要点国税徴収法 89 条の 2 は、参加差押えをした税務署長が一番手の行政機関等の同意を得て自ら不動産を換価できる換価執行決定を定める。2015 年 1 月施行。
Q · 差し押さえた役所が何年も売らないとき、後から参加差押えをした税務署が代わりに売れるんですか?
一番手の同意があれば、二番手の税務署が売却できます
国税徴収法 89 条の 2 により、参加差押えをした税務署長は、87 条 3 項の催告をしてもなお換価されないとき、先に滞納処分をした行政機関等の同意を得て換価執行決定をし、自ら換価手続を進められます。ただし強制執行または担保権の実行としての競売が開始されている場合、および国税に関する法律により換価できない場合は決定できません(1 項ただし書)。効力は同意した行政機関等への告知で発生し(3 項)、滞納者と交付要求者への通知は事後の知らせです(4 項)。通知が届いた時点で、手続はすでに動き出しています。
税金を滞納して不動産を差し押さえられたとき、それを実際に売り払える権限を持つのは、最初に差押えをした一つの役所だけである。国税局が先に差押えていれば、後から来た税務署も市役所も「参加差押え」しかできず、自力では公売にかけられない。ところが一番手が事務量や処理順位の都合で動かないと、不動産は差押えの札が貼られたまま何年も凍結され、その間あなたの延滞税は年8.7%前後で積み上がり続ける。89条の2は、この構造的な塩漬けを壊すために2015年1月1日から動き出した規定である。参加差押えをした税務署長は、87条3項の催告をしてもなお換価されないとき、一番手の同意を取り付けて「換価執行決定」を出し、自らの手で売却手続を進められる。効力は一番手への告知で発生し、その後にあなたと交付要求をした債権者へ通知が飛ぶ。つまりその通知が届いた時点で、止まっていた時計はすでに動き出している。
国税徴収法 89 条の 2 は換価執行決定を定める規定であり、参加差押えをした税務署長が、催告を経てもなお換価されない参加差押不動産について、先行して滞納処分をした行政機関等の同意を得たうえで、自ら換価の執行をする旨を決定できることを規定する。強制執行または担保権の実行としての競売が開始されている場合には適用されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
参加差押えをした税務署長が、一番手の行政機関等の同意を得て、自ら不動産の換価(公売など)を進める旨を決める処分です。国税徴収法 89 条の 2 が根拠です。
原則は一番手だけが換価できます。ただし 87 条 3 項の催告後もなお換価されず、一番手の同意が得られれば、89 条の 2 で二番手も換価できます。
平成 26 年(2014 年)改正で新設され、平成 27 年(2015 年)1 月 1 日から施行されました。不動産が長期間換価されず塩漬けになる問題への対応です。
必要です。先に滞納処分をした行政機関等が相当と認めて同意した場合に限られ、既に他の機関へ同意済みなら重ねて同意はできません(2 項ただし書)。
効力は一番手への告知で既に発生しており(3 項)、滞納者と交付要求者への通知は決定後速やかに行われる事後の知らせです(4 項)。
できません。強制執行または担保権の実行としての競売が開始されているときは、換価執行決定は除外されます(1 項ただし書)。
換価の猶予(国税徴収法 151 条、151 条の 2)や納税の猶予が認められれば、法律上換価はできません。公売公告前なら任意売却と差押解除の交渉余地も残ります。
登記事項証明書を取り、差押え・参加差押えの受付日を古い順に見ます。数百円で、どの機関が先行し誰が順番待ちかを確認できます。
放置は損失を積む一方です。差押えが続く間も延滞税は年8.7%前後で加算され(割合は毎年見直されるため最新をご確認ください)、建物の劣化も進みます。参加差押えをした税務署は87条3項で換価を催告でき、なお動かなければ89条の2で自ら換価執行決定を出せます。業界裏話ヒント:一番手が売らない理由は物件が不良だからではなく、単純な処理順位であることが多い。買付証明を持って任意売却を持ちかけると、差押解除の交渉が一気に現実味を帯びます
まず、効力は一番手の行政機関への告知で既に発生しており(3項)、あなたへの通知は事後の知らせです。換価執行決定それ自体の処分性は実務上解釈が分かれるため、争点は前提となる差押え・参加差押えや、その後の公売処分に置くのが定石です。不服申立ては処分を知った日の翌日から3か月以内(国税通則法77条)。業界裏話ヒント:争うより換価の猶予を通す方が実利は大きい。猶予が認められれば法律上換価はできず、手続はそこで止まります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 何を定める規定か | 89 条の 2:二番手が自ら換価できる換価執行決定 | — |
| 動かす主体 | 参加差押えをした税務署長(一番手の同意が必要) | — |
| 効果 | 二番手が公売など換価手続を実行できる | — |
| 使えない場合 | 競売が開始済み、または法律上換価できないとき(1 項ただし書) | — |
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