国税徴収法 第102条(再度入札)
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税務署長は、入札の方法により差押財産等を公売する場合において、入札者がないとき、又は入札価額が見積価額に達しないときは、直ちに再度入札をすることができる。この場合においては、見積価額を変更することができない。
この条文の基本情報
再度入札とは何ですか?
定義再度入札とは、国税徴収法第102条に定められた規定で、「税務署長は、入札の方法により差押財産等を公売する場合において、入札者がないとき、又は入札価額が見積価額に達しないときは、直ちに再度入札をすることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第102条(再度入札)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第102条の条文原文は「税務署長は、入札の方法により差押財産等を公売する場合において、入札者がないとき、又は入札価額が見積価額に達しないときは、直ちに再度入札をすることができる。」で始まります。
- 国税徴収法第102条は第二款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第102条の前の条は国税徴収法第101条です。
- 国税徴収法第102条の次の条は国税徴収法第103条です。
- 国税徴収法第102条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第102条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第102条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/102
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法102条は、公売で入札者がないとき又は入札価額が見積価額に達しないとき、税務署長が直ちに再度入札できると定める。この場合、見積価額は変更できない。
Q · 公売で誰も入札しなかったら、その場で値段が下がるんですか?
同じ期日ではもう一度入札があり、値段は下がりません
国税徴収法102条により、入札公売で入札者がないとき、又は入札価額が見積価額に達しないときは、税務署長は日を改めずに直ちに再度入札を行えます。ただし、この再度入札では見積価額を変更できません。値下げがありうるのは、公売期日をやり直す再公売(同法107条)に進んだ場合です。滞納者側は売却決定前に滞納税額と滞納処分費の全額を納付すれば手続を止められ、買受けを狙う側にとっては応札者ゼロが判明した直後が最も競争の少ない場面になります。
解説
入札者がゼロだった。それでも税務署は、その場でもう一度入札をやり直せる。しかも価格は1円も下げずに、である。国税徴収法102条が定めるのがこの再度入札で、差し押さえられた土地や車が公売にかけられ、誰も札を入れなかったとき、あるいは入札額が見積価額に届かなかったとき、税務署長は日を改めずに直ちに二回戦を開ける。見落とされるのは後半の一文だ。見積価額は変更できない。売れ残ったからといって、その場で値札を下げることは法律上できない。値下げがありうるのは、公売期日そのものをやり直す再公売(107条)に進んだときである。滞納した側のあなたにとって、この一文は財産が安売りされる前の防波堤であり、買受けを狙うあなたにとっては、競争相手がいないと分かった状態で最低価額のまま札を入れられる、めったにない場面である。
法的な位置づけ
国税徴収法102条は、差押財産等の入札公売において入札者がないとき、又は入札価額が見積価額に達しないときに、税務署長が直ちに再度入札を行うことができる旨を定める規定である。同一の公売期日内で換価手続を続行するための特則であり、その際は同法98条により決定された見積価額を変更することができない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公売公告で見積価額と公売期日を確認する 公売公告に記載された見積価額、公売期日、公売保証金の額、買受代金の納付期限を最初に確認する。滞納者側は残り日数、買受け側は上限額の判断材料になる
- 2.滞納者側は期日前に手続停止の手段を選ぶ 滞納税額と滞納処分費の全額納付が可能かを確認する。一括が無理なら申請による換価の猶予(国税徴収法151条の2、原則として納期限から6月以内)、処分の違法を争うなら再調査の請求または審査請求を公売期日より前に提出する
- 3.一回目の開札結果をその場で把握する 買受けを狙う側は、開札で応札者がゼロだったか、最高価額が見積価額に達しなかったかを確認する。いずれかに当たれば、同一期日内に見積価額のままの再度入札が開かれる
- 4.再度入札に見積価額を基準として応札する 値下がりを待つ判断は102条後段により成立しない。競争相手が現れなかったという情報を得た状態で、見積価額を下限に自分で調べた相場から上限を決めて札を入れる
- 5.落札後は納付期限までに買受代金を用意する 売却決定を受けたら、公売公告に記載された期限までに買受代金を納付する(国税徴収法115条)。期限は短く、納付しなければ売却決定は取り消され保証金も返らない扱いになりうる
よくある質問 AI による整理
Q1再度入札とは何ですか?
