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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第61条(差し押えた動産の使用収益)

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  1. 徴収職員は、前条第一項の規定により滞納者に差し押えた動産を保管させる場合において、国税の徴収上支障がないと認めるときは、その使用又は収益を許可することができる。
  2. 2.前項の規定は、差し押えた動産につき使用又は収益をする権利を有する第三者にその動産を保管させる場合について準用する。

この条文の基本情報

差し押えた動産の使用収益とは何ですか?

定義差し押えた動産の使用収益とは、国税徴収法第61条に定められた規定で、「徴収職員は、前条第一項の規定により滞納者に差し押えた動産を保管させる場合において、国税の徴収上支障がないと認めるときは、その使用又は収益を許可することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第61条(差し押えた動産の使用収益)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第61条の条文原文は「徴収職員は、前条第一項の規定により滞納者に差し押えた動産を保管させる場合において、国税の徴収上支障がないと認めるときは、その使用又は収益を許可することができる。」で始まります。
  3. 国税徴収法第61条は第二款に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第61条の前の条は国税徴収法第60条です。
  7. 国税徴収法第61条の次の条は国税徴収法第62条です。
  8. 国税徴収法第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第61条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/61

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法61条は、差押動産を滞納者に保管させる場合、徴収職員が国税の徴収上支障がないと認めるときはその使用又は収益を許可できると定める。許可は職権による裁量判断である。

Q · 差し押さえられた営業用の車や機械は、もう一切使えないんですか?

許可があれば使える。無断使用は刑事責任の危険がある

国税徴収法61条1項により、徴収職員が同法60条1項で滞納者に差押動産を保管させる場合、国税の徴収上支障がないと認めるときは、その使用又は収益を許可することができます。許可は徴収職員の職権による裁量判断であり、滞納者側が売上・受注残・納付計画といった判断材料を出さなければ、検討されないまま換価手続へ進みます。許可を得ずに封印等が付された動産を使用・移動して効用を害せば、刑法96条の封印等破棄罪の対象になりえます。2項は、賃借人など使用収益権を有する第三者に保管させる場合にも1項を準用します。

解説

差押えの札が機械に貼られた瞬間、廃業を覚悟する事業者は多い。だが国税徴収法61条は、そこで話を終わらせていない。差し押さえた動産を滞納者本人に保管させる場合(60条1項)、徴収職員は「国税の徴収上支障がない」と判断すれば、その使用または収益を許可できる。つまり、差し押さえられたトラックで明日も配送に出られるか、工場の旋盤を回し続けられるかは、この一行の裁量にかかっている。押さえておくべきは、これが徴収職員の職権判断であって、あなたから申し出てはならない規定ではないという点だ。この機械が止まれば売上がゼロになり納税原資まで消えるという判断材料を、徴収職員に渡せるのはあなたしかいない。そして2項は、賃借人のようにその動産について使用収益をする権利を持つ第三者に保管させる場合にも、同じ扱いを準用する。

法的な位置づけ

国税徴収法61条は、差押動産の使用収益許可を定める規定であり、徴収職員が同法60条1項に基づき滞納者に差押動産を保管させる場合において、国税の徴収上支障がないと認めるときに限り、その使用又は収益を許可できる旨を規定する。使用収益権を有する第三者に保管させる場合にも準用され、許可は徴収職員の職権による裁量判断として行われる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.差押えの現場で数字を出して使用収益の許可を求める 徴収職員が在場しているうちに、その動産が止まると月商・受注残・納付原資がどう消えるかを具体的な数字で示し、国税徴収法61条1項に基づく使用又は収益の許可を求める
  2. 2.許可の範囲を書面・調書で確認する 許可が出たら、用途・使用場所・期間・移動の可否がどこまでかを調書の記載や書面で確認する。範囲を一歩でも逸脱すると無断使用と評価される危険がある
  3. 3.換価の猶予・納税の猶予と束ねて申請する 申請による換価の猶予(国税徴収法151条の2、原則として納期限から6か月以内)や納税の猶予と同時に使用収益の許可を求め、納付意思の裏付けとして機能させる
  4. 4.許可期間中は納付計画の履行を最優先にする 許可要件は徴収上支障がないことなので、分納の不履行は許可の見直し理由になる。入金遅延が見込まれる時点で事前に連絡し、記録を残す
  5. 5.不許可でも事情変更を理由に再度申し出る 一度断られても、受注が確定した、代替機を確保した、保険を付したなど事情が変われば再度申し出る。判断材料が変わったことを書面で示す

よくある質問 AI による整理

Q1差押動産の使用収益許可とは?

