国税徴収法 第107条(再公売)
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- 税務署長は、公売に付しても入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないとき、又は次順位買受申込者が定められていない場合において次条第二項若しくは第五項若しくは第百十五条第四項(買受代金の納付の期限等)の規定により売却決定を取り消したときは、更に公売に付するものとする。
- 2.税務署長は、前項の規定により公売に付する場合において、必要があると認めるときは、公売財産の見積価額の変更、第九十五条第一項本文(公売公告)の期間の短縮その他公売の条件の変更をすることができる。
- 3.第九十六条(公売の通知)の規定は、第一項の規定による公売が直前の公売期日から十日以内に行われるときは、適用しない。
- 4.第一項の規定により公売に付する場合における第九十九条第一項第一号(見積価額の公告等)の規定の適用については、同号中「公売の日から三日前の日」とあるのは、「公売の日の前日」とする。
この条文の基本情報
再公売とは何ですか?
定義再公売とは、国税徴収法第107条に定められた規定で、「税務署長は、公売に付しても入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないとき、又は次順位買受申込者が定められていない場合において次条第二項若しくは第五項若…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第107条(再公売)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第107条の条文原文は「税務署長は、公売に付しても入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないとき、又は次順位買受申込者が定められていない場合において次条第二項若しくは第五項若…」で始まります。
- 国税徴収法第107条は第二款に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第107条の前の条は国税徴収法第106条の2です。
- 国税徴収法第107条の次の条は国税徴収法第108条です。
- 国税徴収法第107条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第107条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第107条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/107
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法107条は、公売で入札者がないとき等に税務署長が更に公売に付す義務を定める。再公売では見積価額の変更と公告期間の短縮ができ、十日以内なら個別通知も不要となる。
Q · 差し押さえられた家が公売で売れ残ったら、差押えは解除されるの?
解除されません。再公売は税務署長の義務です
国税徴収法107条1項により、入札者がいない、入札価額が見積価額に達しない、売却決定が取り消されたときは、税務署長は「更に公売に付するものとする」と定められています。再公売は裁量ではなく義務です。さらに2項で見積価額の変更と公売公告期間の短縮ができ、3項で直前の公売期日から十日以内の再公売には96条の個別通知が不要となり、4項で見積価額の公告は「公売の日の前日」まで下がります。値は動き、時間は縮み、通知は消えます。
解説
一度目の公売で買い手がつかなかった。差押えを受けている側からすれば、少しだけ息をつける知らせに聞こえる。だがこの条文が動き出すのはそこからだ。税務署長は「更に公売に付するものとする」、つまり再公売は裁量ではなく義務である。しかも二回目は条件が違う。見積価額は変更でき、公売公告(九十五条)の期間は短縮でき、直前の公売期日から十日以内に行うなら、あなたへの個別の通知(九十六条)は不要になる。見積価額の公告も「公売の日から三日前」ではなく「前日」でよい。値は動き、時間は縮み、通知は消える。売却代金が下がるということは、滞納国税に充てられる額が減り、配当後にあなたへ返る残余金(百二十九条)も減るということだ。二回目以降こそ、財産を失う側が最も情報から遠ざけられる局面である。
法的な位置づけ
国税徴収法107条は再公売に関する規定であり、公売に入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないとき、又は売却決定を取り消したときに、税務署長が更に公売に付す義務を負う旨を定める。あわせて見積価額の変更、公売公告期間の短縮、公売の通知の適用除外、見積価額公告期限の読替えという四つの手続簡略化を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.一回目の不調を確認したら十日カウントを始める 入札者なし・見積価額未達で公売が不調に終わったと分かった日をゼロ日目とし、十日後にカレンダー印を付ける。107条3項により、この期間内の再公売には96条の個別通知が届かない前提で動く
- 2.公売公告とインターネット公売を毎日確認する 税務署掲示場の公売公告(95条)と国税庁のインターネット公売ページを毎朝確認する。2項で公告期間が短縮され、4項で見積価額の公告が公売日の前日まで下がるため、週一回の確認では間に合わない
- 3.徴収担当官に面談を申し込み、換価の猶予・任意売却を打診する 収支状況と納付計画を書面にまとめ、職権による換価の猶予(151条)の発動、または差押解除を伴う任意売却を提案する。申請による換価の猶予(151条の2)は納期限から六月以内という期限があり、公売段階では通常使えない
- 4.変更後の見積価額と再公売期日を書面で確認する 2項による見積価額の変更内容と再公売期日を書面で受け取り記録する。値下げ幅が過大と考えるなら根拠を質し、配当後の残余金(129条)を自分でも試算して照合する
- 5.買受けを検討する側は価格発表前に上限額と資金を固める 4項により見積価額の公告が公売日の前日まで下りうるため、価格を見てから資金を組む時間はない。一回目の見積価額の段階で上限額と資金枠を確定し、あわせて一回目に売れなかった理由(占有者、引受権利、法令上の許可)を公売財産情報から潰しておく
よくある質問 AI による整理
Q1再公売とは何ですか?