公売の入札で入札者がない、又は入札価額が見積価額に達しないときに、同じ公売期日内で直ちに行われる二回目の入札です。国税徴収法102条が根拠で、見積価額は据え置かれます。
Q2公売で入札者がいないとどうなりますか?
手続はその場では終わりません。税務署長は直ちに再度入札を実施できます(国税徴収法102条)。それでも決まらない場合、期日を改めて見積価額を引き下げうる再公売(107条)に移行します。
Q3再度入札と再公売の違いは?
再度入札は同一期日内で見積価額を変更せずに行う二回戦、再公売は期日と公告をやり直したうえで見積価額を引き下げうる手続です。値下げの有無が最大の分岐点になります。
Q4見積価額はどうやって決まりますか?
税務署長が差押財産の時価等を基礎に決定します(国税徴収法98条)。公売特有の事情を織り込むため通常の売買価格より抑えられる運用ですが、引下げ率は法定されていません。
Q5公売はいつまでなら止められますか?
売却決定に至る前に滞納税額と滞納処分費の全額を納付すれば手続は止まります。また公売期日前に不服申立てをすれば、原則として決定または裁決まで換価はできません(国税通則法105条1項ただし書)。
Q6滞納者は自分の差押財産を買い受けられますか?
できません。国税徴収法92条が滞納者による自己の差押財産の買受けを禁じています。親族名義などで迂回した買受けは、公売実施の適正化のための措置(108条)の対象になりえます。
Q7換価の猶予はどうすれば申請できますか?
納税者からの申請による換価の猶予は、国税徴収法151条の2に基づき、原則として納期限から6月以内に申請します。財産収支状況書等の提出と、担保の要否の確認が必要です。
Q8公売に参加するには保証金が必要ですか?
入札には公売保証金の提供が必要です(国税徴収法100条)。具体的な金額と納付方法は公売公告に記載されるため、入札前に公告本文を必ず確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入札する人がいなかったなら、値段が下がってから買えばいいんじゃないですか?
同じ公売期日の中では下がらない。国税徴収法102条後段が見積価額の変更を禁じているためで、値下げがありうるのは期日を改めた再公売(107条)に進んだときである。実務のポイント:再公売まで待てば安く買えるとは限らない。一回目に応札者がなかった物件は、次回までに他の買受希望者が調べて集まり、競り上がることが珍しくない。ライバルが最も少ないのは再度入札の場面である。
Q2差し押さえられた側です。公売の当日に慌てて何かできることはありますか?
当日にできるのは滞納税額と滞納処分費の全額納付だけと考えた方がよい。売却決定後は原則として覆らない。実務のポイント:手続を止める最も強い手は、公売期日より前に不服申立てを出しておくことである。国税通則法105条1項ただし書により、財産の価額が著しく減少するおそれがある場合などを除き、決定または裁決があるまで換価はできない。この一文を知らずに期日を迎える滞納者は多い。
間違えやすい点 AI による整理
- 入札者がいなければ仕切り直しになる、という程度の理解では足りない。再度入札で決まらなければ次は再公売(107条)で、そこでは見積価額そのものを引き下げられる。売却代金が減れば、消えずに残る滞納税額はその分増える。公売の不成立はあなたに与えられた猶予ではなく、財産が目減りしていくカウントダウンである。
- 「再度入札で値段が下がるまで待とう」という問いの立て方自体が誤っている。102条後段は見積価額の変更を明確に禁じており、同じ公売期日の中で安く買える場面は存在しない。買受け側が考えるべきは値下がりを待つことではなく、応札者ゼロという情報が出た直後に見積価額ちょうどで動くかどうかである。
- 一度公売にかかった財産はもう取り戻せないと思われがちだが、売却決定に至る前であれば、滞納税額と滞納処分費の全額納付で手続は止まる。さらに差押えや公売公告に対して不服申立てをすれば、財産の価額が著しく減少するおそれがある場合などを除き、決定または裁決があるまで換価はできない(国税通則法105条1項ただし書)。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 実施のタイミング | 102条 再度入札:同一の公売期日内に直ちに実施 | 107条 再公売:期日と公告をやり直して実施 101条 入札及び開札:公売公告に基づく一回目の入札 |
