国税徴収法 第104条(最高価申込者の決定)
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- 徴収職員は、見積価額以上の入札者等のうち最高の価額による入札者等を最高価申込者として定めなければならない。
- 2.前項の場合において、最高の価額の入札者等が二人以上あるときは、更に入札等をさせて定め、なおその入札等の価額が同じときは、くじで定める。
この条文の基本情報
最高価申込者の決定とは何ですか?
定義最高価申込者の決定とは、国税徴収法第104条に定められた規定で、「徴収職員は、見積価額以上の入札者等のうち最高の価額による入札者等を最高価申込者として定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第104条(最高価申込者の決定)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第104条の条文原文は「徴収職員は、見積価額以上の入札者等のうち最高の価額による入札者等を最高価申込者として定めなければならない。」で始まります。
- 国税徴収法第104条は第二款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第104条の前の条は国税徴収法第103条です。
- 国税徴収法第104条の次の条は国税徴収法第104条の2です。
- 国税徴収法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第104条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/104
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法104条は、公売で見積価額以上の入札者のうち最高価額の者を最高価申込者とし、同額が複数のときは再度の入札、なお同額ならくじで決めると定める。
Q · 公売で一番高い金額を書けば必ず落札できるんですか?
見積価額以上であることが前提。同額なら追加入札とくじ
国税徴収法104条1項により、最高価申込者になれるのは「見積価額以上の入札者等のうち最高の価額」を付けた者です。会場で最高額であっても、公告された見積価額(同法98条・99条)に届かなければ最高価申込者にはなれません。さらに同条2項により、最高額が二人以上並んだ場合は、その場で更に入札等をさせて決め、それでも同額のときはくじで決定します。資金力だけでなく、事前調査と追加入札の準備が結果を左右します。
解説
公売の入札で一番高い値段を書いた者が買える。当たり前に見えるこの結論には、法律上ふたつの関門が仕込まれている。第一に、あなたの入札額が「見積価額」以上でなければ、たとえ会場で最高額であっても最高価申込者にはなれない。見積価額は徴収職員が事前に決めて公告する下限ライン(国税徴収法98条、99条)であり、これを一円でも下回れば札は死ぬ。第二に、最高額が複数並んだ場合、その場で終わりではない。まず追加入札(再度の入札等)が行われ、それでも並べば最後はくじだ。つまりあなたの資金力でも交渉力でもなく、運が所有権の行き先を決める瞬間が制度として組み込まれている。差押えられた自宅が公売にかけられている側なら、この構造は逆向きに効く。買い手が見積価額未満しか入れなければ、売却は成立せず(再公売へ)、あなたの物件は一度は生き延びる。値段を決める権限は徴収職員にあるが、その値段の妥当性は、公売がひとつの売買である以上、後から争える論点になる。
法的な位置づけ
国税徴収法104条は、滞納処分における公売の落札者確定ルールを定める規定である。徴収職員は見積価額以上の入札者等のうち最高価額を付した者を最高価申込者として決定し、最高価額の入札者等が複数あるときは再度の入札等を行い、なお同額の場合はくじによって決定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公売公告で見積価額と日程を押さえる 公売公告を入手し、見積価額、公売保証金、入札期日・開札日、買受代金の納付期限を先に書き出す。入札額の下限は見積価額であり、これを下回る札は最高価申込者の対象外になる
- 2.現地・登記簿・占有状況を自分で確認する 公売物件に内覧保証はない。登記事項証明書で権利関係を確認し、現地で占有者の有無、隣地との境界、建物の状態を目視で点検する。判断材料が足りないまま入札額を決めない
- 3.追加入札の上限額を入札前に決めておく 国税徴収法104条2項の再度の入札は開札の場で即決を求められる。同額並立に備え、第二ラウンドで出せる上限額を事前に確定し、代理人を送る場合は委任状に増額の判断権限を明記しておく
- 4.公売保証金を納付し、期日内に入札書を提出する 公告に指定された方法で公売保証金を納付し、入札書に見積価額以上の金額を記載して期日内に提出する。金額の書き損じや期限徒過は、その時点で敗退が確定する
- 5.開札に立ち会い、同額なら追加入札に即応する 開札で同額が判明したら、その場で再度の入札に応じる。応じられなければ脱落し、なお同額ならくじに進む。落札後は買受代金の納付期限を厳守する。不納付は公売保証金の没収につながる
よくある質問 AI による整理
Q1最高価申込者とは何ですか?
