要点厚生年金保険法78条は、受給権者が正当な理由なく98条3項の届出をしないとき、保険給付の支払を一時差し止めることができると定める。受給権は消滅せず、届出をすれば差止は解除される。
Q · 年金が急に止まったんですが、もう受け取れないんですか?
支払が止まっただけで受給権は消えず、届出を出せば遡って支払われます
厚生年金保険法78条1項により、受給権者が正当な理由なく同法98条3項の届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないとき、実施機関は保険給付の支払を一時差し止めることができます。これは受給権を消滅させる処分ではなく支払の留保であり、届出を提出すれば差止は解除され、止まっていた期間分も支払われます。まず確認すべきは「どの届出が抜けているか」です。現況届に限らず、住所・氏名の変更、障害の状態、加算対象者の生計維持関係など複数系統があります。ただし年金を受ける権利は5年で時効消滅するため(同法92条1項)、放置は避けてください。
偶数月の15日、口座に年金が入っていない。銀行の不具合を疑う人は多いが、原因の相当数は郵便受けの中にある。厚生年金保険法78条は、受給権者が正当な理由なく98条3項の届出をせず、または書類その他の物件を提出しないとき、実施機関が保険給付の支払を一時差し止めることができると定める。押さえるべきは三点。第一に、これは支払の留保であって受給権の消滅ではない。届出を出せば差止は解かれ、止まっていた分も支払われる。第二に、要件は「正当な理由がなくて」である。入院、被災、認知機能の低下といった事情は主張できる。第三に、2項により第2号から第4号厚生年金被保険者期間(公務員共済・私学共済の期間)に基づく給付には1項が適用されない。あなたの年金が二つの窓口から出ているなら、止まる回路も二系統あるということだ。
厚生年金保険法78条は保険給付の支払の一時差止を定める規定であり、受給権者が正当な理由なく同法98条3項の届出又は書類その他の物件の提出を怠った場合に、実施機関が支払を留保できる旨を規定する。受給権の消滅ではなく支払の一時停止であり、届出の履行によって解除される受給資格確認の手段として機能する。
銀行側の不具合よりも、届出漏れによる支払の一時差止が原因であることが多いです。厚生年金保険法78条は、正当な理由なく98条3項の届出をしない受給権者への支払を一時差し止められると定めています。
届出を提出して差止が解除されれば、止まっていた期間分も支払われます。ただし支払期月ごとに事務処理の締切があり、間に合わないと入金は次の偶数月まで先送りになります。窓口で締切を確認してください。
基礎年金番号とマイナンバーが日本年金機構に紐づいている国内居住者は、住民基本台帳で生存確認ができるため原則として提出不要です。紐づいていない人や海外居住者は提出が必要になります。
受け取れますが、住民基本台帳から抜けるため毎年の現況届と在留証明の提出が必要です。在留証明を発行するのは移住先の役所ではなく日本の在外公館です。受取先が日本の空き家のままだと通知が届きません。
社会保険審査官への審査請求ができます。厚生年金保険法90条により、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内です。まず届出を提出して解除を求め、それでも解けない場合に進むのが実務的です。
届出義務は受給権者本人にありますが、家族が代理で書類を用意し提出することは可能です。認知機能の低下がある場合は成年後見等の利用も検討されます。通帳を預かっているだけでは法的な義務者にはなりません。
厚生年金保険法92条1項により、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅します。差し止められたまま放置すると、5年を超えた分は届出を出しても支払われません。
実施機関は未提出者に事前の勧奨通知を出すのが通例で、その後に差止の通知が送られます。いずれも郵送のため、住所変更を届け出ていないと届きません。機構からの封筒はその場で開封し、期限の日付から読んでください。
戻る。78条1項は「支払を一時差し止める」と定めるだけで、受給権を失わせる規定ではない。届出を出せば差止は解除され、止まっていた期間の分も支払われる。業界裏話ヒント:ただし放置は別の危険を呼ぶ。各支払期の年金を受ける権利は5年で時効消滅する(同法92条1項)。差し止められたまま5年を越えた分は本当に消える。「いつか出せばいい」が一番高くつく。
78条は「正当な理由がなくて」提出しない場合を要件にしている。長期入院、被災、本人の認知機能の低下などは正当な理由として主張できる。ただし判断するのは実施機関である。業界裏話ヒント:電話で事情を説明しても記録には残りにくい。入院証明書、罹災証明書、施設の入所証明を届出書に添えて同時に出す。それでも解除されなければ社会保険審査官への審査請求(同法90条)という道が残る。
78条2項により、第2号から第4号厚生年金被保険者期間(国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済)に基づく給付に1項は適用されない。各共済制度側の規律に従う。業界裏話ヒント:民間と公務員の両方の期間がある人は、実施機関ごとに別々に決定と支払を受ける。片方に届出を出しても、もう片方には届いていない。「年金は全部日本年金機構」という思い込みが、片側だけの停止を生む。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 効果の性質 | 78条:保険給付の支払を一時差し止める。受給権は存続し可逆的 | — |
| 発動事由 | 正当な理由なく98条3項の届出をせず、又は書類その他の物件を提出しない | — |
| 回復可能性 | 届出を提出すれば差止は解除され、止まっていた期間分も支払われる | — |
| 争い方 | 社会保険審査官への審査請求(90条、知った日の翌日から3か月以内) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。