受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

厚生年金保険法 第31条の2(被保険者に対する情報の提供)

クイックジャンプ

実施機関は、厚生年金保険制度に対する国民の理解を増進させ、及びその信頼を向上させるため、主務省令で定めるところにより、被保険者に対し、当該被保険者の保険料納付の実績及び将来の給付に関する必要な情報を分かりやすい形で通知するものとする。

この条文の基本情報

被保険者に対する情報の提供とは何ですか?

定義被保険者に対する情報の提供とは、厚生年金保険法第31条の2に定められた規定で、「実施機関は、厚生年金保険制度に対する国民の理解を増進させ、及びその信頼を向上させるため、主務省令で定めるところにより、被保険者に対し、当該被保険者の保険料納付の…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第31条の2(被保険者に対する情報の提供)は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第31条の2の条文原文は「実施機関は、厚生年金保険制度に対する国民の理解を増進させ、及びその信頼を向上させるため、主務省令で定めるところにより、被保険者に対し、当該被保険者の保険料納付の…」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第31条の2は第四節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第31条の2の前の条は厚生年金保険法第31条です。
  7. 厚生年金保険法第31条の2の次の条は厚生年金保険法第31条の3です。
  8. 厚生年金保険法第31条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第31条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第31条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/31_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法31条の2は、実施機関が被保険者へ保険料納付の実績と将来の給付見込みを分かりやすい形で通知する義務を定める。通知は処分ではなく、記録の正確性は保証しない。

Q · 誕生月に届くねんきん定期便って、法律で送ることが決まっているんですか?

通知は届くが、記録の正しさまでは保証されない

厚生年金保険法31条の2により、実施機関(厚生労働大臣=日本年金機構、各共済組合、日本私立学校振興・共済事業団)は、被保険者に対し保険料納付の実績と将来の給付に関する必要な情報を分かりやすい形で通知する義務を負います。これがねんきん定期便の法的根拠です。ただし本条が定めるのは通知義務までで、記録内容の正確性を保証するものではありません。誤りを見つけた場合は第31条の確認の請求、または第28条の2の訂正請求という別の手続に自分から乗せる必要があります。

解説

毎年の誕生月、日本年金機構から薄いハガキが届く。ねんきん定期便である。多くの人は封も開けずに引き出しへ放り込む。だがそのハガキの法的根拠がこの条文だ。実施機関(厚生労働大臣=日本年金機構、および公務員共済・私学共済)は、あなたの保険料納付実績と将来の給付見込みを「分かりやすい形で」通知しなければならない。ここで押さえるべきは、この通知が確認の機会を与えるものであって、記録の正しさを保証するものではないという点だ。加入月数が実際より短く印字されていても、実施機関が自動で直してくれるわけではない。誤りを見つけて申し立てるのはあなたの側の仕事である。しかも気付くのが退職直前だと、給与明細も会社の賃金台帳も、証拠がすべて消えた後になる。この条文が守っているのは、あなたが「まだ証拠が残っているうちに気付く」機会そのものだ。

法的な位置づけ

厚生年金保険法第31条の2は、実施機関が被保険者に対して年金個人情報を提供する義務を定める規定である。通知の対象は保険料納付の実績及び将来の給付に関する必要な情報であり、通知の方法は主務省令に委ねられる。通知自体は行政処分ではなく、記録の是正は第31条の確認の請求又は第28条の2の訂正請求による。

手順

  1. 1.定期便の加入期間を職歴と月単位で突き合わせる ねんきん定期便に印字された厚生年金の加入月数を、自分の入社月・退社月の一覧と月単位で照合する。入社月と退社月の前後1か月がずれの温床であり、合計値だけを眺めても空白は見えない
  2. 2.空白期間の証拠を集める 空白を見つけたら、その期間の給与明細、源泉徴収票、預金通帳の給与振込記録、健康保険証の写しを集める。厚生年金保険料の控除が印字された書類が最も強い証拠となる
  3. 3.確認の請求または訂正請求を出す 資格の得喪自体を争うなら第31条の確認の請求を実施機関へ、原簿の記録内容を正すなら第28条の2の訂正請求を年金事務所経由で地方厚生(支)局長へ提出する。請求書に収集した証拠を添付する
  4. 4.決定に不服なら審査請求へ進む 請求に対する実施機関の決定に不服がある場合、社会保険審査官へ審査請求を行う(第90条)。決定を知った日の翌日から3か月という期限があるため、決定通知が届いたら直ちに着手する

よくある質問 AI による整理

Q1ねんきん定期便とは何ですか?

厚生年金保険法31条の2に基づき実施機関が被保険者へ送る年金個人情報の通知です。これまでの加入期間、保険料納付額、年金見込額などが記載され、毎年の誕生月に届きます。

Q2ねんきん定期便はいつ届きますか?

毎年の誕生月に届きます。節目年齢(35歳・45歳・59歳)は詳しい封書形式、それ以外の年はハガキ形式で送付されるのが実務の運用です。

Q3ねんきん定期便が届かないのはなぜですか?

