要点厚生年金保険法80条1項は、基礎年金拠出金の額の二分の一を国庫が負担すると定める。事務費は予算の範囲内で国が負担し、共済の実施機関分は共済各法による。
Q · 年金の財源って、私たちが払う保険料だけでできているんですか?
違います。基礎年金の半分は国庫、つまり税金です
厚生年金保険法80条1項により、国庫は毎年度、厚生年金保険の実施者たる政府が負担する基礎年金拠出金の額の二分の一に相当する額を負担します。つまり老齢基礎年金の原資の半分は保険料ではなく税で作られています。この構造の実務上の意味は、保険料を全額免除された期間にも国庫負担分が年金額に残る点にあります(平成21年4月以降の期間は二分の一、それ以前は三分の一)。未納なら年金額はゼロのまま固定されるため、「払えない」ときに申請を出すか放置するかで受取額が変わります。
給与明細から毎月引かれている厚生年金保険料は、あなたの年金の原資の全額ではない。80条1項は、厚生年金の実施者である政府が国民年金へ納める基礎年金拠出金について、その二分の一を国庫、つまり税金が負担すると定める。老齢基礎年金の満額のうち半分は、保険料ではなく税で作られているということだ。ここから二つの帰結が出る。一つ、「払った分が戻るか」で年金の損得を計算しているなら、その式には最初から税という柱が抜けている。二つ、保険料を全額免除された期間でも、この国庫負担分は年金額に残る(平成21年4月以降の期間は二分の一、それ以前は三分の一)。未納なら残高はゼロ、免除申請を出していれば半分は積み上がる。同じ「払えなかった」でも、紙一枚の有無で老後の受取額が変わる。2項は事務費を予算の範囲内で国が持つこと、3項は公務員や私学教職員の共済分を共済各法に委ねることを定めている。
厚生年金保険法80条は、厚生年金保険事業に対する国庫負担の範囲を定める規定である。1項は、実施者たる政府が納付する基礎年金拠出金の二分の一に相当する額を国庫が負担すべきことを定め、基礎年金の半分を税財源で支える構造を法定する。2項は事業の事務費に係る国庫負担を予算の範囲内に限定し、3項は共済の実施機関に係る拠出金および事務費の負担を共済各法に委ねる。
厚生年金など被用者年金の実施者が、国民年金(基礎年金)の給付費を賄うために国民年金勘定へ納める費用です。厚年80条1項は、この拠出金額の二分の一を国庫が負担すると定めています。
厚生年金保険法80条1項により、政府が負担する基礎年金拠出金の額の二分の一に相当する額です。加えて2項で、事業の事務費が予算の範囲内で国庫負担とされています。
全額免除期間は、国庫負担分に相当する部分が年金額に反映されます。平成21年4月以降の期間は満額の二分の一、それ以前の期間は三分の一が算入され、ゼロにはなりません。
反映されません。学生納付特例と納付猶予は受給資格期間に算入されるだけで、免除と違い国庫負担分も年金額に付きません。追納しない限り、その期間分は増えません。
免除・納付特例が承認された期間は、承認から10年以内に追納できます(国民年金法94条)。古い期間から順に充当され、期限を過ぎた月は二度と埋められません。
申請月の2年1か月前までさかのぼって申請できます。この線を越えた月は未納として確定し、国庫負担分の反映も受けられなくなります。放置期間が長いほど損失が固定します。
厚年80条2項により、厚生年金保険事業の事務の執行に要する費用は予算の範囲内で国庫が負担します。「予算の範囲内」という限定が、給付費の国庫負担との性格の違いです。
厚年80条3項により、厚生労働大臣以外の実施機関が納付する基礎年金拠出金と事務費の負担は、本法に定めるもののほか共済各法によります。根拠法の取り違えに注意が必要です。
その計算式から二本の柱が抜けている可能性がある。基礎年金拠出金の二分の一は国庫負担(80条1項)、保険料自体も事業主が半額を負担する(82条)。業界裏話ヒント:本当の分岐点は老齢年金ではなく障害基礎年金である。未納が続くと保険料納付要件を満たせず、事故や病気で障害を負っても年金が一切出ない。損得論の多くは、この保険としての側面を式に入れていない
決定的に違う。全額免除の承認を受けた期間は、保険料ゼロでも国庫負担分(平成21年4月以降は二分の一)が年金額に反映されるが、未納の月は年金額にも納付要件にも一切残らない。業界裏話ヒント:失業直後は退職(失業)特例が使える。離職票を添えれば本人の前年所得を審査から外せるので、前年に高収入だった人でも全額免除が通る。窓口は聞かれなければ説明しないことがある
2015年10月の被用者年金一元化で共済年金は厚生年金に統合され、公務員も私学教職員も厚生年金の被保険者である。異なるのは保険料を集め拠出金を納める実施機関の側で、その費用負担は共済各法による(80条3項)。業界裏話ヒント:旧職域加算は廃止され年金払い退職給付に切り替わったが、一元化前の加入期間には経過措置が残る。転職時は加入期間の区切りを必ず記録で確認する
満額の老齢基礎年金を受け取る人には保険料分と混ざって見えないが、保険料を免除された期間に姿を現す。全額免除期間は満額の二分の一が年金額に算入される(平成21年4月以降の期間。それ以前は三分の一)。業界裏話ヒント:ねんきん定期便には免除と納付特例が別区分で載っている。学生納付特例と納付猶予は受給資格期間に入るだけで年金額はゼロ、この二つを免除と同じだと思い込んだまま追納期限の10年を過ぎる人が非常に多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 財源の性質 | 80条:税(国庫)=基礎年金拠出金の二分の一+予算の範囲内の事務費 | — |
| 負担者 | 国(納税者全体) | — |
| 個人の納付記録との連動 | 免除承認期間にも反映され、未納期間には反映されない | — |
| 争いになる場面 | 国庫負担割合の引上げ・恒久財源の確保という立法政策の問題 | — |
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