公売で見積価額以上かつ最高の価額を付けた入札者として、徴収職員が決定した者です。国税徴収法104条1項が根拠で、この決定を経て売却決定へ進みます。
Q2公売の見積価額はどこで確認できますか?
公売公告に記載されます。国税徴収法99条により見積価額は公告事項とされ、入札前に誰でも確認できます。入札額は必ずこの金額以上にする必要があります。
Q3公売で同額の入札があったらどうなりますか?
国税徴収法104条2項により、まず該当者に更に入札等をさせます。それでも価額が同じ場合は、くじで最高価申込者を決定します。早い者勝ちではありません。
Q4公売のくじは本当に行われますか?
条文に明記された正式な決定方法で、実務でも立会いのもと行われます。くじの結果に対して「もっと高く出せた」という主張は法的な争点になりません。
Q5見積価額を下回る入札はどうなりますか?
最高価申込者になれません。全員が見積価額未満なら、その回の売却は成立せず、通常は見積価額を見直したうえで再度公売が行われます。
Q6最高価申込者になれば所有権はすぐ移りますか?
移りません。最高価申込者の決定後、売却決定を経て買受代金を納付した時点で権利が移転します。代金不納付なら公売保証金は返還されません。
Q7滞納者本人は自分の物件を買い戻せますか?
国税徴収法108条は公売参加の制限を定めており、滞納者本人等は買受人となれません。該当すれば最高額でも最高価申込者の決定が取り消されます。
Q8市役所の公売も同じルールですか?
地方税の滞納処分は国税徴収法の例により行われるため(地方税法)、市区町村の公売でも見積価額・追加入札・くじの流れは基本的に同じです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入札したけど、誰も見積価額に届かなかったらどうなるんですか?
その回の公売は売却できずに終わり、通常は見積価額を見直したうえで再度公売が行われる(国税徴収法107条、109条の運用)。滞納者にとっては時間が延びるが、次回の見積価額が下がる可能性もある。実務のポイント:再公売で見積価額が下がる局面は買受希望者が最も狙う場面であり、滞納者側から見れば安く流れる危険が高まる時期でもある。一回目の不成立は勝ちではなく、猶予の申出を出す最後のタイミングだと考えたほうがよい
Q2同じ金額で並んだとき、くじって本当にやるんですか?
本条2項が明文で定めており、まず再度の入札等をさせ、それでも価額が同じときにくじで決める。運用上は立会いのもとで行われる。実務のポイント:追加入札は現場で即座に求められるため、代理人だけを送って本人が上限額を伝えていない場合、その場で増額できずに脱落する。委任状に増額の判断権限まで含めてあるかどうかで、第二ラウンドの結果が変わる
Q3見積価額って、税務署が勝手に安く決められるものなんですか?
