要点国民年金法137条の31は、国民年金基金の中途脱退者と解散基金加入員に対する年金・死亡一時金の支給を国民年金基金連合会の業務と定める。基金が解散しても給付責任は連合会に残る。
Q · 国民年金基金を数年でやめたら、掛けたお金は消えてしまうんですか?
消えません。支給主体が連合会に移るだけです
国民年金法137条の31第1項により、加入員期間が短いまま資格を失った中途脱退者と、解散した基金の加入員については、年金と死亡を支給事由とする一時金を国民年金基金連合会が支給します。掛金を返還する制度はありませんが、給付権そのものは消えず、支払い主体が基金から連合会に移ります。ただし請求主義のため、住所変更を届け出ていないと通知が届かず、請求しないまま時効に近づく例が少なくありません。基礎年金番号を用意して連合会に加入履歴を照会するのが確実です。
国民年金基金に入っていたが、会社員に戻ったので数年でやめた。掛けた分は捨てたと思っている人は多い。違う。本条第1項が、その人たち(加入員期間が短いまま資格を失った中途脱退者、および基金が解散したときの加入員)への年金と、死亡を支給事由とする一時金の支給義務を、国民年金基金連合会に負わせている。基金という器は消えても、支給義務は連合会に移る。ただし落とし穴がある。公的年金と同じく請求主義で、連合会があなたの居所を把握できなければ支給開始の案内は届かない。転居して届出をしていない中途脱退者の給付が、請求されないまま眠っているのは珍しくない。さらに本条は、連合会が基金の事務を受託し、資産を信託銀行や生命保険会社に委ねて運用する枠組みまで定める。あなたが払った掛金の行き先と、将来それを誰から受け取るのかが、この一条に書かれている。
国民年金法第137条の31は、国民年金基金連合会の業務範囲を定める規定である。第1項は中途脱退者および解散基金加入員に対する年金と死亡一時金の支給を連合会の業務とし、第2項は積立金付加事業等の任意事業を厚生労働大臣の認可等の枠内に置く。第4項は年金給付に要する費用に関する信託・保険・共済契約および投資一任契約の締結を政令の定めに従わせる。
全国の国民年金基金を会員とする連合組織です。国民年金法137条の31により、中途脱退者や解散基金加入員への年金・一時金の支給、基金事務の受託、啓発活動などを行います。
国民年金基金の加入員期間が短いまま資格を失った人を指します。範囲は137条の17第4項が定め、この人たちへの給付は基金ではなく連合会が行うことになっています。
加入していた国民年金基金が解散した時点の加入員のことです。137条の31第1項により、その人たちへの年金と死亡一時金の支給も連合会の業務とされています。
原則として65歳から受け取ります。ただし請求して初めて支払われる請求主義で、連合会が支給主体になっている場合は請求先も連合会になります。
支給主体が連合会に移っている中途脱退者は、連合会側に住所変更を届け出ます。届出がないと支給開始の案内が届かず、請求漏れの原因になります。
基礎年金番号を用意して国民年金基金連合会に照会します。書類を紛失していても、口座の引落記録や確定申告の社会保険料控除欄から加入時期を復元できます。
実施主体は同じ国民年金基金連合会ですが、根拠法が異なります。iDeCo は確定拠出年金法上の個人型年金で、本条が定める基金の給付とは別建ての制度です。
本条に時効規定はありませんが、公的年金の受給権は各支払期分が5年で時効消滅する扱いです。起算点は死亡日となるため、相続手続と並行して早めに請求します。
掛金を返す制度はない。ただし給付権は消えず、加入員期間に応じた年金が将来支払われる。加入員期間が短い中途脱退者については、本条第1項により支給主体が基金ではなく国民年金基金連合会になる(根拠は137条の17第4項)。業界裏話ヒント:「返ってこない」と「もらえない」は全く別の話である。窓口で前者だけ聞いて諦める人が多いが、本当に聞くべき質問は「私の給付は基金と連合会のどちらが払いますか」だ
解散基金加入員への年金と一時金の支給も、本条第1項が連合会の業務としている。基金という器がなくなっても、給付責任は連合会に引き継がれる。業界裏話ヒント:解散や合併の通知は、その時点で登録されている住所にしか届かない。届かなかった人の記録は連合会側に残るが、請求は本人からしか始まらない。通知を受け取れる状態を保っておくことが、事実上いちばん効く自衛策になる
していない。第4項は、連合会が信託会社、信託業務を営む金融機関、生命保険会社、農業協同組合連合会、共済水産業協同組合連合会、金融商品取引業者と、政令の定めるところにより信託・保険・共済・投資一任の契約を結ぶと定める。第6項では業務の一部の外部委託も厚生労働大臣の認可を条件に認めている。業界裏話ヒント:運用実務が外部でも給付責任は連合会に残る。加入時に決まった給付額が、その後の運用環境で個別に切り下がる建て付けではない点が安心の根拠になる
死亡を支給事由とする一時金がある。本条第1項は、中途脱退者や解散基金加入員についても、この一時金の支給を連合会が行うと定める。遺族が請求する建て付けで、自動的に振り込まれるわけではない。業界裏話ヒント:国民年金基金の遺族一時金は税制上非課税として扱われてきたため、相続財産の一覧にも載らない。相続人がその存在自体に気付かないまま終わる典型例である(最新の税制をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 給付を支給する主体 | 137条の31:中途脱退者・解散基金加入員には連合会が支給 | — |
| 業務の担い手 | 137条の31第2項第2号:128条5項の委託を受けて基金の業務の一部を代行 | — |
| 資産運用の枠 | 137条の31第4項:信託・保険・共済・投資一任契約は政令の定めによる | — |
| 権利が消える場面 | 本条に時効規定なし。請求主義で請求しない限り支払われない | — |
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