要点国税徴収法60条は、差し押えた動産を滞納者や第三者に保管させることを認め、その場合の差押えの効力は封印や公示書で差押えを表示した時に生じると定める。
Q · 差し押さえられた機械が工場に置いたままなのは、どういう状態なんですか?
持ち去られず、その場で保管させる制度です
国税徴収法60条により、徴収職員は必要があると認めるときは、差し押えた動産や有価証券を滞納者本人や、それを占有する第三者に保管させることができます。第三者に保管させる場合は、運搬が困難なときを除き、その者の同意が必要です。保管させたときの差押えの効力は、56条2項の占有時ではなく、封印や公示書その他差押えを明白にする方法で表示した時に生じます。表示を破棄すれば刑法96条の封印等破棄罪の対象となりえます。
差押えを受けた側にとって、最も見落とされている事実がここにある。税務署が動産を差し押さえても、そのモノは持ち去られるとは限らない。徴収職員は「必要があると認めるとき」、差し押えた動産や有価証券を、滞納者本人や、それを預かっている第三者に保管させることができる。つまりあなたは、法的には自分のものでなくなった機械や商品在庫を、自分の倉庫に置いたまま管理する立場になりうる。ここで決定的なのは第2項だ。通常、動産の差押えの効力は徴収職員が占有した時に生じる(56条2項)。しかし保管させる場合は違う。封印、公示書その他差押えを明白にする方法で表示した時に、初めて効力が生じる。表示がなければ効力は発生していない。そして第三者に保管させるには、運搬が困難な場合を除き、その者の同意が必要である。あなたが他人の物を預かっている立場なら、同意しない権利がある。
国税徴収法60条は差押財産の保管を定める規定であり、徴収職員が必要と認めるときは差し押えた動産又は有価証券を滞納者又は占有第三者に保管させることができる旨を規定する。第三者への保管は運搬が困難な場合を除き同意を要件とし、差押えの効力発生時期は同法56条2項の占有時ではなく、封印・公示書等による表示時とされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
差し押えた動産や有価証券を、搬出せずに滞納者や占有第三者へ保管させることを認める規定です。第三者に保管させるには原則としてその同意が必要です。
原則は徴収職員が占有した時ですが(56条2項)、保管させる場合は封印・公示書その他差押えを明白にする方法で表示した時に効力が生じます(60条2項)。
封印は財産そのものに施して開閉や移動を物理的に禁じる標識、公示書は差押えの事実を掲示して外部に知らせる書面です。いずれも表示時に効力が生じます。
滞納処分に要した費用は滞納処分費として原則滞納者の負担となります。第三者が保管する場合の実費の扱いは、同意する前に徴収職員へ確認してください。
納付や換価の猶予(国税徴収法151条の2)、納税の猶予(国税通則法46条)が認められれば解除の道があります。無益な差押えの場合も解除の対象となります。
処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に、再調査の請求または審査請求を行う必要があります(国税通則法77条)。期限を過ぎると争えなくなります。
保管者は現状維持義務を負うため、故意や過失による損壊は賠償責任や刑事責任の対象となりえます。自然損耗や第三者の行為は、発見時点で直ちに記録し通報してください。
差押えにより処分が禁止されるため、無断売却は許されません。隠匿や損壊にあたる場合は国税徴収法187条の滞納処分免脱罪が成立しうる行為です。
原則として使用はできない。差押えにより処分が禁止され、保管者は現状維持の義務を負う。ただし徴収職員が事業継続の必要を認めて使用を許可する運用は現に存在する。業界裏話ヒント:この許可は職員の裁量であり、口頭で済ませると後に否認されうる。使用を認めてもらうなら必ず書面か記録に残る形で求めること。許可の有無が、後日「無断使用」と評価されるかどうかの分水嶺になる
その場で写真を撮り、直ちに担当の徴収職員に連絡する。放置すれば刑法96条の封印等破棄罪を疑われる余地が生じ、3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金の対象になりうる。業界裏話ヒント:徴収職員は封印票の貼付時に写真を残していることが多い。あなたが同じく写真と日時を残しておけば、剥離の経緯を客観的に示せる。記録を持っている側といない側では、疑いが向いた瞬間の立場が全く違う
本条1項ただし書により、運搬が困難であるときを除き、第三者に保管させるにはその者の同意が必要である。同意しない選択肢は法律上確保されている。業界裏話ヒント:職員が「運搬が困難」と口にしたら、その根拠を尋ねること。重量・容積・分解の要否など具体的事情がなければ、同意なき保管指定の正当性は揺らぐ。この一問を出せるかどうかで、無償の保管責任を負うかが決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる場面 | 60条:差し押えた動産等を搬出せず保管させる場合 | — |
| 差押えの効力発生時期 | 封印・公示書その他差押を明白にする方法で表示した時 | — |
| 第三者の同意の要否 | 運搬が困難であるときを除き同意が必要(1項ただし書) | — |
| 財産の物理的な所在 | 現場に残る(滞納者又は第三者の手元) | — |
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