住所変更の未届、被保険者でない期間、基礎年金番号の紐付け状況などが原因になります。届かない状態が続く場合は年金事務所へ照会し、住所情報を確認してください。

Q4年金記録の訂正請求はどこに出しますか?

年金事務所を経由し、地方厚生(支)局長宛てに第28条の2の訂正請求を出します。地方年金記録訂正審議会が個別に審議します。資格の得喪自体を争う場合は第31条の確認の請求です。

Q5ねんきんネットとねんきん定期便の違いは?

定期便は年1回の通知で合計値中心の表示ですが、ねんきんネットは随時アクセスでき、月単位の標準報酬月額まで確認できます。ハガキでは見えない異常値の発見に向いています。

Q6年金記録が抜けていたらどうすればいい?

給与明細、源泉徴収票、雇用契約書など厚生年金保険料の控除が分かる資料を集めて訂正請求を出します。会社が納付していなくても厚生年金特例法で被保険者期間に算入される余地があります。

Q7実施機関とは誰のことですか?

厚生労働大臣(実務は日本年金機構)、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団を指します。2015年10月の被用者年金一元化以降この構成です。

Q8ねんきん定期便は捨てても大丈夫?

法律上の保存義務はありません。ただし記録の誤りに気付ける年1回の機会なので、加入月数の合計を自分の転職履歴と突き合わせてから処分するのが安全です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1ねんきん定期便の見込額って、これがそのままもらえるってことですか?

50歳未満の定期便に載る額は、これまでの加入実績だけで計算した数字です。今後も働き続ければ増えます。50歳以上は現在の加入条件が60歳まで続く前提の見込額で、こちらは実額に近い。実務のポイント:どちらも本人の記録が正しいという前提の上の数字であり、第31条の2は通知の義務を課しただけで記録の正確性を保証した規定ではない。ねんきんネットで月単位まで開くと、ハガキの合計値では見えない標準報酬月額の異常値が浮かび上がる

Q2昔の勤務先が倒産していて記録が抜けてるんですが、もう手遅れですか?

会社が消えていても諦める必要はありません。第28条の2の訂正請求では、給与明細、源泉徴収票、預金通帳の給与振込記録、同僚の証言といった間接証拠で認められた例が多数あり、地方年金記録訂正審議会が個別に審議します。実務のポイント:給与から厚生年金保険料が天引きされていた事実さえ示せれば、会社が納付していなくても厚生年金特例法で被保険者期間に算入されうる。会社の未納を本人の不利益にしないというのが立法の建付けです

Q3定期便の中身が明らかに間違ってる。役所を訴えられますか?

通知の内容そのものは行政処分ではないため、取消訴訟や審査請求の直接の対象になりません。まず第31条の確認の請求または第28条の2の訂正請求を出し、それに対する実施機関の決定に対して社会保険審査官へ審査請求(第90条)、その先が訴訟という順序です。実務のポイント:審査請求には決定を知った日の翌日から3か月という期限がある。定期便を何年放置していたかは問われないが、決定が出てからの3か月だけは容赦なく走ります

間違えやすい点 AI による整理

  • 定期便が届くこと自体は誰でも知っている。知られていないのはその読み方の深刻度だ。50歳未満に印字される「将来の年金見込額」は、これまでの加入実績だけで計算した額であって、60歳まで働き続けた場合の額ではない。この数字を見て絶望する人がいる一方、50歳以上の見込額を確定額と誤読して住宅ローンの返済計画を立てる人もいる。同じ紙が、読み方次第で真逆の判断ミスを生む
  • 「定期便の記録が間違っていたら審査請求できるか」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。定期便による通知は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)ではないので、審査請求の対象にならない。動かすべきは第31条の確認の請求か第28条の2の訂正請求であり、その結果として出る処分に対して初めて社会保険審査官への審査請求(第90条)の扉が開く
  • 「実施機関=日本年金機構」だと思われているが、平成27年(2015年)10月の被用者年金一元化以降、公務員は各共済組合、私学教職員は日本私立学校振興・共済事業団が実施機関になっている。民間と公務員をまたいで転職した人は、記録の照会先そのものが複数に分かれており、片方だけ見て安心している状態が起こりうる
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割31条の2:実施機関の情報提供義務(ねんきん定期便)31条:資格の得喪等についての確認の請求
28条の2:厚生年金保険原簿の記録の訂正請求
誰が動かすか実施機関が自動的に通知(本人の請求不要)被保険者・受給権者が実施機関へ請求
被保険者等が年金事務所経由で地方厚生(支)局長へ請求
処分性の有無通知自体は行政処分ではない(争訟の直接対象にならない)確認の処分が出るため争訟の対象になる
訂正・不訂正の決定が出るため争訟の対象になる
不服がある場合通知を直接争えず、確認の請求・訂正請求へ乗せ換える社会保険審査官へ審査請求(90条)、その先が訴訟
決定に対し審査請求または取消訴訟