国税徴収法61条に基づき、滞納者に保管させた差押動産について、徴収職員が徴収上支障がないと認めるときにその使用や収益を認める制度です。差押えを解除するものではありません。

Q2使用収益の許可は誰が出すのですか?

徴収職員が職権で判断します。滞納者からの申請を要件とする規定ではないため、材料を出さなければ検討されないまま換価手続に進むことがあります。

Q3使用許可はいつ求めるのが有効ですか?

法律上の期限はありませんが、実務では徴収職員が現場で保管の可否を決めているその場が最も通りやすい局面です。引き上げ後の電話依頼では判断の場が終わっています。

Q4一度出た使用許可が取り消されることはありますか?

あります。許可要件は「国税の徴収上支障がないと認めるとき」であり、納付計画の不履行や財産価値の毀損が生じれば見直される前提で運用されます。

Q5借りている設備の所有者が滞納して差し押さえられたら?

国税徴収法61条2項が1項を準用します。使用収益をする権利を有する第三者に保管させる場合にも、徴収職員は使用又は収益を許可できます。

Q6差押えの封印や公示書を外すと違法ですか?

封印等の効用を害する行為は刑法96条の封印等破棄罪(3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金)の対象になりえます。税の問題が刑事事件に変わる分岐点です。

Q7換価の猶予と使用収益の許可はどう違いますか?

換価の猶予(国税徴収法151条の2)は公売等の換価を止める制度、61条は差押えを維持したまま使用を認める制度です。納付計画とセットで併用すると判断が動きやすくなります。

Q8使用許可を断られたら再度求められますか?

求められます。判断は「徴収上支障がないか」という事情に依存するため、受注状況や納付計画が変われば事情変更を理由に改めて申し出る余地があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1差し押さえられた社用車、通勤や配達に使ったら犯罪になるんですか?

許可がなければ使えない。60条で保管を命じられただけの状態では、使用収益権は戻っていない。封印や公示書が付されているのに無断で使用・移動して効用を害せば、刑法96条の封印等破棄罪(3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金)の対象になりうる。実務のポイント:差押えの現場で求めれば、その場で判断され調書に記載されることがある。職員が引き上げてから頼むのとは通る確率が違う

Q2使ってもいいと言われたら、その機械で稼いだ分は自分のものになるんですか?

使用収益を許可された場合、そこから生ずる天然果実には差押えの効力が及ばない(52条1項ただし書)。乳や果実のように、許可の有無が収穫物の帰属を直接左右する。ただし売上は納付原資と見られ、実務では分納の履行と一体で運用される。実務のポイント:許可の要件は「徴収上支障がないと認めるとき」なので、納付計画が崩れた時点で見直される前提で動くこと

間違えやすい点 AI による整理

  • 「差し押さえられたらもう使えない、それは決まったこと」という前提で相談に来る人が多いが、問いの立て方が違う。決まっているのではなく、まだ判断されていないだけだ。61条の許可は職権で行われるため、誰も材料を出さなければ検討されないまま換価に進む。争うべきは結論ではなく、判断の場に立つかどうかである
  • 無断で使ってはいけないことを知っている人でも、その代償の重さは知らない。封印や公示書が付された動産を無断で使用・移動して封印等の効用を害すれば、刑法96条の封印等破棄罪(3年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金)の対象になりうる。税金の未納という民事・行政の問題が、刑事前科に変わる分岐点がここにある
  • あなたから見れば「自分の機械を自分で使う」だけの話だが、法律から見ればその動産は差押えにより処分が制限された財産であり、あなたは保管を委ねられた立場にすぎない。この落差を理解しないまま少しだけなら動かすと、徴収職員の心証と刑事責任の両方を同時に失う
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割61条:保管中の差押動産の使用又は収益を許可する60条:差押動産を滞納者等に保管させる手続の根拠
151条の2:申請による換価の猶予(公売等を止める)
差押えの効力差押えは維持されたまま、使用収益だけが解禁される差押えは維持され、占有だけが滞納者に残る(使用権は戻らない)
差押えは維持され、換価の段階が先送りされる
判断の主体と要件徴収職員の職権判断、要件は「国税の徴収上支障がないと認めるとき」徴収職員の判断で保管を命じる
滞納者の申請(原則として納期限から6か月以内)
副次的な効果許可があれば天然果実に差押えの効力が及ばない(52条1項ただし書)保管中の無断使用は刑法96条の封印等破棄罪の危険
納付計画の不履行があれば猶予は取り消されうる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政執行法第26条(準用強制執行法)、強制執行法第59条第3項

