国民年金法 第130条
クイックジャンプ
- 基金が支給する年金は、政令の定めるところにより、その額が算定されるものでなければならない。
- 2.老齢基礎年金の受給権者に対し基金が支給する年金の額は、二百円(第二十八条又は附則第九条の二若しくは第九条の二の二の規定による老齢基礎年金の受給権者に対し基金が支給する年金については、政令で定める額。以下同じ。)に納付された掛金に係る当該基金の加入員であつた期間(第八十七条の規定による保険料に係る保険料納付済期間である期間に限る。以下「加入員期間」という。)の月数を乗じて得た額を超えるものでなければならない。
- 3.基金が支給する一時金の額は、八千五百円を超えるものでなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第130条は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第130条の条文原文は「基金が支給する年金は、政令の定めるところにより、その額が算定されるものでなければならない。」で始まります。
- 国民年金法第130条は第五款に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第130条の前の条は国民年金法第129条です。
- 国民年金法第130条の次の条は国民年金法第131条です。
- 国民年金法第130条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第130条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第130条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/130
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法第130条は、国民年金基金の年金額が二百円に加入員期間の月数を乗じた額を超えることを求める。加入員期間は保険料納付済期間に限られ、一時金の下限は八千五百円超である。
Q · 国民年金基金に入ったら、最低いくらもらえることが法律で決まっているんですか?
法律が保証するのは200円×月数の床だけです
国民年金法130条2項は、基金が老齢基礎年金の受給権者に支給する年金の額は、二百円に加入員期間の月数を乗じて得た額を超えなければならないと定めています。この200円は付加年金(第44条)の単価と同額で、基金加入により付加保険料を納められなくなること(第87条の2ただし書)への最低保証です。加入員期間は第87条の保険料に係る保険料納付済期間に限られるため、未納・免除の月は計算から落ちます。3項は一時金の下限を八千五百円超と定めますが、実際の支給額は各基金の規約が決めます。
解説
国民年金基金のパンフレットに書かれていない数字が、この条文の第2項にある。「二百円」である。この額は偶然ではない。付加年金(月400円の付加保険料を納めると年額200円×月数が上乗せされる制度、第44条)と完全に同じだ。基金に加入した人は付加保険料を納められなくなる(第87条の2ただし書)。だから法律は基金に対し、最低でも付加年金相当を超える年金を出せという床を課した。裏を返せば、法律が保証しているのはその床までである。もう一つ効いてくるのが加入員期間の定義で、国民年金保険料そのものを納めた月しか算入されない。収入が落ちて保険料の免除を受けると、加入員でいる資格ごと消える。第3項の一時金8,500円超も同じ構造で、掛け捨てにしないための下限を引いただけであり、実際にいくら出るかは各基金の規約が決める。
法的な位置づけ
国民年金法第130条は、国民年金基金が支給する給付の最低保障を定める規定である。基金の年金額は政令の定めるところにより算定され、老齢基礎年金の受給権者に支給する年金は、二百円に加入員期間の月数を乗じて得た額を超えることを要する。加入員期間は第八十七条の保険料に係る保険料納付済期間に限られ、一時金の額は八千五百円を超えなければならない。
手順
- 1.基金の通知で加入員期間の月数を確認する 基金から届く加入状況の通知を開き、加入員期間の月数を確認する。次に国民年金の被保険者記録(ねんきんネットまたは年金事務所)と突き合わせ、未納・免除の月が加入員期間から落ちていないかを月単位で照合する
- 2.落ちている月を追納で回復できるか確認する 保険料納付済期間から外れている月がある場合、年金事務所で追納が可能か確認する。追納は承認された月の前10年以内に限られる(第94条)ため、古い月から時間切れになる。回復すれば将来の基礎年金額にも効く
- 3.提示された年金額が法定の床を超えるか自分で検算する 200円に加入員期間の月数を乗じた額を計算し、基金が提示する年額がこれを超えているかを確認する。繰上げ・繰下げの受給権者は基準額が政令で定める額に差し替わるため、200円をそのまま当てはめずに基金へ基準額を照会する
- 4.床を下回る疑いがあれば算定根拠を書面で求める 検算結果が床を下回る、または一時金が八千五百円以下である疑いがある場合、基金に対して算定根拠の書面提出を求める。基金の給付は国の年金給付とは別枠で処理されるため、まず規約の給付条項と基金の苦情処理窓口を確認する
よくある質問 AI による整理
Q1国民年金基金の加入員期間とは何ですか?
国民年金法130条2項が定義する期間で、納付された掛金に係る加入員であった期間のうち、第87条の保険料に係る保険料納付済期間に限られます。未納や免除の月はここから落ちます。
Q2国民年金基金は何歳まで加入できますか?
