国民健康保険法 第72条の5(特定健康診査等に要する費用の負担)
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- 国は、政令で定めるところにより、都道府県に対し、当該都道府県内の市町村による高齢者の医療の確保に関する法律第二十条の規定による特定健康診査(第八十二条第二項において単に「特定健康診査」という。)及び同法第二十四条の規定による特定保健指導(第八十二条第一項及び第八十六条において「特定健康診査等」という。)に要する費用のうち政令で定めるもの(次項において「特定健康診査等費用額」という。)の三分の一に相当する額を負担する。
- 2.都道府県は、政令で定めるところにより、一般会計から、特定健康診査等費用額の三分の一に相当する額を当該都道府県の国民健康保険に関する特別会計に繰り入れなければならない。
この条文の基本情報
特定健康診査等に要する費用の負担とは何ですか?
定義特定健康診査等に要する費用の負担とは、国民健康保険法第72条の5に定められた規定で、「国は、政令で定めるところにより、都道府県に対し、当該都道府県内の市町村による高齢者の医療の確保に関する法律第二十条の規定による特定健康診査(第八十二条第二項にお…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民健康保険法第72条の5(特定健康診査等に要する費用の負担)は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
- 国民健康保険法第72条の5の条文原文は「国は、政令で定めるところにより、都道府県に対し、当該都道府県内の市町村による高齢者の医療の確保に関する法律第二十条の規定による特定健康診査(第八十二条第二項にお…」で始まります。
- 国民健康保険法第72条の5は第五章に置かれています。
- 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
- 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民健康保険法第72条の5の前の条は国民健康保険法第72条の4です。
- 国民健康保険法第72条の5の次の条は国民健康保険法第73条です。
- 国民健康保険法第72条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第72条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192 - 本サイト収録
国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第72条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/72_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民健康保険法72条の6は、特定健診・特定保健指導の費用のうち政令で定める額について、国と都道府県がそれぞれ三分の一を負担すると定める規定である。
Q · メタボ健診の受診券、あの安さは誰が払っているの?
国と都道府県が三分の一ずつ、残りを市町村が負担します
国民健康保険法72条の6により、40歳から74歳の国保加入者が受ける特定健康診査・特定保健指導の費用は、政令で定める額のうち三分の一を国が都道府県に対して負担し、都道府県も一般会計から三分の一を国保特別会計へ繰り入れます。残る三分の一が保険者である市町村の負担です。窓口負担が無料か数百円で済むのは、この三分割の法定負担が先に確保されているためです。ただし自治体独自の上乗せ項目やがん検診は対象外で、健診後の精密検査は通常の保険診療となります。
解説
自己負担ゼロ、または数百円。市区町村から届く特定健康診査(いわゆるメタボ健診)の受診券を見て、なぜこれほど安いのか考えたことがあるだろうか。答えがここに書いてある。40歳から74歳の国保加入者が受ける特定健診と特定保健指導の費用は、政令で定める範囲で国が3分の1、都道府県が3分の1を負担し、残りを保険者である市町村が持つ。三分割構造だ。人間ドックのフルセットではないが、腹囲・血圧・血糖・脂質・肝機能というメタボ判定の中核部分は、自費で組めば数万円かかる。あなたが受診券を封筒ごと捨てた瞬間、すでに法律で確保されていた3分の2の原資が、使われないまま宙に浮く。受けない理由が財政構造の側には一つもない、という条文である。
