受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

国税徴収法 第103条(競り売り)

クイックジャンプ
  1. 競り売りの方法により差押財産等を公売するときは、徴収職員は、その財産を指定して、買受けの申込みを催告しなければならない。
  2. 2.徴収職員は、競り売り人を選び、差押財産等の競り売りを取り扱わせることができる。
  3. 3.前条の規定は、差押財産等の競り売りについて準用する。

この条文の基本情報

競り売りとは何ですか?

定義競り売りとは、国税徴収法第103条に定められた規定で、「競り売りの方法により差押財産等を公売するときは、徴収職員は、その財産を指定して、買受けの申込みを催告しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第103条(競り売り)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第103条の条文原文は「競り売りの方法により差押財産等を公売するときは、徴収職員は、その財産を指定して、買受けの申込みを催告しなければならない。」で始まります。
  3. 国税徴収法第103条は第二款に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第103条の前の条は国税徴収法第102条です。
  7. 国税徴収法第103条の次の条は国税徴収法第104条です。
  8. 国税徴収法第103条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第103条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第103条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/103

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法103条は、競り売りで差押財産等を公売するとき、徴収職員が財産を指定して買受けの申込みを催告し、競り売り人に競り売りの取扱いを委ねられると定める。

Q · 差し押さえられた財産の競り売りって、誰がどう進めるんですか?

徴収職員が催告し、競り売り人に進行を任せられます

国税徴収法103条によれば、競り売りの方法で差押財産等を公売するとき、徴収職員は財産を指定して買受けの申込みを催告しなければなりません(1項)。また徴収職員は競り売り人を選び、競り売りの取扱いを委ねることができます(2項)。したがって会場で値を読み上げているのが民間の競り人であることもありますが、公売を中止する権限や手続上の決定権は徴収職員側に残ります。第3項により入札に関する前条の規定が準用され、方式が競りに変わっても手続の骨格は緩みません。

解説

税務署が差し押さえた車、ブランド品、絵画は、最後にオークションにかけられる。その現場を規律しているのが本条だ。競り売りとは、値を競り上げていく公開方式のこと。徴収職員は「この財産を、いくらから」と対象を指定して買受けの申込みを催告する。ここで見落とされているのが第2項である。徴収職員は競り売り人を選び、実際の進行を任せることができる。つまり、あなたが公売会場で向き合う相手は、税務署の職員ではなく、選任された民間の競り人であることがある。それでも手続の効力は国の処分そのもので、値がついて売却決定と代金納付を経れば、所有権はあなたの手を離れる。第3項は前条の入札に関する規定を準用し、競り売りだからといって手続の緩さが許されるわけではないと釘を刺している。滞納者にとっては財産が消える日であり、買い手にとっては市場より安く手に入る入口である。同じ一日を、二つの立場が正反対の意味で迎える。

法的な位置づけ

国税徴収法103条は、差押財産等を競り売りの方法で公売する際の手続規定である。徴収職員は公売する財産を指定して買受けの申込みを催告する義務を負い、競り売り人を選任して競り売りの取扱いを委ねることができる。第3項により入札に関する前条の規定が準用され、公売手続の基本構造は入札方式と共通する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.差押調書と公売公告の日付を突き合わせる 手元の差押調書と、税務署が出した公売公告の日付を並べ、公売日まで残り何日あるかを数字で確定させる。公告には滞納者の氏名は原則載らないため、財産の表示から自分の物件かを特定する
  2. 2.完納または一部納付の可否を確定する 買受代金が納付される前であれば、完納により売却決定の取消しを求める道が残る。手持ち資金、家族からの借入、金融機関の融資を並べ、公売日までに用意できる金額の上限を確定させる
  3. 3.換価の猶予・納税の猶予を書面で申請する 完納の見込みがない場合は、換価の猶予または納税の猶予を書面で申請し、公売手続そのものの進行を止めにいく。公売公告が出る前の段階で持ち込むほど通りやすく、公告後は同じ書面でも扱いが変わる
  4. 4.処分に不服があれば審査請求の期限を先に押さえる 差押えや公売公告という処分自体を争うなら、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求を行う(国税通則法77条)。会場での交渉に望みを託さず、期限を先にカレンダーへ書き込む
  5. 5.買い受ける側は下見と上限額の事前確定を行う 競り売りに参加するなら、下見日に現物を自分の目で確認し、会場に入る前に上限額を紙に書いて固定する。買受代金の納付期限と資金繰りを先に決め、それ以上は手を挙げないと決めておく

よくある質問 AI による整理

Q1競り売りとは何ですか?