| 見積価額の変更 | 変更できない(102条後段の明文) | 変更しうる(引下げの余地がある) 98条で決定された価額をそのまま適用 |
| 発動の要件 | 入札者がない、又は入札価額が見積価額に達しない | 再度入札を含む公売が成立しなかった 公売公告に定めた期日の到来 |
| 当事者への影響 | 滞納者は売却代金の目減りを免れ、買受け側は競争最小の場面を得る | 売却代金が下がり残存滞納税額が増えうる 104条により見積価額以上の最高価申込者が決定される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では拍売物に応買者がないとき再行拍売を命じるが、再行拍売では最低価額を減額しうる点(減額は20% 以内)で、価額据置きを明文化する日本の102条と設計が逆方向である
韓国も国税徴収手続として公売と再公売を法定するが、条番号および価額変更の可否は原典の確認を要する
ドイツの租税徴収における差押物の競売でも売却不成立時の再度の売却が予定されるが、最低価額の扱いは日本のような明文の変更禁止規定という形をとらない
米国では IRS が差押財産の売却にあたり最低入札価額を設定し、これに達しない場合の取扱いを定める。価額の再設定に議会立法上の明文の禁止はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自営業の資金繰りが崩れ、消費税の滞納で店舗兼自宅が差し押さえられた。公売公告に見積価額が載っている。当日、入札者がいなくても手続は終わらない。その場で再度入札が始まり、それでも決まらなければ次は値下げできる再公売に進む。公売期日まであと10日、この10日で全額納付か換価の猶予の申請か不服申立てか、どれを選ぶかで残る財産が変わる。
- もし、ネット公売で見ていた中古車に一回目の入札者が誰もいなかったとしたら、次はどうなるか。値下がりを待つ判断は外れる。再度入札は見積価額のまま即座に行われ、応札者ゼロという情報を握った状態で最低価額ちょうどの札を入れられるのは、この瞬間だけである。
- 親の家が公売にかかったと弟から電話が来た。あなたが名義を借りて入札してやろうと考える。滞納者本人は自己の差押財産を買い受けられず(92条)、迂回した買受けは公売実施の適正化のための措置(108条)の射程に入る。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公売公告の見積価額と公売期日を確認する。期日までに滞納税額と滞納処分費の全額を納付すれば手続は止まる2. 一括が無理なら、納期限から6月以内に申請による換価の猶予(国税徴収法151条の2)を申請する。財産収支状況書と担保の要否を早めに確認3. 差押えや公売公告の違法を争うなら、処分を知った日の翌日から3月以内に再調査の請求または審査請求。これで原則として換価は止まる4. 再度入札が不調なら次は値下げされる再公売だと想定し、その前に動く
訴えられた側:1. 一回目の開札結果を現場または公売サイトで必ず確認する。応札者ゼロなら再度入札は見積価額のままである2. 公売保証金と本人確認書類を先に整えておく。その場で参加できる余地がある3. 見積価額は公売特有の事情を織り込んで時価より抑えられるのが通例だが、率は法定されていない。自分で相場を調べてから上限を決める4. 落札後の買受代金の納付期限は短い(国税徴収法115条、具体の期限は公告記載を確認)。資金は事前に用意しておく
時効(請求できる期限):再度入札自体に期間の定めはなく、条文が「直ちに」とする以上、同一の公売期日内に行われる。滞納者側の時間軸は別で、申請による換価の猶予は納期限から6月以内(国税徴収法151条の2)、差押えや公売公告に対する不服申立ては処分があったことを知った日の翌日から3月以内(国税通則法77条)。売却決定と買受代金の納付が済めば所有権は買受人に移り、取り戻す道はほぼ閉じる
学説
通説:102条前段は換価手続の停滞を避けるための機動性を認め、後段の見積価額変更禁止は入札状況を見た恣意的な値付けを封じる趣旨と解される。価額の変更には公告と期日をやり直す再公売という重い手続を要求する構造である。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:国税徴収法の全部改正(昭和34年法律第147号)により、換価手続の一連の規定の一部として再度入札の規定が置かれた
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