国民年金法 第46条(支給の繰下げ)
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- 付加年金の支給は、その受給権者が第二十八条第一項に規定する支給繰下げの申出(同条第五項の規定により同条第一項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を含む。)を行つたときは、第十八条第一項の規定にかかわらず、当該申出のあつた日の属する月の翌月から始めるものとする。
- 2.第二十八条第四項の規定は、前項の規定によつて支給する付加年金の額について準用する。この場合において、同条第四項中「第二十七条」とあるのは、「第四十四条」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
支給の繰下げとは何ですか?
定義支給の繰下げとは、国民年金法第46条に定められた規定で、「付加年金の支給は、その受給権者が第二十八条第一項に規定する支給繰下げの申出(同条第五項の規定により同条第一項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第46条(支給の繰下げ)は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第46条の条文原文は「付加年金の支給は、その受給権者が第二十八条第一項に規定する支給繰下げの申出(同条第五項の規定により同条第一項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を…」で始まります。
- 国民年金法第46条は第一款 付加年金に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第46条の前の条は国民年金法第45条です。
- 国民年金法第46条の次の条は国民年金法第47条です。
- 国民年金法第46条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第46条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第46条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/46
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法46条は、老齢基礎年金の繰下げ申出があったとき、付加年金も申出月の翌月から支給し、28条4項の準用で本体と同じ増額率が付加年金の額にも適用されると定める。
Q · 老齢基礎年金を繰り下げたら、付加年金も一緒に増えるんですか?
増えます。本体と同じ増額率が付加年金にもかかります
国民年金法46条により、老齢基礎年金の支給繰下げの申出(28条5項のみなし申出を含む)を行うと、付加年金の支給も18条1項の原則によらず、申出のあった日の属する月の翌月から始まります。さらに28条4項が準用され、44条で算定した付加年金の額に本体と同じ増額率が加算されます。1か月あたり0.7%、75歳まで待てば最大84%増です。ただし繰下げ待機中は付加年金も支給されず、振替加算や加給年金は繰り下げても増えません。
解説
月400円。自営業やフリーランスだけが国民年金に上乗せできる付加保険料の額である。40年納めれば総額19万2千円、受け取る付加年金は年9万6千円だから2年で元が取れる、そこまでは検索すれば出てくる。46条が握っているのはその先だ。老齢基礎年金の受給を66歳以降に繰り下げると、付加年金の支給も18条1項の原則を離れて申出のあった月の翌月から始まり、しかも28条4項が準用されて本体と同じ増額率がかかる。1か月0.7%、75歳まで待てば84%増。年9万6千円が年17万6千円台になる。ここで効いてくるのが対比だ。配偶者の振替加算は繰り下げても1円も増えず、加給年金も増えない。増えるのは基礎年金本体と、この付加年金だけ。あなたが繰下げの電卓を叩くとき、載せるべき数字は本体だけではない。
法的な位置づけ
国民年金法第46条は、付加年金の支給繰下げに関する規定である。付加年金の受給権者が老齢基礎年金について第28条第1項の支給繰下げの申出(同条第5項によるみなし申出を含む)を行った場合、付加年金の支給は第18条第1項の原則によらず、申出のあった日の属する月の翌月から開始される。さらに第28条第4項が準用され、第44条の付加年金額にも本体と同率の増額が及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.付加保険料の納付月数を確認する ねんきん定期便、ねんきんネット、または年金事務所の窓口で、付加保険料を何か月納付したかを確認する。200円×納付月数が付加年金の年額の土台となり、繰下げの増額計算はここから始まる
- 2.受給見込額を本体・付加年金・振替加算に分解する 老齢基礎年金の本体、付加年金、振替加算(該当者のみ)を別々の行に書き出す。46条により増えるのは本体と付加年金だけで、振替加算と加給年金は繰り下げても1円も増えないため、混ぜて計算すると繰下げの利回りを過大評価する
- 3.繰下げができない事由がないかを潰す 遺族基礎年金や障害基礎年金の受給権があると繰下げの申出自体ができない(28条1項ただし書等)。他の年金の受給権の有無を先に確認し、繰下げという選択肢が実際に手元にあるかを確定させる
- 4.申出月を1か月刻みで決めて申出する 増額率は1か月0.7%で刻まれ、年単位である必要はない。66歳到達後、健康状態と事業所得の見通しを踏まえて申出月を決め、年金事務所へ支給繰下げの申出を行う。付加年金も同じ月から同じ率で確定する
- 5.70歳超で未請求なら、みなし繰下げの可否を必ず確認する 70歳到達後に請求する場合、令和5年(2023年)4月施行の特例的な繰下げみなし増額制度により、請求日の5年前に申出があったものとみなされる(28条5項)。46条1項の括弧書きはこのみなし申出も拾うため、付加年金も同じ増額率で処理される。遡及請求と比較して総額が有利な方を選ぶ
よくある質問 AI による整理
Q1付加年金とは何ですか?
