要点国税徴収法 71 条は、登録自動車・建設機械・小型船舶の差押えに不動産の手続を準用し、効力は差押書の送達時に生じると定める。営業上の必要があれば運行許可を受けられる。
Q · 差し押さえられて封印が貼られた社用車、もう二度と動かせないんですか?
封印されても、6 項の運行許可を申し立てれば動かせる
国税徴収法 71 条により、登録自動車・建設機械・小型船舶の差押えには不動産の手続が準用され、差押えの効力は差押書が滞納者に送達された時に生じます。税務署長は引渡しを命じて徴収職員に占有させることができ(3 項)、封印などの公示方法で運行を止める措置も取られます(5 項)。ただし 6 項により、営業上の必要その他相当の理由があるときは、滞納者だけでなく交付要求をした者や抵当権者の申立てによっても、運行・使用・航行の許可を受けることができます。
社用車のフロントガラスに封印が貼られた朝、その車は動かせなくなる。国税徴収法71条は、登録済みの自動車、登記された建設機械、登録された小型船舶を、不動産と同じ手続(68条1項から4項)で差し押さえられると定める。つまり差押えの効力は登録簿に記載された日ではなく、差押書があなたに届いた瞬間に生じる。役所が登録を入れるのはその後だ。さらに税務署長は引渡しを命じ、徴収職員に現物を占有させることができる(3項)。だが、この条文の本当の使いどころは後半にある。5項では徴収職員があなた自身や第三者に保管させることができ、6項では「営業上の必要その他相当の理由」があるとき、運行・使用・航行の許可を出せる。タクシー、配送トラック、現場のバックホー、漁船。稼ぐ道具を止めれば滞納は膨らむだけで、徴収する側にも得がない。しかもこの許可を申し立てられるのは滞納者だけではなく、交付要求をした者や抵当権者も含まれる。
国税徴収法 71 条は、登録自動車、登記された建設機械および登録された小型船舶の差押手続を定める規定である。これらは不動産の差押手続(同法 68 条 1 項から 4 項)を準用し、差押えの効力は差押書の送達により生じる。税務署長は引渡しを命じて徴収職員に占有させることができ、営業上の必要その他相当の理由があるときは運行、使用または航行が許可される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
登録自動車、登記された建設機械、登録された小型船舶の差押手続を定める規定です。不動産の差押手続(68 条 1 項から 4 項)を準用し、税務署長は引渡しを命じて徴収職員に占有させることができます。
68 条の準用により、差押書が滞納者に送達された時に効力が生じます。登録簿への記載は第三者に対抗するための手続であり、効力発生の要件ではありません。送達を受けた時点で売却や名義変更はできなくなります。
6 項により、滞納者本人のほか、その財産について交付要求をした者、抵当権その他の権利を有する者が申し立てられます。リース会社や信販会社など担保権者からの申立ても可能です。
軽自動車は道路運送車両法上の登録ではなく届出の制度のため、71 条の対象外です。動産として 56 条以下の手続で差し押さえられます。同じ四輪でも手続と公示方法が異なります。
所有権留保やリースで登録名義が信販会社・ディーラーのままなら、その車自体は滞納者の財産ではないため 71 条の差押えは及びません。実務上は滞納者側の契約上の権利が対象になります。
5 項により、徴収職員は滞納者本人または現に占有する第三者に保管させることができます。この場合は封印その他の公示方法で徴収職員の占有下にある旨を明示し、運行させない措置が講じられます。
滞納額を完納すれば差押えは解除されます(79 条)。完納が難しい場合は国税通則法 46 条の納税の猶予や換価の猶予を申請し、分納計画とあわせて協議するのが実務上の道筋です。
建設機械抵当法により登記を受けた建設機械、小型船舶の登録等に関する法律により登録を受けた小型船舶は、自動車と同じく 71 条の対象です。使用・航行の許可も 6 項で同様に申し立てられます。
5項により、徴収職員は封印などの公示方法で徴収職員の占有下にある旨を明らかにし、運行させないための措置を講じます。これを無視して動かせば、滞納という金銭の話が刑法96条の封印等破棄罪という刑事の話に変わります。動かす必要があるなら、6項の運行許可が唯一の正規ルートです。業界裏話ヒント:許可の判断材料は「営業上の必要その他相当の理由」。抽象的に頼むのではなく、その車が月いくら稼ぎ、その売上をどう納付に充てるかを数字で書いた申立書にする。徴収側の回収見込みが上がる提案になるからだ
差押えは換価(公売など)に至るまでの保全段階にすぎません。滞納額を完納すれば差押えは解除されますし(国税徴収法79条)、5項により滞納者本人や第三者に保管させる扱いも認められているため、現物が手元に残ったまま進む例は珍しくありません。業界裏話ヒント:自動車や建設機械は公売価格が実勢より大きく下がりやすく、徴収側も現金化の効率が悪いことを知っている。だから稼働を続けて分納するという提案は、情に訴える話ではなく、徴収側にとっても合理的な選択肢として検討される
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象財産 | 71 条:登録自動車・登記建設機械・登録小型船舶 | — |
| 手続の準用関係 | 68 条 1 項〜4 項を準用、さらに 70 条 3 項・4 項も準用 | — |
| 効力発生時期 | 差押書が滞納者に送達された時(68 条準用) | — |
| 使用・稼働の余地 | 6 項:営業上の必要等があれば運行・使用・航行の許可あり | — |
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