第六十二条第一項の規定によりその額が加算された遺族厚生年金は、その受給権者である妻が当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡について国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けることができるときは、その間、同項の規定により加算する額に相当する部分の支給を停止する。
要点厚生年金保険法 65 条は、妻が遺族基礎年金の支給を受けることができる間、遺族厚生年金の中高齢寡婦加算部分の支給を停止すると定める規定である。
Q · 遺族基礎年金をもらっている間、中高齢寡婦加算は止まるんですか?
止まります。請求前でも受給権があれば停止されます
厚生年金保険法 65 条により、妻が同一の死亡について遺族基礎年金の支給を受けることができる間は、遺族厚生年金に加算された中高齢寡婦加算(同法 62 条 1 項)に相当する部分の支給が停止されます。条文は「支給を受けているとき」ではなく「支給を受けることができるとき」と規定しているため、請求書を提出していなくても受給権が発生していれば停止事由に当たると解されています。末子が 18 歳到達年度末を過ぎて遺族基礎年金が失権すれば、加算は自動的に復活します。
夫を亡くした妻の遺族厚生年金には、中高齢寡婦加算という上乗せがある(厚生年金保険法62条1項)。年額およそ62万円(令和7年度、最新の改正状況をご確認ください)。本条は、その上乗せを一時的に凍結する装置である。凍結の条件は「妻が遺族基礎年金の支給を受けることができるとき」。ここで多くの人が読み違える。条文は「受けているとき」ではなく「受けることができるとき」と書いてある。あなたが遺族基礎年金の請求書をまだ出していなくても、受給権さえ発生していれば加算側は止まる。請求を後回しにした妻は、基礎年金ももらえず、上乗せも止められ、二重に取り逃がす。そして末子が18歳到達年度末を過ぎて遺族基礎年金が消えた瞬間、凍結は解け、加算が復活する。あなたの世帯収入は、子の高校卒業という一つの日付を境に、上下二段で動く。
厚生年金保険法 65 条は、遺族厚生年金に付される中高齢寡婦加算(同法 62 条 1 項)の支給停止を定める規定である。受給権者である妻が、当該被保険者等の死亡について国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けることができる期間中は、加算額に相当する部分の支給が停止される。加算の受給権自体は消滅せず、停止事由が消滅した時点で加算は復活する。
妻が同一の死亡について遺族基礎年金の支給を受けることができる期間中は、厚生年金保険法 65 条により加算部分の支給が停止されます。停止は自動的に行われ、申請は不要です。
末子が 18 歳到達年度末(3 月 31 日)を過ぎるなどして遺族基礎年金が失権した時点で停止事由が消滅し、加算が復活します。妻が 65 歳に達するまでが原則の支給期間です。
同時には受け取れません。厚生年金保険法 65 条が加算部分を停止するため、子の養育期間中は遺族基礎年金(子の加算込み)、失権後は中高齢寡婦加算という二段構成になります。
現に受給しているかではなく、受給権が発生している状態を指すと解されています。請求書を出していなくても要件を満たしていれば加算は停止されます。
遡及期間について遺族基礎年金が支給される一方、同期間の中高齢寡婦加算は停止事由に該当していたとして過払い返納の対象になります。純増額を試算してから請求時期を決めてください。
遺族基礎年金と中高齢寡婦加算はいずれも遺族の生活保障を目的とするため、重複支給を避ける趣旨です。給付を廃止せず、基礎年金が働く期間だけ眠らせる時間差調整の仕組みです。
社会保険審査官への審査請求は処分を知った日の翌日から 3 か月以内、社会保険審査会への再審査請求は決定書謄本送付の翌日から 2 か月以内です。まず停止事由と対象期間を照合してください。
中高齢寡婦加算は「妻」に限定された給付で、夫には対応する加算がありません。令和 7 年(2025 年)成立の年金制度改正で男女差の是正が決定しており、施行時期は最新情報の確認が必要です。
減る世帯がほとんどである。遺族基礎年金(本体+子の加算)が失権し、代わりに中高齢寡婦加算が本条の停止から解ける。子1人なら年45万円前後の減収になる。業界裏話ヒント:切替は原則として職権処理だが、住民票や学籍の情報が届くまで数か月ずれて過払いや未払いが生じる例がある。3月と4月の支給額は必ず自分で検算する
もらえない。条文は「支給を受けることができるとき」と書いており、実務上は受給権があれば請求前でも停止事由に当たると解されている。請求の遅れは基礎年金の入金遅れに加え、加算まで空白にする。業界裏話ヒント:後から5年分をさかのぼって請求すると、同期間の加算が過払いとして返納対象になる。純増額は思ったより小さい
原則としてもらえない。中高齢寡婦加算は夫の死亡当時40歳以上65歳未満の妻、または40歳到達時に遺族基礎年金の対象となる子がいた妻に限られる(厚生年金保険法62条1項)。業界裏話ヒント:この加算は「妻」限定で、夫には制度が用意されていない。令和7年(2025年)成立の年金制度改正で遺族厚生年金の男女差是正と中高齢寡婦加算の段階的見直しが決まっており、施行時期と経過措置は最新の改正状況をご確認いただきたい
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 厚年法 65 条:加算部分の支給停止(スイッチを切る) | — |
| 効果の可逆性 | 可逆。停止事由が消滅すれば加算は自動的に復活する | — |
| トリガーとなる事実 | 妻が遺族基礎年金の支給を受けることができる状態にあること | — |
| 受給者側の手続 | 原則として職権処理。ただし支給額の検算は自衛手段として必要 | — |
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