国税徴収法 第130条(債権額の確認方法)
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- 前条第一項第二号に掲げる国税、地方税又は公課を徴収する者及び同項第三号又は第四号に掲げる債権を有する者は、売却決定の日の前日までに債権現在額申立書を税務署長に提出しなければならない。
- 2.税務署長は、前項の債権現在額申立書を調査して前条第一項各号に掲げる国税その他の債権を確認するものとする。この場合において、次に掲げる債権を有する者が債権現在額申立書を提出しないときは、税務署長の調査によりその額を確認するものとする。
- 一登記がされた質権、抵当権若しくは先取特権により担保される債権又は担保のための仮登記により担保される債権
- 二登記することができない質権若しくは先取特権又は留置権により担保される債権で知れているもの
- 三前条第一項第四号に掲げる債権で知れているもの
- 3.前条第一項第三号に掲げる債権のうち前項第一号及び第二号に掲げる債権以外の債権を有する者が売却決定の時までに債権現在額申立書を提出しないときは、その者は、配当を受けることができない。
この条文の基本情報
債権額の確認方法とは何ですか?
定義債権額の確認方法とは、国税徴収法第130条に定められた規定で、「前条第一項第二号に掲げる国税、地方税又は公課を徴収する者及び同項第三号又は第四号に掲げる債権を有する者は、売却決定の日の前日までに債権現在額申立書を税務署長に提…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国税徴収法第130条(債権額の確認方法)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
- 国税徴収法第130条の条文原文は「前条第一項第二号に掲げる国税、地方税又は公課を徴収する者及び同項第三号又は第四号に掲げる債権を有する者は、売却決定の日の前日までに債権現在額申立書を税務署長に提…」で始まります。
- 国税徴収法第130条は第四節に置かれています。
- 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
- 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 国税徴収法第130条の前の条は国税徴収法第129条です。
- 国税徴収法第130条の次の条は国税徴収法第131条です。
- 国税徴収法第130条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第130条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147 - 本サイト収録
国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第130条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/130
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国税徴収法130条は、配当を受ける債権者に売却決定の日の前日までの債権現在額申立書提出を義務づける。登記された担保権は職権確認されるが、他は売却決定時までに出さねば失権する。
Q · 取引先が差し押さえられました。担保を持っていれば黙っていても配当はもらえますか?
登記があれば職権確認、なければ申立書を出さないと配当ゼロです
国税徴収法130条1項は、配当を受ける債権者に売却決定の日の前日までに債権現在額申立書を提出するよう義務づけます。同条2項により、登記された質権・抵当権・先取特権、担保のための仮登記により担保される債権、および税務署長に知れている無登記の質権・先取特権・留置権は、申立書がなくても職権の調査で額が確認されます。逆にこれらに当たらない担保債権は、3項により売却決定の時までに申立書を出さなければ配当を受けられません。債権自体は残りますが、担保物はすでに換価され代金は他の債権者に配られた後です。
解説
登記さえしてあれば取りっぱぐれはない。担保を取る側の常識だが、税務署が差し押さえた財産の配当では、その常識に穴が開いている。国税徴収法130条は、配当を受けたい債権者に「債権現在額申立書」を売却決定の日の前日までに出せと命じる。ただし、救われる人と落ちる人が分かれる。登記された質権・抵当権・先取特権、担保のための仮登記、そして税務署長に「知れている」無登記の質権・先取特権・留置権は、申立書を出さなくても職権の調査で額を確認してもらえる(2項)。逆に、登記もなく税務署長に知られていない担保権者は、売却決定の時までに申立書を出さなければ、それだけで配当から外れる(3項)。担保物は換価され、代金は他の債権者に配られ、あなたの手元には無担保の債権だけが残る。確認すべきは「自分の権利が登記されているか」ではなく「税務署長のリストに載っているか」である。
法的な位置づけ
国税徴収法130条は、滞納処分による換価代金の配当手続において、配当を受けるべき債権者に債権現在額申立書の提出義務を課す規定である。登記された質権・抵当権・先取特権、担保のための仮登記により担保される債権、および税務署長に知れている無登記の質権・先取特権・留置権は職権調査で額が確認され、それ以外の担保債権は売却決定時までの提出が配当の要件となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分の権利が職権確認ルートか自己申告ルートかを判定 登記された質権・抵当権・先取特権、または担保のための仮登記なら130条2項1号で職権確認の対象。登記できない質権・先取特権・留置権は「税務署長に知れているか」次第であり、判定できない場合は自己申告ルートとして扱う
- 2.公売公告で売却決定の日を特定する 公売公告または差押通知から売却決定の日時を確認し、1項の「前日まで」と3項の「売却決定の時まで」の二つの期限をカレンダーに落とす。起算点は公売公告の日ではなく売却決定の日である点に注意
- 3.債権現在額申立書と疎明資料を作成する 債権額を元本・利息・遅延損害金に分けて記載し、発生原因と担保権の種類・順位を明示する。契約書、請求書、納品書、登記情報、留置している物件の写真など、権利の存在と額を裏づける資料を添付する
- 4.期限内に提出し、控えと受領日付を保存する 売却決定の日の前日までに担当税務署へ提出する。前日期限を徒過した場合も、売却決定の時までなら3項の失権を避けられる余地があるため、電話で一報を入れたうえで持参する。郵送のみでは間に合わない
よくある質問 AI による整理
Q1債権現在額申立書とは何ですか?
