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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第64条(抵当権等により担保される債権の差押)

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抵当権又は登記することができる質権若しくは先取特権によつて担保される債権を差し押えたときは、税務署長は、その債権の差押の登記を関係機関に嘱託することができる。この場合において、その嘱託をした税務署長は、その抵当権若しくは質権が設定されている財産又は先取特権がある財産の権利者(第三債務者を除く。)に差し押えた旨を通知しなければならない。

この条文の基本情報

抵当権等により担保される債権の差押とは何ですか?

定義抵当権等により担保される債権の差押とは、国税徴収法第64条に定められた規定で、「抵当権又は登記することができる質権若しくは先取特権によつて担保される債権を差し押えたときは、税務署長は、その債権の差押の登記を関係機関に嘱託することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第64条(抵当権等により担保される債権の差押)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第64条の条文原文は「抵当権又は登記することができる質権若しくは先取特権によつて担保される債権を差し押えたときは、税務署長は、その債権の差押の登記を関係機関に嘱託することができる。」で始まります。
  3. 国税徴収法第64条は第三款に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第64条の前の条は国税徴収法第63条です。
  7. 国税徴収法第64条の次の条は国税徴収法第65条です。
  8. 国税徴収法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第64条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/64

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法64条は、担保付債権を差し押えたとき税務署長が差押の登記を嘱託でき、担保財産の権利者に差し押えた旨を通知しなければならないと定める。登記は義務ではない。

Q · 自宅の抵当権に「債権差押」の附記登記が入ったら、抵当権者に返済すれば抵当権は消えますか?

消えません。弁済先は差押債権者である国に変わります

国税徴収法64条により、担保付債権が差し押えられると、税務署長は差押の登記を嘱託でき、担保財産の権利者に通知します。差押後に第三債務者が元の債権者へ弁済しても、その弁済を差押債権者に対抗できません(民法481条)。抵当権を外すには、徴収職員に取立の窓口と充当方法を確認したうえで、差押債権者である国に対して弁済する必要があります。登記がなくても差押えは有効に成立している点にも注意が必要です。

解説

登記簿の乙区、抵当権の欄に「附記1号 債権差押」という小さな一行が入ることがある。これが国税徴収法64条の正体だ。税務署が滞納者の持つ債権を差し押さえたとき、その債権が抵当権や登記できる質権・先取特権で担保されているなら、税務署長は差押えの登記を法務局に嘱託できる。そして嘱託をした税務署長は、抵当権や質権が設定されている財産、先取特権のある財産の権利者に、差し押さえた旨を通知しなければならない。ここから除かれるのは第三債務者、つまり借りている本人だけである。本人には62条の差押通知書が別に届くからだ。通知を受けるのは、他人の借金のために自宅に抵当権を付けた物上保証人と、抵当権付きのまま不動産を買った第三取得者。あなたがその立場なら、抵当権を外すために払う相手は、もう元の債権者ではない。

法的な位置づけ

国税徴収法64条は、担保付債権の差押えに関する公示と通知を定める規定である。抵当権、登記することができる質権又は先取特権によって担保される債権を差し押えた場合、税務署長は差押の登記を関係機関に嘱託することができ、嘱託をしたときは担保財産の権利者(第三債務者を除く)に差し押えた旨を通知しなければならない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知書で差押えの範囲を特定する 届いた通知書を開き、どの債権が誰に対するもので、いくら差し押えられたか、全部差押えか63条ただし書による一部差押えかを特定する。自分の滞納ではなく、抵当権者側の滞納であることを最初に切り分ける
  2. 2.登記事項証明書で附記登記を確認する 法務局または登記情報提供サービスで当該不動産の登記事項証明書を取得し、乙区の抵当権欄に「附記1号 債権差押」が入っているか確認する。附記登記がなくても差押えは成立しうる点に注意する
  3. 3.徴収職員に取立窓口と充当方法を書面で確認する 通知書記載の税務署徴収部門に連絡し、弁済先、振込先、充当の順序、抵当権抹消に必要な書面を書面またはメールで確認する。口頭確認のみで送金しない
  4. 4.元の債権者からの請求には応じない 抵当権者から「自分に払え」と請求されても、差押後の弁済は差押債権者に対抗できない(民法481条)ため応じない。請求内容は書面で記録に残し、国への弁済との二重払いを避ける
  5. 5.売買が進行中なら決済段取りを組み直す 決済前に附記登記や通知が判明した場合、決済を延期し、弁済先を国に差し替えたうえで抹消書類の取得順序を再設計する。金融機関の融資実行日も併せて調整する

よくある質問 AI による整理

Q1国税徴収法64条とは何ですか?

