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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第55条(質権者等に対する差押えの通知)

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  1. 次の各号に掲げる財産を差し押さえたときは、税務署長は、当該各号に掲げる者のうち知れている者に対し、その旨その他必要な事項を通知しなければならない。
  2. 一質権、抵当権、先取特権、留置権、賃借権その他の第三者の権利(担保のための仮登記に係る権利を除く。)の目的となつている財産これらの権利を有する者
  3. 二仮登記がある財産仮登記の権利者
  4. 三仮差押え又は仮処分がされている財産仮差押え又は仮処分をした保全執行裁判所又は執行官

この条文の基本情報

質権者等に対する差押えの通知とは何ですか?

定義質権者等に対する差押えの通知とは、国税徴収法第55条に定められた規定で、「次の各号に掲げる財産を差し押さえたときは、税務署長は、当該各号に掲げる者のうち知れている者に対し、その旨その他必要な事項を通知しなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第55条(質権者等に対する差押えの通知)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第55条の条文原文は「次の各号に掲げる財産を差し押さえたときは、税務署長は、当該各号に掲げる者のうち知れている者に対し、その旨その他必要な事項を通知しなければならない。」で始まります。
  3. 国税徴収法第55条は第一款に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第55条の前の条は国税徴収法第54条です。
  7. 国税徴収法第55条の次の条は国税徴収法第56条です。
  8. 国税徴収法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第55条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/55

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法55条は、抵当権者や賃借人など第三者の権利の目的である財産を差し押さえたとき、税務署長がそのうち知れている者に通知する義務を定める。

Q · 大家や取引先が税金を滞納して差押えを受けたら、借りている側や担保を持っている側にも通知は来るの?

届きます。抵当権者や賃借人など知れている権利者は通知の対象です。

国税徴収法55条により、質権・抵当権・先取特権・留置権・賃借権など第三者の権利の目的となっている財産、仮登記がある財産、仮差押え又は仮処分がされている財産を差し押さえたとき、税務署長はその権利者等のうち知れている者に差押えの旨を通知しなければなりません。担保のための仮登記に係る権利は除かれます。ただし義務の範囲は「知れている者」に限られ、未登記の賃借権など税務署が把握できない権利者には通知が届かないことがあります。

解説

税務署が差押えをしたとき、通知が届くのは滞納者本人だけだと思われている。だが国税徴収法55条は、その財産に権利をぶら下げている第三者にも通知を義務づけている。抵当権者、質権者、留置権者、そして賃借人。あなたが誰かの土地建物を借りている、あるいはその不動産に抵当権を持っている立場なら、あなたのもとに「差押えをした」という税務署長名の通知が届く可能性がある。この通知には二つの意味がある。第一に、あなたの権利が差押えという事実の上に乗っていることを知らせるアラーム。第二に、そこから先の手続、公売の通知(95条)、配当(129条)、換価の申立て、そのすべての起点になる。逆に言えば、この通知が来ていないのに公売が進んだ場合、あなたには手続上の主張材料が生まれる。ただし「知れている者」に限る、という条件が最大の落とし穴になる。

法的な位置づけ

国税徴収法55条は、差押えに係る第三者への通知義務を定める規定である。質権、抵当権、先取特権、留置権、賃借権その他の第三者の権利の目的となっている財産、仮登記がある財産、仮差押え又は仮処分がされている財産を差し押さえた場合、税務署長は当該権利者等のうち知れている者に対し、差押えの事実を通知しなければならない。担保のための仮登記に係る権利は除かれる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知書を封筒ごと保管し受領日を記録する 税務署長名の通知が届いたら、封筒の消印と開封日を写真で残し、通知書原本を保管する。受領日は後の不服申立ての起算点や手続の瑕疵を争う際の基準になるため、記憶ではなく記録で示せる状態にしておく
  2. 2.自分の権利の種類と対抗要件を特定する 賃借権、抵当権、質権、先取特権、留置権、仮登記のいずれに当たるかを確認し、対抗要件(建物賃貸借なら引渡し、抵当権なら設定登記)を備えているかを点検する。担保のための仮登記かどうかで通知の根拠となる号も変わる
  3. 3.国税との優先劣後を登記日で確認する 登記事項証明書で自分の担保権の設定登記日を確認し、滞納国税の法定納期限等との先後を比べる。登記が法定納期限等より前であれば担保権が優先する(国税徴収法16条)。この先後関係が配当額を左右する
  4. 4.賃借人は賃料の支払先を確認する 建物自体の差押えか、賃料債権の差押えかで支払先が変わる。通知書の財産の表示欄を確認し、判断に迷う場合は所轄税務署の徴収担当に照会して、回答日と担当者名を控える。誤ると二重払いの危険がある
  5. 5.公売公告前に猶予・交渉の余地を検討する 公売公告が出る前が最も選択肢が多い時期。滞納者と連絡が取れるなら換価の猶予(国税徴収法151条の2)や分割納付につなげられないかを検討する。公告後は債権届出の期限管理に切り替える
  6. 6.配当を受けるための債権届出を期限内に行う 公売公告で指定された期限までに、債権現在額申立書など必要な届出を提出する。期限を過ぎると配当から外れるため、通知を受けた段階で書式と添付書類の準備を始めておく

よくある質問 AI による整理

Q1国税徴収法55条とは何ですか?