参加者が公開の場で価格を競り上げ、最も高い申込みをした人が買受人となる売却方式です。国税徴収法103条が公売における競り売りの手続を定めています。

Q2公売の競り売りはどこで行われますか?

税務署や国税局が指定した会場で行われます。日時と場所は公売公告で事前に公示されるため(同法95条)、参加希望者は公告で確認します。

Q3競り売り人は誰がなれますか?

徴収職員が選任します(103条2項)。動産の目利きができる古物商や中古車業者などが選ばれることがありますが、価格決定権や中止権はありません。

Q4インターネット公売も競り売りですか?

官公庁オークションのせり売り形式は本条を根拠とする競り売りに当たります。入札形式で行われる回もあるため、公告で方式を確認する必要があります。

Q5公売財産の下見はできますか?

多くの回で下見日が設定されます。公売財産は原則として現況有姿で売却され、国は品質を保証しないため、現物確認が事実上の唯一の防御手段です。

Q6公売保証金は返ってきますか?

買受人にならなかった場合は返還されます。買受人になったのに代金を納付しないと返還されず、滞納国税に充てられ、以後の公売参加も制限されえます。

Q7公売を止める方法はありますか?

完納するか、換価の猶予・納税の猶予を申請して手続の進行を止める道があります。会場で競り売り人に事情を訴えても、進行を止める権限はありません。

Q8競り売りで買った財産の所有権はいつ移りますか?

最高価申込者と決定され(104条)、売却決定を経て買受代金を納付した時点で買受人が財産を取得します。納付前であれば完納による取消しの余地が残ります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1差し押さえられた自分の車が、いつの間にかオークションに出てるって本当ですか?

本当です。税務署長は差押財産等を換価するときに公売に付し(94条)、日時と場所を公売公告し(95条)、動産であれば競り売りの方法で進めることが多い(103条)。通知は届きますが、督促状の山に紛れて気付かない人が実に多い。実務のポイント:公売公告には公売財産の表示は載りますが、滞納者の氏名は原則として載りません。だからこそ、自分の財産が出ていないかは通知書ではなく公告一覧の側から確認する習慣が要ります

Q2公売で落札した中古車、あとから故障が見つかっても文句は言えないんですか?

原則として言えません。公売は現況有姿での売却が実務の前提で、国は品質や性能を保証しません。競りで最高価申込者と決定され(104条)、代金を納付すれば手続は完了します。実務のポイント:競り売りの前には下見日が設定されることが多い。この日に現物を見ないまま当日手を挙げる人が、相場より高く掴みます。逆に下見に行った人だけが、傷や走行距離を確認したうえで上限額を決められる。その差が落札価格の差になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 公売はインターネットの入札方式だと知っている人は多い。知識としては半分正しい。見落とされているのは速度である。競り売りは会場で数分のうちに買受申込者が決まり、決まれば最高価申込者の決定(104条)へ進む。滞納者が「もう一度考えたい」と言える時間は、その場には存在しない
  • 「競り売り人が民間業者なら、その業者に事情を話して止めてもらえないか」という問いの立て方そのものが誤っている。競り売り人は第2項により進行を委ねられているだけで、価格を決める権限も、公売を中止する権限も持たない。手続を止められるのは徴収職員と税務署長だけである
  • 「差押えを受けたら、あとは安値で叩き売られるだけ」と思われがちだが、公売財産にはあらかじめ見積価額が決定・公告され、それを下回る申込みでは買受人になれない仕組みになっている。滞納者から見れば理不尽な一日でも、法律から見れば下限線の引かれた手続である。この落差を知らないまま諦める人が、実際には争える余地を捨てている
比較の観点この条文ほかの条文
売却の方式103条:競り売り。会場で価格を競り上げ、その場で買受申込者が決まる102条:入札。申込価額を封じて提出し、開札で決まる
104条:方式を問わず、最高価申込者を決定する段階の規律
進行を担う者徴収職員。ただし競り売り人を選任して取扱いを委ねられる(2項)徴収職員が開札・執行を行う
税務署長・徴収職員が決定する
手続の速度会場で数分のうちに買受申込者が決まる入札期間と開札日が分かれ、時間的な間がある
申込確定後の決定段階のため方式による差はない
規定の相互関係3項により前条(入札)の規定を準用競り売りへ準用される基準側の規定
競り売り・入札のいずれからも続く後続手続