担保付債権を差し押えたときの登記嘱託と権利者への通知を定める規定です。抵当権・登記できる質権・先取特権で担保された債権が対象で、登記は「できる」、通知は「しなければならない」と書き分けられています。

Q2債権差押の附記登記とは?

抵当権などの登記に付随して入る「附記1号 債権差押」の登記です。被担保債権が差し押えられたことを公示し、附記登記は主登記の順位を引き継ぎます(不動産登記法4条)。

Q3税務署からの差押通知は誰に届きますか?

抵当権・質権が設定されている財産、先取特権がある財産の権利者に届きます。第三債務者は除かれ、こちらには62条の差押通知書が別に送達されます。

Q4登記がなければ差押えはないと考えてよい?

いいえ。64条は嘱託が「できる」と定めるだけで登記は義務ではありません。債権差押の効力は第三債務者への差押通知書の送達で生じます(62条)ので、登記簿がきれいでも差押えは成立していることがあります。

Q5抵当権を抹消したいとき誰に払えばよい?

差押えを受けた債権については、差押債権者である国が取立権を持ちます(67条)。徴収職員に取立の窓口と充当方法を書面で確認したうえで弁済してください。

Q6元の債権者に払ってしまったらどうなる?

差押後の弁済は差押債権者に対抗できません(民法481条)。国から改めて取立てを受ければ二重払いとなり、元の債権者への返還請求は別途訴訟で争うことになります。

Q7不動産決済前に何を確認すべき?

決済前日に登記事項証明書を取り直し、抵当権の下に差押の附記登記がないか確認します。附記があれば抹消書類の差替えと弁済先の確認が必要で、決済延期を検討します。

Q8差押えが過大なときは争えますか?

63条ただし書により必要がないと認めるときは一部差押えも可能です。処分自体に不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に再調査の請求または審査請求ができます(国税通則法77条)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1税務署から差し押えたっていう通知が来たんですが、私は税金を滞納していません。何かの間違いですか?

間違いではない可能性が高い。国税徴収法64条後段の通知は、あなたの不動産に抵当権を持つ債権者の側が滞納し、その担保付債権が差し押さえられたときに、担保財産の権利者へ送られるものだ。あなたへの滞納処分ではない。実務のポイント:この一通の実務上の意味は、抵当権を外したいなら弁済先が国に変わったという通告である。抹消の予定があるなら、その時点で徴収職員に取立方法を確認しておくと、後の決済で慌てずに済む

Q2登記簿に差押えの附記登記がなければ、抵当権者にそのまま返済して大丈夫ですか?

危ない。64条は嘱託することが「できる」と定めるだけで、登記は義務ではない。債権差押えの効力は第三債務者への差押通知書の送達で生じる(国税徴収法62条)から、登記がなくても差押えは有効に成立している。実務のポイント:登記簿は差押えの不存在を保証しない。抵当権者が個人や小規模事業者の案件では、抹消前に滞納処分の有無を書面で確認し、表明保証を取っておく実務がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 差押えの登記は税務署が当然やる事務手続だと理解している人でも、条文が「嘱託することができる」と書いている点までは押さえていない。登記は義務ではない。債権差押えの効力は第三債務者への差押通知書の送達で生じる(国税徴収法62条)ので、登記簿がきれいでも差押えは有効に成立していることがある。登記簿を見て安全と判断する読み方は、そもそも成り立たない
  • 税務署から通知が届いた瞬間、自分が滞納しているのではないかと焦る人が多いが、問いの立て方が違う。64条後段の通知は、あなたが滞納者だから届くのではない。あなたの不動産に抵当権を持っている債権者の側が滞納者だから届く。これはあなたの税金の話ではなく、あなたの債権者の税金の話である
  • あなたから見れば、借りた金を貸主に全部返したのだから抵当権抹消書類を出してもらえるはずだ。だが法律から見れば、差押えを受けた債権の第三債務者が差押債権者を無視して弁済しても、その弁済を差押債権者に対抗できない(民法481条)。あなたにとっての完済と、国から見た完済は別物であり、この落差が二重払いを生む
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面64条:担保付債権を差し押えたときの登記嘱託と権利者への通知62条:債権差押の手続と効力発生(差押通知書の送達)
55条:差押財産上の質権者・抵当権者等への通知義務
登記・通知の性質登記嘱託は「することができる」(裁量)、通知は「しなければならない」(義務)差押通知書の送達は効力発生要件(必須)
差押えをした場合の通知は義務
通知の相手方担保が設定されている財産の権利者(第三債務者を除く)第三債務者
差押財産上に権利を有することが判明している者
実務上の効果物上保証人・第三取得者が弁済先の変更を知る端緒となる送達時点で差押えの効力が確定し、以後の弁済は対抗不可(民法481条)
担保権者が配当要求・権利保全の機会を得る