第1号被保険者としての資格は原則60歳到達で終わります。国内在住の60歳以上65歳未満の任意加入被保険者や海外居住の任意加入被保険者は加入できる仕組みがあり、詳細は第127条と各基金の規約で確認します。
Q3国民年金基金の一時金はいくらもらえますか?
国民年金法130条3項が定めるのは「八千五百円を超えること」という下限だけです。実際の額は加入時の年齢・口数・加入期間に応じて各基金の規約が決めるため、加入前に窓口で試算を求めるのが確実です。
Q4国民年金基金とiDeCoは併用できますか?
併用できますが、掛金は合算で月68,000円が上限です。基金に月3万円を拠出していればiDeCoの枠は38,000円に縮みます。別枠と誤解したまま設計すると申込み時に弾かれます。
Q5国民年金基金の掛金は確定申告でどう扱いますか?
全額が社会保険料控除の対象です(所得税法74条)。老後の備えであると同時に、その年の課税所得を直接圧縮します。所得が跳ねた年ほど実質負担が軽くなる構造です。
Q6国民年金基金の年金額はどうやって決まりますか?
国民年金法130条1項により政令の定めるところで算定され、具体的な口数別・年齢別の額は各基金の規約が定めます。法律が直接定めているのは2項の床(200円×加入員期間の月数)だけです。
Q7国民年金保険料の未納期間があると基金の年金は減りますか?
減ります。130条2項が加入員期間を第87条の保険料納付済期間に限っているため、未納月は年金額の算定基礎から外れます。追納で保険料納付済期間を回復できるかを年金事務所に確認してください。
Q8国民年金基金の口数は減らせますか?
2口目以降は基金の規約に従って減口できる場合があります。掛金が重いからと即座に保険料免除へ動くと加入員資格自体を失うため、先に減口を相談する順番が重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国民年金基金と付加年金って、結局どっちがお得なんですか?
両方には入れません(第87条の2ただし書)ので、選ぶしかありません。第130条2項が基金の年金に「200円×加入員期間の月数を超えること」を義務づけているため、受取総額の設計としては基金が付加年金を上回ります。実務のポイント:付加年金は納めた額を2年の受給で回収できる設計で、投下資金の回収速度では基金より速い。基金を勧める側はこの比較を自分からは出しません。長生きへの備えを取るか、回収の速さを取るかで答えが変わります
Q2収入が減って国民年金保険料を免除してもらったら、基金はどうなりますか?
免除を受けると基金の加入員資格を失います。第130条2項が加入員期間を「第87条の規定による保険料に係る保険料納付済期間」に限っているため、免除月は年金額の計算からも外れます。それまでの掛金が消えるわけではなく、将来の年金として据え置かれます。実務のポイント:資格を失う前に、掛金の口数を減らす手続きがあります。負担が重いからと即座に免除へ動く前に基金へ減口を相談すると、加入員のまま残れる場合があります
Q3途中でやめて、払った掛金を返してもらえますか?
原則として返りません。自己都合の脱退も解約返戻金も制度上存在せず、資格喪失後は納めた分が将来の年金として支給されます。第130条3項が一時金の下限を8,500円超と定めているのは、死亡時に掛け捨てにしないための床です。実務のポイント:遺族一時金の実額は各基金の規約で決まり、加入時の年齢と加入期間で大きく変わります。加入前に「5年で死んだらいくら出るか」を窓口に試算させると、パンフレットに載っていない数字が出てきます
Q4年金を繰り上げてもらったら、基金の分も減りますか?
影響します。第130条2項の括弧書きは、繰上げ(附則第9条の2、第9条の2の2)や繰下げ(第28条)の受給権者について、200円という基準額を政令で定める額に差し替えると定めています。基準そのものが動く構造です。実務のポイント:繰上げの損得を基礎年金だけで試算する人がほとんどですが、繰上げにより寡婦年金を受けられなくなる点まで含めて計算し直すと、結論が逆転することがあります
間違えやすい点 AI による整理
- 「国民年金基金は得か損か」という問いの立て方が、そもそもずれている。第130条が法律として保証するのは最低ラインだけで、実際の受取額は加入した年齢・性別・口数と、加入時点で固定される予定利率で決まる。問うべきは「いま入ると、どの条件で固定されるのか」である
- 掛金を払った月がそのまま加入員期間になると思われているが、第130条2項は「第87条の規定による保険料に係る保険料納付済期間」に限ると明記している。国民年金保険料の未納・免除がある期間は、この計算式から静かに落ちる
- 途中でやめられないことは多くの人が知っている。だが深刻さの見積もりが甘い。自己都合の脱退はできず、掛金が払えなくなれば加入員資格を失って、それまでの分が将来の年金として凍結されるだけである。解約返戻金という概念そのものが制度に存在しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法律が定める内容 | 第130条:基金の年金は200円×加入員期間の月数を超えること、一時金は8,500円超(床のみ法定) | 第44条:付加年金は200円×付加保険料納付済期間の月数(額そのものを法定) 第87条の2:付加保険料は月400円、基金の加入員は納付できない |
