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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

道路交通法 第51条の4(放置違反金)

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  1. 警察署長は、警察官等に、違法駐車と認められる場合における車両(軽車両にあつては、牽引されるための構造及び装置を有し、かつ、車両総重量(道路運送車両法第四十条第三号の車両総重量をいう。)が七百五十キログラムを超えるもの(以下「重被牽引車」という。)に限る。以下この条において同じ。)であつて、その運転者がこれを離れて直ちに運転することができない状態にあるもの(以下「放置車両」という。)の確認をさせ、内閣府令で定めるところにより、当該確認をした旨及び当該車両に係る違法駐車行為(違法駐車と認められる場合に係る車両の運転者の行為をいう。第四項及び第十六項において同じ。)をした者について第四項ただし書に規定する場合に該当しないときは同項本文の規定により当該車両の使用者が放置違反金の納付を命ぜられることがある旨を告知する標章を当該車両の見やすい箇所に取り付けさせることができる。
  2. 2.何人も、前項の規定により車両に取り付けられた標章を破損し、若しくは汚損し、又はこれを取り除いてはならない。ただし、当該車両の使用者、運転者その他当該車両の管理について責任がある者が取り除く場合は、この限りでない。
  3. 3.警察署長は、第一項の規定により車両に標章を取り付けさせたときは、当該車両の駐車に関する状況を公安委員会に報告しなければならない。
  4. 4.前項の規定による報告を受けた公安委員会は、当該報告に係る車両を放置車両と認めるときは、当該車両の使用者に対し、放置違反金の納付を命ずることができる。ただし、第一項の規定により当該車両に標章が取り付けられた日の翌日から起算して三十日以内に、当該車両に係る違法駐車行為をした者が当該違法駐車行為について第百二十八条第一項の規定による反則金の納付をした場合又は当該違法駐車行為に係る事件について公訴を提起され、若しくは家庭裁判所の審判に付された場合は、この限りでない。
  5. 5.前項本文の規定による命令(以下「納付命令」という。)は、放置違反金の額並びに納付の期限及び場所を記載した文書により行うものとする。
  6. 6.公安委員会は、納付命令をしようとするときは、当該車両の使用者に対し、あらかじめ、次に掲げる事項を書面で通知し、相当の期間を指定して、当該事案について弁明を記載した書面(以下この項及び第九項において「弁明書」という。)及び有利な証拠を提出する機会を与えなければならない。
  7. 一当該納付命令の原因となる事実
  8. 二弁明書の提出先及び提出期限
  9. 7.公安委員会は、納付命令を受けるべき者の所在が判明しないときは、前項の規定による通知を、その者の氏名及び同項第二号に掲げる事項並びに公安委員会が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を当該公安委員会の掲示板に掲示し、又は公示事項を当該公安委員会の庁舎に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによつて行うことができる。この場合においては、当該措置を開始した日から二週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。
  10. 8.放置違反金の額は、別表第一に定める金額の範囲内において、政令で定める。
  11. 9.第六項の規定による通知を受けた者は、弁明書の提出期限までに、政令で定めるところにより、放置違反金に相当する金額を仮に納付することができる。
  12. 10.納付命令は、前項の規定による仮納付をした者については、政令で定めるところにより、公示して行うことができる。
  13. 11.第九項の規定による仮納付をした者について同項の通知に係る納付命令があつたときは、当該放置違反金に相当する金額の仮納付は、当該納付命令による放置違反金の納付とみなす。
  14. 12.公安委員会は、第九項の規定による仮納付をした者について同項の通知に係る納付命令をしないこととしたときは、速やかに、その者に対し、理由を明示してその旨を書面で通知し、当該仮納付に係る金額を返還しなければならない。
  15. 13.公安委員会は、納付命令を受けた者が納付の期限を経過しても放置違反金を納付しないときは、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。この場合において、公安委員会は、放置違反金につき年十四・五パーセントの割合により計算した額の範囲内の延滞金及び督促に要した手数料を徴収することができる。
  16. 14.前項の規定による督促を受けた者がその指定期限までに放置違反金並びに同項後段の延滞金及び手数料(以下この条及び第五十一条の七において「放置違反金等」という。)を納付しないときは、公安委員会は、地方税の滞納処分の例により、放置違反金等を徴収することができる。この場合における放置違反金等の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
  17. 15.納付され、又は徴収された放置違反金等は、当該公安委員会が置かれている都道府県の収入とする。
  18. 16.公安委員会は、納付命令をした場合において、当該納付命令の原因となつた車両に係る違法駐車行為をした者が当該違法駐車行為について第百二十八条第一項の規定による反則金の納付をしたとき、又は当該違法駐車行為に係る事件について公訴を提起され、若しくは家庭裁判所の審判に付されたときは、当該納付命令を取り消さなければならない。
  19. 17.公安委員会は、前項の規定により納付命令を取り消したときは、速やかに、理由を明示してその旨を当該納付命令を受けた者に通知しなければならない。この場合において、既に当該納付命令に係る放置違反金等が納付され、又は徴収されているときは、公安委員会は、当該放置違反金等に相当する金額を還付しなければならない。
  20. 18.放置違反金等の徴収又は還付に関する書類の送達及び公示送達については、地方税の例による。

