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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

厚生年金保険法 第104条

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  1. 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。)を含む。以下この項において同じ。)の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して、第百二条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
  2. 2.人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につき当該人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第104条は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第104条の条文原文は「法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下この条において「人格のない社団等」という。」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第104条は第八章に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第104条の前の条は厚生年金保険法第103条の2です。
  7. 厚生年金保険法第104条の次の条は厚生年金保険法第104条の2です。
  8. 厚生年金保険法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第104条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/104

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法104条は両罰規定を定め、従業者が業務に関して102条から103条の違反をしたとき、行為者に加えて法人または事業主にも各本条の罰金刑を科す。人格のない社団等も対象に含まれる。

Q · 従業員が社会保険の届出をごまかしたら、会社まで罰金を取られるんですか?

はい、会社にも罰金が科されます。無過失の立証で免れる余地はあります。

厚生年金保険法104条は両罰規定です。法人の代表者や代理人、使用人その他の従業者が、その法人または人の業務・財産に関して102条から103条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人または人に対しても各本条の罰金刑が科されます。判例は事業主の選任監督上の過失を推定する構成をとっているため、指示していないという主張だけでは免責されず、監督を尽くしていた記録を示して無過失を立証する必要があります。代表者または管理人の定めがある任意団体(人格のない社団等)も対象に含まれます。

解説

厚生年金の保険料を会社が納めていない、届出をごまかした。その責任を負うのは誰か。総務担当者や社長個人が罰せられて終わり、と考えていないだろうか。104条はそこに一本の線を引く。従業員や代理人が業務に関して102条から103条の違反をしたとき、行為者本人を罰するのはもちろん、その法人または事業主本人にも罰金刑を科す。これが両罰規定である。あなたが総務担当者なら、自分の判断ミスが会社そのものを前科ある法人にしうる。あなたが経営者なら、自分は何も指示していなくても罰金を科されうる。判例上、事業主の責任は「従業者の選任監督について過失がなかったことを立証しない限り免れない」という過失推定として理解されている。何もしていないことが、そのまま無罪の理由にはならない構造だ。さらに2項は、法人格のない社団や財団、つまり任意団体や町内会のような組織まで射程に入れる。

法的な位置づけ

厚生年金保険法104条は両罰規定を定める。法人の代表者、または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その業務または財産に関して同法102条から103条までの違反行為をした場合に、行為者の処罰に加えて、その法人または事業主本人に対しても各本条の罰金刑を科す規定である。代表者または管理人の定めがある法人でない社団・財団も法人に含まれる。

よくある質問 AI による整理

Q1両罰規定とは何ですか?

違反行為をした本人(行為者)に加えて、その者を使用する法人や事業主にも罰金刑を科す仕組みです。厚生年金保険法では104条がこれにあたり、組織を通じた違法を抑止する目的で置かれています。

Q2厚生年金保険法104条の罰金はいくらですか?

104条自体は金額を定めていません。法人や事業主に科されるのは「各本条の罰金刑」、つまり102条・103条など違反した条文が定める罰金です。金額は該当条文の法定刑を個別に確認する必要があります。

Q3会社が両罰規定で免責されるにはどうすればいいですか?

従業者の選任監督について過失がなかったことを立証する必要があります。採用時の適性確認、業務マニュアル、定期研修、届出内容のダブルチェック履歴など、実際に運用していた記録が決め手になります。

Q4人格のない社団等とは何ですか?

法人登記をしていないが、代表者または管理人の定めがある社団・財団のことです。町内会や任意団体が典型で、104条1項の括弧書きにより法人と同じく両罰規定の対象になります。

Q5社労士や代行業者に委託していた場合も会社が罰せられますか?

104条は「代理人」を明示しており、委託先の行為が事業主の業務に関するものであれば、行為者と並んで事業主にも罰金が及びうる構造です。外部委託は責任の外部化にはなりません。

Q6両罰規定の公訴時効は何年ですか?

104条に固有の期間はなく、各本条の法定刑に従います。罰金刑にあたる罪は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は違反行為の終了時で、届出義務違反のような継続型は終了時点の認定が争点になります。

Q7法人に罰金前科がつくとどうなりますか?

両罰規定による処罰は法人自身の犯歴として残ります。建設業・介護事業・労働者派遣事業など許認可のある業種では、欠格事由や更新審査、入札参加資格への影響が罰金額より重くなることがあります。

Q8健康保険法にも同じ両罰規定はありますか?

