国民年金法 第131条
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老齢基礎年金の受給権者に対し基金が支給する年金は、当該老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されている場合を除いては、その支給を停止することができない。ただし、当該年金の額のうち、二百円に当該基金に係る加入員期間の月数を乗じて得た額を超える部分については、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第131条は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第131条の条文原文は「老齢基礎年金の受給権者に対し基金が支給する年金は、当該老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されている場合を除いては、その支給を停止することができない。ただし、…」で始まります。
- 国民年金法第131条は第五款に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第131条の前の条は国民年金法第130条です。
- 国民年金法第131条の次の条は国民年金法第131条の2です。
- 国民年金法第131条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第131条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第131条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/131
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法百三十一条は、老齢基礎年金が全額支給停止されている場合を除き、国民年金基金の年金を停止できないと定める。全額停止時も二百円×加入員期間の月数までは停止できない。
Q · 国民年金基金の年金は、収入があると止められたり減らされたりするのですか?
止まりません。収入で減る仕組みは基金の年金にはありません。
国民年金法百三十一条により、国民年金基金が支給する年金は、土台である老齢基礎年金が全額につき支給を停止されている場合を除いて、支給を停止することができません。収入に応じて年金が減る在職老齢年金は老齢厚生年金の制度であり(厚生年金保険法四十六条)、基金の年金には及びません。例外的に全額停止の局面に入った場合でも、二百円に加入員期間の月数を乗じて得た額までは停止できず、付加年金相当分が下限として確保されます。
解説
会社員が六十五歳を過ぎても働き続けると、老齢厚生年金は在職老齢年金の仕組みで減らされることがある。ところが自営業者やフリーランスが上乗せで入る国民年金基金の年金には、その減額装置が付いていない。本条が、基金の側から支給を止める道をほぼ塞いでいるからだ。止められる局面はただ一つ、土台である老齢基礎年金が「全額」停止されているときに限られる。一部停止では足りない。しかもそのときですら、二百円に加入員期間の月数を掛けた額までは手を付けられない。この算式は付加年金とぴたり同じで、基金の加入員は付加保険料を納められない代わりに、その相当分を基金の年金の中に抱き込んでいる。あなたが制度に入るために手放した付加年金の分だけは、何があっても床として残す。法律はそう決めている。
法的な位置づけ
国民年金法第百三十一条は、国民年金基金が支給する年金の支給停止を制限する規定である。老齢基礎年金の受給権者に対する基金の年金は、当該老齢基礎年金が全額につき支給を停止されている場合を除き、支給を停止することができない。全額停止の局面でも、二百円に加入員期間の月数を乗じた額までは停止の対象とならず、付加年金相当分が下限として確保される。
手順
- 1.自分の加入員期間の月数を確定する 基金から届く加入員証・年金額のお知らせ、または基金の窓口照会で、加入員として掛金を納めた月数を確定する。この月数が停止禁止の下限額を決める唯一の変数になる
- 2.下限額(二百円×加入員期間の月数)を計算する 確定した月数に二百円を掛け、年額の下限を出す。三百月なら年六万円。この額は、老齢基礎年金が全額停止されている局面でも基金が手を付けられない床である
- 3.老齢基礎年金が全額停止かどうかを確認する 年金証書、支給額変更通知書、年金振込通知書で、老齢基礎年金が全額支給停止か、一部停止か、通常支給かを確認する。全額停止でなければ、基金の年金は本条本文により停止できない
- 4.基金の規約の支給停止条項を取り寄せて突き合わせる 他の年金を選択して老齢基礎年金を全額停止させる前に、加入している基金の規約のうち支給停止に関する条項を書面で取り寄せ、停止の範囲が下限額を割っていないかを確認する
- 5.争う場合は基金とのやり取りを書面で残す 停止が本条に反すると考える場合は、根拠となる規約条項の提示を書面で求め、回答を保存する。基金の給付は国の行政処分ではなく法人からの給付なので、争う場も国の年金とは別ルートになる
よくある質問 AI による整理
Q1国民年金基金の年金が止まるのはどんなときですか?
土台の老齢基礎年金が全額支給停止されている局面に限られます。一部停止では足りません。その場合でも二百円×加入員期間の月数までは停止できず、それを超える部分だけが規約次第で止まりうる範囲です。
Q2国民年金基金と iDeCo は両方入れますか?
併用できますが掛金の枠は合算です。第一号被保険者の上限は月六万八千円で、基金の掛金を差し引いた残りが iDeCo に回せる額になります。口数を増やすほど iDeCo 枠は減ります。
Q3国民年金基金は途中で解約できますか?
自己都合の任意脱退・解約返戻はできない設計です。会社員になるなど資格を失った場合は加入員でなくなりますが、それまでの加入員期間に応じた年金は消えず、原則六十五歳から支給されます。
Q4老齢基礎年金を繰上げ受給したら基金の年金は止まりますか?