この条文の基本情報

放置違反金とは何ですか?

定義放置違反金とは、道路交通法第51条の4に定められた規定で、「警察署長は、警察官等に、違法駐車と認められる場合における車両(軽車両にあつては、牽引されるための構造及び装置を有し、かつ、車両総重量(道路運送車両法第四十条第三…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 道路交通法第51条の4(放置違反金)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
  2. 道路交通法第51条の4の条文原文は「警察署長は、警察官等に、違法駐車と認められる場合における車両(軽車両にあつては、牽引されるための構造及び装置を有し、かつ、車両総重量(道路運送車両法第四十条第三…」で始まります。
  3. 道路交通法第51条の4は第九節の二 違法停車及び違法駐車に対する措置に置かれています。
  4. 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
  5. 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 道路交通法第51条の4の前の条は道路交通法第51条の3です。
  7. 道路交通法第51条の4の次の条は道路交通法第51条の5です。
  8. 道路交通法第51条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第51条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105
  • 本サイト収録道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第51条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/51_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点道路交通法51条の4は、放置車両の使用者に放置違反金の納付を命じる制度を定める。標章取付日の翌日から30日以内に運転者が反則金を納付すれば、納付命令は行われない。

Q · 駐車違反の標章を貼られたけれど、誰も出頭しなかったらどうなりますか?

点数は付かないが、車の使用者に放置違反金の納付命令が届く

道路交通法51条の4では、放置車両に標章が取り付けられた後、標章取付日の翌日から30日以内に運転者が反則金を納付しなければ、公安委員会が車両の使用者に対し放置違反金の納付を命じます(4項)。放置違反金は刑罰ではなく行政上の金銭負担であるため、違反点数は付きません。ただし納付しないまま放置すると督促され、年14.5パーセントの範囲内の延滞金が加算され、最終的には地方税の滞納処分の例により差押えまで進みます(13項、14項)。

解説

コインパーキングが満車で、5分だけと路上に停めた。戻ると黄色い標章がフロントガラスに貼られている。ここであなたが選ぶ道は二つあり、金額も点数も履歴もまったく違う。運転者として出頭して反則金を払えば、点数2点または3点が付き、罰金の前段階である反則制度に乗る。一方、誰も出頭しなければ、公安委員会は車の「使用者」(名義人、リース会社、社用車なら会社)に放置違反金の納付を命じる。こちらは行政上の金銭負担であり、点数は付かない。つまり免許の点数を守りたいなら誰も出頭しないという選択が制度上成立する。これは抜け道ではなく、2004年改正でこの二本立てを国会が意図して作った。ただし放置違反金を滞納すれば地方税と同じ滞納処分(給与や預金の差押え)まで進み、車検も通らなくなる。標章を剥がして捨てる行為も2項で明確に禁止されている。

