国税徴収法 第105条(複数落札入札制による最高価申込者の決定)
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- 税務署長は、種類及び価額が同じ財産を一時に多量に入札の方法により公売する場合において、必要があると認めるときは、その財産の数量の範囲内において入札をしようとする者の希望する数量及び単価を入札させ、見積価額以上の単価の入札者のうち、入札価額の高い入札者から順次その財産の数量に達するまでの入札者を最高価申込者とする方法(以下「複数落札入札制」という。)によることができる。この場合において、最高価申込者となるべき最後の順位の入札者が二人以上あるときは、入札数量の多いものを先順位の入札者とし、入札数量が同じときは、くじで先順位の入札者を定める。
- 2.複数落札入札制による場合において、最高価申込者のうち最後の順位の入札者の入札数量が他の最高価申込者の入札数量とあわせて公売財産の数量をこえるときは、そのこえる入札数量については、入札がなかつたものとする。
- 3.税務署長は、複数落札入札制による最高価申込者に対して売却決定をした場合において、買受人のうちに買受代金をその納付の期限までに納付しない者があるときは、開札に引き続き売却決定を行い、かつ、直ちに代金を納付させるときに限り、その者に売却決定をした数量の範囲内において、まず、前項の規定により入札がなかつたものとされた入札数量(買受代金を納付しない買受人の同項の規定により入札がなかつたものとされた入札数量を除く。)につき入札があつたものとし、次に、第一項後段の規定により最高価申込者とならなかつた者を最高価申込者とすることができる。この場合においては、同項後段及び前項の規定を準用する。
この条文の基本情報
複数落札入札制による最高価申込者の決定とは何ですか?
定義複数落札入札制による最高価申込者の決定とは、国税徴収法第105条に定められた規定で、「税務署長は、種類及び価額が同じ財産を一時に多量に入札の方法により公売する場合において、必要があると認めるときは、その財産の数量の範囲内において入札をしようとする…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第105条(複数落札入札制による最高価申込者の決定)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第105条の条文原文は「税務署長は、種類及び価額が同じ財産を一時に多量に入札の方法により公売する場合において、必要があると認めるときは、その財産の数量の範囲内において入札をしようとする…」で始まります。
- 国税徴収法第105条は第二款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第105条の前の条は国税徴収法第104条の2です。
- 国税徴収法第105条の次の条は国税徴収法第106条です。
- 国税徴収法第105条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第105条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第105条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/105
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法105条は、同種同価額の財産を多量に公売する際、数量と単価を入札させ高単価順に数量まで落札者とする複数落札入札制を定める。超過分は入札がなかったものとされる。
Q · 税務署の公売で落札できたのに、注文した数量が減らされることってあるんですか?
あります。単価だけでなく数量でも順位が決まり、超過分は切り捨てられます
国税徴収法105条の複数落札入札制では、見積価額以上の単価の入札者を高い順に並べ、公売財産の数量に達するまでが最高価申込者になります。最後の順位の入札者の数量が総数量を超える部分は「入札がなかったもの」とされ、落札数量が削られます(2項)。最後の順位に二人以上が並んだときは、入札数量の多い者が先順位となり、数量も同じならくじで決します(1項後段)。買受人が代金を納付しない場合は、開札に引き続き売却決定を行い直ちに納付させるときに限り、繰上げが行われます(3項)。
解説
差し押さえられた同型の中古パソコン500台、同じ銘柄の在庫酒2,000本。税務署がこれを一度に現金化するとき、一人の買い手に全部を押し付けても値はつかない。そこで登場するのが複数落札入札制である。あなたは「単価」と「欲しい数量」を書いて入札する。開札後、見積価額以上の単価の入札者を高い順に並べ、公売財産の数量に達するまでが最高価申込者になる。ここに二つの落とし穴がある。第一に、あなたが最後の順位に滑り込んだ場合、総数量を超えた分は「入札がなかったもの」として切り捨てられる(2項)。500台の枠に対してあなたが200台で入札し、手前までで400台埋まっていれば、買えるのは100台だけだ。第二に、最後の順位に複数が並んだときの決着は、まず入札数量の多い者が先順位、それでも同じならくじ(1項後段)。単価をいくら詰めても、数量の設計を誤れば取り分は削られる。