繰上げは減額支給であって全額支給停止ではないため、本条本文により基金の側から停止することはできません。ただし基金の年金の支給開始時期の取扱いは基金の規約で定まるので、請求前に確認してください。
Q5二百円に加入員期間の月数を乗じた額とは具体的にいくらですか?
加入員期間が三百月なら二百円×三百=年六万円が下限になります。四百八十月なら年九万六千円です。この額までは、老齢基礎年金が全額停止されている局面でも基金は支給を止められません。
Q6国民年金基金の年金はどこに請求するのですか?
請求先は日本年金機構ではなく、加入していた国民年金基金(現在は多くが全国国民年金基金または職能型基金)です。老齢基礎年金の請求とは窓口も書類も別なので、両方を忘れずに行う必要があります。
Q7国民年金基金の年金に税金はかかりますか?
公的年金等に該当する雑所得として課税され、公的年金等控除の対象になります。掛金は社会保険料控除として全額所得控除されるため、拠出時と受給時の課税の扱いが分かれる点が特徴です。
Q8基金の支給が止まったと通知が来たらどうすればいいですか?
まず老齢基礎年金が全額停止されているかを年金証書と支給額変更通知で確認します。全額停止でなければ本条本文違反なので、基金に根拠となる規約条項の書面提示を求め、回答を保存してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1基金の年金をもらいながら、そのまま自営業を続けても大丈夫ですか?
止まりません。収入があると年金が減る在職老齢年金の仕組みは老齢厚生年金の話で(厚生年金保険法四十六条)、国民年金基金の年金には及びません。本条も基金の側からの支給停止を原則として封じています。実務のポイント:会社員になって厚生年金へ移ると加入員資格は失いますが、それまでの加入期間に応じた年金は消えず六十五歳から出ます。掛け捨てだと誤解して加入を見送る人が非常に多い
Q2障害基礎年金を受けることになったら、基金の年金はどうなりますか?
障害基礎年金と老齢基礎年金は選択の関係にあり、障害基礎年金を選ぶと老齢基礎年金は全額支給停止になります(法二十条)。本条が例外としているのがまさにこの全額停止の場面なので、基金の年金も二百円×加入員期間の月数を超える部分は止まりうる。実務のポイント:どちらが得かを窓口で比較しても、基金の年金額は計算に入っていません。基金に電話して支給見込額を出してから選ぶ
Q3二百円に加入月数を掛けるって、なんでそんな中途半端な額なんですか?
付加年金とまったく同じ算式だからです。付加保険料は月四百円で、付加年金の額は二百円×納付月数(法四十四条)。国民年金基金の加入員は付加保険料を納められないため(法八十七条の二)、その相当分が基金の年金に組み込まれています。実務のポイント:この床の部分は一口目の終身年金に含まれます。何口入っても床の高さは加入員期間の月数だけで決まる
Q4基金そのものがなくなったら、年金はどうなるんですか?
支給停止の禁止と、基金の存続は別の問題です。基金が解散した場合は国民年金基金連合会が年金の支給を引き継ぐ枠組みになっており、水準は解散時の積立状況に左右されます。実務のポイント:多くの地域型基金は平成三十一年(二〇一九年)に全国国民年金基金へ統合されました。手元の書類に旧基金名しか残っていない人は、いま自分がどこの加入員なのかを請求前に確認しておくと手続きで迷わない
間違えやすい点 AI による整理
- 「基金の年金は止まらない」と聞いたことがある人は多い。だが止まらない範囲を数字で言える人はほとんどいない。ただし書が絶対に守るのは二百円×加入員期間の月数まで。それを超える部分は、老齢基礎年金が全額停止されている局面に限って規約次第で止まりうる。知っているつもりの一行に、境界線が隠れている
- 「どうすれば基金の年金を止められずに済むか」という問いの立て方は、そもそも向きが逆だ。基金が勝手に止めることは本条本文が封じている。引き金を引きうるのはあなた自身の選択、つまり他の年金を選んで老齢基礎年金を全額停止させる決断のほうだ。守る相手を間違えると、警戒すべき場面を見逃す
- 「支給を停止することができない」は「必ず約束どおりの額が出続ける」という意味ではない。本条が禁じているのは停止であって、基金の存続や財政状況に伴う制度上の変動一般ではない。基金が解散した場合は国民年金基金連合会が支給を引き継ぐ枠組みになっており、そこは停止の禁止とは別の話として設計されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 国民年金法131条:基金が支給する年金の支給停止を原則禁止 | 国民年金法44条:付加年金の額(二百円×納付月数)を定める 国民年金法20条:併給調整により老齢基礎年金を全額支給停止 |
| 二百円×月数の意味 | 停止できない下限額(床)の計算式 | 付加年金の給付額そのものの計算式 規定なし(停止の可否のみを決める) |
| 発動する場面 | 基金が支給停止をしようとするとき | 付加保険料を納付した者が老齢基礎年金を受けるとき 二以上の年金給付の受給権が競合するとき |
| 本条との関係 | — | 床の算式の出所。基金加入員は付加保険料を納められない(87条の2)ため相当分が基金年金に内包 本条ただし書の引き金。全額停止を生じさせる代表的な条文 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は自営作業者の任意提繳を個人退休金専戶で受け止め、請求権を扣押・讓與・抵銷から保護する。日本のような「基金による支給停止の禁止」ではなく、外部からの侵害を遮断する構成で同種の保護を実現している