国民年金の第1号被保険者と任意加入被保険者が、月400円の付加保険料を上乗せして納めることで受け取れる終身の上乗せ年金です。年額は200円×納付月数(44条)で計算されます。
Q2付加保険料はいくらですか?
月額400円です。40年(480か月)納めると総額19万2千円、受け取る付加年金は年額9万6千円となり、受給開始から2年で納付総額に達する設計になっています。
Q3付加年金の繰下げ増額率は何%ですか?
老齢基礎年金と同率で、繰り下げた1か月につき0.7%です。75歳まで繰り下げれば最大84%増となり、46条2項が28条4項を準用することでこの率が付加年金にも及びます。
Q4付加年金だけ繰上げできますか?
できません。付加年金は老齢基礎年金に完全連動し、本体を繰り上げれば付加年金も同率で減額されます(45条)。付加年金だけを単独で動かす条文上の余地はありません。
Q5国民年金基金と付加年金は併用できますか?
できません。87条の2により、国民年金基金の加入員である月は付加保険料を納付できません。基金に加入した時点で、繰下げで増える定額の付加年金枠を手放すことになります。
Q6繰下げの申出はいつからできますか?
65歳到達から1年を経過した日以後、つまり66歳以降です。上限は75歳到達まで(昭和27年4月2日以後生まれ。それ以前の生まれは70歳が上限)となります。
Q7付加年金にも物価スライドはかかりますか?
かかりません。付加年金は200円×納付月数の定額(44条)で、毎年の年金額改定の対象外です。繰下げで得た増額は名目額として確定しますが、インフレでは実質価値が目減りします。
Q8会社員も付加年金に加入できますか?
できません。付加保険料を納められるのは国民年金の第1号被保険者と任意加入被保険者に限られます。会社員(第2号被保険者)や第3号被保険者は対象外です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1付加年金だけ65歳からもらって、基礎年金は75歳まで待つってできますか?
できない。46条1項は付加年金の支給開始を老齢基礎年金の繰下げ申出そのものに連動させており、切り離す規定がない。実務のポイント:老齢厚生年金と老齢基礎年金は別々に繰り下げられるので、厚生年金だけ繰り下げて基礎年金を65歳から受ける組み方を選ぶと、付加年金も自動的に65歳から出る。付加年金を増やす道は基礎年金側の繰下げ一本しかない、という制約が組み合わせ設計の起点になる。
Q2繰下げで付加年金が84%増えるって、本当に得なんですか?
損益分岐は本体と同じでおよそ11年11か月、75歳受給開始なら86歳台で追い抜く計算になる。ただし付加年金は200円×納付月数の定額(44条)で物価・賃金スライドの対象外なので、増額後もインフレでは実質価値が削られる。実務のポイント:繰下げの試算で切り分けが必要なのは付加年金ではなく振替加算のほうだ。付加年金は本体と一体で計算してよいが、振替加算を本体に混ぜたまま計算している試算表は、繰下げの利回りを過大に見せている。
Q370歳過ぎて放置してました。もう手遅れですか?