差し押さえた財産に権利を持つ第三者への通知義務を定めた規定です。質権・抵当権・賃借権等の権利者、仮登記の権利者、仮差押えをした裁判所や執行官のうち、知れている者が対象になります。

Q2差押えの通知は誰に送られますか?

滞納者本人のほか、その財産に質権・抵当権・先取特権・留置権・賃借権を持つ者、仮登記の権利者、仮差押えや仮処分をした保全執行裁判所または執行官に送られます。

Q3「知れている者」とはどういう意味ですか?

税務署が調査によって把握できた権利者を指します。登記や届出で権利が公示されていれば通常は含まれますが、未登記の賃借権など把握できない権利者には通知義務が及びません。

Q4差押えの通知が来たら家を出ないといけませんか?

差押えは処分を禁じる手続で、その時点で賃借権が消えるわけではありません。対抗要件を備えた賃借権なら公売後の買受人に対しても一定の保護があるため、自主的な退去は慎重に判断してください。

Q5仮差押えがある財産を差し押さえたら誰に通知しますか?

仮差押えまたは仮処分をした保全執行裁判所または執行官に通知します。本条第三号が定めており、私人ではなく手続を担当した機関が通知の名宛人になる点が特徴です。

Q6差押えの通知はいつ届きますか?

条文に期限の定めはなく、差押えの後に発せられる運用です。通知は差押えの効力発生要件ではないため、通知が届く前でも差押え自体は効力を持っています。

Q7差押えの通知書には何が書かれていますか?

差押えをした旨のほか、差押財産の表示、滞納者の氏名、差押年月日など必要な事項が記載されます。対象が不動産か賃料などの債権かは、この財産の表示欄で判別します。

Q8差押調書と55条の通知は違うのですか?

差押調書は差押えの内容を記録する書面で、その謄本は滞納者等に交付されます(54条)。55条の通知は財産に権利を持つ第三者に差押えの事実を知らせるもので、名宛人が異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1大家が滞納して差押えの通知が来ました。家賃はどこに払えばいいんですか?

建物自体の差押えであれば賃料債権は当然には差し押さえられておらず、原則として従来どおり大家に支払います。ただし賃料債権そのものが差し押さえられた場合は、税務署(国)に支払う義務が生じ、大家に払っても免責されません(国税徴収法62条)。実務のポイント:差押えの対象が建物か賃料債権かは通知書の記載で判別できるが、書式が硬く読み取りにくい。判断に迷ったら通知書の記載事項を示して所轄の徴収担当に確認し、その回答日と担当者名を控えておくと、後で二重払いを争う際の証拠になる

Q2抵当権を持っているのに通知が来なかったら、公売は無効になりますか?

通知の欠落が直ちに公売を無効にするとは限りません。本条は「知れている者」への通知義務であり、登記されている抵当権者は通常「知れている者」に当たるため、その通知漏れは手続の瑕疵として争う材料になります。ただし実務上、瑕疵の重大性が問われ、判断が分かれる論点です。実務のポイント:争うなら、登記事項証明書で自分の権利が公示されていた事実と、通知を受けていないという事実の両方を早期に固めること。時間が経つほど、買受人保護の要請が働いて覆しにくくなる

Q3仮登記があると通知が来るとありますが、担保のための仮登記は除くのはなぜですか?

担保のための仮登記に係る権利は、仮登記担保契約に関する法律により担保権に準じた扱いを受け、本条第一号の担保権者への通知の枠組みで処理されるためです。除外されているのは通知が不要という意味ではなく、どの号で拾うかの整理です。実務のポイント:自分の仮登記が所有権移転の本登記を予定したものか、貸金の担保として打ったものかで、差押え後の立場も配当の順位も変わる。設定時の契約書の文言が、この分類の決め手になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「差押えの通知は滞納している本人に行くもので、自分は関係ない」という前提そのものが、この条文の前ではずれている。問われているのは誰が滞納したかではなく、誰がその財産に権利を持っているか。滞納者と一度も会ったことがなくても、あなたが抵当権者や賃借人なら通知の名宛人になる
  • 「通知が来た=すぐに家を出なければならない」と受け取る人が多いが、差押えは処分を禁じる手続であって、その瞬間に賃借権が消えるわけではない。対抗要件を備えた賃借権であれば、公売で買受人が現れた後も一定の保護がある。慌てて自主的に退去すると、本来主張できた地位を自ら手放すことになる
  • この条文が「通知しなければならない」と義務を課していることは読めば分かる。だがその義務が「知れている者」という限定付きであることの深刻さは、あまり知られていない。未登記の権利者、届出をしていない賃借人は、法律上通知を受け取れなくても税務署の落ち度にはなりにくい。あなたの権利を守っているのは条文ではなく、あなたが登記や届出で自分の存在を可視化していたかどうかである
比較の観点この条文ほかの条文
通知・交付の名宛人55条:財産に権利を持つ第三者のうち知れている者(担保権者、賃借人、仮登記権利者、保全執行裁判所・執行官)54条:差押調書の謄本を交付される滞納者等
95条:公売公告に伴い通知を受ける利害関係人
手続上のタイミング55条:差押えをしたとき54条:差押調書を作成したとき
95条:換価のための公売公告をするとき
主な機能55条:権利の乗っている財産が差押えを受けた事実を第三者に知らせ、防御と参加の起点をつくる54条:差押えの内容を記録し、当事者に手続の内容を示す
95条:公売への参加と配当手続への参加を促す
手続を欠いた場合の位置づけ55条:知れている者への通知漏れは手続の瑕疵として争う材料になりうる(重大性が問われる)54条:調書の作成・交付の不備として手続の適正が問われる
95条:公売手続そのものの適法性が争われる余地がある

