要点国民年金法 31 条は、障害基礎年金の受給権者に新たな支給事由が生じたとき、前後の障害を併合した程度で年金を出し直すと定める。従前の受給権は消滅し、給付は 1 本となる。
Q · 障害年金をもらっている人が別の病気で障害を負ったら、年金は 2 本もらえるの?
2 本にはならない。併合した等級で 1 本に出し直される
国民年金法 31 条により、障害基礎年金の受給権者に新たな障害基礎年金の支給事由が生じたときは、前後の障害を併合した程度による障害基礎年金が支給され、従前の受給権は消滅します(同条 2 項)。年金が 2 本になるのではなく、併合後の等級で 1 本に出し直される仕組みです。2 級同士が併合して 1 級になれば年金額は 2 級の 1.25 倍になります。ただし併合認定は自動では行われず、2 つ目の傷病について自ら裁定請求をする必要があります。
障害基礎年金を受け取りながら、別の病気やけがで新たに重い障害を負ったとする。このとき年金が2本になると考える人がいるが、法律の答えは違う。国民年金法31条は、前後の障害を「併合」し、その合計の重さで障害基礎年金を一本出し直すと定める。2級と2級が重なれば1級(2級の1.25倍)に届きうる。ただし決定的な落とし穴がある。2つ目の障害について、あなた自身が障害基礎年金の裁定請求(年金を出すかどうかを役所に決めてもらう手続)をしなければ、この条文は一切動かない。役所が病歴を見て自動で足し算してくれるわけではない。さらに、同じ病気が悪化しただけなら31条ではなく34条の額改定請求が正しい入口であり、入口を間違えると中身を審査される前に終わる。年金額を左右するのは診断書の重さだけではなく、どの条文の窓口を叩いたかである。
国民年金法 31 条は障害の併合認定を定める規定である。障害基礎年金の受給権者に新たな障害基礎年金の支給事由が生じた場合、前後の障害を併合した程度による障害基礎年金を支給し、従前の受給権を消滅させる。同一傷病の悪化による額改定(34 条)とは適用場面を異にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国民年金法 31 条に基づき、前後 2 つの障害を合わせた重さで障害基礎年金を認定し直す仕組みです。2 本支給ではなく、併合後の等級で 1 本に出し直されます。
1 級は 2 級の 1.25 倍です。併合により 2 級から 1 級へ上がると、年金額のほか自治体の重度障害者医療費助成など周辺制度の判定にも影響します。
2 つ目の傷病についての障害基礎年金の裁定請求書、その傷病の受診状況等証明書、新旧それぞれの障害の現症が分かる診断書、病歴・就労状況等申立書が基本です。
年金を受ける権利は 5 年で時効消滅します(国民年金法 102 条 1 項)。請求が遅れるほど、受け取れるはずだった過去分が月単位で消えていきます。
同一傷病の悪化にすぎない場合、新たな傷病の初診日要件や保険料納付要件を満たさない場合、そもそも 2 つ目の裁定請求を出していない場合です。
障害厚生年金には厚生年金保険法側の併合・額改定の規定があり、基礎年金部分とあわせて調整されます。適用条文と現行の効力は年金事務所での確認が必要です。
併合自体は可能ですが、20 歳前傷病による年金には所得による支給停止があり、併合後にどの規定が適用されるかが変わります。請求前の確認が不可欠です。
年金事務所または市区町村の国民年金窓口です。第 1 号被保険者期間中の傷病は市区町村でも受け付けますが、判断を要する事案は年金事務所が確実です。
もらえない。31条1項で前後の障害を併合した1本の障害基礎年金になり、2項で従前の受給権は消滅する。ただし2級同士が併合して1級になれば、年金額は2級の1.25倍になる。業界裏話ヒント:金額が倍にならない代わりに、1級認定は自治体の重度障害者医療費助成など別制度の入口を開けることがある。年金額だけを見て損得を判断しない
原則として新たな傷病についても初診日の前日時点の保険料納付要件(30条1項ただし書)を見る。ただし1級・2級の障害基礎年金を受けている間は国民年金保険料が法定免除(89条)となり、その期間は納付要件の計算に算入される。業界裏話ヒント:「未納だから無理」と自己判断であきらめる人が多い。法定免除期間は未納ではないので、まず納付要件の判定だけ先に取りに行く
だめだ。同一傷病の悪化は34条2項の額改定請求が正しい入口で、31条の併合認定は別個に受給権を生む新たな障害が加わった場合に限られる。障害等級に至らない程度の障害が加わったときは34条4項のその他障害による改定を使う。業界裏話ヒント:この3つのルートを取り違えた請求は、中身を審査されないまま形式で終わる。様式の選択が実質的な第一関門である
初診日が65歳以降だと、そもそも障害基礎年金の受給権自体が原則として発生しない(30条)。事後重症の請求も、34条4項のその他障害による額改定請求も、65歳到達日の前日までに行う必要がある。業界裏話ヒント:年齢は誕生日の前日に到達するため、実務上の締切は誕生日の2日前。この1日のずれで請求が通らなかった例は珍しくない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 31 条:別個の傷病で新たに障害基礎年金の受給権が発生した | — |
| 起動する手続 | 2 つ目の傷病についての障害基礎年金の裁定請求 | — |
| 効果 | 前後の障害を併合した等級で年金を 1 本に出し直し、従前の受給権は消滅(2 項) | — |
| 年齢の壁 | 条文上の年齢制限はないが、新たな傷病の初診日が 65 歳以降だと受給権自体が原則発生しない | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。