要点国税徴収法 99 条の 2 は、公売不動産の入札等をする者に、自己と役員、および資金を出す実質的な買主が暴力団員等でない旨の陳述を義務づける。陳述をしなければ入札等はできない。
Q · 公売で不動産を買うとき、暴力団じゃないという書類を出さないといけないの?
陳述書を出さないと入札そのものができません
国税徴収法 99 条の 2 により、公売不動産の入札等をしようとする者は、自己(法人の場合は役員)と、自己の計算で入札等をさせようとする者が暴力団員等でない旨を、財務省令の定めにより税務署長へ陳述しなければ入札等ができません。2019 年 1 月 1 日施行の制度で、陳述をせず又は虚偽の陳述をした場合には刑事罰があり、落札して代金を納付した後でも、106 条の 2 の調査の嘱託を経て 108 条 5 項により売却決定が取り消されることがあります。
税務署が差し押さえた不動産は、市場より安く出る。だから公売には投資家が集まる。ところが 2019 年 1 月 1 日以降、入札の前に必ず一枚の紙を出させられるようになった。「自分は暴力団員ではない、暴力団員でなくなった日から 5 年も経っている」と税務署長に陳述する書面である。法人なら代表者だけでなく役員全員が対象になる。しかも本条が縛るのは名義人だけではない。2 号は「自己の計算において当該公売不動産の入札等をさせようとする者」、つまり資金を出して損益を引き受ける実質的な買主にも同じ条件を課す。名義を貸しただけ、金を出しただけのつもりでも、この条文の射程に入る。陳述をしなければ入札書は受け付けられず、虚偽を書けば刑事罰の対象になる。公売は、金があれば誰でも参加できる市場ではなくなった。
国税徴収法 99 条の 2 は、公売不動産の入札等における暴力団員等の排除を定める規定である。入札等をしようとする者は、自己(法人の場合は役員)および自己の計算において入札等をさせようとする者が、暴力団員又は暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者に該当しない旨を、財務省令で定めるところにより税務署長へ陳述しなければならない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国税徴収法 99 条の 2 に基づき、入札等の前に自己と役員、資金を出す実質的な買主が暴力団員等でない旨を税務署長へ陳述する書面です。2019 年 1 月 1 日から必要になりました。
記載事項と様式は財務省令に委任されています。実務上は各公売の公告や国税局・税務署の案内で示される様式を使うため、参加予定の公売の公告を必ず確認してください。
条文が「陳述しなければ、入札等をすることができない」と明記しています。価格で負けるのではなく、そもそも入札に参加できません。書類不備は即失格と考えてください。
離脱した日が起算点です。現在の身分ではなく離脱からの経過年数で資格が決まるため、離脱日をいつと認定するかが実務上の争点になり得ます。
本条の対象は公売財産のうち不動産です。インターネットを使う公売でも不動産である限り陳述が必要で、参加申込の段階で手続が案内されます。個別の公告で確認してください。
条文の名宛人は「入札等をしようとする者(法人の場合はその代表者)」です。代理人が手続を代行しても、陳述の主体は買受けようとする本人であり、代理人の属性に置き換わりません。
108 条 5 項は取消しの根拠を定めますが、代金の取扱いは条文上明示されていません。実際に取消しの通知を受けたら、所轄税務署の徴収担当へ具体的な処理を確認してください。
平成 29 年(2017 年)改正で新設され、平成 31 年(2019 年)1 月 1 日に施行されました。裁判所の競売の同旨規定(民事執行法 65 条の 2)より約 1 年 3 か月先行しています。
違う。本条は法人の場合を「その役員」と定めており、代表者に限られない。非常勤役員や社外取締役も対象に入る。記載事項と様式は財務省令に委任されている。業界裏話ヒント:氏名だけでなく住居や生年月日まで書かせるのは、106 条の 2 で税務署長が警察へ調査を嘱託するときの照合キーにするためだ。書式の項目の細かさは、その先の照会を前提にしている。
自己の計算とは、その取引の損益が最終的に誰に帰属するかを指す。金融機関や知人から借入れをして、自分の損益として買うのであれば、貸主は 2 号の対象にならない。逆に、他人の資金で、値上がり益も賃料もその他人に帰属する形なら、実質的な買主として 2 号に当たる。業界裏話ヒント:この線引きは契約書の表題ではなく資金と利益の流れで見られる。共同購入の話が出たら、契約書の文言より先に送金経路と利益配分の設計を決めておく方が安全だ。
税務署長は 106 条の 2 により警察へ調査を嘱託でき、買受人が暴力団員等に該当すると認められる場合には 108 条 5 項に基づき売却決定を取り消すことができる。代金納付が終わっていても安全圏ではない。業界裏話ヒント:警察への照会は落札後に走ることが多く、売却決定からしばらくは取引が確定しない。転売の契約や大規模なリフォームの発注は、この照会が片付くまで待つのが実務上の防御線になる。
国税徴収法は陳述をせず又は虚偽の陳述をした者に罰則を置いており、法定刑は六月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金である(令和 4 年改正で懲役と禁錮が拘禁刑に統合、2025 年 6 月 1 日施行)。行政手続の書面だが背後にあるのは刑事責任だ。業界裏話ヒント:同じ構造の陳述義務は裁判所の競売にもあり(民事執行法 65 条の 2)、そちらの虚偽陳述は同法 213 条で処罰される。競売と公売の両方に手を出す投資家は、二つの制度で同じ地雷を踏むことになる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| タイミング | 99 条の 2:入札等の前(事前の自己申告) | — |
| 行為主体 | 入札等をしようとする者(法人は代表者が陳述、対象は役員) | — |
| 違反・該当の効果 | 陳述がなければ入札等ができない。虚偽陳述は刑事罰 | — |
| 実務上の注意点 | 役員全員分の情報収集と資金構造の確定を公告前に済ませる | — |
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