法的な位置づけ
複数落札入札制とは、国税徴収法105条が定める公売手続の特則であり、種類及び価額が同じ財産を一時に多量に入札の方法により売却する場合に、希望数量と単価を入札させ、見積価額以上の単価の入札者を高額順に公売財産の数量に達するまで最高価申込者とする方法をいう。最後の順位に複数の入札者があるときは、入札数量の多い者を先順位とし、数量も同一のときはくじで決する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公売公告で総数量・見積価額・入札方式を確認 公売公告を入手し、公売財産の総数量、見積価額、複数落札入札制によるかどうか、公売保証金の額、入札期間と開札日時、買受人の資格制限を洗い出す。複数落札入札制かどうかで入札書の設計が根本的に変わる
- 2.予算総額から単価と数量の組合せを複数設計 予算総額を上限に、単価を上げる案と数量を厚くする案を複数作成する。最後の順位に並んだときは入札数量の多い者が先順位になるため、単価を1円積むより数量を積む方が順位を取れる局面がある。逆に数量を欲張ると2項で切り捨てられる範囲も広がる点を織り込む
- 3.公売保証金を納付し、期限内に入札書を提出 公売公告で指定された方法・期限までに公売保証金を納付し、単価と希望数量を記載した入札書を提出する。記載ミス(単価欄と数量欄の取り違え、総数量超過の記載)は取り返しがつかないため、封をする前に二重チェックする
- 4.開札後、落札数量と納付額を再計算する 落札できた場合、105条2項により数量が削られていないかを売却決定の内容で確認し、実際の落札数量に単価を乗じて納付額を再計算する。切り捨てられた数量に代金納付義務はないため、公告記載の見込額のまま振り込まない
- 5.納付期限を守り、手続に疑義があれば期限内に不服申立て 買受代金を納付期限までに納付する。納付しないと105条3項により、削られた数量や競り負けた入札者に枠が回る可能性がある。公売公告から売却決定までの処分の違法を争うなら、買受代金の納付の期限までに不服申立てを済ませる(国税徴収法171条)
よくある質問 AI による整理
Q1複数落札入札制とは何ですか?
国税徴収法105条が定める公売の特則です。同種同価額の財産を一時に多量に売る場合、単価と希望数量を入札させ、見積価額以上の単価の高い順に、公売財産の数量に達するまでを最高価申込者とします。
Q2公売の入札書には数量をどう書けばいいですか?
希望数量は公売財産の総数量の範囲内で記載します。同じ単価で最後の順位に並んだ場合、入札数量の多い者が先順位になるため、予算内で単価と数量をどう配分するかが順位を左右します。
Q3落札した数量が減らされることはありますか?
あります。最後の順位の入札者の数量が、他の最高価申込者の数量と合わせて公売財産の数量を超えるとき、その超過分は入札がなかったものとされます(105条2項)。代金は必ず再計算してください。
Q4複数落札入札制はどんな財産で使われますか?
種類及び価額が同じ財産が一時に多量にある場合です。同型の中古機器、同一銘柄の在庫品などが典型で、税務署長が必要と認めるときに採用されます。個別性の高い財産では通常用いられません。
Q5税務署の公売に個人でも参加できますか?
参加できます。法令上参加が制限される者を除き、個人でも入札可能です。公売公告に記載された買受人の資格制限、公売保証金、入札期間と場所を事前に確認してください。
Q6公売保証金はいくら必要ですか?
公売公告に金額が記載されます。国税徴収法100条に基づき見積価額を基準として税務署長が定めるため、財産ごとに異なります。入札前に公告の記載額と納付方法を必ず確認してください。
Q7買受代金はいつまでに納付しますか?
公売公告や売却決定通知に記載された納付期限までです(国税徴収法115条)。複数落札入札制では、期限までに納付しない買受人が出ると、一定の条件下でその数量が他の入札者に回ります(105条3項)。
Q8公売手続に不服があるときの期限は?
公売公告から売却決定までの処分の違法を理由とする不服申立ては、換価財産の買受代金の納付の期限までにする必要があります(国税徴収法171条)。一般の審査請求期間は国税通則法77条によります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1同じ単価で並んだら、結局くじ引きで決まるんですか?
くじはいちばん最後の手段です。1項後段は、最高価申込者となるべき最後の順位の入札者が二人以上いるとき、まず入札数量の多い者を先順位とし、数量まで同じときにくじで決めると定めています。実務のポイント:つまり同単価なら大口が優先される設計です。予算が同じなら、単価を刻んで少量を狙うより、単価を見積価額の近くに置いて数量を厚く書いた方が順位を取れる場面がある。公売公告の総数量と見積価額から逆算するのが先です。
Q2落札した人がお金を払わなかったら、公売はやり直しになりますか?