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政執行法第26条・強制執行法第45条以下

台湾では公法上の金銭給付義務の強制執行は行政執行分署が行い、動産の換価は強制執行法の拍売規定を準用する。拍売人に進行を委ねる構造は日本の競り売り人と機能的に近い

韓国
대한민국 국세징수법(韓国国税徴収法)の公売規定

韓国も滞納処分の換価を公売により行い、実務では韓国資産管理公社(KAMCO)の電子入札システムが広く用いられる点が日本と異なる。具体的な条番号は一次資料での確認が必要

ドイツ
Abgabenordnung § 296

ドイツでは差押えた動産の換価を公開競売により行い、競売の実施を執行官等に委ねる。手続の主体と実施者を分離する発想は本条2項と共通する

アメリカ
26 U.S.C. § 6335 (Sale of seized property)

米国では IRS が差押財産を公告のうえ公売し、最低売却価額(minimum price)を定める。方式として public auction と sealed bid の双方が認められる点で日本の競り売り・入札の並存に対応する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、給与の差押えでは足りず、通勤に使っている軽自動車まで差し押さえられたら? 公売公告が出た時点で、動ける時間はおおむね十日前後しかない。換価の猶予を申請するか、分割納付の道を作るか、決着をつけるのは競り売り会場ではなく、この十日間である。会場に駆けつけて事情を訴えても、競り人には止める権限がない
  • 土曜の会場に二十人。徴収職員ではなく、選任された競り人が値を読み上げていく。三分後、隣に座っていた男が、相場の六割で腕時計を持ち帰る
  • あなたが競りで手を挙げ、勢いのまま最高価をつけてしまった。買受代金を期限までに納付できなければ、差し入れた公売保証金は戻らず滞納国税に充てられ、その後の公売への参加も制限されうる(国税徴収法108条)。その場のノリで上げた手が、金額の重さを持つ瞬間である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 差押調書と公売公告の日付を並べ、公売日まで何日あるか確定する2. 完納の見込みがあるなら、代金納付前に納付して売却決定の取消しを求める道が残る3. 見込みがないなら、換価の猶予・納税の猶予を書面で申請し、公売手続の進行を止めにいく4. 差押えや公売公告の処分自体に不服があるなら、審査請求の期限(国税通則法77条)を先に押さえる。会場での交渉に望みを託さない

訴えられた側:買い受ける側に立つなら。1. 公売公告で見積価額・公売保証金・下見日を確認し、現物を必ず自分の目で見る2. 上限額を会場に入る前に紙に書き、それ以上は手を挙げないと決めておく3. 買受代金の納付期限と資金繰りを先に固める。納付できなければ保証金は戻らず、以後の公売参加も制限されうる(108条) 4. 公売財産は原則として現況有姿、国は品質を保証しないと理解したうえで札を入れる

時効(請求できる期限):本条自体に消滅時効はない。効くのは手続の期限である。公売の日は公売公告の日から一定の期間を置いた後に設定されるため、公告を見てから動ける時間はおおむね十日前後(最新の改正状況をご確認ください)。差押えや公売公告に不服があるなら、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(国税通則法77条)。買受代金が納付されてしまうと、原状回復は事実上不可能になる

改正沿革 AI による整理

  • 平成30年(2018年)前後の文言改正(要検証) 参加差押えをした行政機関等による換価執行の制度整備に伴い、条文中の対象財産の表記が「差押財産」から「差押財産等」へ改められたとみられる。改正年次と改正内容は一次資料での確認が必要

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国税徴収法の全部改正(昭和34年法律第147号)により現行法が成立し、換価手続の一方式として競り売りに関する規定が置かれた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

国税徴収法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›