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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

厚生年金保険法 第65条の2

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夫、父母又は祖父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が六十歳に達するまでの期間、その支給を停止する。ただし、夫に対する遺族厚生年金については、当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡について、夫が国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するときは、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第65条の2は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第65条の2の条文原文は「夫、父母又は祖父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が六十歳に達するまでの期間、その支給を停止する。ただし、夫に対する遺族厚生年金については、当該被保険者又は被保…」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第65条の2は第四節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第65条の2の前の条は厚生年金保険法第65条です。
  7. 厚生年金保険法第65条の2の次の条は厚生年金保険法第66条です。
  8. 厚生年金保険法第65条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第65条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第65条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/65_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法65条の2は、夫・父母・祖父母への遺族厚生年金を受給権者が60歳に達するまで支給停止と定める。夫が遺族基礎年金の受給権を有する間は停止されない。

Q · 妻を亡くした夫は、遺族厚生年金をすぐ受け取れますか?

55歳以上でも、原則60歳まで支給は止まります

厚生年金保険法65条の2により、夫・父母・祖父母に対する遺族厚生年金は、受給権者が60歳に達するまで支給が停止されます。夫はそもそも死亡当時55歳以上でなければ受給権が立たないため(同法59条)、55歳から60歳までの最大5年間が無給付期間になります。ただし夫が国民年金法の遺族基礎年金の受給権を有するときは、ただし書により停止されません。止まるのは支給であって受給権ではないため、裁定請求は死亡後すみやかに行い、5年の時効(同法92条)で古い分が消えないようにする必要があります。

解説

妻に先立たれた夫と、夫に先立たれた妻。同じ遺族厚生年金でも、最初の振込日が最大で五年違う。厚生年金保険法は夫・父母・祖父母について、死亡当時五十五歳以上でなければ遺族の資格すら認めず(五十九条)、その上で本条が、権利が発生していても六十歳になるまで支給を止める。実務で若年停止と呼ばれる仕組みである。あなたが五十六歳で妻を亡くしたなら、受給権者ではあるが四年間は一円も振り込まれない。ただし抜け道が一本ある。あなたが子を育てていて国民年金法の遺族基礎年金を受けられるときは、この停止が外れる。父子家庭にも遺族基礎年金が支給されるようになったことと連動した、ただし書の一行だ。ここを知らずに「どうせ出ない」と請求そのものをあきらめる人と、支給ゼロのうちに権利だけ確定させておく人とでは、後で数百万円の差がつく。

法的な位置づけ

厚生年金保険法65条の2は、遺族厚生年金のいわゆる若年停止を定める規定である。夫、父母又は祖父母が受給権者である場合、その者が60歳に達するまでの期間は支給が停止される。受給権自体は消滅せず支給のみが止まる点に特徴があり、夫については国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有する間、この停止は適用されない。

手順

  1. 1.死亡当時の年齢を確認して受給権の有無を判定する 被保険者等の死亡日時点で、夫・父母・祖父母である自分が55歳以上だったかを確認する。55歳未満なら65条の2の停止以前に受給権が立たない(59条)。18歳到達年度末までの子がいれば、子が受給権者になる可能性を必ず窓口で確認する
  2. 2.支給停止中でも裁定請求を先に出して権利の日付を固める 支給がゼロでも、死亡後すみやかに年金事務所または街角の年金相談センターへ遺族給付の裁定請求書を提出する。停止中に出す請求書は、金を受け取るためではなく、5年の時効(92条)から権利を守るための書類である
  3. 3.子がいるなら遺族基礎年金の受給権を主張してただし書で停止を外す 18歳到達年度末までの子を養育している夫は、国民年金法の遺族基礎年金の受給権を根拠に、65条の2ただし書による停止解除を求める。父子家庭にも遺族基礎年金が支給される点を窓口で明示的に確認する
  4. 4.無給付期間をカレンダー化し、再停止の月まで書き込む 自分の60歳到達月の翌月と、末子が18歳到達年度末を越えて遺族基礎年金が終わる月を年表に書き出す。ただし書の解除は期限付きの中断にすぎず、子の卒業後は60歳まで停止に戻る。空白年数を就労・貯蓄・保険のどれで埋めるかを先に決める

よくある質問 AI による整理

Q1遺族年金の若年停止とは?