必ずしもやり直しにはなりません。3項は、開札に引き続き売却決定を行い、かつ直ちに代金を納付させる場合に限り、まず2項で切り捨てられた入札数量に入札があったものとし、次に1項後段で最高価申込者にならなかった者(同順位で競り負けた側)を繰り上げると定めています。実務のポイント:この繰上げは開札当日その場の話です。数量を削られた側や競り負けた側は、その日のうちに動かせる資金を残しておくと、想定外の追加落札を拾える。
間違えやすい点 AI による整理
- 「いくらで落札できるか」を考えている時点で、問いの立て方が半分ずれている。この制度で決まるのは価格だけではなく「何個手に入るか」であり、単価が通っても数量は2項で削られる。総予算から逆算した単価と数量の組合せを設計しないまま入札すると、想定の半分しか届かないのに手続だけは完了してしまう。
- 同点ならくじ、と聞いて公平な仕組みだと納得する人は多い。だが、くじが引かれる前に一段階の選別が入ることを見落としている。1項後段は、まず入札数量の多い者を先順位とし、数量まで同じときにくじで決めると定める。同じ単価なら、慎重に少量で入れた者から先に落ちる設計になっている。
- 落札者が代金を払わなければ公売はやり直し、と思われがちだが、3項はそう動かない。開札に引き続き売却決定を行い、かつ直ちに代金を納付させる場合に限り、その場で繰上げができる。数量を削られた側や同順位で競り負けた側には、開札当日に突然「今すぐ払えるか」という話が回ってくる可能性がある。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 落札者の数 | 国税徴収法105条:数量の範囲内で複数の最高価申込者が成立 | 国税徴収法104条:最高価額の入札者1名のみが最高価申込者 国税徴収法104条の2:最高価申込者1名+次順位買受申込者1名 |
| 入札書に書く内容 | 単価+希望数量の二軸 | 入札価額のみ 入札価額のみ(次順位の申込みは別途) |
| 同額で並んだときの決着 | 入札数量の多い者が先順位、数量も同じならくじ(1項後段) | くじで最高価申込者を決定 くじで順位を決定 |
| 買受人が代金を納付しないとき | 開札に引き続く売却決定かつ即時納付の場合に限り、切り捨てた数量と競り負けた者を繰り上げる(3項) | 原則として再公売 次順位買受申込者に売却決定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では法務部行政執行署が公法上金銭給付義務の強制執行を担い、動産の換価は強制執行法の拍賣・變賣手続を準用する。日本のように単価と数量の二軸で複数落札者を確定する明文の特則があるかは要確認
韓国も税務当局による公売で滞納処分財産を換価する。日本と同じく入札・開札を基本とするが、条番号は2020年の全部改正で変更されているため参照時は現行条文を要確認
ドイツは差押動産の換価を Versteigerung(競売)で行い、執行官が数量を分けて売却できる運用がある。数量入札を明文化した日本105条とは条文の作り込み方が異なる
米国 IRS も差押財産を売却するが、区分売却(in parcels)の可否は歳入庁の裁量的判断であり、最終順位の超過数量を切り捨てる日本型の明文ルールは置かれていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが落札した分の代金を納付期限までに用意できなかったら? そのとき動くのが3項だ。開札に引き続き売却決定を行い、かつ直ちに代金を納付させる場合に限り、まず2項で切り捨てられた数量に入札があったものとされ、次に1項後段で競り負けた者が最高価申込者に繰り上がる。あなたが手放した枠は、その日のうちに他人の手元へ移る。
- あなたの会社の在庫が差し押さえられ、この方式で売られることになった。買い手が分散すれば単価は上がりやすく、滞納国税への充当額も増える。売れ残りの一括叩き売りに比べれば、財産を失う側にとっても悪い方式ではない。
- 中古機器を業として仕入れているあなたが、公売の300台のうち150台を狙う。単価を1円ずつ積み上げる作業に時間を使う前に、同点になったときに勝てる数量を書いておく方が効く場面がある。順位争いの決着は入札数量の多い者が先で、そこでも並んだときにはじめてくじが引かれるからだ。あと3日で入札書の投函期限、単価と数量の組合せを詰め直すなら今夜しかない。
取るべき行動
被害を受けた側:入札する側の手順。1. 公売公告で公売財産の総数量、見積価額、複数落札入札制によるかどうかを確認する。2. 予算総額から単価と数量の組合せを複数用意し、同点時に順位を取れる数量を選ぶ。3. 落札数量が2項で削られた場合、削られた分に代金納付義務はないので、振り込む前に納付額を必ず再計算する。4. 手続に疑義があるなら、買受代金の納付期限までに不服申立てを済ませる。
訴えられた側:財産を公売にかけられる側の手順。1. 差押えの段階で、換価の猶予(国税徴収法151条の2)や納税の猶予(国税通則法46条)の申請余地を先に検討する。公売が始まってからでは選択肢が細る。2. 公売公告が出たら見積価額が実勢と乖離していないか確認し、根拠資料を提出する。3. 売却代金が滞納国税を超えれば残余金は交付される。4. 手続の違法を争うなら買受代金の納付期限が締切になる(同法171条)。
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期限規定はないが、実務上の締切は二つある。第一に、公売公告から売却決定までの処分の瑕疵を理由とする不服申立ては、換価財産の買受代金の納付の期限まで(国税徴収法171条1項)。第二に、処分一般の審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(国税通則法77条)。いずれも最新の改正状況をご確認ください。
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