法的な位置づけ
国民健康保険法72条の6は、特定健康診査等費用額の三分の一を国が都道府県に対して負担し、都道府県が一般会計から同額を国民健康保険に関する特別会計へ繰り入れる旨を定める費用負担規定である。対象は高齢者の医療の確保に関する法律20条の特定健康診査及び同法24条の特定保健指導に要する費用のうち、政令で定めるものに限られる。
手順
- 1.受診券が届いたら封を切り有効期限をカレンダーへ 市区町村から届く封筒を積み上げず、その日のうちに開封する。受診券の有効期間(多くは年度末)と自己負担額を確認し、カレンダーに期限を書き写す。ここを飛ばす人だけが年度末に権利を失う
- 2.実施医療機関一覧からかかりつけ医を探して予約 受診券に同封された実施医療機関一覧を確認し、かかりつけ医が含まれていれば最優先で予約する。予約時に詳細項目(心電図・貧血・眼底)やがん検診を同日に受けられるか、その自己負担額はいくらかを必ず確認する
- 3.職場健診を受けている人は結果提供の手続きへ 国保に加入しながら労働安全衛生法66条の職場健診を受けている場合、その結果を市町村へ提供すれば特定健診として扱われる仕組みがある。健診結果のコピーを持参して国保窓口で手続きし、二重受診を避ける
- 4.受診し、結果と特定保健指導の案内を確認する 健診当日は空腹での受診指示等を守る。後日届く結果通知で保健指導の対象となった場合は、動機付け支援か積極的支援かを確認する。受けないと決めたなら早めに明確に伝え、再勧奨の往復を減らす
- 5.要精密検査なら保険診療へ切り替わる前提で動く 健診で異常値が出た場合の再検査・治療は本条の負担対象外で、通常の保険診療として自己負担が生じる。案内を放置せず、結果通知に記載された受診勧奨判定値と医療機関を確認して受診予約を取る
よくある質問 AI による整理
Q1特定健康診査とは何ですか?
高齢者の医療の確保に関する法律20条に基づき、保険者が40歳から74歳の加入者に実施するメタボリックシンドローム着目の健康診査です。通称メタボ健診と呼ばれます。
Q2特定健診の対象年齢は何歳からですか?
その年度において40歳から74歳になる加入者が対象です。75歳の誕生日以降は後期高齢者医療広域連合が行う健康診査に切り替わり、費用の出どころも変わります。
Q3特定健診はいつまでに受ければいいですか?
受診券の有効期間は多くの自治体で年度末(翌年3月31日)までです。年明けは予約枠が埋まりやすいため、実質的な締切は2月頃と考えて早めに予約するのが安全です。
Q4特定健診の検査項目は何ですか?
身体計測(腹囲・BMI)、血圧、血中脂質、血糖、肝機能、尿検査、問診が基本項目です。心電図・貧血・眼底などは医師の判断により追加される詳細項目です。
Q5特定健診の受診券をなくしたらどうなりますか?
再発行が可能です。市町村の国民健康保険窓口へ電話すれば手続きを案内してもらえます。年度をまたぐと有効期間が切れるため、その年度内に連絡することが重要です。
Q675歳になったら特定健診はどうなりますか?
後期高齢者医療制度へ移行し、広域連合が実施する健康診査に切り替わります。検査項目はほぼ同じでも、根拠規定も費用負担の配線も誕生日を境に入れ替わります。
Q7特定健診で異常が見つかった後の精密検査も無料ですか?
無料ではありません。本条が三分の一ずつ負担するのは政令で定める特定健診・特定保健指導の費用に限られ、再検査や治療は通常の保険診療として自己負担が発生します。
Q8特定保健指導では具体的に何をするのですか?
健診結果に応じて動機付け支援または積極的支援に区分され、保健師・管理栄養士等による面接、生活習慣の行動計画づくり、一定期間の支援と実績評価が行われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特定健診って、結局いくらかかるんですか?
多くの市町村国保では無料か、数百円から千円台です。国が3分の1、都道府県が3分の1を負担し(国民健康保険法72条の6)、残りを保険者が持つため窓口負担が小さく設計されています。実務のポイント:自己負担額は自治体の裁量で決まるので、引っ越すと同じ検査が有料から無料に変わることがある。転入したら国保窓口で「この市の特定健診の自己負担はいくらか」を一度聞いておくだけで、毎年の判断が変わる
Q2会社の健康診断を受けたら、国保の特定健診はもう受けなくていいんですか?