滞納処分の換価代金から配当を受けるため、債権額・発生原因・順位を税務署長に申告する書面です。国税徴収法130条1項が提出を義務づけています。
Q2債権現在額申立書はどこに提出しますか?
差押えと換価を行った税務署の税務署長宛に提出します。徴収担当部門が窓口となるため、公売公告に記載された担当部署へ事前に連絡すると確実です。
Q3債権現在額申立書には何を書きますか?
債権額(元本・利息・遅延損害金の別)、発生原因、担保権の種類と順位を記載し、契約書・請求書・登記事項証明書などの疎明資料を添付します。
Q4留置権でも申立書は必要ですか?
税務署長に知れている留置権なら2項2号で職権確認されます。知れていなければ3項で失権するため、実務上は必ず提出して存在を記録に残すべきです。
Q5交付要求をしていれば申立書は要りませんか?
必要です。交付要求は配当に加わる入口(82条)にすぎず、130条1項は交付要求をした地方税・公課の徴収者にも申立書提出を義務づけています。
Q6申立書を出さないとどうなりますか?
前条1項3号の担保債権で職権確認の対象外なら、3項により配当を受けられません。債権は残りますが担保物は換価済みで、実質的に無担保債権になります。
Q7売却決定の日はどうやって知るのですか?
公売公告に売却決定の日時が記載されます。期限の起算点は公売公告の日ではなく売却決定の日であるため、公告を入手した時点で日付を確認してください。
Q8配当額に納得できないときはどうしますか?
配当計算書の交付を受けたら各債権者の申立額・順位・利息計算を照合し、換価代金等の交付期日に異議を申し出ます(131条、132条の手続の中で行います)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは抵当権をきちんと登記してあるんですが、それでも申立書は出さないとダメですか?
130条2項1号により、登記された抵当権は申立書がなくても税務署長の調査で確認されます。ただし確認されるのは額であって、遅延損害金の計算方法や被担保債権の範囲まで税務署長が正確に把握しているとは限りません。実務のポイント:職権確認に任せた結果、利息や損害金の一部が落ちて配当額が目減りする例がある。登記済みでも申立書を出して自分で額を示すのが実務の定石です。
Q2提出期限を一日過ぎてしまいました。もう配当は諦めるしかないですか?
130条1項の期限は売却決定の日の前日ですが、3項が失権を定めるのは「売却決定の時まで」に提出しない場合です。売却決定前であれば、まだ動ける余地が残ります。実務のポイント:担当部署は前日期限で締めた前提で配当計算の準備に入っているため、遅れて出すなら必ず電話で一報を入れてから持参する。郵送で送るだけだと売却決定に物理的に間に合わず、権利を保全できない。
間違えやすい点 AI による整理
- 配当から漏れると担保が効かなくなる、という事実自体は多くの人が知っている。知られていないのはその深刻度だ。失権しても債権そのものは残るが、担保物はすでに換価され代金は他人に配られている。滞納処分を受けるような相手から無担保の一般債権として回収できる見込みを考えれば、失権の実質は全損に近い。
- 「いつまでに出せばいいのか」という問いの立て方そのものが、この条文では危険である。130条には期限が二つある。1項の「売却決定の日の前日まで」は提出義務としての期限、3項の「売却決定の時まで」は配当を失うかどうかの分水嶺。この二段構えを知らないまま、前日を過ぎた時点で「もう無理だ」と諦めて連絡を絶つ債権者が実際にいる。
- 「登記はしていないが、税務署だって分かっているはずだ」という感覚は、あなたの側の主観にすぎない。2項が職権で救うのは「知れているもの」であり、知れているか否かを判定するのは税務署長の調査結果である。担当者に電話で伝えた記憶があるかではなく、記録として残っているかが生死を分ける。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 130条:配当を受ける債権額を確認する手続と失権要件 | 129条:配当を受ける債権の範囲と順位(前提規定) 132条:確認された額を配当計算書として金額化する場面 |
| 債権者が動く必要 | 原則として債権現在額申立書の提出が必要(2項該当なら職権確認) | 不要(順位は法律上当然に定まる) 不要(税務署長が作成し交付する) |
| 期限 | 売却決定の日の前日まで(1項)/失権の分水嶺は売却決定の時(3項) | 期限の定めなし 換価代金等の交付期日(131条)に連動 |
