | 地方税法349条:土地・家屋は基準年度の価格で固定資産課税台帳に登録されたもの 法人税法31条:減価償却費の損金算入(帳簿価額の基礎) |
| 評価替えの頻度 | 毎年評価し直す | 原則3年ごと(基準年度)で据置 各事業年度の償却計算で変動 |
| 少額・特別償却の扱い | 30万円未満の中小企業者特例や即時償却をした資産も課税対象に残る | 対象外(土地・家屋の評価) 即時償却・特別償却で帳簿価額をゼロにできる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は房屋に附着する設備を房屋税の課税現値に含めるが、事業用機械設備を独立して課税する地方財産税はない
韓国の財産税は土地・建築物・住宅・船舶・航空機が対象で、日本の償却資産のような機械設備一般への課税は行わない
フランスは旧職業税(taxe professionnelle)で設備も課税していたが、2010年のCFE移行で設備を課税標準から外した
米国の多くの州は事業用動産(Business Personal Property)に財産税を課し、毎年の申告(rendition)を求める点で日本の償却資産申告に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中小企業の少額減価償却資産の特例を使って、28万円のノートPCを全額経費にした。この PC は償却資産申告に入るのか? 入る。法人税では経費になっていても、償却資産としては課税対象のまま残る
- アパートを3棟持つ個人の大家として、10年間一度も償却資産を申告してこなかった。市の税務課から、駐車場のアスファルト舗装、外構フェンス、共用部の太陽光パネルについて照会文書が届いた。市町村は過去にさかのぼって課税でき、加算税的な負担と過料のリスクもある。回答期限まであと2週間であり、資産リストと取得価額の証拠を今週中にそろえないと、市の推計で課税されかねない
- 飲食店のテナントとして入居し、600万円をかけて内装と厨房設備を入れた。建物はビルのオーナーのものなのに、内装分の固定資産税の請求があなたに届いた。条例の定めがあれば、テナントが取り付けた附帯設備はテナントの償却資産として課税される(地方税法343条10項)
- 会社を畳んだつもりで、機械を倉庫に置いたままにしていた。翌年1月1日にその資産が事業に使える状態で残っていれば、遊休資産でも課税対象になりうる
- 経理の後任者から質問を受けた。「去年除却した設備が、なぜ台帳に残っているんですか?」。除却を申告しなければ、市町村は捨てた資産にも課税し続ける
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市から届いた課税明細の資産一覧を、自社の固定資産台帳と1行ずつ照合する。除却済みの資産、二重計上、家屋に含めて評価済みの設備(家屋課税との重複)がないか確認する2. 誤りが見つかったら、税務課に修正申告を出し、減額更正を求める3. 評価そのものに不服があれば、納税通知書の交付を受けた日から3か月以内に固定資産評価審査委員会へ審査を申し出る4. 過去の年度の過大納付は、還付請求に加えて国家賠償請求で取り戻せる可能性がある
訴えられた側:1. 未申告を指摘されたら、自分から資産リストを作り、取得年月と取得価額を証憑で示す。市の推計による課税は、証拠を示さなければ不利な数字になりがちである2. 免税点(課税標準額の合計150万円未満)や、課税対象外の資産(自動車税・軽自動車税の対象車両、無形資産、10万円未満の少額資産など)を除外して主張する3. 申告漏れに正当な理由があれば説明し、過料の適用を避ける交渉材料にする
時効(請求できる期限):申告期限は毎年1月31日で、1月1日時点の資産を申告する(地方税法383条)。賦課期日は1月1日(同359条)。価格の審査申出は、納税通知書の交付を受けた日から3か月以内(同432条)。賦課の期間制限は原則として法定納期限の翌日から5年(同17条の5)。過納金の還付請求権も5年で時効にかかる(同18条の3)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説・実務:償却資産の価格は固定資産評価基準第3章に従い算定され、法人税法上の償却限度額や特別償却とは切り離される。台帳登録価格が課税標準となるため、申告内容の正確性が税額を直接左右する。
- 地方税法 第341条償却資産・価格・台帳の定義
- 地方税法 第359条賦課期日を1月1日と定める
- 地方税法 第383条償却資産の毎年1月31日申告義務
- 地方税法 第351条課税標準150万円未満の免税点
- 地方税法 第432条登録価格への審査申出
- 租税特別措置法 第67条の5国税側の少額資産特例、償却資産税は対象外
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