手遅れではない。令和5年(2023年)4月施行の特例的な繰下げみなし増額制度により、70歳到達後に請求すると請求日の5年前に繰下げ申出があったものとみなされる(28条5項)。46条1項の括弧書きはこのみなし申出も拾っており、付加年金も同じ増額率で処理される。実務のポイント:対象は昭和27年4月2日以後生まれで、80歳到達後の請求などは外れる。放置が続くほど時効で消える額が増えるので、思い出した日に窓口へ行く価値がある。(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 付加年金が繰下げで増えることまでは知っていても、増えた額に物価・賃金スライドがかからないところまで押さえている人は少ない。付加年金は200円×納付月数の定額(44条)で、毎年の年金改定の対象外である。繰下げで得た84%増は名目額としては確定するが、その後のインフレでは静かに目減りしていく。増額率の話と、インフレ耐性の話は別の話だ。
- 「付加年金だけ繰り下げるべきか」という問いの立て方自体が成立していない。46条は付加年金の支給開始を老齢基礎年金の繰下げ申出に完全に従属させており、単独で繰り下げる選択肢も、単独で先に受け取る選択肢も条文上ない。設計の自由度があるのは老齢厚生年金と老齢基礎年金を別々に繰り下げるかどうかであって、付加年金はその判断に自動的についてくる。
- 「繰下げ待機中でも、付加年金くらいの小額なら出るだろう」と考えている人がいるが、出ない。本体も付加年金もそろって止まり、待機期間の生活費は全額自前で埋めることになる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 支給開始時期の扱い | 46条:老齢基礎年金の繰下げ申出があった日の属する月の翌月から支給 | 18条1項:受給権発生月の翌月から支給(原則) 45条:繰上げの場合、請求日に応じて前倒しで支給 |
| 額への影響 | 28条4項を準用(27条→44条と読替え)し、本体と同率で増額 | 44条:200円×付加保険料納付月数の定額、増減なし 45条:繰上げ月数に応じて減額(本体と同率) |
| 単独で動かせるか | 不可。老齢基礎年金の繰下げ申出に完全従属 | ―(原則規定のため選択の余地なし) 不可。本体の繰上げ請求に連動 |
| 納付段階の制約 | 46条自体に制約なし(受給段階の規定) | 87条の2:国民年金基金の加入員である月は付加保険料を納付できない 厚年法44条の3:老齢厚生年金は基礎年金と別建てで繰下げ可 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の労工保険老年年金には法定年齢後1年ごと4%増(上限20%)の展延加給があるが、日本の1か月0.7%・最大84%と比べ増額幅は小さい。台湾の國民年金には展延加給の仕組み自体がなく、また月400円で買う付加年金のような自営業者専用の定額上乗せ枠も存在しない
韓国も受給開始の繰下げによる加算を認め、1回に限り最大5年の연기が可能。日本の75歳・最大84%に比べ繰下げ可能期間が短く、付加年金に相当する任意の定額上乗せ給付は임의계속가입 등とは別の設計になっている
ドイツは Zugangsfaktor により、規則年齢を超えて受給を遅らせた1か月ごとに0.5%加算する(日本の0.7%より低い)。ドイツの上乗せは Riester-Rente 等の私的年金として制度外に置かれ、日本の付加年金のように公的年金の内部で本体と同率に連動する定額枠は持たない
米国の Delayed Retirement Credits は full retirement age から70歳まで年約8%の加算で、上限年齢が70歳と日本の75歳より低い。米国には自営業者専用の任意上乗せ給付がなく、自営業者は SEP-IRA 等の私的枠で代替する構造
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 62歳、ラーメン店を28年。国民年金基金の勧誘は断ったが、付加保険料の400円だけは払い続けてきた。その400円が繰下げでどう化けるかを、まだ誰にも教わっていない。
- もし66歳の誕生日を過ぎてから繰下げを申し出たら、付加年金はいつから出るのか。答えは申出のあった日の属する月の翌月から、本体と1か月もずれない。ずれないということは、待機している間は付加年金も1円も出ないということでもある。生活費の穴は本体分だけ計算していては足りない。