厚生年金保険法65条の2により、夫・父母・祖父母への遺族厚生年金が受給権者60歳到達まで支給停止となる仕組みの実務上の呼び名です。受給権は残り、支給だけが止まります。

Q2遺族厚生年金は夫でももらえる?

受け取れますが二段の条件があります。夫は被保険者等の死亡当時55歳以上であることが必要で(59条)、受給権が立っても60歳まで支給停止です(65条の2)。

Q3支給停止中でも請求は必要?

必要です。停止されるのは支給であり、受給権自体は発生しています。裁定請求を遅らせると、支給開始後に5年より前の分が時効で消滅します(92条)。

Q4父母や祖父母が遺族厚生年金を受け取れるのはいつから?

受給権が認められても60歳に達するまでは支給停止です。夫と異なり、遺族基礎年金の受給権によるただし書の停止解除は父母・祖父母には適用されません。

Q5遺族厚生年金の請求はいつまで?

年金給付を受ける権利は、支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅します(92条)。停止期間中でも、死亡後すみやかに裁定請求を出しておくのが安全です。

Q6遺族基礎年金と遺族厚生年金の違いは?

遺族基礎年金は国民年金から子のある配偶者又は子へ、遺族厚生年金は厚生年金から一定範囲の遺族へ支給されます。65条の2のただし書は前者の受給権を停止解除の鍵にしています。

Q7遺族年金の男女差は違憲じゃない?

最高裁平成29年3月21日判決は、地方公務員災害補償法の遺族補償年金における夫の年齢要件を合憲と判断しました。制度上の男女差は当面残る前提で資金計画を立てる必要があります。

Q8支給停止はいつ解除される?

60歳到達により当然に解除され、支給は60歳に達した月の翌月分からとなります。停止されていた期間分が後から遡って支払われることはありません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1妻が亡くなったんですが、私が五十四歳だと本当に一円も出ないんですか?

あなた自身の遺族厚生年金は立ちません。夫が受給権者になるには死亡当時五十五歳以上であることが要り(五十九条)、五十四歳ならそもそも本条の停止以前の話になります。ただし十八歳到達年度末までの子がいれば、子が遺族厚生年金の受給権者になり、父子家庭にも遺族基礎年金が支給されます。実務のポイント:窓口では「あなたは対象外です」で説明が終わることがある。家計として受け取れるかどうかは子の分を自分から質問しないと出てこない。

Q2六十歳まで停止と言われました。その間、何か上乗せの制度はないんですか?

ありません。中高齢寡婦加算(六十二条)は妻に限られた加算で、夫には適用されず、本条の停止期間中の厚生年金からの給付は原則ゼロです。実務のポイント:この男女差は裁判でも争われており、最高裁平成二十九年三月二十一日判決は地方公務員災害補償法の遺族補償年金における夫の年齢要件を合憲としている。制度差はしばらく残る前提で、空白期間の資金計画を立てる方が現実的だ。

Q3子どもがいる間は出るって聞いたんですが、子が卒業したらどうなりますか?

本条ただし書は、夫が国民年金法の遺族基礎年金の受給権を有するときに限って停止を外すものです。子が十八歳到達年度末を越えて遺族基礎年金の受給権が消えれば、その翌月からあなたが六十歳になるまで停止に戻ります。実務のポイント:この再停止は通知一枚で来る。子の高校卒業と同じ年度に住宅ローンや学費の山が重なる家庭が多く、支給が切れる月を先にカレンダーへ書き込んでおくかどうかで、その年の資金繰りが変わる。

Q4六十歳になったら、自分の年金と両方もらえるんですか?

