要点国民年金法129条は、国民年金基金が支給する年金の最低基準を定める。加入員であった者が老齢基礎年金の受給権を取得したときは支給が必要で、生じた受給権は老齢基礎年金の消滅事由以外では消せない。
Q · 国民年金基金を途中でやめたら、払った掛金は全部無駄になるんですか?
途中でやめても、65歳から年金は支給されます
掛金は返還されませんが、権利が消えるわけではありません。国民年金法129条1項は、基金の加入員であった者が老齢基礎年金の受給権を取得したときには、その者に年金を支給しなければならないと定めています。さらに2項は、いったん生じた受給権を老齢基礎年金の受給権の消滅事由以外の事由で消滅させることを禁じており、基金の財政悪化を理由とする支給打切り条項は規約に書けません。3項は、遺族が国の死亡一時金を受けた場合に基金からも一時金を支給すべきことを定めています。
フリーランスや自営業で国民年金基金に入り、数年で掛金の払込みをやめた人は少なくない。そこで多くの人が同じ誤解をする。掛金は戻らないのだから、あの数年は捨てたのだと。129条1項はその逆を書いている。加入員であった者が老齢基礎年金の受給権を取得したときには、基金は必ずその者に年金を支給しなければならない。基金の規約がどう書かれていようと、この最低ラインは下回れない。2項はさらに踏み込む。いったん発生した受給権は、老齢基礎年金の受給権の消滅事由、つまり本人の死亡以外の理由では消滅させられない。財政が苦しいから支給を打ち切る、という規約は書けないということだ。3項は死亡の場面で、国の死亡一時金を受けた遺族には基金からも一時金が渡ることを保障する。あなたが手にしているのは、パンフレットの数字ではなく、規約より上位にある床板である。
国民年金法129条は、国民年金基金が支給する年金および一時金について、基金の規約が下回ることのできない最低基準を定める規定である。加入員であった者が老齢基礎年金の受給権を取得したときの年金支給、受給権を消滅させうる事由の限定、遺族が死亡一時金を受けた場合の一時金支給という三つの最低ラインを法律上固定している。
第1号被保険者が老齢基礎年金に上乗せする年金を自分で用意する公的な制度です。掛金は口数単位で決め、給付の最低基準は国民年金法129条が定めています。
国民年金の第1号被保険者であることが前提です。保険料の免除を受けている期間は加入員になれず、会社員になって第2号被保険者になれば資格を喪失します。
129条1項は老齢基礎年金の受給権取得時を最低基準としており、原則65歳からです。給付の型と口数により支給開始や支給期間が異なるため加入員証で確認します。
2口目以降の口数を減らして掛金負担を下げる手続です。1口目の終身年金は外せませんが、全部やめる前に負担だけ調整する選択肢として残されています。
社会保険料控除の対象となり、その年に納付した全額を所得から控除できます。控除証明書は確定申告時に必要となるため保管が必要です。
129条2項が、老齢基礎年金の受給権の消滅事由以外の事由で受給権を消滅させることを禁じています。基金の財政を理由とする失権条項は規約に書けません。
129条3項は、加入員または加入員であった者の死亡により遺族が国の死亡一時金を受けたときの一時金支給を最低基準としています。範囲は各基金の規約で拡張されている例が多くあります。
併用できません。国民年金基金の加入員は付加保険料を納付できず、1口目の終身年金に付加年金相当分が含まれる設計になっています。
掛金は返りません。自己都合の任意脱退という制度自体がなく、資格喪失事由に該当したときに加入員でなくなるだけです。ただし納めた分に対応する年金の受給権は残り、老齢基礎年金の受給権を取得したときに支給されます(129条1項)。業界裏話ヒント:加入は口数単位で、1口目の終身年金は外せませんが2口目以降は減口できます。「やめる」の手前に「減らす」という選択肢があることは、案内で強調されません
解散した場合、残余財産は国民年金基金連合会へ移換され、支給は連合会から継続されます。129条2項は基金が自分の判断で受給権を消すことを禁じていますが、積立不足がある場合の給付水準の調整まで完全に防ぐものではありません。業界裏話ヒント:2019年4月に地域型基金と多くの職能型基金が合併して全国国民年金基金が発足しています。合併や解散の局面では、加入時期ごとに条件が引き継がれるため、古い加入員証こそ捨ててはいけません
併用できますが、掛金は合算で月6万8000円が上限です(確定拠出年金法の政令で定める拠出限度額)。基金は終身で額が確定、iDeCo は運用結果次第という構造の違いがあります。業界裏話ヒント:基金の予定利率は加入した時点のものが、その口数について一生固定されます。増口するタイミングがそのまま利率の固定タイミングになるという設計は、窓口から積極的に説明されません(最新の改正状況をご確認ください)
129条3項は、加入員または加入員であった者が死亡し、遺族が国の死亡一時金(国民年金法52条の2)を受けたときには、基金からも一時金を支給しなければならないという最低基準を定めています。実際の支給範囲は各基金の規約でこれより広く定められていることが多いです。業界裏話ヒント:遺族基礎年金を受けられる遺族がいる場合、国の死亡一時金は支給されません。どちらの制度に乗るかで、基金側の一時金の扱いも変わってきます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 129条:基金の給付が下回ってはならない最低基準 | — |
| 名宛人 | 規約を作る基金(設計の上限を画する) | — |
| 規約で変更できるか | 上回る設計は可、下回る設計は不可 | — |
| 揉めたときの使い方 | 支給拒否・失権条項を無効と主張する根拠 | — |
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