要点国民年金法 32 条は、併合改定後の障害基礎年金を従前の支給停止期間中は停止し、その間は従前の障害を併合しない障害の程度による障害基礎年金を支給すると定める規定である。
Q · 障害が重くなって年金が併合されたのに、振り込まれる額が思ったより少ないのはなぜ?
増額の権利は発生しても、停止期間中は据え置かれるためです
国民年金法 32 条 1 項により、期間を定めて支給を停止されている障害基礎年金の受給権者に新たな障害が生じ、31 条 1 項で前後の障害を併合した年金の権利が発生しても、その年金は従前の停止すべきであった期間は支給されません。その間は、従前の障害を併合しない障害の程度による障害基礎年金が支給されます。2 項は、新たに取得した障害基礎年金が 36 条 1 項により停止されるべきときに、従前の障害基礎年金を支給する旨を定めます。無年金にはなりませんが、期待した増額は停止期間の終了まで届きません。
障害基礎年金を受け取っている人が、後から別の障害を負う。制度上、前後の障害を「併合」してより重い等級の年金に切り替える仕組みがある(31条1項)。だがここに落とし穴がある。もしあなたの元の年金が、たとえば労災の給付との調整などで「期間を定めて支給停止」されていたら、併合後の新しい年金も、その停止期間中は受け取れない。停止という状態は、障害が重くなっても自動的に消えてくれないのだ。ただし32条1項は、その間あなたを無年金にしない。併合しない、つまり新しく発生した障害だけの等級で計算した障害基礎年金が支払われる。2項も同じ発想で、新たに取得した年金が36条1項(併給調整等)で停止されるべきときは、従前の年金を復活させて支給する。要するにこの条文は、制度の切り替えの隙間に落ちて受給額がゼロになることを防ぐ、配線のジャンパー線である。あなたが確認すべきは、切り替え通知が来たときの「停止期間中いくら出るのか」という一点だ。
国民年金法 32 条は、障害基礎年金の併合改定(同法 31 条)と支給停止が競合した場合の調整を定める規定である。従前の年金に期間を定めた支給停止があるときは、併合後の年金はその期間中停止され、代わりに併合しない障害の程度による年金が支給される。2 項は 36 条 1 項による停止の場合に従前の年金を支給する旨を定める。
併合改定された障害基礎年金と支給停止が重なったときの調整規定です。停止期間中は併合後の年金を止め、代わりに併合しない障害の程度による年金を支給します。
後発の障害と従前の障害を合わせて障害の程度を評価し直す仕組みです。国民年金法 31 条 1 項が本則で、32 条はそこに支給停止が重なった場合の例外を定めます。
等級が上がれば額は上がりますが、支給停止期間中は停止されます。32 条によりその間は併合しない障害の程度による年金が支払われるため、期待額と振込額がずれます。
他制度の給付との調整、第三者行為による損害賠償との調整(22 条)、36 条 1 項の停止事由などです。期間を定めた停止と、そうでない停止があります。
併給は可能ですが調整が入ります。実務では労災年金側が調整率で減額される扱いが基本で、国民年金法側では 36 条 1 項などの停止規定が問題になります。
第三者行為による損害賠償を受けた場合、国民年金法 22 条により期間を定めて支給が停止されることがあります。示談の時期と賠償の内訳が停止期間に影響します。
年金事務所または市区町村の国民年金窓口です。診断書等の添付書類が必要で、請求前に停止期間中の支給見込額を照会しておくと判断を誤りません。
社会保険審査官へ審査請求し、さらに社会保険審査会へ再審査請求する二審制です。審査請求は処分を知った日の翌日から 3 か月以内に行う必要があります。
併合により上位等級の障害基礎年金の権利は発生していても、従前の年金に期間を定めた支給停止がかかっていた場合、32条1項によりその期間中は併合後の年金が停止され、併合しない障害の程度による年金が支給されるためである。業界裏話ヒント:この場合、通知書には停止事由が略号でしか書かれていないことが多い。年金事務所で「支給停止の根拠条文と終期」を口頭で確認し、メモを取っておくと、後の照会が一気に速くなる
期間を定めた支給停止であれば、その期間の満了時に終わる。労災給付との調整や第三者行為による調整では、調整の対象となる給付の支給状況で終期が決まるため、事案ごとに異なる(国民年金法22条、36条参照)。業界裏話ヒント:終期は受給者側から申し出なくても自動的に解除されるのが原則だが、実務では届出漏れで解除が遅れる例がある。終期の数か月前にカレンダーへ入れて自分から確認する人が、結果的に早く受け取れる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 32 条:併合改定と支給停止が重なった場合の調整(例外) | — |
| 発動の前提 | 従前の年金に期間を定めた支給停止がある、または新年金が 36 条 1 項で停止される | — |
| 受給者への効果 | 停止期間中は併合しない障害の程度による年金、または従前の年金を支給 | — |
| 確認すべき書類 | 支給額変更通知書の停止事由・停止期間の終期 | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。