法的な位置づけ

道路交通法51条の4は、放置車両確認標章と放置違反金の制度を定める規定である。警察署長が放置車両を確認して標章を取り付け、その報告を受けた公安委員会が当該車両の使用者に対し放置違反金の納付を命ずることができる。放置違反金は刑罰ではなく行政上の金銭負担であり、違反点数は付されない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.標章の取付日を確認して30日を数える フロントガラスの標章に記載された取付日を確認し、その翌日から起算して30日目をカレンダーに記入する。この期間内に運転者が反則金を納付すれば使用者への納付命令は出ない(4項ただし書)。期限を過ぎると選択権そのものが消える
  2. 2.反則金ルートか放置違反金ルートかを決める 運転者として出頭すれば反則金と違反点数、出頭しなければ使用者に放置違反金(点数なし)となる。社用車・レンタカーの場合は求償条項の有無を先に確認し、金額と点数の総コストで比較する
  3. 3.弁明通知書が届いたら期限内に弁明書と証拠を提出 納付命令の前に6項の弁明通知書が届く。盗難届の受理番号、譲渡契約書、貸出記録、当日の運行記録など有利な証拠を添えて、指定期限までに弁明書を提出する。使用者の責めに帰することができない事情があれば納付命令が回避されうる
  4. 4.転居・長期不在が多い場合は仮納付を検討 弁明書の提出期限までに放置違反金相当額を仮納付できる(9項)。納付命令が出れば納付とみなされ(11項)、命令をしないこととなれば理由を示した書面とともに全額返還される(12項)。督促と延滞金を機械的に回避できる
  5. 5.納付命令が出たら督促前に納付、争うなら審査請求 納付命令書に記載された期限までに納付し、年14.5パーセントの範囲内の延滞金と滞納処分を回避する。命令自体に不服がある場合は、行政不服審査法の審査請求または行政事件訴訟法の取消訴訟を検討する

よくある質問 AI による整理

Q1放置違反金とは何ですか?

駐車違反の運転者が出頭しないとき、公安委員会が車両の使用者に命じる行政上の金銭負担です。道路交通法51条の4が根拠で、罰金や反則金とは別物であり違反点数は付きません。

Q2駐車違反で点数が付かないのは本当ですか?

運転者が出頭せず放置違反金ルートになった場合、点数は付きません。使用者への金銭負担に切り替わるためです。運転者が出頭して反則金を納めれば点数が付きます。

Q3放置違反金はいくらですか?

金額は別表第一に定める範囲内で政令により定められます(8項)。駐停車禁止場所か駐車禁止場所か、車種によって異なるため、通知書に記載された金額を必ず確認してください。

Q4放置違反金を払わないとどうなりますか?

督促状が届き、年14.5パーセントの範囲内の延滞金と督促手数料が加算されます(13項)。それでも納めなければ地方税の滞納処分の例により預金や給与が差し押さえられます(14項)。

Q5放置車両確認標章を剥がしても違法ですか?

何人も標章を破損・汚損・除去してはならないと定められています(2項)。ただし当該車両の使用者、運転者その他管理責任者が取り除く場合は但書で除外されます。

Q6放置違反金を滞納すると車を使えなくなりますか?

同一車両で滞納が繰り返されると、公安委員会は使用者に対し車両の使用制限命令を出すことができます(道路交通法51条の7)。滞納は車両の運用そのものを止める効果を持ちます。

Q7レンタカーで駐禁を取られたら誰が払いますか?

法律上の名宛人は使用者であるレンタカー会社です。ただし多くの利用契約に求償条項があり、放置違反金相当額とペナルティ料金を借主が請求されるのが実務です。

Q8納付命令に納得できないときはどうすればいいですか?

刑事裁判ではなく、行政不服審査法に基づく審査請求または行政事件訴訟法に基づく取消訴訟で争います。命令前に6項の弁明書を出す方が負担は圧倒的に軽く済みます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1駐禁を無視し続けたら、逮捕されたりしますか?

本条のルートに乗る限り、逮捕はされない。使用者に対する放置違反金は行政上の金銭負担であり、刑事手続ではないからである。ただし滞納すれば14項により地方税の滞納処分の例で預金や給与が差し押さえられる。実務のポイント:放置違反金の先取特権は国税・地方税に次ぐ順位(14項)で、一般の債権者より先に取られる。少額だからと放置すると、他の債務より優先して回収される立場に置かれる

Q2会社の車で駐禁を取られました。会社に迷惑がかかりますか?