| 期間の数え方 | 加入員期間=第87条の保険料に係る保険料納付済期間に限る(免除・未納月は落ちる) | 付加保険料を実際に納付した月数 納付の申出をした月から納付、基金加入中は申出自体ができない |
| 実際の受取額を決める主体 | 政令+各基金の規約(口数・加入年齢・予定利率で変動) | 法律が一律に決定(変動なし) — |
| 併用の可否 | 基金に加入すると付加年金は選べない | 基金の加入員は対象外 基金加入中は納付不可(ただし書) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は基礎部分を国民年金保険が担うが、自営業者向けの任意上乗せ基金に相当する公的制度を持たない。上乗せは民間の商業年金保険に依存するため、日本のように法律が最低給付水準の床を引く構造自体が存在しない
韓国も国民年金が基礎を担い、自営業者の上乗せは연금저축・IRP など税制優遇付きの私的年金が中心。公法上の基金が最低給付を保証する日本型とは異なり、給付水準は契約と運用実績に委ねられる
ドイツの自営業者向け任意上乗せは、税制優遇と支払保証の要件を法が定めるが、給付額の下限を法定する方式は採らない。日本の第130条のように単価×月数という具体的な床を置く例は珍しい
米国の自営業者向け上乗せは拠出限度額を法定する確定拠出型で、給付額の最低保証はない。運用リスクを加入者が全面的に負う点で、床を法定する日本の基金と設計思想が正反対
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フリーランスの売上が半分になり、国民年金保険料の免除申請をしようとしている。もし免除が通ったら、基金の掛金はどうなる? 加入員の資格を失い、それまでに払った分は将来の年金として据え置かれるだけになる。免除月は第130条2項の加入員期間からも落ちる
- 商工会の集まりで、あなたが基金の説明役を任された。「付加年金より確実に上乗せが大きい」と言い切れる根拠が、第130条2項の床である。条番号を出せるかどうかで、聞き手の表情が変わる
- 60歳の誕生日まであと3か月。第1号被保険者としての加入員資格はそこで終わり、任意加入被保険者にならない限り口数を増やす機会は消える。増口するか、iDeCoの枠に回すかを今月中に決めなければならない
- 62歳で老齢基礎年金の繰上げ請求を出そうとしている。基礎年金が減ることは覚悟していたが、第130条2項の括弧書きにより、基金が守るべき床の額そのものが政令で定める別の額に差し替わる。繰上げの損得計算は基礎年金だけを見ていては完結しない
- 加入4年目で配偶者が急死した。基金は掛け捨てではなく遺族一時金が出る。ただし法律が保証しているのは8,500円を超えることだけで、実額は規約を開くまで誰も答えられない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 基金から届く加入状況の通知で、加入員期間の月数を確認し、国民年金保険料の未納・免除月が落ちていないか突き合わせる2. 落ちていれば、追納で保険料納付済期間を回復できるか年金事務所に確認する(追納は原則10年以内、第94条) 3. 提示された年金額が200円×加入員期間の月数を下回っていないか自分で計算し、下回るなら基金に算定根拠の書面提出を求める4. 基金の給付は国の年金給付とは別枠なので、まず規約の給付条項と苦情処理窓口を確認する
訴えられた側:1. 規約上の年金額が第130条2項の床(200円×加入員期間の月数、繰上げ・繰下げの受給権者は政令で定める額)を、口数と加入年齢のすべての組み合わせで上回るか検証する2. 一時金が第3項の8,500円超をどのケースでも満たすか点検する3. 勧誘資料で付加年金との比較を打ち出すなら、根拠が第130条2項であることと、免除月が加入員期間から落ちることを同じ資料に併記する。ここを省くと苦情が全部その一点に集中する
時効(請求できる期限):本条自体に固有の時効はない。実務で効く期限は、保険料の追納が承認された月の前10年以内に限られる点(第94条)と、老齢基礎年金の繰上げ請求が原則として撤回できない点である。基金が支給する年金・一時金の請求権の消滅時効は各基金の規約によるため、規約の時効条項を必ず確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年)改正、平成3年(1991年)4月施行 国民年金基金制度の創設に伴い新設された条文。第1号被保険者が上乗せ年金を持てるようにする制度設計の中で、加入により付加年金を選べなくなる者への最低保証として、200円×加入員期間の月数という床が置かれた。以後の改正時期と内容は未検証のため要人的確認
改正の年表
- 1.平成元年(1989年) 新設:国民年金基金制度の創設に伴い新設。第1号被保険者に上乗せ年金の途を開く一方、加入により付加年金を選べなくなる者への最低保証として、200円×加入員期間の月数という床と、一時金8,500円超の下限が置かれた。施行は平成3年(1991年)4月。以後の改正の有無と内容は未検証のため要確認
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める