韓国は自営業者の上乗せを個人型退職年金で担い、国民年金本体とは別建て。日本の国民年金基金のように公的年金の上乗せ層を法人が担い、その支給停止を法律で直接制限する構造は取っていない
ドイツは自営業者の一部を法定年金保険に強制加入させ、専門職は州法に基づく共済に加入する。上乗せ層の給付保護は共済の定款と州監督で担保され、連邦法が下限額を数式で固定する日本型とは手法が異なる
米国は自営業者向け退職プランの給付を譲渡・差押えから包括的に守る反譲渡条項で保護する。プラン運営者による支給停止そのものを法律で禁じるのではなく、受給権の処分制限で実効性を確保する点が対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 六十五歳、障害基礎年金と老齢基礎年金のどちらを受け取るか窓口で選択を迫られたとしたら、あなたは何を基準に答える? 障害基礎年金を選べば老齢基礎年金は全額支給停止になり(法二十条)、その瞬間に基金の上乗せ部分は本条ただし書の射程に入る。窓口で示される比較表に、基金の年金額は載っていないことが多い
- 三十歳で加入し、四十歳で法人化して厚生年金に移った。加入員資格は失うが、それまでの十年分の年金は六十五歳から出る。本条があるかぎり、その十年分を基金の側の都合で止めることはできない
- あなたが基金の窓口で相談を受ける側だとする。加入員から「年金をもらいながら店を続けたら止まりますか」と聞かれたら、答えは止まらない。収入で年金が減る仕組みは老齢厚生年金の話(厚生年金保険法四十六条)であって、基金の年金には及ばない。この一言で、掛金の重さに迷っていた自営業者の判断が動く
- 年金の支給停止を自分から申し出る制度(法二十条の二)を使おうとしている。事情は人それぞれだが、申出書を出すまでにあと数日しかない。老齢基礎年金を全額止めた瞬間、上乗せの基金年金のうち床を超える部分まで規約次第で止まりうる。その規約を、あなたはまだ一度も読んでいない
- 友人が「iDeCo と国民年金基金、どっちがいい」と聞いてきた。掛金の枠は合算で月六万八千円、そこは同じだ。違うのは出口で、基金は終身、しかも本条が支給停止をほぼ封じている。iDeCo は運用次第で残高が尽きればそこで終わる。この違いを三分で説明できると、相手の顔つきが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 基金からの支給が止まった、または減ったという通知が来たら、まず老齢基礎年金が全額停止されているかを年金証書と支給額変更通知で確認する2. 全額停止でなければ本条本文に反するので、基金に書面で根拠となる規約条項の提示を求め、回答を保存する3. 全額停止中でも、二百円×加入員期間の月数の床を割っていないか自分で計算して突き合わせる4. 基金の給付は国が下す行政処分ではなく法人からの給付なので、争う場も国の年金とは別ルートになる。文書のやり取りを残しておくことが後の交渉材料になる
訴えられた側:1. 基金の運営や規約設計に関わる立場なら、支給停止条項を置ける局面は老齢基礎年金が全額停止されているときに限られ、しかも二百円×加入員期間の月数までは停止できないという二重の枠を条文と突き合わせる2. 加入案内や説明資料には「働いても止まらない」と「全額停止の局面では規約次第」の両方を書く。片方だけを強調すると、後で説明の適切さそのものが争点になる3. 併給調整で老齢基礎年金を止める選択をした加入員には、上乗せ部分への影響を事前に通知する運用にしておく
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期限はない。年金給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から五年で時効消滅するのが原則で(国民年金法百二条)、基金の給付についても五年を基本に考えたうえで加入している基金の規約で確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。なお支給停止やその解除は月単位で動くため、選択や申出の効果が出るのは原則としてその事由が生じた月の翌月分からになる
学説
制度趣旨(条文構造からの一般的理解):国民年金基金は国とは別の法人であり給付設計は本来規約自治に委ねられるが、加入員は加入により付加保険料の納付資格を失う。本条は、その失われた付加年金相当分にだけ規約自治を及ばせず、二百円×加入員期間の月数を絶対的下限として固定したものと理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成元年改正(国民年金基金制度の創設、平成三年四月施行) 自営業者等の第一号被保険者に上乗せ給付を用意する国民年金基金制度が創設され、基金が支給する年金の支給停止に枠をはめる規定が置かれた。ただし現行第百三十一条としての条番号の変遷および以後の改正沿革は未検証であり、人的確認を要する
改正の年表
- 1.平成元年(1989年) 新設:国民年金法改正により国民年金基金制度が創設され(平成三年四月施行)、基金が支給する年金の支給停止に枠をはめる規定が置かれた。現行第百三十一条に至る条番号の変遷および以後の改正沿革は未検証であり、人的確認を要する。
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