本条の停止が解けるのは六十歳到達の翌月分からで、六十五歳までは遺族厚生年金を受けられます。ただし六十五歳以降は自分の老齢厚生年金が優先して支給され、遺族厚生年金はその差額部分に縮みます。実務のポイント:六十歳から六十五歳までの五年間が実質的な受給の山で、六十五歳で手取りは増えない設計になっている。この段差を知らずに退職時期や繰下げを決めると、想定と数十万円単位でずれる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「六十歳まで出ないなら、請求も六十歳になってからでいい」という問いの立て方自体が誤っている。止まるのは支給であって受給権ではない。裁定請求を放置すると、支給が始まった後で、五年より前の分は時効で消える(厚生年金保険法九十二条)。停止中に出す請求書は、金を受け取るためではなく、権利の日付を刻むための書類である。
  • あなたから見れば「夫婦なのだから条件は同じはず」だが、法律から見れば夫と妻はまったく別のカテゴリだ。妻には年齢要件も若年停止もなく、中高齢寡婦加算(六十二条)という上乗せまである。夫にはそのどれもない。この落差を知らないまま生活設計を組むと、収入が途切れた直後の五年間だけ給付が空白になる。
  • ただし書で救われる、というところまでは知っている人が多い。だがその救済は遺族基礎年金の受給権が続いている間だけである。末子が十八歳到達年度末を越えれば遺族基礎年金は終わり、その翌月から停止が復活する。これは解除ではなく、期限付きの中断にすぎない。
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割65条の2:受給権はあるが60歳まで支給を止める(若年停止)59条:夫・父母・祖父母は死亡当時55歳以上でなければ受給権が立たない
62条:妻に限られた中高齢寡婦加算という上乗せ
効果が及ぶ対象夫・父母・祖父母(妻には適用なし)夫・父母・祖父母(妻には年齢要件なし)
一定要件を満たす妻のみ
権利への影響受給権は存続し、支給のみ停止(遡及支給なし)受給権そのものが発生しない
本体の遺族厚生年金に加算が上乗せされる
例外・解除の道夫が遺族基礎年金の受給権を有する間はただし書で停止しない年齢線は動かず、例外は条文上ない
妻の年齢・子の有無等の要件を満たすか否かで決まる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
労働者保険条例(勞工保險條例)第63条・第63条の2

台湾も配偶者の遺族年金に年齢要件(原則55歳以上等)を置くが、受給権発生後に一定年齢まで支給を止める日本型の若年停止という構造は採らない

韓国
국민연금법 제72조・제76조

韓国は配偶者への遺族年金を一定期間支給した後、55歳到達まで支給を停止する仕組みを持ち、障害や子の養育を停止の例外とする点が日本のただし書と類似する

ドイツ
SGB VI § 46(Witwen- und Witwerrente)

ドイツは性別ではなく年齢・育児・稼得能力で大小の遺族年金を区分し、稼得収入との調整で給付水準を調整する設計。男女で要件が異なる構造は採用していない

アメリカ
Social Security Act § 202(e)-(f)(42 U.S.C. § 402)