国保に入りながら会社の健診(労働安全衛生法66条)を受けている場合、その結果を市町村へ提供すれば特定健診として扱われる仕組みがあります。項目が足りなければ差分だけ追加受診します。実務のポイント:この結果提供は本人の同意がないと動かない運用が多く、黙っていると「未受診者」として再勧奨の対象に残り続ける。健診結果のコピーを持って窓口へ行けば、その場で処理されることが多い
Q3特定保健指導の案内が来たけど、断ったら何かペナルティありますか?
本人への罰則も保険料の増額もありません。特定保健指導は高齢者の医療の確保に関する法律24条に基づき保険者側が実施義務を負うもので、対象者に受診義務を課す建て付けではないからです。実務のポイント:ペナルティを受けるのは保険者の側。実施率が低いと保険者努力支援制度の評価が下がるため担当者は繰り返し連絡してくる。受けないと決めたなら一度明確に伝えた方が、双方の時間が減らずに済む
Q43分の1は市町村じゃなくて都道府県に払われるんですか?
平成30年度(2018年度)から国民健康保険の財政運営責任は都道府県に移り、国の負担金も都道府県に対して交付されます。都道府県は自らの一般会計から3分の1を国保特別会計へ繰り入れます(本条2項)。実務のポイント:この構造変更で、健診費用の議論は市町村議会だけでなく都道府県議会の予算審議にも現れるようになった。上乗せ項目を増やしてほしい住民は、働きかける先が二つあると知っておくと動きやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 特定健診が安いことは知っていても、その安さが「自治体の good will によるサービス」ではなく法律上の負担義務だと知っている人は少ない。サービスなら財政難で削れるが、法定負担は条文を変えなければ削れない。「来年度は予算が厳しいので健診は休みます」が原則として通らない構造になっている、という深さまで降りると、受診券の重みが変わる
- 「健診を受けると保険料が上がるのでは」と心配する人がいるが、問いの立て方そのものが逆を向いている。国保料は前年所得と世帯人数等で決まり、個人の健診結果で保険料が動く仕組みは存在しない。一方で市町村全体の受診率は保険者努力支援制度の評価に跳ね返り、国保財政、ひいては将来の保険料水準に効く。個人単位ではノーリスク、自治体単位ではハイリターンという非対称がある
- 特定保健指導まで無料なら、その先の再検査も無料だと思われがちだが、健診でひっかかったあとの精密検査や治療は通常の保険診療で3割負担が発生する。本条が3分の1ずつ負担するのは、政令で定める範囲の特定健診・特定保健指導の費用に限られる。無料の区間がどこで終わるかを知らないまま、再検査の案内を放置する人が多い
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 国保法72条の6:特定健診等費用への国・都道府県の法定負担(三分の一ずつ) | 国保法82条:保険者が保健事業・特定健診等を実施する根拠 国保法72条:国の調整交付金による保険者間の財政調整 |
| 金の出どころ | 国庫負担金+都道府県の一般会計からの繰入れ | 保険者(市町村・都道府県)の国保特別会計 国の調整交付金(財政力格差の調整が目的) |
| 対象範囲 | 政令で定める特定健康診査等費用額に限定、上乗せ項目は対象外 | 特定健診等のほか、健康教育・健康相談等の保健事業全般 国保財政全体(医療給付を含む) |
| 住民から見た効果 | 窓口負担が無料〜数百円に抑えられる原資が法律で固定される | 健診・保健指導そのものが実施されること自体の根拠 保険料水準の地域間格差の緩和 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は単一保険者の全民健保が予防保健サービスを給付として提供し、成人予防保健サービスは自己負担なしで受けられる。日本のような国・都道府県・市町村の三分割負担という構造は取らない
韓国も単一保険者である国民健康保険公団が一般健診・生涯周期別健診を実施する。費用は公団が負担し、日本のように地方自治体の一般会計からの繰入れを法定する構造ではない
ドイツは法定疾病金庫(Krankenkassen)が健康診査を給付として提供し、保険料財源で賄われる。連邦・州の一般財源からの定率負担を条文で固定する日本型とは財源設計が異なる