| 怠った場合の効果 | 前条1項3号の非職権確認債権は配当を受けられない | 該当なし 異議を申し出なければ計算書どおり配当が実施される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も債権者による債権届出(聲明參與分配)を配当参加の要件とし、公法上の金銭給付義務の執行に強制執行法を準用する点で日本と構造が近い
韓国も公売手続において配分要求の期限を定め、期限内に要求しない債権者は配分から除外される仕組みを採る
ドイツは租税の強制執行を AO が定め、不動産競売の配当では ZVG により登記簿に現れない権利の届出を要求する。公示の有無で扱いを分ける発想は日本と共通
米国は差押換価代金の充当順序を法定し、剰余金は請求権者の申立てにより交付される。担保権者は別途 lien priority を主張する構造で、届出制度の位置づけが異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 税務署長は、あなたの担保権の存在を本当に把握しているだろうか? 取引先の工場が差し押さえられ、売却決定は10日後。あなたが持つのは登記できない種類の質権で、税務署長の調査リストに載っている保証はどこにもない。載っていなければ、3項がそのまま働いて配当はゼロになる。相手が滞納者である以上、無担保になった債権の回収可能性はほぼ残らない。
- あなたが自治体の徴収担当で、交付要求済みの市民税がある。1項はあなたにも申立書の提出義務を課すが、3項の失権規定が向けられているのは前条1項3号の担保債権だけだ。提出遅れが即失権にはならない代わりに、税務署長の確認作業を止めるのはあなたの遅延になる。
- 建設業者として、修理代金が未払いの重機を手元に留置している。国税徴収法21条により留置権で担保される債権は国税に先立って配当される極めて強い地位だが、その事実が税務署長に知れていなければ130条3項で吹き飛ぶ。売却決定までに申立書一通を出すかどうかで、数百万円の順位が残るか消えるかが決まる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の権利が2項1号2号に当たるか判定する。登記された質権・抵当権・先取特権、担保のための仮登記なら職権確認の対象。2. 該当しない担保権や前条1項4号の債権なら、公売公告を知った日に債権現在額申立書を作成し、債権額・発生原因・順位の疎明資料(契約書、請求書、登記情報)を添えて税務署長に提出する。3. 売却決定の日の前日までを厳守し、徒過した場合も売却決定の時までに持ち込む。4. 提出控えと受領日付を必ず保存する。
訴えられた側:滞納者や買受人の側では、過大な申立てが混ざっていないかを見る。配当計算書の交付を受けたら、各債権者の申立額・順位・利息損害金の計算根拠を照合し、根拠不明の担保権や水増しがあれば換価代金等の交付期日に異議を申し出る。留置権は換価後の取扱いが他の担保権と異なるため、買受人は引受けの有無と負担額を入札前に確認しておく。
時効(請求できる期限):債権現在額申立書の提出期限は売却決定の日の前日まで(130条1項)。ただし配当を受けられなくなる失権の分水嶺は売却決定の時(同条3項)で、その対象は前条1項3号の債権のうち、登記された担保権と知れている無登記担保権を除いたもの。起算点は売却決定の日であり、公売公告の日ではない。
学説
通説:130条は、公示により税務署長が把握できる担保権と、知れている無登記担保権を職権確認の対象とし、それ以外は債権者の申告を配当参加の要件とすることで、実体的優先権の保護と換価手続の早期確定を調整した規定と理解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 改正:国税徴収法(昭和34年法律第147号)の全部改正により現行法が成立。換価代金の配当手続として、債権現在額申立書による債権額確認の仕組みが整理された
- 国税徴収法 第129条配当を受ける債権の範囲と順位を定める前提条文
- 国税徴収法 第21条留置権により担保される債権の国税に対する優先
- 国税徴収法 第82条交付要求の手続、2号債権が配当に加わる入口
- 国税徴収法 第131条換価代金等の交付期日、確認後の配当実施日程
- 国税徴収法 第132条配当計算書の作成、確認額が金額として現れる場面
- 民事執行法 第50条強制競売における債権届出義務の対応規定
- 民事執行法 第87条配当を受けるべき債権者の範囲、届出懈怠の効果の比較対象
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