一度目の公売が不調に終わった財産を、税務署長が改めて公売に付す手続です。国税徴収法107条1項が根拠で、税務署長の義務とされています。
Q2公売は何回まで行われますか?
国税徴収法に回数の上限規定はありません。民事執行では三回不売で競売手続を停止できる仕組み(民事執行法68条の3)がありますが、公売にこれに相当する規定は置かれていません。
Q3再公売の見積価額はどれくらい下がりますか?
107条2項は「変更をすることができる」と定めるのみで、下げ幅の法定基準はありません。財産の状況と一回目の入札状況を踏まえ税務署長が判断します。
Q4再公売の通知はいつ来ますか?
直前の公売期日から十日以内の再公売なら、96条の公売の通知は適用されません(107条3項)。個別通知が届かないまま実施される可能性があります。
Q5再公売の情報はどこで確認できますか?
税務署の掲示による公売公告(95条)と、国税庁のインターネット公売サイトです。通知が省略されうる以上、この二つを毎日確認するしかありません。
Q6公売を止める方法はありますか?
完納、換価の猶予(151条・151条の2)、差押解除を伴う任意売却のいずれかです。公売手続の内側に停止レバーはなく、外側から持ち込む必要があります。
Q7落札後に代金を払えなかったらどうなりますか?
売却決定が取り消され(115条4項)、公売保証金は原則返還されません。財産は107条1項により再び公売に付されます。
Q8売れ残ると滞納税金は減りますか?
減りません。売却代金が滞納国税に配当されるだけで、売却額が下がるほど充当額と残余金(129条)が減り、残った税額はそのまま残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一回目で売れなかったら、家は返してもらえるんですか?
返りません。一項は、入札者等がないとき、入札等の価額が見積価額に達しないときは「更に公売に付するものとする」と定めており、再公売は税務署長の義務です。差押えが解けるのは完納、換価の猶予、差押解除の処分があったときだけ。実務のポイント:抵当権者を交えた任意売却の方が高く売れると見込まれる場合、差押えを解除して任意売却に切り替える運用があります。滞納者側から提案でき、動くなら再公売の条件が固まる前です。
Q2二回目の公売って、いつやるか教えてもらえないんですか?
個別の通知は来ないことがあります。三項は、直前の公売期日から十日以内に再公売を行うときは公売の通知(九十六条)を適用しないと定めています。公売公告(九十五条)は出ますが、その期間も二項で短縮できます。実務のポイント:見積価額の公告期限も「三日前」から「前日」に下がります(四項)。滞納者も入札検討者も、この期間は公告掲示とインターネット公売サイトを毎日見るしかなく、見落とした側が一方的に不利になる設計です。
間違えやすい点 AI による整理
- 買い手がつかなければ差押えは解けるだろう、と考える人は多い。逆である。一項は「更に公売に付するものとする」と定め、再公売を税務署長の義務とした。売れないことは終了ではなく、次回への自動送りだ。参考までに、民事執行では三回売却を実施しても買受けの申出がなければ競売手続を停止できる仕組みがある(民事執行法六十八条の三)が、国税の公売にこれに相当する回数の上限規定は置かれていない。
- 見積価額が変わりうることは知っていても、その変動が誰の懐を直撃するかまでは意識されていない。売却代金は滞納国税等に配当され、残れば滞納者に交付される(百二十九条)。売却額が下がるほど返る金は減り、それでも残った税額は消えずに残る。安く落ちて得をするのは買受人だけである。
- あなたから見れば「まだ売れていない自分の家」だが、手続の側から見れば「公売条件の再設定フェーズに入った換価対象」である。この視点の落差の間に、見積価額の変更も公告期間の短縮も済んでいる。落差に気付いた時点で、交渉できる論点はすでに減っている。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 公売の通知(96条) | 107条3項:直前の公売期日から十日以内なら適用しない | 96条:原則として滞納者・利害関係人へ個別に通知 95条:公売公告は掲示により実施(省略不可) |
