要点国税徴収法 107 条は、公売で入札者がないとき等に税務署長が更に公売に付す義務を定める。再公売では見積価額の変更と公告期間の短縮ができ、十日以内なら個別通知も不要となる。
Q · 差し押さえられた家が公売で売れ残ったら、差押えは解除されるの?
解除されません。再公売は税務署長の義務です
国税徴収法 107 条 1 項により、入札者がいない、入札価額が見積価額に達しない、売却決定が取り消されたときは、税務署長は「更に公売に付するものとする」と定められています。再公売は裁量ではなく義務です。さらに 2 項で見積価額の変更と公売公告期間の短縮ができ、3 項で直前の公売期日から十日以内の再公売には 96 条の個別通知が不要となり、4 項で見積価額の公告は「公売の日の前日」まで下がります。値は動き、時間は縮み、通知は消えます。
一度目の公売で買い手がつかなかった。差押えを受けている側からすれば、少しだけ息をつける知らせに聞こえる。だがこの条文が動き出すのはそこからだ。税務署長は「更に公売に付するものとする」、つまり再公売は裁量ではなく義務である。しかも二回目は条件が違う。見積価額は変更でき、公売公告(九十五条)の期間は短縮でき、直前の公売期日から十日以内に行うなら、あなたへの個別の通知(九十六条)は不要になる。見積価額の公告も「公売の日から三日前」ではなく「前日」でよい。値は動き、時間は縮み、通知は消える。売却代金が下がるということは、滞納国税に充てられる額が減り、配当後にあなたへ返る残余金(百二十九条)も減るということだ。二回目以降こそ、財産を失う側が最も情報から遠ざけられる局面である。
国税徴収法 107 条は再公売に関する規定であり、公売に入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないとき、又は売却決定を取り消したときに、税務署長が更に公売に付す義務を負う旨を定める。あわせて見積価額の変更、公売公告期間の短縮、公売の通知の適用除外、見積価額公告期限の読替えという四つの手続簡略化を規定する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
一度目の公売が不調に終わった財産を、税務署長が改めて公売に付す手続です。国税徴収法 107 条 1 項が根拠で、税務署長の義務とされています。
国税徴収法に回数の上限規定はありません。民事執行では三回不売で競売手続を停止できる仕組み(民事執行法 68 条の 3)がありますが、公売にこれに相当する規定は置かれていません。
107 条 2 項は「変更をすることができる」と定めるのみで、下げ幅の法定基準はありません。財産の状況と一回目の入札状況を踏まえ税務署長が判断します。
直前の公売期日から十日以内の再公売なら、96 条の公売の通知は適用されません(107 条 3 項)。個別通知が届かないまま実施される可能性があります。
税務署の掲示による公売公告(95 条)と、国税庁のインターネット公売サイトです。通知が省略されうる以上、この二つを毎日確認するしかありません。
完納、換価の猶予(151 条・151 条の 2)、差押解除を伴う任意売却のいずれかです。公売手続の内側に停止レバーはなく、外側から持ち込む必要があります。
売却決定が取り消され(115 条 4 項)、公売保証金は原則返還されません。財産は 107 条 1 項により再び公売に付されます。
減りません。売却代金が滞納国税に配当されるだけで、売却額が下がるほど充当額と残余金(129 条)が減り、残った税額はそのまま残ります。
返りません。一項は、入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないときは「更に公売に付するものとする」と定めており、再公売は税務署長の義務です。差押えが解けるのは完納、換価の猶予、差押解除の処分があったときだけ。業界裏話ヒント:抵当権者を交えた任意売却の方が高く売れると見込まれる場合、差押えを解除して任意売却に切り替える運用があります。滞納者側から提案でき、動くなら再公売の条件が固まる前です。
個別の通知は来ないことがあります。三項は、直前の公売期日から十日以内に再公売を行うときは公売の通知(九十六条)を適用しないと定めています。公売公告(九十五条)は出ますが、その期間も二項で短縮できます。業界裏話ヒント:見積価額の公告期限も「三日前」から「前日」に下がります(四項)。滞納者も入札検討者も、この期間は公告掲示とインターネット公売サイトを毎日見るしかなく、見落とした側が一方的に不利になる設計です。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 公売の通知(96 条) | 107 条 3 項:直前の公売期日から十日以内なら適用しない | — |
| 公告期間 | 107 条 2 項:必要があると認めるとき短縮できる | — |
| 見積価額の公告期限 | 107 条 4 項:「公売の日の前日」に読替え | — |
| 手続が動く原因 | 入札者なし・見積価額未達・売却決定の取消し | — |
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