要点厚生年金保険法87条は、督促を受けた保険料に年14.6パーセント(最初の3か月は年7.3パーセント)の延滞金を課す規定。督促状の指定期限までに完納すれば徴収されない。
Q · 社会保険料を滞納したら、延滞金はいくらついて、どうすれば止まりますか?
督促状の指定期限までに完納すれば延滞金は徴収されません
厚生年金保険法87条1項により、督促を受けた保険料には納期限の翌日から完納又は財産差押えの日の前日まで、年14.6パーセント(最初の3か月は年7.3パーセント)の延滞金がかかります。ただし同条4項により、督促状に指定された期限までに完納すれば延滞金は徴収されず、計算額が100円未満の場合も徴収されません。全額が無理でも、同条2項により一部を納付した日以後はその納付額を控除した残額のみが計算基礎となるため、早く一部入金するほど以後の負担は縮みます。
督促状が届いてから電卓を叩き始めるのでは遅い。厚生年金保険料を納期限までに納めず、86条2項の督促を受けると、この条文が自動的に起動する。起算は納期限の翌日、終期は完納または財産差押えの日の前日。最初の3か月は年7.3%、それを過ぎると年14.6%が日割りで積み上がる。だが本当に効くのは、条文の後半に隠れている三つのスイッチだ。第一に、保険料の一部を納めた日以後は、その残額にしか延滞金は付かない(2項)。全額そろうまで待つのが最悪手である。第二に、督促状に指定された期限までに完納すれば、延滞金は徴収されない(4項)。督促=延滞金確定ではない。第三に、6項が牙をむく。不正受給の返還金(40条の2)を滞納した場合だけは3か月の軽減期間が消え、初日から年14.6%が走る。あなたが今いるのがどのスイッチの手前かで、支払う金額は桁が変わる。
厚生年金保険法87条にいう延滞金とは、督促を受けた保険料が納期限までに納付されなかった場合に、納期限の翌日から完納又は財産差押えの日の前日までの日数に応じて課される金銭をいう。割合は年14.6パーセント、納期限の翌日から3か月を経過する日までは年7.3パーセントとされ、督促状に指定した期限までの完納その他一定の場合には徴収されない。
督促を受けた保険料を納期限までに納めなかった場合に、日数に応じて課される金銭です。厚生年金保険法87条1項が根拠で、納期限の翌日から完納又は財産差押えの日の前日までが計算期間となります。
保険料額(1,000円未満切捨て)に、日数と割合を乗じて日割りで計算します。最初の3か月は年7.3パーセント、それ以降は年14.6パーセント。算出額の100円未満は切り捨てられます(87条3項・5項)。
条文本則は年14.6パーセント、納期限の翌日から3か月を経過する日までは年7.3パーセントです。ただし法附則の特例により実際の割合は本則より低い水準で運用されており、最新値は日本年金機構の公表値で確認します。
起算日は納期限の翌日です。終期は保険料を完納した日、又は財産差押えの日の前日。督促を受けたことが徴収の前提であり、督促がなければ本条は起動しません(87条1項)。
まず86条2項による督促状が届き、指定期限を過ぎると国税滞納処分の例により預金や売掛金が差し押さえられます。延滞金は差押えの日の前日まで積み上がり続けます。
督促状に指定した期限までに完納したとき、計算額が100円未満のとき、保険料額が1,000円未満のとき、繰上徴収のとき、公示送達で督促したとき、滞納にやむを得ない事情があると認められるときです。
つきます。40条の2の徴収金は保険料とみなされますが、87条6項により最初の3か月を年7.3パーセントとする軽減が適用されず、初日から年14.6パーセントで計算されます。
保険料等を徴収する権利は2年で時効消滅します(厚生年金保険法92条1項)。ただし督促は時効の更新事由となるため、督促状が発せられた時点で2年のカウントは振り出しに戻ります。
確定ではない。督促状に指定された期限までに保険料を完納すれば、延滞金は徴収されない(87条4項)。督促は延滞金の発生要件であって、同時に免れる最後の窓口でもある。業界裏話ヒント:督促状の指定期限は納期限から相当の期間を置いて指定される(86条2項)。この日付が実務上の最終猶予であり、窓口で「あと数日待ってほしい」と口頭で頼んでも、この期限自体は動かないのが原則だ。
法律上の当然の権利ではないが、実務では年金事務所が資金繰りの状況を見て納付計画の相談に応じている。分割中も残額には延滞金が付き続けるが、納付した日以後はその納付分を控除した金額が計算基礎になる(87条2項)。業界裏話ヒント:納付額はまず保険料本体に充当される取扱いが一般的で、少額でも早く入れるほど以後の延滞金の基礎が縮む。相談に行くタイミングも重要で、差押えの予告が出る前か後かで担当者の裁量幅が変わる。
原則として減らない。厚生年金保険料の納付義務者は事業主であり(82条2項)、被保険者の年金額は資格の取得喪失と標準報酬月額の記録で計算される。滞納の延滞金も事業主に課される(87条1項)。業界裏話ヒント:本当に怖いのは滞納ではなく、そもそも資格取得届が提出されていないケースだ。この場合は記録自体が存在せず、後から遡って直すには賃金台帳や出勤簿などの立証資料が要る。給与明細と ねんきん定期便の照合を年1回やっておく価値はここにある。
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|---|---|---|
| 条文の役割 | 87条:督促後に発生する延滞金の割合と計算方法を定める | — |
| 時間の起点 | 納期限の翌日(83条の納期限が起点を画する) | — |
| 止め方・逃げ道 | 督促状の指定期限までの完納、一部納付による基礎額の縮減、100円未満不徴収、やむを得ない事情 | — |
| 不正受給返還金の扱い | 40条の2の徴収金は保険料とみなされ、最初の3か月の軽減なし(6項) | — |
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