あります。社会保険分野には同型の両罰規定が置かれており、健康保険法220条が対応します。厚生年金と健康保険は届出が連動するため、一つの違反が双方の罰則に触れる場面があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1社長がまったく知らなかったのに、会社が罰金を払わされるのって、おかしくないですか?

感覚としては理解できるが、両罰規定は事業主が従業者を使って利益を得ている以上、その選任監督の責任も負うという考え方に立つ。判例は事業主の過失を推定する構成をとっており、無過失を立証できれば免責の余地はある。実務のポイント:この「立証」は裁判で初めてやるものではない。年金事務所や検察の段階で監督体制の資料を出せた会社は、そもそも被疑者として立件されずに終わることが多い。動く順番が結果を分ける

Q2うちは法人登記していない任意団体なんですが、それでも対象になりますか?

なる。104条1項は括弧書きで、代表者または管理人の定めがある法人でない社団または財団(人格のない社団等)を法人に含めている。さらに2項で、刑事訴訟における代表方法や法人被告人に関する規定を準用する仕組みまで用意されている。実務のポイント:任意団体は「うちは会社じゃないから労働社会保険は関係ない」と考えがちだが、常時5人以上を雇う一定の業種は強制適用になりうる。人を雇った瞬間から適用の可否を確認するのが正しい順序

Q3従業員が勝手にやったことなので、会社は無関係だと主張できますか?

主張はできるが、それだけでは通らない。104条は「その法人又は人の業務又は財産に関して」違反があったことを要件とし、業務関連性が認められれば法人にも罰金刑が及ぶ。反論の中身は、監督に過失がなかったという具体的な立証になる。実務のポイント:ここで効くのは立派な規程集ではなく、実際に運用していた痕跡。年に一度の届出内容ダブルチェックの記録が残っている会社と、規程だけ立派で運用記録ゼロの会社では、扱いがはっきり違う

間違えやすい点 AI による整理

  • 「両罰規定は知っている」という人は多いが、その本当の意味を掴んでいる人は少ない。刑事責任は本来、行為をした者だけが負うのが原則である。104条はその原則を突き破って、指示すらしていない法人に罰金を科す例外装置だ。判例は事業主の選任監督上の過失を推定する構成をとっており、立証責任が事実上事業主側に転がってくる。「うちは指示していない」は主張であって、記録がなければ立証ではない
  • 経営者から見れば「従業員が勝手にやった不祥事」だが、104条から見れば「事業主が監督を尽くさなかった結果」である。この視点の落差が命取りになる。あなたの社内では従業者の独断でも、条文の世界では法人の落ち度として評価される。前提が違う土俵で弁解しても届かない
  • 「法人にかかるのは罰金だけだから、金さえ払えば終わり」という理解は表面的すぎる。罰金刑を受けた法人は前科を持つ法人になる。建設業・介護事業・派遣事業など許認可のある業種では、役員や法人の罰金前科が欠格事由や更新審査に直結する。数十万円の罰金より、その後の事業継続への影響のほうが桁違いに重い
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象104条:行為者に加えて法人または事業主本人も処罰(両罰規定)102条・103条:違反行為をした者に対する罰則そのもの
100条:事業主等の届出・報告義務(義務規定)
成立の前提従業者等の違反が「その法人又は人の業務又は財産に関して」なされたこと各本条が定める違反行為が存在すること
法定の届出・報告等を行わない、または虚偽の届出をしたこと
科される制裁各本条の罰金刑が法人・事業主に対して科される各本条が定める刑(行為者本人に対して)
義務規定であり刑罰は102条以下に委ねられる
反論・免責の方向選任監督に過失がなかったことの立証(判例上の過失推定を覆す)構成要件該当性・故意の否認
是正・追完と業務関連性の否定

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
労働基準法(台湾)第81条・行政罰法第15条

台湾の労基法81条は「法人之代表人、法人或自然人之代理人、受僱人或其他從業人員…除依本章規定處罰行為人外,對該法人或自然人並應處以各該條所定之罰鍰」と規定し、日本の両罰規定とほぼ同一の条文構造をとる。ただし制裁は行政罰たる罰鍰が中心である点が異なる

韓国
국민연금법・국민건강보험법の양벌규정

韓国も社会保険関係法に양벌규정(両罰規定)を置き、法人・使用者の併科を認める。韓国憲法裁判所が免責事由のない양벌규정を違憲と判断した経緯があり、現在は「相当な注意と監督を怠らなかった場合は除く」という免責但書を明文で置く形式が一般化している