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政執行法第26条・強制執行法第77条以下

台湾では公法上の金銭債権の強制執行が行政執行分署に集約され、手続は強制執行法を準用する。差押え(査封)に際して利害関係人へ手続情報が届く構造は共通するが、税務機関自身が自力執行するのではなく執行機関に移送する点が日本と異なる

韓国
국세징수법(国税徴収法)

韓国も税務署長による自力執行型の滞納処分を採り、押留に伴い利害関係人へ通知する枠組みを持つ。日本法の影響が強く残る領域で、通知の名宛人の考え方も近い

ドイツ
Abgabenordnung §§ 281 ff., § 309

ドイツも租税債権の自力執行を認め、債権差押えでは第三債務者への送達が手続の中核となる。日本の55条のように担保権者・賃借権者へ一括して通知義務を課す規定の置き方とは条文構成が異なる

アメリカ
IRC § 6335, § 7425

米国では IRS による levy と seizure の後、所有者への seizure notice と sale notice が求められ、先順位のリーエン保有者への通知は § 7425が規律する。通知を欠いた売却の効力が争われる点は日本と共通する論点

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 賃貸マンションに住んでいたら、税務署長名の封筒が届いた。中身は「あなたが借りているこの建物を差し押さえた」という通知。大家の滞納であなたは何もしていない。だがこの一通は、将来この物件が公売にかけられ、買受人が新しい大家になる可能性を告げる予告状である
  • 取引先に融資して不動産に抵当権を設定した。返済も順調だったある日、税務署からこの通知が届く。取引先が消費税を滞納していた。あなたの抵当権が国税に劣後するのか優先するのかは、法定納期限等と抵当権設定登記の先後で決まる(国税徴収法16条)。通知が届いた時点で、その先後関係の確認が最優先になる
  • 所有権移転の仮登記を打っていた買主のもとに、この通知が来た。仮登記は「担保のための仮登記」を除くと条文にあるが、あなたのそれはどちらか。分類が違えば、後の手続での立場が変わる
  • もし、あなたが持っている賃借権が未登記だったら、税務署はあなたの存在を知りうるだろうか。「知れている者」への通知義務は、税務署が把握できていない権利者には及ばない。登記も届出もない賃借人は、通知の網から静かに漏れる
  • 差押えの通知を受け取ってから公売公告まで、動ける時間は案件によっては数か月しかない。優先関係の確認、債権届出の準備、必要なら第三者異議や不服申立ての検討。封筒を机に放置した数週間が、そのまま選択肢の消滅につながる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知書を封筒ごと保管、受領日を記録する2. 自分の権利の種類(賃借権、抵当権、質権、留置権、仮登記)と対抗要件の有無を確認3. 登記事項証明書を取得し、自分の権利の登記日と国税の法定納期限等の先後を確認(国税徴収法16条以下の優先関係) 4. 賃借人なら賃料の支払先について税務署に確認、差押えの効力範囲を誤ると二重払いの危険がある5. 公売公告が出たら債権届出の期限を確認、期限を逃すと配当から外れる

訴えられた側:1. 滞納者本人の立場なら、差押解除の要件(完納、納付委託、換価の猶予)を確認2. 換価の猶予(国税徴収法151条の2)は申請型があり、担保提供と納付計画で公売を止められる場合がある3. 第三者の権利者に通知が行くことで取引関係が悪化するため、通知が出る前に自ら説明しておく方が関係を守れる4. 処分自体に不服があれば、差押えを知った日の翌日から3か月以内に再調査の請求または審査請求(国税通則法75条、77条)

時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。差押処分への不服申立ては、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に再調査の請求または審査請求(国税通則法77条)、裁決を経て6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)。公売に関する債権届出の期限は公売公告で個別に指定される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

実務上の通説的理解:本条の通知は第三者に情報と手続参加の機会を保障するための規定であり、差押えの効力発生要件ではないと解されている。通知義務の範囲を「知れている者」に限定することで、税務署に無制限の権利者調査義務を負わせない設計になっている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:明治30年国税徴収法を全面改正した現行国税徴収法(昭和34年法律第147号)の制定に伴い、差押えに係る第三者への通知義務として規定された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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