米国は公費負担ではなく、民間保険者に対し予防サービスを自己負担なしで給付するよう義務づける規制型のアプローチを採る。費用は保険料に内部化される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、会社を辞めて国保に切り替えた最初の年、届いた受診券を無視したらどうなる? 職場の定期健康診断(労働安全衛生法66条)という受け皿は、退職と同時に消えている。40代以降で健診履歴が空白になる典型パターンは、ほぼこの乗り換え地点で生まれる。血液データの連続性が切れると、数年後に異常値が出たときの比較対象がなくなる
- フリーランス3年目、健康診断を一度も受けていない。国保の受診券は毎年届いていたが、有料だと思い込んでいた。3分の2は最初から誰かが払っていた
- 市町村の国保担当者の側から見ると、本条は「自前で用意するのは3分の1でよい」という意味になる。だが受診率が低いと保険者努力支援制度の評価が下がり、交付金が削られる。電話や再勧奨はがきであなたを追いかけてくるのは親切心ではなく、財政設計の必然である
- 受診券の有効期間は多くの自治体で年度末まで。11月に封筒を掘り出したなら、医療機関を選んで予約を取る時間を含めてあと4か月。年明けの健診枠は埋まるのが早く、実質のリミットは2月に前倒しになる
- 親が74歳。75歳の誕生日を迎えた瞬間、健診は後期高齢者医療広域連合が行う健康診査に切り替わり、根拠条文も費用の出どころも入れ替わる。同じ体、ほぼ同じ検査項目でも、誰が払うかの配線が誕生日で切り替わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受診券に同封された「実施医療機関一覧」を確認し、かかりつけ医が入っていれば最優先で予約2. 予約時に追加項目(心電図・貧血・眼底など)の可否と自己負担額を必ず確認3. 受診券を紛失しても再発行は可能、市町村の国保窓口へ電話する4. 職場の健診を受けている国保加入者は、その結果を市町村へ提供すれば特定健診として扱われる仕組みがある。二重に受ける前に窓口で確認する
訴えられた側:実施・負担する側(市町村国保、都道府県、事業主)に立つなら、1. 国と都道府県の3分の1は「政令で定める費用額」が基準であり実費全額ではない点を予算編成時に確認2. 自治体独自の上乗せ項目やがん検診は対象外、一般会計または保険料で手当てが必要3. 受診率・実施率は保険者努力支援制度の評価指標に直結、未受診者への再勧奨の記録を残す4. 事業主は労働安全衛生法66条の健診義務が別建てで残る、特定健診で代替したつもりが安衛法違反になる構図に注意
時効(請求できる期限):特定健診を受ける権利そのものに時効はない。受診券の有効期間は自治体が定める年度単位(多くは翌年3月31日まで)で、年度をまたぐと再発行が必要になる。国・都道府県の負担金の精算や過誤返還に関する金銭債権は、地方自治法236条の消滅時効(5年)が問題となりうる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(財政法上の理解):本条の三分の一負担は、国が法律に基づき義務的に負担する国庫負担金であり、裁量的に交付される補助金とは性質を異にすると理解されている。したがって市町村や都道府県の単年度の財政判断で予防事業が削られにくい構造が制度的に確保されている
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)医療制度改革、平成20年(2008年)4月施行 高齢者の医療の確保に関する法律により特定健康診査・特定保健指導の制度が創設されたことに伴い、その費用に対する国庫負担を定める規定として新設された
- 平成27年(2015年)改正、平成30年(2018年)4月1日施行 国民健康保険の財政運営責任が都道府県に移行したことに伴い、国の負担先が都道府県とされ、都道府県が一般会計から国保特別会計へ3分の1を繰り入れる構造に整えられた
改正の年表
- 1.平成18年(2006年)改正・平成20年(2008年)4月施行 新設:医療制度改革により高齢者の医療の確保に関する法律で特定健康診査・特定保健指導の制度が創設されたことに伴い、その費用に対する国庫負担を定める規定として新設された
- 2.平成27年(2015年)改正・平成30年(2018年)4月施行 改正:国民健康保険の財政運営責任が都道府県に移行したことに伴い、国の負担先が都道府県とされ、都道府県が一般会計から三分の一を国保特別会計へ繰り入れる構造に整理された
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