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
稅捐稽徵法第24條、強制執行法第115條

台湾では税捐保全として不動産の禁止処分登記を嘱託する制度があり、債権扣押は強制執行法を準用する。公示と通知を組み合わせる構造は日本と近い

韓国
대한민국 국세징수법(채권의 압류 관련規定)

韓国も債権差押えは第三債務者への通知で効力が生じ、担保付債権については登記嘱託の仕組みを置く点で日本と同型

ドイツ
Abgabenordnung § 309, § 321

ドイツ租税通則法は債権その他の財産権の差押えを Pfändungsverfügung により行い、担保権に関する登記簿上の処理は別途規律される

アメリカ
26 U.S.C. § 6323

米国は連邦租税リーエンの第三者対抗要件として notice of federal tax lien の登録を要求し、公示を対抗要件とする点で日本の任意的登記とは設計思想が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし決済三日前に取り直した登記事項証明書に、抵当権の下へ「附記1号 債権差押 ○○税務署」の一行が入っていたら、どうなるか。売主が用意した抹消書類はそのままでは使えない。担保されている債権はすでに差し押さえられており、抵当権者への弁済を国に対抗できず、代金だけ払って抵当権が残る事態になりうる。残された時間は三日、決済を止めるか弁済先を差し替えるかの二択になる
  • 知人に金を貸し、担保として知人の自宅に抵当権を付けた。その後、あなた自身が国税を滞納する。差し押さえられるのはあなたの自宅ではなく、あなたの財産であるその貸金債権の方で、税務署は知人の登記簿に差押えの附記を打つことができる
  • 息子の事業資金の担保として実家に抵当権を設定した親のもとに、ある日、税務署から差し押えた旨の通知が届く。差し押さえられたのは息子の借金ではなく、貸主が持っている債権の方だ。親にとってこの一通は、実家の抵当権を外すために誰と交渉すべきかが入れ替わったという通告になる。息子に「税金を滞納したのか」と詰め寄っても話は前に進まない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知書で、どの債権がいくら差し押さえられたか、全部差押えか一部差押えかを特定する2. 登記事項証明書を取り、抵当権に差押えの附記登記が入っているか確認する3. 抵当権を外すために弁済するなら、相手は差押債権者である国。徴収職員に取立の窓口と充当方法を書面で確認する4. 元の債権者から自分に払えと言われても応じない。差押え後の弁済は国に対抗できない(民法481条) 5. 売買が進行中なら決済を延期し、抹消の段取りを組み直す

訴えられた側:1. 差押えの効力は第三債務者への差押通知書の送達で既に発生している(国税徴収法62条)。登記の有無を争っても意味はない2. 換価される前に、換価の猶予や分納の協議が可能か徴収職員と詰める(国税徴収法151条の2、申請期限に注意) 3. 差押えが過大だと考えるなら、63条ただし書の一部差押えへの変更を求める4. 処分自体に不服があるなら、再調査の請求または審査請求を、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に(国税通則法77条)

時効(請求できる期限):64条自体に固有の期間の定めはない。債権差押えの効力は第三債務者への差押通知書の送達時に生じる(国税徴収法62条)。処分に不服がある場合の再調査の請求・審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(国税通則法77条)。国税の徴収権の消滅時効は法定納期限から5年で、差押えは時効の更新事由となる(国税通則法72条、73条)(最新の改正状況をご確認ください)

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国税徴収法の全文を見る所属する編章節を開く:第三款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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