米国は widow(er) 給付を原則60歳(障害の場合50歳)から支給し、性別中立。子を養育する遺族には年齢を問わない mother's/father's benefit が別枠で用意されている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 五十七歳、妻を病気で亡くした。遺族厚生年金の受給権はある。だが振込は六十歳到達の翌月分からで、その間の三年分は後から遡って出るものではない。
  • もし、あなたが五十四歳のときに妻が亡くなったとしたら? 本条にたどり着く前に五十九条の壁がある。死亡当時五十五歳未満の夫は、そもそも受給権者にならない。誕生日一つの差で、停止どころか権利自体が立たない。
  • 小学生の子を残して妻が急逝した。五十六歳のあなたは遺族基礎年金の受給権があるため、本条ただし書で停止が外れて支給が始まる。ただし末子が十八歳到達年度末を過ぎた時点で遺族基礎年金は終わり、その翌月からあなたの遺族厚生年金は六十歳まで再び停止に戻る。子の卒業まであと二年、その先の空白をどう埋めるかを今の年度内に決めておく必要がある。
  • あなたが会社の総務担当で、亡くなった女性社員の遺族に案内を出す立場だとする。配偶者が五十代の夫なら、案内文に「請求はできるが六十歳まで支給停止になる」と一行入れるかどうかで、その家庭の三年後の家計が変わる。書かなければ、遺族は請求せずに時効を走らせる。
  • 独身の息子を事故で亡くし、子も配偶者もいないため父母が遺族の順位に上がった。五十八歳の母に受給権は認められたが、六十歳までは支給されない。息子の収入で生活していた実態があっても、条文の年齢線は動かない。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 死亡当時のあなたの年齢を確認する。五十五歳未満なら本条以前に受給権が立たない(五十九条)。2. 五十五歳以上なら、支給停止中でも裁定請求を先に出して権利の日付を確定させる。3. 十八歳到達年度末までの子がいるなら遺族基礎年金の受給権を主張し、本条ただし書で停止を外す。4. 六十歳までの空白年数を紙に書き出し、その期間を就労・貯蓄・保険のどれで埋めるかを先に決める。

訴えられた側:支給停止や不支給の決定を受けた側なら、まず決定通知書の理由欄を読む。条文どおりの年齢停止は争っても覆らないが、実際に覆るのは死亡当時の年齢認定や生計維持関係の有無といった事実の部分だ。社会保険審査官への審査請求は決定を知った日の翌日から三か月以内。停止期間中に誤って支給を受けて返納を求められた場合は分割納付の相談ができるので、一括で返すために借金をしない。

時効(請求できる期限):本条の停止は六十歳到達で当然に終わり、支給は六十歳に達した月の翌月分からとなる。年金給付を受ける権利は、支給すべき事由が生じた日から五年で時効消滅する(厚生年金保険法九十二条)。決定に不服がある場合の審査請求は、決定があったことを知った日の翌日から三か月以内(社会保険審査官及び社会保険審査会法。最新の改正状況をご確認ください)。

学説

立法趣旨・通説:夫・父母・祖父母は自ら稼得して生計を維持できるという想定に立ち、限られた保険財政を稼得困難な層へ集中させるための給付抑制規定と説明される。ただし書は、育児を担う夫について遺族基礎年金の受給権という客観指標で例外を設けたものと理解されている。

立法政策上の批判:妻には年齢要件も若年停止もなく中高齢寡婦加算まであるという非対称は、共働きが常態化した現在の就労実態と乖離しており、司法審査ではなく立法による是正が必要だとする指摘が続いている。

改正沿革 AI による整理

  • 父子家庭への遺族基礎年金拡大に伴うただし書追加(改正年次は要検証) 国民年金法の遺族基礎年金が父子家庭にも支給されるようになったことに合わせ、夫が遺族基礎年金の受給権を有する場合は六十歳到達前でも支給停止しない旨のただし書が置かれた。改正年次と新設か改正かの区別は原典での確認を要する

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 新設:厚生年金保険法の全部改正(昭和29年法律第115号)により現行法体系が成立。遺族給付における夫・父母・祖父母の年齢による給付抑制の枠組みが形づくられた
  2. 2.平成24年〜平成26年(2012年〜2014年) 改正:国民年金法の遺族基礎年金が父子家庭にも支給されるようになったことに合わせ、夫が遺族基礎年金の受給権を有する場合は60歳到達前でも支給停止しない旨のただし書が置かれたとされる。改正法の年次・施行日は e-Gov 法令検索の沿革で要確認

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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