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
勞工保險條例・勞工退休金條例(勞保局の投保年資・個人專戶資料通知)

台湾では単一の情報提供義務条文にまとまっておらず、労保・労退それぞれの制度下で勞保局が投保年資と個人專戶残高を通知・オンライン照会させる運用となっている

韓国
국민연금법(국민연금공단の 가입내역 안내)

韓国も国民年金公団が加入内訳と予想年金額を定期的に案内する制度を持ち、記録訂正は別途の請求手続によるという構造は日本と共通する

ドイツ
SGB VI § 109(Renteninformation / Rentenauskunft)

ドイツは一定年齢以上の被保険者へ Renteninformation を毎年、さらに年齢要件を満たすと詳細な Rentenauskunft を交付する二段構えで、通知内容の詳細度が法文上より具体的に規定されている

アメリカ
Social Security Act § 1143(42 U.S.C. § 1320b-13)

米国は Social Security Statement の送付を法定し、現在はオンライン my Social Security 口座での提供が中心。記録の訂正請求手続が併存する点は日本と同様である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 転職を4回繰り返してきたあなたの定期便に、3社目の8か月分が載っていなかったらどうなる? 会社が資格取得届を出し忘れていた可能性がある。給与明細に厚生年金保険料の控除が印字されていれば、厚生年金特例法によって被保険者期間として認められる余地が残る
  • あなたが小さな会社の社長で、資金繰りが苦しく従業員から厚生年金保険料を天引きしたまま納付を止めていた。従業員の定期便には空白期間が現れる。従業員が訂正請求を出せば、その未納は記録として表に出る。徴収権の時効は2年(第92条)だが、従業員の年金が減った分の賠償責任は時効とは別の軌道で残る
  • 離婚を控えている。相手の年金記録は自分では見られない。年金分割のための情報通知請求という別の手続が要る
  • あと3か月で60歳。退職金の計算と一緒に見込額を確認したら、20代の2年間が国民年金未納のままだった。任意加入できるのは60歳から65歳までの5年間、この窓を逃すと満額への道が閉じる
  • 親が「年金が少なすぎる」と嘆いている。定期便を見せてもらうと、旧姓時代の記録が別人のまま分かれて残っていた。統合の申し出は、本人が窓口に立てなくても代理で動かせる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 定期便の加入期間と自分の職歴を月単位で突き合わせる。入社月と退社月の前後1か月がずれの温床2. 空白を見つけたら給与明細・源泉徴収票・雇用契約書・健康保険証の写しを集める(厚生年金保険料の控除が印字された書類が最強の証拠) 3. 年金事務所へ第31条の確認の請求、または第28条の2の訂正請求(地方厚生局宛て)を出す4. 認められれば年金時効特例法により5年より前の分も遡及支給される

訴えられた側:事業主として記録の空白を指摘された場合:1. 賃金台帳と資格取得・喪失届の控えを照合し、届出漏れなら遅延理由書を付けて直ちに訂正届を出す2. 保険料徴収権の時効は2年(第92条)だが、時効で徴収されなくても従業員の年金が減った分の賠償責任は別に残る3. 天引き済みで未納なら厚生年金特例法の審議対象となり事実関係が外部の目に触れる。隠して争うより自主訂正の方が総コストは圧倒的に安い

時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。記録訂正の実務で効く期限は、保険料の徴収権・還付請求権が2年、保険給付を受ける権利が5年(厚生年金保険法 第92条)。ただし記録訂正に伴う増額分は年金時効特例法により5年より前も支給される。実務上の真の締切は、勤務先の賃金台帳の保存期間(労働基準法 第109条、5年。当分の間3年)と、その会社が存続している期間である

学説

通説:本条は年金記録問題を受けて実施機関に情報提供義務を課した規定であり、通知の懈怠や内容の誤りが直ちに被保険者の受給権を左右するものではないと解されている。通知は判断材料の提供にとどまり、記録の是正は第31条・第28条の2の請求手続に委ねられる

改正沿革 AI による整理

  • 新設年次(要人的検証) 年金個人情報の提供を法定する規定として新設されたが、新設の年次および根拠改正法の特定に確証がないため人的検証を要する。実務上のねんきん定期便は平成21年(2009年)4月から全被保険者への送付が開始された
  • 平成24年(2012年)公布・平成27年(2015年)10月1日施行 被用者年金一元化 実施主体が「厚生労働大臣」から「実施機関」(厚生労働大臣、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団)へ改められ、委任先も「厚生労働省令」から「主務省令」に変更された。公務員・私学教職員は照会先が各共済に分かれることになった

改正の年表

  1. 1.平成24年(2012年)公布・平成27年(2015年)10月1日施行 改正:被用者年金一元化に伴い、義務主体が「厚生労働大臣」から「実施機関」(厚生労働大臣、国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合、日本私立学校振興・共済事業団)に改められ、委任先も「厚生労働省令」から「主務省令」に変更された

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

厚生年金保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›