要点国民年金法20条は、遺族基礎年金・寡婦年金・老齢基礎年金・障害基礎年金について、他の年金給付を受けられる間は支給を停止すると定める。停止の解除は2項で申請できる。
Q · 年金の受給権が二つあるとき、両方もらえないんですか?
原則は一方を支給停止。ただし選び直せます
国民年金法 20 条 1 項により、遺族基礎年金・寡婦年金・老齢基礎年金・障害基礎年金は、受給権者が他の年金給付(付加年金を除く)や厚生年金保険法の年金たる保険給付を受けられる間、支給が停止されます。ただし 2 項で受給権者はいつでも停止の解除を申請でき、4 項でその申請を将来に向かって撤回できます。また 1 項の括弧書きにより、老齢基礎年金は遺族厚生年金を停止事由から除外しているため、この二つは併せて受け取れます。効果は申請以後の将来分のみで、過去分に遡りません。
「年金は一人ひとつ」。その原則を定めているのが国民年金法20条だが、条文の入れ子になった括弧書きを丁寧に解くと、書いてあるのは禁止ではなく「選択」である。遺族基礎年金・寡婦年金・老齢基礎年金・障害基礎年金は、他の年金の受給権が発生した瞬間に自動で支給停止になる。ただし2項で、あなたはいつでもその停止の解除を申請できる。つまり有利な方を選び直す権利が本人の手に残されている。多くの人が損をするのはここから先だ。4項は撤回を「将来に向かつて」しか認めていない。選択替えは原則として遡らない。65歳で片方を選び、3年後にもう片方の方が高かったと気付いても、その36か月分の差額は戻ってこない。さらに条文を精読すると、老齢基礎年金の停止事由から遺族厚生年金だけが明文で除外されている。あなた自身の老齢基礎年金と、亡くなった配偶者の遺族厚生年金は、同時に受け取れる。
国民年金法 20 条は、年金給付の併給調整を定める規定である。遺族基礎年金・寡婦年金は、受給権者が他の年金給付(付加年金を除く)または厚生年金保険法による年金たる保険給付を受けることができる間、その支給が停止される。老齢基礎年金については遺族厚生年金が停止事由から除外される。受給権者は 2 項により支給停止の解除を申請でき、4 項によりその申請をいつでも将来に向かって撤回できる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
同一人に複数の年金の受給権があるとき、原則として一方の支給を停止する仕組みです。国民年金法 20 条 1 項が根拠で、止まるのは支給であって受給権そのものではありません。
原則は一方が支給停止です。ただし同一の支給事由に基づくもの、付加年金、そして老齢基礎年金と遺族厚生年金の組合せは、20 条 1 項の括弧書きで調整対象から外れます。
限られた財源を拠出に見合って配分するため、一人が同時に受け取れる年金を原則ひとつに絞る考え方です。国民年金法 20 条 1 項がこれを条文化しています。
対象外です。20 条 1 項は「他の年金給付(付加年金を除く。)」と明記しており、付加年金は調整の計算から一貫して除外されています。上乗せとして残ります。
どちらも国民年金法上の年金給付のため、20 条 1 項により一方が支給停止となり選択になります。額面だけでなく、障害年金が非課税である点を含めて比較してください。
期限はありません。2 項の解除申請と 4 項の撤回はいつでもできます。ただし効果は申請以後の将来分のみで遡らないため、遅れた月数がそのまま損失になります。
消滅しません。止まっているのは支給だけで受給権は存続します。だからこそ 2 項でいつでも解除を申請でき、その間に年金額の改定があれば解除後に反映されます。
まず年金事務所で受給権の一覧と停止事由の根拠条文を確認してください。処分に不服がある場合は社会保険審査官への審査請求という手続が用意されています。
捨てません。国民年金法20条1項は、老齢基礎年金の支給停止事由から遺族厚生年金を明文で除外しています。自分の老齢基礎年金と配偶者の遺族厚生年金は同時に受け取れます。業界裏話ヒント:窓口で「どちらか一方」と説明されるのは老齢厚生年金と遺族厚生年金の関係の話で、基礎年金部分とは別問題です。混同したまま帰ると、受け取れるはずの年金を自分から断ることになる
変えられます。20条2項でいつでも支給停止の解除を申請でき、4項でいつでも将来に向かって撤回できます。制度上は何度でも選び直せます。落とし穴は効果が将来分だけという点で、過去分の差額は戻りません。業界裏話ヒント:3項は、停止事由が生じた月分の支給が行われる場合に申請があったものとみなす規定です。切替月の1か月分は自動で守られますが、守られるのはその1か月だけです
そうとは限りません。障害年金と遺族年金は所得税法9条1項3号で非課税、老齢年金は雑所得として課税されます。額面が数万円低くても、手取りで逆転することがあります。業界裏話ヒント:影響は所得税で終わりません。住民税非課税世帯かどうかで介護保険料の段階、高額療養費の区分、後期高齢者医療の窓口負担割合まで動く。年間の実質差は、年金額の差より大きくなる場合がある
一方の選択です(国民年金法52条の6)。死亡一時金の請求時効は死亡日の翌日から2年、寡婦年金は妻が60歳から65歳までの支給です。業界裏話ヒント:妻が60歳に近いほど寡婦年金の総額が死亡一時金を上回りやすい。逆に妻が若い場合、途中で再婚すれば寡婦年金の受給権は失われる(同法51条)ため、確実に受け取れる死亡一時金の方が合理的なこともある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 調整の仕組み | 国民年金法 20 条:他の年金給付を受けられる間、一方を支給停止(受給権は存続) | — |
| 誰が動くか | 停止は自動、解除は本人の申請(2 項) | — |
| やり直せるか | 4 項によりいつでも将来に向かって撤回可、ただし遡及しない | — |
| 調整対象から外れるもの | 付加年金、同一の支給事由に基づく給付、老齢基礎年金と遺族厚生年金の組合せ | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。