徴収職員が財産の種類、性質、公売という売却方法の制約を考慮して決定し、必要に応じて鑑定人の評価を求めることもできる(国税徴収法98条)。裁量はあるが無制限ではない。実務のポイント:見積価額の当否そのものを単独で争うのは難しいが、著しく低廉な価額での売却は売却決定の違法として争点になり得る。異議を述べるなら、開札後ではなく公告直後に近隣取引事例を添えて書面で出しておくと、記録として効いてくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「公売は一番高い札を入れれば勝てるオークションだ」と理解している人は多いが、問いの立て方がずれている。競り上げではなく、見積価額という下限を超えたうえでの一発勝負の入札である。相手の顔も札も見えないまま、一度だけ数字を書く。高値を出す能力ではなく、事前調査の精度が勝敗を決める競技だ
- 同額で並んだ場合の処理を「早い者勝ち」や「抽選」と漠然と考えている人がいるが、条文は二段構えを定める。まず再度の入札等をさせ、それでも同額のときに初めてくじになる。追加入札に応じる余力を残しておかなかった入札者は、この段階で自動的に脱落する
- 「くじで決まるなんて、そんな適当な制度があるわけない」と思われがちだが、深刻なのは逆だ。くじは条文に明記された正式な決定方法であり、その結果に対して「もっと高く出せたのに」という不満は法的な争点にならない。偶然が確定的に効力を持つ場面が、行政手続の中に堂々と存在している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 104条:見積価額以上の最高価額者を最高価申込者として決定 | 98条:見積価額そのものを決定する 106条:最高価申込者に対する売却決定を行う |
| 誰が動くか | 徴収職員(決定は義務、裁量の余地は小さい) | 徴収職員(財産の性質等を考慮、鑑定人評価も可) 税務署長等(売却決定期日に決定) |
| 同額・下限の扱い | 見積価額未満は対象外、同額は再度の入札、なお同額はくじ | 下限そのものを設定する段階、同額の問題は生じない 104条の決定を前提に進む、金額の争いは扱わない |
| 入札者への影響 | 落札できるか否かが確定する分岐点 | 入札額の下限を知る材料(99条で公告) 代金納付義務と所有権取得のタイミングが定まる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も最低価額(底價)を下限とし、同額時の処理を定める点で構造が近い。税の滞納処分は法務部行政執行署が担う点が日本と異なる
韓国も公売における最高価買受申込人の決定と同額時の処理を法定する。韓国資産管理公社(KAMCO)による代行公売が広く用いられる点が実務上の相違
ドイツは租税の強制徴収でも民事執行の競売規律に大きく寄る。最低価額規制と Zuschlag(競落許可)の構造をとる
米国 IRS の差押財産売却は minimum price(最低価格)を定め、これに達しなければ政府が引き取る扱いとなり得る。同額時のくじに相当する明文は連邦法上目立たない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 税金の滞納で自宅マンションが公売にかけられ、あなたは入札結果の通知を待っている。もし全員の札が見積価額を下回れば、その回の売却は不成立になる。あなたが眺めるべきは落札額ではなく、まず公告に書かれた見積価額のほうだ
- 投資目的で国税の公売物件に入札した。開札の結果、あなたと見知らぬ誰かが同額で並んだ。ここで「先に出したほうが勝ち」ではない。再度の入札に呼び戻され、それでも同額なら、くじ。何百万円の判断が、最後は紙を引く手つきに委ねられる
- もし、あなたが最高額で入札したのに最高価申込者に指定されなかったら、何が起きているのか。可能性は二つ。見積価額に届いていないか、公売参加が制限される者(滞納者本人など、国税徴収法108条関連)に当たると判断されたかだ
- 会社の税金滞納で工場設備が公売に。開札日はあと3日。この3日で見積価額と過去の公売実績を照合し、資金調達の上限を決めておかないと、当日の追加入札で判断が止まる。追加入札はその場で即決を求められる
取るべき行動
被害を受けた側:滞納処分を受けている側なら、1. 公売公告に記載された見積価額と売却区分、開札日を確認する2. 売却決定前であれば換価の猶予・分割納付の申出を税務署の徴収担当へ書面で提出する3. 見積価額が実勢と乖離していると考えるなら、根拠となる査定書や近隣取引事例を添えて申し立てる4. 手続の違法を争うなら、後述の不服申立期間内に動く。開札後は選択肢が急速に減る
訴えられた側:買受けを目指す側なら、1. 公告の見積価額、公売保証金、買受代金の納付期限を先に押さえる2. 現地と登記簿、占有状況を自分の足で確認する。公売物件に内覧保証はない3. 同額並びに備え、追加入札で出せる上限額を入札前に決めておく4. 落札後の代金不納付は公売保証金の没収につながる。資金の実行可能性を先に固める
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期間の定めはない。滞納処分の各処分に不服がある場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(国税通則法77条)。公売公告から入札期日、買受代金の納付期限は個別の公告で指定されるため、公告記載の日付が実質的な期限として機能する(最新の改正状況をご確認ください)
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