台湾も公法上の金銭給付義務の執行に強制執行法を準用し、債務者を保管人とする場合は查封物の価値を損なわない範囲での使用を許しうる。要件が「価値を損なわない範囲」と条文上明示される点が、日本の「徴収上支障がない」より具体的

韓国
대한민국 국세징수법(韓国国税徴収法)の압류동산의 사용·수익 규정

韓国も差押動産を滞納者等に保管させたうえで使用・収益を許可する仕組みを持ち、日本法の構造をほぼそのまま踏襲している。無断使用に対する刑事罰の設計も類似

ドイツ
Abgabenordnung § 286 Abs. 2、ZPO § 808 Abs. 2

ドイツは租税通則法上、差押物を滞納者の占有に留置できるのは「弁済の実現が危うくならない場合」に限るとする。要件の立て方が日本の「徴収上支障がない」と実質的に対応する

アメリカ
IRC § 6331(levy and distraint)

米国は IRS の levy によって財産を差し押さえるが、実務上は納税者に占有を残す運用(constructive seizure)や levy の解除(§ 6343)で事業継続を確保する。条文よりも内部運用基準(IRM)と分割納付合意による調整が中心

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 明後日の朝までに納品しなければ契約が飛ぶ。その配送用のワゴンに、今日差押えの札が貼られたとしたら? 徴収職員がまだ現場にいるうちに使用許可を求めたかどうかで、翌日の売上と取引先の信用が決まる。書類が本庁に戻ってから電話で頼むのでは、判断の場そのものが終わっている
  • 休日に少しだけ、と差押え済みの営業車を動かした。封印は剥がしていないから問題ないと思っていた。無断使用は徴収職員の心証を直撃し、換価の猶予の交渉は一気に遠のく
  • 月々の賃料を払って借りている厨房設備の所有者が、税金を滞納していた。ある朝、徴収職員が来てその設備が差し押さえられる。だが61条2項は、使用収益権を持つあなたに保管させる場合にも許可の道を残している。賃料は払い続けているのに翌日から店が開けない、という最悪の展開を防ぐ根拠がここにある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 差押えの現場で、その動産が止まると売上と納付原資がどう消えるかを具体的な数字で伝え、その場で使用収益の許可を求める2. 許可が出たら用途・場所・期間の範囲を書面や調書で確認し、一歩も逸脱しない3. 同時に換価の猶予(151条の2)や納税の猶予を検討し、納付計画とセットで交渉する4. 一度断られても、受注状況が変われば再度求められる。事情変更を理由に出し直す

訴えられた側:1. 無断使用を指摘されたら、封印や公示書を毀損したか、保管場所から移動したかを事実として整理する。刑法96条は封印等の効用を害したかで判断される2. 直ちに元の保管状態へ戻し、経緯を書面で説明する3. 許可を撤回された場合は、納付計画の再提示で復活の余地を探る4. 刑事責任の話が出た段階で、税理士ではなく弁護士に切り替える

時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。事実上の期限は差押財産が公売に付されるまでの期間であり、動かせる時間は短い。申請による換価の猶予は原則として納期限から6か月以内(151条の2)。国税の徴収権そのものは法定納期限から5年で時効消滅する(国税通則法72条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(実務通説):61条の使用収益許可は徴収職員の職権による裁量処分であり、申請権を定めた規定ではないと解される。もっとも「国税の徴収上支障がないと認めるとき」の判断は、換価価値の減少と滞納者の納付能力の維持を比較衡量して行うべきものとされ、事業継続が納付原資の確保に資する場合は許可方向に働く

実務運用論:許可は差押えの解除ではなく、差押えの効力を維持したまま使用収益権のみを回復させる措置と位置づけられる。したがって許可の範囲を超えた使用・移動は依然として保管義務違反であり、封印等破棄罪の成否は許可範囲の特定に左右されると指摘される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国税徴収法の全部改正により現行の条文構成が整備され、差押動産の保管(60条)と、その保管中の使用収益許可(61条)が一体の枠組みとして置かれた

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国税徴収法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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