使用者である会社に納付命令が来る(4項)。さらに同一の車両で放置違反金の滞納が繰り返されると、公安委員会は使用者に対する使用制限命令という別の措置を取りうる(道路交通法51条の7)。実務のポイント:多くの会社の車両管理規程には求償条項があり、法律上の名宛人は会社でも社内では従業員が負担する。ただし給与からの一方的天引きは労働基準法24条の全額払い原則に触れうるので、同意書の有無が争点になる

Q3身に覚えのない駐禁の通知が来ました。どうすればいいですか?

納付命令の前に6項の弁明通知書が届くので、指定された期限までに弁明書と有利な証拠を提出する。盗難届の受理番号、車両の譲渡契約書、当日の運行記録などが証拠になる。実務のポイント:この弁明段階を逃して納付命令が出てしまうと、その後は行政不服審査法の審査請求か取消訴訟という重い手続に移る。命令前の書面一通と、命令後の争訟では、必要な労力が桁違いになる

Q4仮納付という制度があると聞きましたが、何のためのものですか?

9項により、弁明書の提出期限までに放置違反金相当額を仮に納付できる。納付命令が出ればその仮納付が納付とみなされ(11項)、命令が出ないことになれば理由を示した書面とともに全額返還される(12項)。実務のポイント:仮納付をした者への納付命令は公示で行える(10項)ため、通知の受領を待つ手間が省ける。転居や長期不在が多い人にとって、督促と延滞金を機械的に回避する使い方ができる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「駐禁を放置すると罪が重くなる」と考えている人が多いが、法の設計はむしろ逆向きである。運転者が出頭しなければ刑事手続には進まず、使用者に対する行政上の金銭負担へ切り替わる。誰も出頭しないという事態を想定して、責任の受け皿を用意したのが本条である
  • 放置違反金を「罰金」と呼ぶ人がいるが、罰金は刑罰であり前科が付く。放置違反金は公安委員会が命じる行政上の金銭負担であって、前科にも点数にもならない。ただし不服があるときの争い方も刑事裁判ではなく、行政不服審査法による審査請求と行政事件訴訟法による取消訴訟になる。呼び方の違いが、争える場所そのものを変えている
  • 「知らない間に貼られていたのだから払う義務はない」と思いがちだが、6項はあなたに弁明の機会を保障している。通知書が届いた時点で弁明書と有利な証拠を出せる。ここで何も出さずに納付命令が確定してから騒いでも、争点はほぼ潰れている。制度は反論の窓を開けているのに、多くの人はその窓を開けずに閉じ切ってしまう
  • 標章を貼られた車が盗難車だった場合まで使用者が負担すると誤解されているが、盗難届などで使用者の責めに帰することができない事情を弁明段階で示せば、納付命令をしない判断がありうる。証拠を出すタイミングは納付命令の後ではなく前である
比較の観点この条文ほかの条文
名宛人道交法51条の4:車両の使用者(名義人・リース会社・会社)道交法128条:違法駐車行為をした運転者本人
道交法51条の7:放置違反金等を滞納した使用者
法的性質行政上の金銭負担(放置違反金)、違反点数なし反則金(刑事手続の前段階)、違反点数あり
車両の使用制限という行政処分
手続の入口標章取付 → 警察署長の報告 → 弁明機会 → 納付命令運転者の出頭 → 告知 → 反則金納付
放置違反金等の滞納の繰り返し
回避・解除の手段30日以内の反則金納付(4項ただし書)、弁明書提出、事後の命令取消し(16項)反則金を納付すれば公訴提起されない
放置違反金等の完納

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
道路交通管理處罰條例第56条・第85条

台湾も違法駐車の告発は原則として汽車所有人に対して行われ、所有人が期限内に実際の運転者を申告(歸責)しなければ所有人が処罰を受ける。日本の二本立てと機能的に近い

韓国
대한민국 도로교통법 제160조

韓国も運転者に対する범칙금と、車両の所有者・고용주등に対する과태료という二本立てを採る。過料は行政上の制裁であり免許の벌점が付かない点も日本と共通する

ドイツ
StVG § 25a(Kostentragungspflicht des Halters)

ドイツは駐車違反で運転者を特定できない場合、車両保有者(Halter)に手続費用の負担義務を課す。制裁ではなく費用負担と構成する点で、放置違反金の行政上の金銭負担としての性格と発想が重なる