ドイツ
OWiG § 30、§ 130

ドイツは法人自体を刑事罰の名宛人とせず、秩序違反法により団体に対する過料(Verbandsgeldbuße)を科す。§130は経営者の監督義務違反そのものを秩序違反として構成しており、日本の過失推定構成と異なり監督義務違反を独立の要件として明示する

アメリカ
New York Central & Hudson River R.R. v. United States, 212 U.S. 481 (1909)

米国連邦法は respondeat superior に基づき、従業員が職務範囲内で法人の利益のために行った犯罪について法人の刑事責任を広く認める。免責の立証よりも、コンプライアンス体制の有無が量刑ガイドラインおよび訴追裁量の段階で評価される点が実務上の相違

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 総務のベテラン担当者が、パート従業員の加入手続を面倒がって届出を先送りしていた。年金事務所の調査で発覚。担当者個人が102条系の罰則を受けるだけでなく、会社にも罰金が科される。社長は「知らなかった」と言うが、それだけでは免責されない
  • もし、あなたが業務委託した社会保険手続の代行者が、あなたの事業所の届出を偽って提出していたら? 104条の「代理人」に該当し、行為者と並んであなた自身にも罰金が及ぶ可能性がある。外注は責任の外注ではない
  • 従業員30名の任意団体(法人格なし)が事務局員を雇っている。「法人じゃないから両罰規定は関係ない」という思い込みは104条1項の括弧書きで崩れる。代表者の定めがある社団等は、法人と同じ扱いを受ける
  • 年金事務所の調査通知が届いた。応答期限まであと10日。過去の届出書類と社内の指示メールを洗い出すのはこの期間しかない。従業者の独断だったことを裏付ける記録が残っていなければ、会社の免責主張は空振りに終わる
  • 取引先のデューデリジェンスで、相手企業に厚生年金関係の罰金前科があると判明した。両罰規定による法人処罰は法人自身の犯歴として記録される。入札参加資格や許認可の欠格事由に響く業種は少なくない

取るべき行動

被害を受けた側:違反行為の名宛人として調査を受ける事業主側の立場が中心となるが、従業者個人として矢面に立たされた場合は次のとおり。1. 自分の行為が業務上の指示に基づくものか独断かを、メール・チャット・稟議書で時系列に整理する2. 上司の指示があったなら、その記録を保全する(会社が個人に責任を集中させる動きに備える) 3. 会社と利益が対立する可能性があるため、会社の顧問弁護士ではなく独立した弁護人に相談する4. 年金事務所の聴取には出席するが、記憶が曖昧な点は曖昧なまま述べる

訴えられた側:1. 従業者の行為が「業務又は財産に関して」なされたかを検証する。純粋な私的行為であれば104条の射程外2. 選任監督に過失がなかったことを立証する資料を集める。採用時の適性確認、業務マニュアル、定期研修、内部チェック体制の稼働記録3. 違反状態が続いているなら直ちに是正し、未納保険料があれば納付する。是正の早さは起訴・不起訴の判断に効く4. 許認可業種であれば、罰金確定後の欠格事由への影響を先に弁護士と確認し、量刑交渉の材料にする

時効(請求できる期限):本条自体に特別の期間制限はない。公訴時効は各本条の法定刑に従い、罰金刑にあたる罪は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は違反行為の終了時であり、届出義務違反のように状態が継続する類型では終了時点の認定が争点になる。年金事務所の調査通知を受けたら、応答期限は通常2週間程度と短い(最新の運用状況をご確認ください)

学説

過失推定説(通説・判例):両罰規定の事業主処罰は、従業者の選任監督を怠った事業主自身の過失に基づく責任であり、その過失は推定されるにとどまる。事業主が無過失を立証すれば処罰を免れるため、責任主義と抵触しないと説明する立場。

無過失責任説(少数説):両罰規定は取締法規の実効性確保のために事業主に結果責任を負わせたものと解する立場。判例が過失推定構成を採用したことで実務上の影響力は限定的だが、立証責任の実質的転換を批判的に評価する議論として残る。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 新設:厚生年金保険法(昭和29年法律第115号)の制定に伴い、罰則章の末尾に両罰規定として置かれた。人格のない社団等を法人に含める括弧書きと、刑事訴訟に関する規定の準用を定める第2項を備える構造。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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