船員たる被保険者の標準報酬月額の決定及び改定については、第二十一条から前条までの規定にかかわらず、船員保険法第十七条から第二十条まで及び第二十三条の規定の例による。
要点厚生年金保険法24条の2は、船員たる被保険者の標準報酬月額の決定及び改定について、第21条から第24条までを適用せず、船員保険法第17条から第20条まで及び第23条の例によると定める。
Q · 船員の年金も、4月から6月の給料の平均で標準報酬が決まるんですか?
いいえ、船員は船員保険法の方式で決まります
厚生年金保険法24条の2により、船員たる被保険者の標準報酬月額は、第21条から第24条までの定時決定や随時改定の規定によらず、船員保険法第17条から第20条まで及び第23条の規定の例によって決定・改定されます。つまり4月から6月の平均で決めるという陸上勤務者の手順は、船員にはそのまま適用されません。一方で標準報酬月額の等級区分を定める第20条は除外されていないため、等級表は厚生年金保険法のものが用いられます。届出をするのは被保険者本人ではなく船舶所有者側です。
厚生年金の解説書を開けば、必ず「4月・5月・6月の報酬の平均で標準報酬月額が決まる」と書いてある。船員として働くあなたには、その一行が丸ごと効かない。24条の2は「第21条から前条までの規定にかかわらず」と宣言し、定時決定も随時改定も算定の特例も、まとめて舞台から降ろす。代わりに船員保険法17条から20条まで及び23条の例による。ここで見落とされるのが、外されていない条文だ。標準報酬月額の等級区分を定める20条は生き残っている。つまり船員のあなたには、決め方は船員保険法、等級表は厚生年金保険法という二階建ての構造が適用される。そして届出をするのはあなたではなく船舶所有者だ。自分の年金の土台になる数字が、自分の手の届かない場所で、しかも普通の解説書とは違う手順で決められている。話はそこから始まる。
厚生年金保険法24条の2は、船員たる被保険者の標準報酬月額の決定及び改定についての特則である。第21条から第24条までの規定を適用除外し、船員保険法第17条から第20条まで及び第23条の規定の例によることとする。標準報酬月額の等級区分を定める第20条は除外されていない。
船舶所有者に使用され、船員として乗り組む厚生年金保険の被保険者を指します。同じ厚生年金の被保険者でも、標準報酬月額の決定・改定の手順が24条の2により陸上勤務者と分かれます。
被保険者本人や船長ではなく、船舶所有者側が届出義務者です。実務は船舶管理会社や配乗会社が代行していることが多く、照会の際は誰が届け出たかを最初に特定するのが早道です。
そのままは書けません。24条の2が第21条の定時決定を適用除外しているため、船員分の根拠条文は船員保険法側になります。陸上勤務者と同じ処理をすると返戻や訂正の原因になります。
一般の随時改定(第23条)は船員に適用されません。改定の起点や判定は船員保険法第23条の例によるため、年金事務所に照会するときも持ち出す条文が変わります。
船員や坑内員としての厚生年金の被保険者区分です。標準報酬月額の決め方とは別の条文ですが、期間の評価で優遇される時期があり、年金額の計算に併せて効いてきます。
船員として船舶所有者に使用され、船員たる被保険者に該当すれば対象です。該当するかどうかで決定方法も期間の扱いも変わるため、まず被保険者区分の確認が出発点になります。
第21条から前条、すなわち第24条までの標準報酬月額の決定・改定に関する規定です。等級区分を定める第20条は除外されておらず、厚生年金保険法の等級表がそのまま使われます。
標準報酬月額の決定通知書、給与明細の控除額、ねんきん定期便・ねんきんネットの記録で確認できます。食い違いを見つけたら書面で年金事務所に照会し、日付を残すことが重要です。
乗船と下船で報酬が階段状に動く船員に、4〜6月の平均で決める定時決定(21条)や3か月連続の変動を見る随時改定(23条)をそのまま当てると、実態と大きくずれるためである。そこで24条の2が21条から24条までを外し、船員保険法の方式を借りている。業界裏話ヒント:条文は「準用」ではなく「例による」と書いている。法制執務上、「例による」は個別条文の読み替えにとどまらず、その制度の仕組み全体を包括的に借りる趣旨とされる。参照範囲がどこまで広がるかは、この四文字で変わる
使わない。24条の2が外しているのは21条から24条まで、つまり決定と改定の手続部分である。標準報酬月額の等級区分を定める20条は外れていないため、厚生年金保険法の等級表がそのまま適用される。業界裏話ヒント:船員保険側の等級区分と厚生年金の等級区分は同一ではないため、同じ報酬でも二つの制度で等級や上限が一致しない場面が出る。「片方の数字を見れば両方分かる」と思って照合を省く人ほど、後で説明できない差額に突き当たる(最新の等級区分は改定されるため要確認)
直せる余地はあるが、時間との勝負になる。保険料を徴収する権利は2年で時効消滅し(厚生年金保険法92条1項)、遡って納め直せる範囲がそこで切れる。まず年金事務所へ記録の照会を書面で出すこと。業界裏話ヒント:船員の場合、届出の主体は本人でも船長でもなく船舶所有者側であり、実務は船舶管理会社や配乗会社が担っていることが多い。誰が届出をしたのかを最初に特定しないまま照会を始めると、回答のたらい回しだけで時効に食い込む
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用対象 | 24条の2:船員たる被保険者 | — |
| 決定・改定の根拠 | 船員保険法17条から20条まで及び23条の例による | — |
| 等級区分 | 厚生年金保険法20条が除外されず、そのまま適用 | — |
| 実務上の注意点 | 算定基礎届に4〜6月平均を当てはめると誤りになる | — |
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