アメリカ
New York Vehicle and Traffic Law § 239ほか各州の Owner Liability 制度

米国では駐車違反を車両所有者責任として扱う州・市が多く、運転者の特定を要しない。行政不服手続(parking violations bureau)で争う構造も日本の審査請求に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 社用車で営業に回り、駐禁の標章を貼られた。運転していたのはあなただが、名義は会社。誰も出頭しなければ会社に放置違反金の請求が届く。会社が「誰が乗っていたか」を追及して社内規程で本人に負担させるかは、法律ではなく就業規則の問題である
  • レンタカー・カーシェアで駐禁を取られて放置した。使用者はレンタカー会社なので納付命令はそこへ行くが、多くの契約には放置違反金相当額とペナルティ料金の求償条項が入っている。契約書の一行が、法律上の負担者と実際の支払者を切り離している
  • 標章が貼られてから30日。この期間内に運転者が反則金を納めれば、使用者への納付命令は出ない(4項ただし書)。逆に30日を過ぎれば、もう運転者が出頭しても使用者側の手続は止まらない。カレンダーに印を付けるべき日付がここにある
  • 納付命令の通知が届いたのに放置していたら、督促状が来た。年14.5パーセントの延滞金が付き、その先は預金や給与の差押えである。しかも放置違反金の先取特権は国税・地方税の次という高い順位に置かれている
  • 駐車監視員が標章を貼った直後に戻ってきた。剥がして捨てれば、それは2項違反である。使用者や運転者本人が取り除くのは但書で許されているが、放置違反金の手続そのものは既に警察署長から公安委員会へ報告済みで、標章を消しても記録は消えない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 車両の名義人(使用者)として通知を受けたら、まず標章の取付日と30日の起算点を確認する2. 自分に責任がない事情(盗難、譲渡済み、名義変更手続中、車両の貸与先が明確)があれば、弁明通知書の期限までに弁明書と証拠(盗難届の受理番号、譲渡契約書、貸出記録)を提出する3. 実際に運転していた者が判明していて本人が反則金を納める意思があるなら、30日以内に出頭させる。これで納付命令自体が出なくなる(4項ただし書) 4. 納付命令が確定した場合、督促前に納付して年14.5パーセントの延滞金を回避する

訴えられた側:1. 運転者として出頭するか否かを、点数と金額の両面で比較する。出頭すれば反則金と点数、出頭しなければ使用者に放置違反金(点数なし) 2. 社用車・レンタカーの場合、使用者側との求償関係を先に確認する。会社の規程で全額負担になるなら、出頭して自分で反則金を払う方が総額で安いことがある3. 納付命令に不服があるときは、行政不服審査法に基づく審査請求、または行政事件訴訟法に基づく取消訴訟を検討する。刑事裁判ではないので争う土俵が違う4. 標章を剥がして捨てる行為は2項違反であり、別途処罰の対象になる。絶対に触らない

時効(請求できる期限):標章が取り付けられた日の翌日から起算して30日以内に運転者が反則金を納付するか、公訴提起・家庭裁判所の審判に付されれば、使用者への納付命令は出ない(4項ただし書)。公示による通知の場合は、措置開始日から2週間経過で到達とみなされる(7項)。納付命令後に期限を過ぎると督促され、年14.5パーセントの範囲内の延滞金が付き、地方税の滞納処分の例による強制徴収へ進む(13項、14項)

学説

通説:放置違反金は刑罰ではなく行政上の金銭負担であり、責任主義に反しない範囲で使用者に負担を課す制度と理解されている。運転者が30日以内に反則金を納付すれば命令が出ず、命令後に運転者の処理が確定すれば取り消される二重の解除弁が、その正当化根拠として位置づけられる

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)改正、平成18年(2006年)6月1日施行 放置車両確認標章と放置違反金の制度を新設。運転者が出頭しない場合に車両使用者へ行政上の金銭負担を命じる仕組みを導入し、確認事務の民間委託(駐車監視員)と一体で運用を開始した

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:放置車両確認標章と放置違反金の制度を新設。運転者が出頭しない場合に車両使用者へ行政上の金銭負担を命じる仕組みを導入し、平成18年(2006年)6月1日から確認事務の民間委託(駐車監視員)と一体で施行された

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道路交通法の全文を見る所属する編章節を開く:第九節の二 違法停車及び違法駐車に対する措置

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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