| 公告期間 | 107条2項:必要があると認めるとき短縮できる | 96条:通知は公告と同時期に発する 95条1項本文:原則の期間が適用される |
| 見積価額の公告期限 | 107条4項:「公売の日の前日」に読替え | 99条1項1号:原則は「公売の日から三日前の日」 — |
| 手続が動く原因 | 入札者なし・見積価額未達・売却決定の取消し | 115条4項:買受代金の納付期限徒過による取消し 108条:公売実施の適正化のための売却決定取消し |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では公法上の金銭給付義務の強制執行が行政執行分署に集約され、拍賣不調のときは減價拍賣を経て、なお不調なら債権者への承受打診や取消しへ進む段階的設計。日本の107条のように回数上限なく回り続ける構造とは差がある
韓国は公売実務の多くを韓国資産管理公社(KAMCO)に委託し、Onbid で電子公売を行う。不調時の再公売で予定価格を段階的に引き下げる運用が明文化されている点が日本と異なる
ドイツの租税徴収では、換価が奏功しなかった場合の再度の換価が財務官庁の裁量的判断として整理され、換価方法の変更(自由売却等)への切替えも制度上想定されている
米国では IRS が差押財産を売却し、最低価格に達しない場合は政府自身が最低価格で買い受ける(declared purchased for the United States)仕組みがある点が、日本の再公売の反復とは発想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一回目の公売が流れたと聞いて安心していたら、十日後にもう二度目が終わっていたとしたら? 三項により九十六条の通知は届かない。頼りは公売公告だけで、その期間も二項で短縮できる。税務署の掲示とインターネット公売サイトを毎日見ていなければ、自宅が他人の名義になった事実を事後に知ることになる。
- 入札を狙う側にも刃は向く。見積価額が下がった再公売は掘り出し物に見えるが、一度目に誰も手を出さなかった理由(占有者が居座っている、農地法の許可がいる、接道が取れていない)はそのまま残っている。安いのではなく、安いだけの事情がある。
- 落札したのに買受代金を納付期限までに用意できなかった。税務署長は売却決定を取り消し(百十五条四項)、次順位買受申込者が定められていなければ財産は本条一項でまた公売に回る。納めた公売保証金は原則として戻らない。残された時間は納付期限までの数日だけ。
取るべき行動
被害を受けた側:差押えを受けている側なら。1. 一回目が不調と分かった時点で、個別通知は来ない前提で残り時間を十日単位で数え、公売公告と国税庁のインターネット公売を毎日確認する2. 徴収担当官に面談を申し込み、収支と納付計画を書面で示して職権による換価の猶予(百五十一条)や差押解除を伴う任意売却を打診する3. 変更後の見積価額と再公売期日を書面で確認し記録に残す4. 配当後の残余金(百二十九条)を自分でも試算し、値下げ幅が過大なら根拠を質す
訴えられた側:買受けを検討する側・落札した側なら。1. 再公売と分かったら、一回目に落ちなかった理由を先に潰す。現況、占有者、引受けとなる権利、法令上の許可の要否を公売財産情報から拾う2. 見積価額の公告が前日まで下りうる(四項)以上、価格発表前に上限額と資金調達を確定しておく3. 落札後は買受代金の納付期限を最優先で管理する。徒過すれば売却決定は取り消され(百十五条四項)、公売保証金も戻らず、財産は再び公売に回る
時効(請求できる期限):本条自体に消滅時効の定めはない。効く期限は三つ。(1)直前の公売期日から十日以内の再公売は九十六条の個別通知が不要(三項)、(2)再公売では見積価額の公告が公売日の前日まででよい(四項)、(3)買受代金の納付期限を徒過すれば売却決定は取り消される(百十五条四項)。なお滞納国税の徴収権自体は法定納期限等から五年で時効消滅するが、差押え等により時効の完成猶予・更新が生じる(国税通則法七十二条、七十三条。最新の改正状況をご確認ください)
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