- 71歳、年金をまだ請求していない。まとめて遡って受け取ろうとすると、5年より前の分は時効で消える(国民年金法102条)。令和5年(2023年)4月施行の特例的な繰下げみなし増額制度は、その消える分を増額率へ振り替える仕組みで、46条1項の括弧書きは付加年金もそこに乗せている。窓口へ行く日が1か月遅れるごとに、消える額が積み上がる。
- 年金事務所の窓口で「付加年金だけ先にもらえませんか」と食い下がった人がいる。答えはノーだった。46条は付加年金の支給時期を老齢基礎年金の繰下げ申出そのものに連動させており、切り離す条文が存在しない。粘っても職員が出せるものがない、という種類の拒否である。
- 同業の友人から「75歳まで我慢したほうが得か」と相談される。あなたが先に確認すべきは寿命の話ではなく、その人が付加保険料を何か月納めたか、国民年金基金に入っていないか、遺族基礎年金や障害基礎年金の受給権がないか(あると繰下げ自体ができない)の三点だ。
取るべき行動
被害を受けた側:1. ねんきん定期便か年金事務所で付加保険料の納付月数を確認、200円×月数が年額の土台になる2. 受給予定額を本体・付加年金・振替加算の三つに分解し、繰下げで増えるのは前の二つだけと整理する3. 増額率は1か月0.7%で刻まれるので、事業所得の見通しと健康状態を合わせて申出月を決める4. 遺族基礎年金や障害基礎年金の受給権があると繰下げ自体ができない(28条1項)、動く前にここを潰しておく
訴えられた側:繰下げ待機中に資金が必要になった場合、道は二つ。その時点で申し出て以後の増額を確定させるか、繰下げをやめて65歳に遡り本来額を一括で受け取るか。後者を選べば増額率はゼロに戻り、付加年金も本来額に戻る。5年を超える過去分は時効で消える(102条)ので、70歳を過ぎているなら特例的みなし繰下げの適用可否を必ず窓口で確認してから選ぶこと。
時効(請求できる期限):繰下げの申出は65歳到達から1年(66歳)を経過した日以後に可能、上限は75歳到達まで(昭和27年4月2日以後生まれ。それ以前の生まれは70歳が上限)。各支払期の年金を受ける権利は支払期月の翌月初日から5年で時効消滅する(国民年金法102条)ため、裁定請求自体に期限はなくても遡って受け取れるのは5年分まで。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:付加年金は老齢基礎年金に付随する上乗せ給付であり、独立の受給開始時期を持たないと解される。46条は支給開始時期と増額率の双方を本体に従属させることで、上乗せ部分だけが繰下げの利益から取り残される事態を防ぐ技術的手当てと位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 昭和60年(1985年)改正、昭和61年4月施行 基礎年金制度の導入に伴う全面改正により、付加年金は第1号被保険者だけが選べる上乗せ給付として現在の位置づけに整理された
- 令和2年(2020年)年金制度改正法 老齢基礎年金の繰下げ上限が70歳から75歳へ引き上げられ(令和4年4月施行)、あわせて特例的な繰下げみなし増額制度(第28条第5項)が創設された(令和5年4月施行)。本条第1項の括弧書きは、このみなし申出の効果を付加年金にも及ぼすための手当てである
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:国民年金法の制定(昭和34年法律第141号)により、自営業者等を対象とする国民年金制度が創設され、付加保険料と付加年金の枠組みが設けられた
- 2.昭和60年(1985年) 改正:基礎年金制度の導入に伴う全面改正(昭和61年4月施行)により、付加年金は第1号被保険者だけが選べる上乗せ給付として現在の位置づけに整理された
- 3.令和2年(2020年) 改正:年金制度改正法により老齢基礎年金の繰下げ上限が70歳から75歳へ引き上げられ(令和4年4月施行)、あわせて特例的な繰下げみなし増額制度(28条5項)が創設された(令和5年4月施行)。本条1項の括弧書きは、このみなし申出の効果を付加年金にも及ぼすための手当てである
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